霧島家日誌

もう何が何だかわからないよろず日誌だ。

霧島家読書案内

2011年09月12日 22時35分16秒 | 雑学
ごきげんよう諸君、いかがお過ごしかな。ここ何日か調子を崩していた霧島である。相変わらず左下の奥歯が痛くて食いしばってしまうのと、それによって引き起こされる頭痛、又、使えねぇ精神科医によるストレスあたりが原因であると思われる。本日、12、3時間ぐらい寝た(さっき起きた)お陰か大分回復した。

そう言えば、なんか読みにくい苗字の大臣が辞任したそうである。「福島行ってきたけど死の街だったよー」とか言って、マスゴミから野党から総出で叩かれて。まぁ、彼を擁護する人の気持ちも判る。そんなどうでもいい言葉狩りやってる暇あったら復興の為にどうすべきか考えろよって事だろう。それはそれで一理あるからな。

ただまぁ個人的には、自民党なりみんなの党なりが「福島行ってきたけど死の街だった、民主党と東電の野郎滅茶苦茶しやがって」って言うのならともかく、下手人である民主党が死の街発言はちょっとまずかったんじゃねぇのと思っておる。お前がやったんだろうよ、という話だな。だからと言って辞任するまで叩くのはどうか、もっと建設的な事をしろというのはその通りだが、現状で建設的な事というと解散総選挙以外思い当たらないのが当霧島家の公式見解である。


さて今日は、本当は今やってる「BIOSHOCK」のレビューでも書こうと思っていたのだが…りっかさん(2の18乗氏)が片道二時間の電車通学をしており、以前は暇だというのでゲームをしていたらしい。が、日経新聞電子版を親が申し込んでくれたから今度はそれを読もう、という訳だ。

良くない。実に良くない。

はっきり言って、日本の新聞なんてものはろくでもない代物であり、読むんなら最低限数社の新聞を読み、更に各記事の裏を取るべくgoogleで検索をかけたり関連の本を読んだりすべきである。程度にもよるが下手に知識ついてるよりは無知な方がよっぽどマシと考える当霧島家では、新聞の購読自体を推奨せぬのである。

無知は偏見なしで学ぶ事ができるが、下手にものを知ってると偏見が出来るからな。ニュースを得る為に新聞読むんだったら、ロイター通信やら共同通信読んでた方が余程良いというのが私の持論である。ホームページ持ってるから無料で読めるしな、あのあたりの会社は。基本的に新聞各社の報道って通信社から引っ張ってきてるのが多いし。

で、日経新聞を読めるという事は字を読めるという事であり、つまり本を読めるという事である。世の中には私の日誌すら見ただけで眠くなるというナイスガイ(レディ)が沢山存在しており、そこまで行かずとも、ネット上でなら沢山の字を読めるしエロゲも出来るが本は読めない、という人も多い。泉こなたとか。

しかし、彼は本を読めるのである。ならば、この世には読むべき本がいくらでもあるのは自明であり、それを勧めるのが私の義務ではないかと考えたのである。私は自分の事はクズだと思っておるしどうしようもない人間であると思っておるが、だからこそ他人をもっと良い道に導きたいとも考えるのである。まぁお節介という事だな。

そこで、今回は読書紹介などしてみたいと思う。私の蔵書から、出来るだけ一般人向けの本を紹介する。


●鉄腕ゲッツ行状記

ゲッツ・フォン ベルリヒンゲン(Goetzens von Berlichingen)著、藤川芳朗訳 白水社

以前から何度か触れている、"鉄腕"ゴットフリート・フォン・ベルリヒンゲン、通称"鉄腕ゲッツ"の回顧録。彼は宗教改革とかドイツ農民戦争とか、中世が終わる間際の時代に生きたドイツ騎士であった。実際、"中世最後の騎士"こと皇帝マクシミリアン一世の二十歳年下なので、昔ながらの騎士の最後の世代に属する。日本風に言えば幕末の最後の士風を残した世代とか、室町武士の最後の士風を残した世代、とかそんな感じ。

彼が鉄腕と呼ばれる所以は、文字通り義手をつけた戦士だったからである。バイエルン継承戦争で右腕を失った彼は、普通ならそこで戦争をやめてしまうところでなのに鋼鉄の義手を作成、それをつけて晩年(享年82歳)まで戦い続けた。この義手が又精巧に出来ておりボタン操作で物を握ったり開き手にしたり出来た。

ちなみに、この義手中に大砲が仕込まれたりはしていない。又、三浦氏によれば元鷹の団の某ガッツ氏と鉄腕ゲッツに関連は無いそうである。否、無いそうでゲソ。

さて、ゲーテの戯曲「ゲッツ・フォン・ベルリヒンゲン」では、ドイツ農民戦争で農民側に立ち自由の為に戦ったドイツの英雄として描かれており、実際、ドイツではそういう姿が一般に知られておる。そんな鉄腕ゲッツ自身による回顧録がコレな訳だが…以下ネタバレ。

フェーデについては以前述べた。ここで。そして鉄腕ゲッツこそ、フェーデを使って金品強奪、誘拐&身代金獲得を繰り返した稀代のナイスガイだったのである。又戦争好きであり、大義名分もクソも無いアレな戦争にも出かけていっては暴れまわっておった。しかも常勝不敗ではなく、むしろ失敗したりする事もあるし投獄される事もある。

だがへこたれず脱獄し、彼は懲りずに暴れまわり続けた。ドイツ農民戦争後は抑留生活を送り、「もう二度とフェーデしません」と誓約書を書かされ、これでようやく終わりかと思えばカール五世に従ってトルコ戦争に従事すると彼の不屈(広い意味で)の精神は誓約書程度ではどうにもできなかった。

そんな"盗賊騎士"、鉄腕ゲッツの回顧録の訳出版である。読む場合は、先にゲーテの「ゲッツ・フォン・ベルリヒンゲン」を読むと、より「ちょwwwwwwwwwwwwwwお前wwwwwwwwwwww何やっとんwwwwwwwwwwwwwwww」となって楽しめると思われるが、現在市販されている本でゲーテのこの戯曲を読めるのは潮出版社の「ゲーテ全集」だけの模様であり、こちらを私は読んでおらんので訳がつまらん可能性もなくはない。注意されたい。


●傭兵の二千年史

菊池良生著 講談社現代新書

菊池良生はなかなか面白い本を出してはおるが、欠点もあるので難しいところではある。その中で、個人的にオススメなのがコチラ。傭兵の二千年史とは言っておるが、実質中近世傭兵史でありタイトルは出版社が売れやすい様勝手につけたと推測される。まぁ出版業界では大変よくある話である。

著者は現在明治大学の教授。早稲田大学院出でドイツ・オーストリア史が専門。特に関心があるものとして本人が挙げてるものが、ハプスブルク家はまぁともかくとして傭兵、近代郵便制度、警察制度割とフリーダムであり、大変好感が持てる教授である。この辺は実際非常に重要でそれぞれ関連があるのだが、日本の学界はそういうのを軽視しがちだからな。

本書は、そんなフリーダムな中の人の感性に合わせてフリーダムな書かれ方をしておる。学者が書いた文章というのは、大抵学術的な小難しい書き方になるのだが、この本は平易に、判りやすい書き方をしておるのだな。まぁ、自分で書いたと思われる「主な著書・論文」が新書で埋め尽くされてるぐらいだから、流石といったところである。

全体としては、中世において傭兵がどう台頭してきたかを特にスイス傭兵団を使って解説し、又、傭兵の生態についてドイツ人傭兵(いわゆるランツクネヒト)を使って解説。又、中世~近世にかけて、中世の封建主義国家から絶対王制とか近代国家が生まれていく陰には、実は傭兵がいたんですよ~という内容である。

まぁその辺は本を読めというところだが、そういう難しい話を抜きにしても、独自の視点、と言うか知らん人にとっては目新しい視点で解説されている内容が盛りだくさんなので読んでて楽しい筈である。傭兵隊長を戦争企業家として紹介してたり、ランツクネヒトは自由をモットーとし労働組合を持ってた事、騎士だって主君に仕えてばっかりじゃなく傭兵として戦争をやって稼いでいた事、色々目から鱗な話が書かれておる。

尚、ランツクネヒトについてはラインハルト・バウマンのドイツ傭兵の文化史が詳しいが、ちょっと専門書感が強くなりすぎるかもしれないな、こちらは。


●中世ヨーロッパの城の生活

ジョゼフ・ギース(Joseph Gies)、フランシス・ギース(Frances Gies)共著、栗原泉訳 講談社学術文庫

まんま、その名の通りの内容を持つ本である。イギリス西部、ウェールズ(例のロングボウ隊発祥の地)で11~17世紀まで実用されていたチェプストー城を例に、中世の城ではどういう生活を送っていたのかという事を紹介している。城の構造だけでなく、そこで暮らす人々の生活内容なんかも含めて、という事だ。

我々の世代の日本人にしてみれば、西洋式の城というのはドラクエとかFFに出てくるアレであり、ダンジョンマップとか街マップの一種という認識である。では、その城というのは実際にはどういう構造で、そこではどういう生活が行われていたのか、という観点で見ると歴史好きならずともなかなか面白い。

もう一歩踏み込んで言うなら、この本の一番いいところはこれ一冊で中世の城を舞台にした小説が書けるぐらい緻密で、何もかもを網羅している事である。まぁ歴史小説とかだとキツいが、ライトノベルのファンタジー小説とか、TRPGの資料としては充分と言える。

城の構造、城の奥方、城はどう切り盛りされていたか(例えばコックはどれぐらい居て、どんなものを城下町か購入していたか)、城で過ごす一日とはどんなものか、城主達の狩猟(中世貴族にとって狩猟は重要な食料確保手段であり暇つぶしだった)、城下町と言うか城下の農村はどんなんだったか、城で過ごす一年は四季ごとにどう違うか。そういった、中世の城設定資料集的な内容を見事に網羅しているのだな。

同じ作者が書いた類似の本として「中世ヨーロッパの農村の生活」及び「中世ヨーロッパの都市の生活」
がある。又、より中世社会全般について詳しく、と言うなら「中世の森の中で」(河出文庫、堀米傭三編)がオススメである。尚、この本は例にとった城がウェールズの城で作者がイギリスの歴史家というところから判るとおりイギリス及びフランスの一部の話が中心で、ドイツとかの話はしていないので注意。


●急降下爆撃

ハンス・ウルリッヒ・ルーデル(Hans Ulrich Rudel)著、高木真太郎訳 学研M文庫

1941年、独ソは核の炎に包まれたついに戦火を交える事となった。その戦場に「悪魔」と呼ばれた男が二人居た。一人はエーリヒ・アルフレート・ハルトマン。終身撃墜数352機の撃墜王。そしてもう一人。ヨシフ・スターリンに「ドイツ人民最大の敵」と言わしめた男。アドルフ・ヒトラーから全軍で唯一宝剣金柏葉ダイヤモンド付騎士鉄十字章を手渡された男。

出撃回数2530回に及び、被撃墜回数も32回。戦車519輌を破壊、各種車輌800輌以上、100mm口径以上の大火砲100門以上、装甲列車4両を撃破、戦艦1隻、巡洋艦1隻、駆逐艦1隻、上陸用舟艇70隻以上を撃沈、航空機9機を撃墜。ソ連からかけられた懸賞金は現在の価値で約五億円。

男の名はハンス・ウルリヒ・ルーデル。ドイツが生んだ空飛ぶ悪魔である。

取り敢えずアンサイクロでも見ると良い。この本は、空の魔王ルーデル自らが書いた回顧録である。ただ、重訳(原文はドイツ語なのだが、これは英訳版のを更に日本語に直したもの)な上、日本語に訳したのが昭和27年。この本はその復刻版で、何一つ変わっていない模様である。なので、日本語でおkと言わざるを得ない文章でいっぱいだったりする。それでも、ルーデル閣下の猛威に触れられるという意味で、貴重な一冊と言える。


●科挙の話

村上哲見著 講談社学術文庫

科挙と言って何かわからん奴は義務教育さえ終わってれば流石にいない筈だが、要するに中華王朝で歴史的に行われてきた公務員試験である。これに合格する事によって、高級官僚への道が開かれていったのだ。

以前から何度か言っておるが、中世ヨーロッパというのは大変な田舎である。そして意外に思うかもしれんが、中華王朝は、長い間世界でも指折りの先進国であった。西欧で中央集権による絶対王制や官僚制が確立するのは17世紀あたりだが、中国は千年ぐらい早い。600年ぐらいにはもう、国家公務員試験たる科挙があったのである。

じゃあ、その国家公務員試験はどんな風に行われていたのか。試験運営の話だけでなく、受験する学生達がどんな風に勉強を頑張ったのか。試験に受かった奴はどんな人生を送ったのか。…まぁ、科挙の本というと大体こんな事が書いてある。ただ、この本のいいところはそういった表の話だけでなく裏の話も書いている事だ。

例えば学生がどんな勉強をしたかという点で言えば、当時の有力官僚に挨拶に行って取り入るだとか、そういう話である。他にも、受かった奴だけではなく落ちた奴の話も多い。唐を滅ぼした連中はその多くが科挙に落ちた連中であり、首都陥落時には積年の恨みとばかりに高級官僚を虐殺したりという話が載っておる。

尚、本書は絶版である。なので、今から買うなら科挙―中国の試験地獄 (中公文庫BIBLIO)をオススメしておく。こちらの方が読み物としての面白さ自体は上かもしれんな。


●文明としての江戸システム

鬼頭宏著 講談社学術文庫

江戸時代と言えば、長らく暗黒時代…とまでは言わぬものの、割と暗い時代と考えられ、描かれておった。武士がデカい顔をし、悪代官が農民を搾取し、町人や農民は飢えをしのぎながらどうにかこうにか生きようとする。それが開国、文明開化、近代化で一気に良くなった、そう考えられがちだ。

しかし最近、江戸時代の研究が進むにつれこういう考え方は改められつつある。江戸時代は時代が下るにつれて武士が貧乏になるだとか、市場経済と貨幣経済が世界的にみても非常に高いレベルで発展していただとか(経済学では有名な話だが、先物取引を世界で最初にやったのは大岡越前である)、そういう風にな。

この本はそういった最近の研究の集大成…とまでは言わんが、日本の歴史シリーズの江戸時代編という事で、江戸時代の社会構造を網羅した内容の本になっている。まぁ第一章を筆頭に学者にありがちな大変つまらん文章が多数見られるのは頂けないが、それを充分補うに足る情報量である。↑の「中世ヨーロッパの城の生活」を「中世ヨーロッパの城設定資料集」とするなら、この本は「江戸時代設定資料集」といった感じだな。

実際、内容はかなり細かく、例えば人口問題における結婚という話だけでも平均初婚年齢の地域差まで扱っている。更に平均結婚継続年数について述べられ、離婚の仕方、三行半(離縁状。離婚届みたいなもん。ちょっと違うが)には何が書いてあるか、と、かなり詳細である。こういうのに無駄にワクワクする人は購入を考えても良かろう。

但し、さっきも言ったが学者特有の大変つまらん文体が主なので、その辺は気をつけたい。


●武士の家計簿

磯田道史著 新潮新書

この本を読んだ事のない人でも、題名は知っているのではないだろうか。映画になったからである。一時期CMもやっておったしな。しかし、この本は小説ではない。もう一度言う。この本は小説ではない。ついでに漫画とかでもない。まぁ、世の中にはシャドウランの様にTRPGをゲーム化したらFPSになったという事例もあるので、こういう研究書が映画化するのもナシではないだろう。

江戸時代は、前にも言った通り時代が下れば下るほど武士が貧乏になる時代である。加賀藩猪山家も又、貧乏であった。猪山家は財政官僚であった為、他の武士の家と比べて詳細かつ完璧な家計簿が残っており、それを元に江戸後期から幕末、明治、大正までこの家がどの様な経済状態にあったかを調べた本である。

最初は多重債務で首が回らなくなってると言うか年収の二倍の借金っていう状態からスタート。家財道具から商売道具(財政官僚なのに数学の本まで売ってる)したり、その一方で「じゃあ何処をどうやってこれだけの借金が出来たのか」を検証したり。そういうのを通して、武士(士族)が実際にはどういう風に生きてたのかを調べたものと言える。

尚、研究者の書いた本でありながら文章は平易であり、なかなか読みやすいものになっておる。なので、普通の人でも読んで結構楽しめるのではないだろうか。


●天皇家の財布

森暢平著 新潮新書

天皇家と言えば、やはり愛子様がどうだとか、秋篠宮殿下がどうなさったとか、天皇陛下が何をなさったとか、まぁそういうのがニュースで流れる程度にしか、一般には認識されておらぬ。しかしながら、皇室の皆様もやはり人間であるからには金が無いと食料すら用意できん訳であり、生きていけない。じゃあ皇室はどういう風な財政状況にあるのか、という本がこれだ。

本来「天皇家」という単語が誤用である事は確定的に明らかだが(つうかゴールデンバウム朝とかだったら不敬罪で逮捕されるんじゃなかろうか)、この本の場合、「皇室」を一個の「家」として財政状況を観察する事により、面白い本に仕上がっている。その好例が、本書に出てくる天皇家の財テクというシュールな単語である。

皇室は、著者によれば個人事業主に近い財務処理を行っているのだという。個人事業主の場合、これは会社(店)の金なのか、家族の金なのかというのを明確に区別しなければならん。例えば、家族が居間で使うテレビを会社の金で購入していたりすると税務署がお怒りになられ、場合によっては、実名で報道される事態になってしまう訳である。

皇室も、鉛筆一本買うにしても公費なのか私費なのか、という区別を行わなければならない…そういう話が色々載っているのがこの本である。又、皇室資産とかについても述べられており、「戦前、皇室は多数のダービー馬を輩出した」という一節など、現代に生きる我々にしてみればシュールすぎて吹くレベルである。

世界最古にして世界で最も偉い王室(天皇陛下は現在世界で唯一の皇帝であり、又、教皇的な宗教権威者でもある)の日本皇室。その皇室の生生しい一面を見られる、新聞記者が書いたにしてはなかなかの良著と言える。

DWR-PG設定方法 後編

2011年09月03日 20時53分21秒 | 雑学
ごきげんよう諸君。いかがお過ごしかな。最近、我が敬愛する総統閣下の寺好きブログ、東方千年帝国協会を読み直している霧島である。昔に比べて私もある程度知識を増しておるので、読んでた当時は判らなかったネタも判って嬉しい限りだ。その一つに東方ネタがあり、「好きなキャラはゆかりん」と書いてあって同志よと深い感銘を受けた のは記憶に新しい。

まぁ、私の一位はルーミアor萃香で、三位が諏訪子、四位~六位を聖白蓮、八雲紫、紅美鈴が争ってる状態だが。この間ツイッターで、一位から三位について話したら「全部ロリェ」って言われ、四位から六位のキャラはロリじゃないから恥ずかしくないもんって言ったら「ストライクゾーン広杉」と言われた。まぁ私は幼女からBBAまで、キャラさえ良ければオールウェルカムだからな。

男キャラはショタかロマンスグレーだから結構狭いけど。

さて、私のキャラ嗜好という限りなくどーでもいい掴みでこの今日の記事に入る訳だが、まぁ総統閣下も「ブログは世界中に向けて発信する自己満足」と仰っておられたから別に良かろう。今回は、前回予想外に長くなってしまって前後編に分かれてしまったDWR-PG設定方法の続きである。尚、BUFFARO社の無線LANルータの設定方法というのは大体共通なので、牛の無線LANの導入の参考にはなるかもしれん。

かもしれん。

かもしれん。



●家でルータorアクセスポイントとして使う

前回の続きである。前回はこれを前提に、無線LANで一台目のPCとDWR-PGを接続したな。で、



こうなっておる筈だが、前回はLANケーブルを何処にも繋がなかったな。今回は、このLANケーブルを「壁からニョキっと生えてる生の回線」か「自宅のルータ」に接続する。「ハブ」でも良い。まぁ判りやすく図にすると



この三つの内どれかの様な配線にすれば良いのである。尚、判っているとは思うが、一番右の黒い「光回線とか」っての、回線によってはそこからルータに繋ぐ前に回線終端装置というのに繋がっている場合がある。その場合は、回線終端装置からルータ、もしくはDWR-PGに繋ぐ事。間違っても回線終端装置から回線を引っこ抜かない事。えらいことになるぞ。

ちなみに配線図その1はDWR-PGをルータとして使う場合、その2とその3はアクセスポイント(無線LAN蛸足マシーン)として使う場合だな。又、その3のDWR-PGからPCに繋がる線はLANケーブルではなく無線LANなので、実際には配線しなくても問題ない。

配線が終わったら、PCの前に戻ろう。ここで一つ言っておかなければならないのは、DWR-PGには自動設定機能みたいなのがついているらしく、差しただけでインターネットに接続できる場合がある事である。本来ならこの後解説する設定を行わないとインターネットに繋がらないのだが、ネット回線から送られてきた情報をDWR-PGが勝手に解析して勝手に設定し、勝手にネットに繋いでしまうのである。

なので、配線が終わってPCの前に戻ったらMSNメッセンジャーがオンラインになってても慌てない心構えが必要である。尚、何もしなくてもネットに繋がるならもうこれで終わりでいいじゃんと思うかもしれんが、二台目以降の接続やFOMA回線を使った接続にはどっちにしろ設定画面を開く必要があるので、取り敢えず設定画面を開くところまでは読んで実行して欲しい。

さて、スタートのプログラムからBUFFARO→エアステーションユーティリティ→エアステーション設定ツールでエアステーション設定ツールを起動。もしくは、インストール時に大抵デスクトップへショートカットが作られるのでそっちをダブルクリックして起動。尚、これから設定が終わるまでは、前回言った通り他のネットワーク接続機器は切っておく事。

又、ここから先はどうも、擬似ネットワーク接続機器生成ソフトの種類によっては、ソフトを終了させておいても邪魔される様である。具体的にはhamachiとかhamachiとかhamachiとか。なので、win7orVistaならスタート→コンピュータ右クリック→管理→左のデバイスマネージャ、winXPならスタート→コンピュータ右クリック→管理で出てくるデバイスマネージャを起動。「ネットワークアダプタ」とかそんな感じのカテゴリがある筈なのでクリックして展開し、怪しそうな奴を右クリックして無効



私の環境だと、Hamachi Network InterfaceとVirtualBox Host-Only Ethernet Adapterを無効にしないと繋がらなかった。ツールを起動して、次へを押したら「二つ以上の機器が起動しています」とか言われたら、無用なネットワークアダプタ群を無効にしていくと良い。まぁ判っているとは思うがついうっかり無線LANアダプタを無効にしない様に。どれが無線LANのアダプタか判らん場合は、何だ、ぐぐるか手当たり次第で。後、無線LANの設定が終わったらもう一度右クリック→有効をやっておくのも忘れないで欲しい。その機器orソフトが使えなくなる。

さて、検索が終わるとこういう画面になる。



政治的配慮により肝心の部分を見せていないが…今回、私の家の周辺ではBUFFARO製品を使っている人がいなかったらしく、我が家のDWR-PGしか見つからなかった。しかし、隣の家の人がBUFFAROの無線LANルータを使っていたり、甚だしくは、隣の家の人がDWR-PGを使っている場合複数の無線親機が発見されたと報告される。

そこで必要になるのが、前回確認した「SSID」だ。SSIDは、DWR-PG一個一個固有の名前みたいなもんである。なので、複数見つかった場合、本体裏面に書いてあったSSIDと照らし合わせて自分の機器がどれかを確認すると良い。どれが自分のか判ったり、一つしか見つからなかったりしたらそれを選択して次へ。で、設定画面を開く。

すると、「わいやれすあくせすぽいんと えあすてーしょん」とか書いてある簡素なページがIE(とかスレイプニルとか火狐とか)で表示される。右上に「ログイン」というのがあるのでクリック。ユーザー名とパスワードの表示を求められるが、購入直後はパスワードが設定されておらんので、ユーザー名を「root」、パスワードを空欄にしてOK。そうすると、無事設定画面へ到達できる。

尚、途中、「IPアドレスの設定が必要です」と言われた場合は「このパソコンのIPアドレスを設定する」をクリックする事。

で、設定画面の左側に「インターネット接続を行う(有線LAN)」というのがあるのでそれをクリック。すると回線を判別するので、「DHCPサーバーが見つかりました」と言われた場合は「DHCPサーバーからIPアドレスを自動取得する」をクリック。後は勝手にインターネットに接続する設定を自動でやってくれる。一方、「プロバイダー情報の設定」という画面が出てきた場合は、プロバイダーから送られてきた資料を見ながらIDだのパスワードだのを入力。次へをクリックすれば、やっぱりインターネットに繋がる。

以上でルータorアクセスポイントとしてインターネットに繋ぐ場合の設定は終了である。尚、↑の配線図でいうとその1はルータとして使っているが、その2とその3はアクセスポイントとして使っている。しかしDWR-PGのデフォルトの設定だと、どういう配線をしてもルータ機能はONのままである。

まぁルータが二つあっても別にそんな言うほどの不都合は無いのだが、場合によってはループと呼ばれる現象が発生し、ネット回線が使い物にならなくなる場合がある。なので、ルータ機能を切っておいた方が良いと言えば良い。設定も簡単だ。ルータ機能を切った後の設定が死ぬほど面倒なのでそういう意味ではあんまり推奨しない。

一応、切り方だけ紹介しておこう。設定画面(さっき「インターネット接続を行う」をクリックした画面)に戻り、上の方に「TOP」「Internet/LAN」「無線設定」といった感じで並んでるタブの内「Internet/LAN」をクリック。

すると画面が切り替わるので、今度は「Internet(3G/HSPA)」「Internet(無線LAN)」といった感じに並んでるタブの内「Internet(有線LAN)」をクリック。そしたら「接続ポート」というのがあってそこがルーターモードになっているので、ブリッジモードに変えるだけである。ブリッジモードに変えたら「設定」をクリックするのを忘れずに。


●二台目以降のPCをDWR-PGに接続する

さて、無事インターネットに繋がった事だし、二台目以降のPCを繋いでいこう。まずは前回同様、バッファローの「ダウンロード」からソフトウェアを落とす。…え? 何? ネットに繋げてないのにどうやって落とすんだって? 今この日誌見てるって事はネットに繋ぐPC自体はあるんだろう、それで落としてUSBメモリに入れるなりすればいいではないか。応用をきかさんか。

で、二台目予定のPCに落とした奴をインストール。そうしたら、一台目のPCでDWR-PGの設定画面を開いておこう。設定画面を開けたら、二台目予定のPCで同様登録を開始するぞ。win7の場合、スタート→プログラム→BUFFALO→エアステーションユーティリティ→クライアントマネージャVを押すと右下になんか小さい窓が出るので、そこの接続先の作成をクリック。適当に画面を進め、「無線接続先の作成」とか出て「自動セキュリティー設定」「手動設定」のどちらかを選ぶ場面に来たら今回は手動設定を選ぶ。

次は「セキュリティー情報を手動で入力して接続」。しばらく自動で検索し、検索が終わると見つかった無線親機一覧が出てくる。「SSID」で自分のDWR-PGを確認して選択し次へ。そうしたら設定画面が出るので、ここまで来たら一台目のPCの前へ戻ろう。「セキュリティーキーまたはパスフレーズ」を入力すれば後は完了である。じゃあこのセキュリティーキーなるものは何処にあるのかと言うと、DWR-PGの設定画面だ。

という訳で一台目のPCの前に行き、設定画面の上のタブ「無線設定」をクリック。すると、「WPS用無線セキュリティー設定」というのがあり、そこに「SSID」とか「暗号鍵」とかある筈である。この「暗号鍵」が「セキュリティーキーまたはパスフレーズ」にあたる。これを入力すればめでたく二台目以降も接続完了だ。

一方、XPはスタート→すべてのプログラム→BUFFARO→エアステーション→クライアントマネージャ3。そうしたらツールが起動するので「検索」。検索が終わると見つかった無線親機一覧が出るので、SSIDを参照して自分のDWR-PGを選択。後は↑と同様、一台目のPCの暗号鍵を入力すれば接続完了である。


●無線LAN機能が無いPCに繋ぎたい

無線LAN子機を買うのが一番である。amazonに行けば色々売っている。最近発売されたものであれば何でもいいと思うが、一応ルータorアクセスポイントのメーカーと同じのを買うと不具合が起きにくいとは言われているな。又、私はUSB式のを使っておるしそれが一般的だが、前回言った通り小さければ小さいほど耐久性は低いのでハードな使用には適さない。とは言え、でかいUSBは突き出して邪魔、とどうにも難しいところである。

例えばBUFFARO WLI-UC-GNMなんかは見ての通り滅茶苦茶小さい分耐久性は低いが色々と便利である。ノートPCに差したまま移動するのもやりやすい。その一方で簡単に発熱してしまう、という訳だ。私はデカいのと小さいのの間を取ってBUFFARO WLI-UC-G301Nを使っておる。パラダイス・ロストでも、巨乳や貧乳よりほどほどが良いと主人公が言っておったからな。


●家でルータorアクセスポイントとして使う(無線編)

今まで、有線LANを使用してのルータorアクセスポイント使用方法を説明してきた。しかし、実はコイツ、無線LANを使用してのルータorアクセスポイント使用も可能である。何を言ってるんだお前はと思うだろうから、又ぞろ配線図をば。



こういうの。何の意味があるんだこれと思うかもしれんが、まず第一に、大抵の無線LANルータ(アクセスポイント)は登録できるPCの数に上限がある。DWR-PGも、同時に六台までしか接続できない。なので、まぁ蛸足としての使用法が可能である。又、無線LANルータからPCがあまりにも離れている場合DWR-PGを中継局として使用する事により、電波を安定させる事が可能である。

やり方は、有線LANの場合と殆ど同じだ。配線(と言っても殆どやる事はないが)して一台目のPCをDWR-PGと接続。そうしたら一台目のPCで設定画面を開き、「インターネットに接続する(無線LAN)」をクリック。「家庭の親機に無線接続」を選ぶと無線親機を検索するので、自分の家の無線ルータをSSIDを使って判別し選択。後は暗号化キーを入れればOKである。暗号化キーは、↑で説明した暗号鍵みたいなもので、諸君の家のルータの説明書を読めば判別方法は書いてある筈である。


●家の外で無線LANルータとして使う(ドコモ携帯回線)

では、いよいよこの機械の本領、家の外でインターネットのやり方である。…とは言ってもここまでで設定の殆どは終了しており、後やる事と言えば設定画面をちょこちょこ弄るだけである。

ドコモの携帯回線を使ってネットに接続したい場合、まずは一度携帯とDWR-PGの電源を落とす必要がある。携帯からFOMAカードを取り出し、DWR-PGに差さねばならんでな。携帯のFOMAカードの差す場所は諸君の携帯の説明書を参照してくれ。DWR-PGの方は、電池カバーを外すと差すところが見える筈だ。そこに差し込み、電源を入れる。

そうしたらPCから設定画面にアクセスし、「インターネットに接続(3G/HSPA)」をクリックする。そしたら設定画面が出るので、「Internet接続に3G/HSPAを使用する」にチェックを入れる。そして、「接続方式」で、ドコモなり何なりFOMAカードを貰ったとこから指定された方式を入力する。わかんねぇ、という人はドコモショップなりサポートセンターに電話すると良い。

設定し終わったら、次へ→接続テスト。テストに成功したら万々歳だ。尚、接続方式わかんないけど電話するのめんどくさいから手当たり次第にやったれ、とやると、不正使用と判断されて最悪FOMAカードがロックされる。なので、ちゃんとサポートに電話すること。


●家の外で無線LANルータとして使う(その他フレッツスポットとか)

世の中には、フレッツスポットとか、Mzoneとか、そういう公共空間に無線LANを飛ばすというサービスが存在する。DWR-PGは、そういった公共無線LANサービスにも接続可能である。可能なのは「フリースポット」「フレッツスポット」「Mzone」「Mopera U」「ホットスポット」だ。やり方は簡単で、サービス提供地域に入ったらPCとDWR-PGを起動。

で、設定画面から「インターネットに接続する(無線LAN)」で、接続したいサービスを選択(フリースポットなら「FREESPOT」)。後はユーザー名なりパスワードなりを入れれば通信できる。



こんなところか。随分でかい記事になったな…疲れた。

DWR-PG設定方法 前編

2011年09月02日 19時52分01秒 | 雑学
ごきげんよう諸君、いかがお過ごしかな。東京帰郷中の同窓生の某海上自衛官と三日に会う予定だったのが、某台風のせいで彼の乗艦が避退停泊する事になり本人も急遽帰還、する事がなくなった霧島である。まぁ一人暮らしできるというただそれだけでも私は嬉しいので別に問題ない。これが今生の別れという訳でもないし、休暇は又あるだろうからな。呉の船だから、私が気合出せば休日に会いに行けん事もないし。

ゲームは相変わらずACFFばっかりやっておるが、昨日DWR-PGというのを買った。サイトのトップ画像には、謳い文句らしい「外でもドコモでらくらくネット」「ドコモデータ通信機能内蔵ポータブルWi-Fiルーター」とか書いてあるな。まぁ知ってる人でないと何のこっちゃさっぱり判らん文章だが、まぁ要するに持ち運び可能な無線LANルータである。

元々、私はLANは有線のみ(キリッという主義だった(まぁオンラインゲームするからってのが大きいけども)のだが…最近の私の部屋は電子機器が多い。メインのデスクトップPC一台、PS3一台までならともかく、サブのノートPC二台、XBox360一台も存在するのである。更に、会社から払い下げて貰ったサーバー用PC(予定)も含めると有線のLANケーブルのみでは色々カオスになってしまう。と言うか、現在進行形でカオスである。

まぁ、カオスな原因はケーブルとかより掃除しない私なんだが。

んで、いい加減これはもう無線LANを導入しようと思ったのだな。特に最近は、ノートPCを持って家の中を歩き回る事も増えたので、無線の必要性が高まっておるのだ。そこで無線LANについて色々調べた結果、コイツを購入する事にしたのである。搭載された機能が気に入ったからだが、これについてはインターネット回線に関する若干の説明が必要になるな。



これは、今作ったインターネット回線とルータの配線図概念図である。諸君の家も、工事する事によって近くの電線から光ケーブルを引いたり、ADSL回線を設置したりしてインターネットに繋いでおる筈で、壁からコードがニョッキリ生えている筈だ。まぁ最近の家は最初から光が引いてあったりもするが。その光回線なりADSL回線なりを、諸君はまずルータに繋いぐ。で、そこからLANケーブルを延ばしてPCに繋いでいる筈だ。

この図から何となく予想できる通り、ルータの基本的な役目は生の回線からの情報をPC向けの情報に変換する事である。PCから情報を発信する場合はその逆、PCから送られてきた情報を生の回線向けの情報に変換する、という訳だな。

ただ、諸君は疑問に思うかもしれん。ルータを介さずとも、生の回線を直でPCに繋いでもインターネットに繋がるという場合は往々にしてある。しかしルータを介さない場合、ネットからの生の情報がダイレクトにPCに来る。相応のソフトを入れて試してみると判るが、ルータ無しでネット回線に直繋ぎすると物凄い勢いでサイバー攻撃されてるのがよく判る。

これは、別に諸君が特別だからではない。ウィルスアタックなりハッキングなりというのは、大概手当たり次第に攻撃を仕掛けてセキュリティの甘いPCを見つけたら本気出すというものなのだ。しかもそういう無作為攻撃は手動ではなくパソコンによる自動作業で行われるので、諸君のPCにまで攻撃が及ぶのである。ルータは、ネットの生の情報をPC向けに変換する際、情報を解析したり加工したりするのでこの段階で攻撃を排除してくれるのである。

勿論ルータの存在意義はそれだけではないが、ネットの生の情報を、個人PC向けに最適化する機械が必要という理由は理解してもらえるだろう。だがしかし、↑の図の状態だと、同時に一台のPCしかネットに繋げない。普通のルータはこんな感じになっており、LANケーブルを差すところがいっぱいある。この写真だと四つある黄色いのがPCと繋ぐLANケーブルを差すとこだな。青いのは光回線とかADSL回線のケーブルを差すとこである。

しかし、ルータの機能はあくまで変換であって、本来のルータには光回線差すとこもLAN差すとこも一つずつしかない。その本来のルータの場合、PC向けのLANケーブルを差すとこは一つしかないから、当然、一台のPCしかネットに繋げない訳である。そこで登場するのがハブだ。

これはだな、えーと…まぁ要するに、アレだ。諸君の家でも、コンセントが足りないからってこういうの使って蛸足配線にしているだろう。ハブを使った配線は、簡単に言えばLANケーブル版蛸足配線である。ハブは蛸足延長コード(テーブルタップというらしい)にあたる。



で、ハブを使った配線図がコレ。判って貰えたと思うが、ハブとルータの役割は明確に違う。ルータの役割はネット上の生の情報を個人PC向けに変換する事、ハブは情報を各PCに分配する事である。まぁいつもどおり判らない人向けのはしょった説明だから判ってる人はどや顔コメを書かない様に。

ちなみに、多くのルータに多数のLANケーブル差込口があるのはルータがハブ機能を内蔵してるからである。当然、無線LANルータと呼ばれるものにも同じ機能が内臓されており、こちらはアクセスポイントと呼ばれる。


で、だ。有線しかない環境に無線LANを導入する方法は三つある。まず第一に、有線専門の現在のルータを、無線LANルータに交換する事。これは、サーバー用にわざわざ買った高い有線ルータを無駄にしたくないので却下。第二に、アクセスポイント、つまり無線版ハブを使って無線を飛ばす方法。こういう製品をパソコンにブッ差して、アクセスポイントにする訳である。

但しこの方法は、アクセスポイントとなるパソコンが常に起動していないとならない上、ハードな使用を続けると割と簡単に壊れる(特にこの製品みたいに小さい奴)のが問題である。パソコン常時起動に関しては、私はデスクトップPCを常時と言っていいほど起動しておるので問題ないが、沢山の機器に繋いでバリバリ使う事を考えると後者が問題だ。

でっかい耐久性に優れた奴もあるにはある。パソコンに接続するのでなく、ハブみたいにLANケーブルを差して、それがアクセスポイントになる奴。が、何か嫌だった。多分手軽にできるのが他にあるのにわざわざデカいのを使いたくなかったからである。そういうのって大抵無線LANルータだしな、ルータ機能切ってアクセスポイント機能だけ使う事もできますよ~って奴。

で、最後が、今回購入した持ち運び型無線LANルータである。

こいつの特徴は、まず、LANケーブルなり光回線ケーブルなりを差して据置型無線LANルータor無線LANアクセスポイントとして使えるという事。私の家には既に有線型ルータがあるから、ルータ機能を切ってアクセスポイントとして使えば良い。そしてここからが本命で、コイツ、ドコモの携帯に差さっているFOMAカードを差す事によってドコモ回線を使ってインターネットに接続可能なのである。

これにより、ドコモの携帯を持っていれば、外出中気軽にインターネット接続が可能となる。私はドコモの3G回線(携帯回線の速い奴)を契約しておるから、これで新幹線に乗っている間なんかもインターネットが出来る訳である。尚、FOMAカードの無い携帯はメールどころか電話もできない為、外出中頻繁に携帯を使う者には適さぬが家族以外からは電話もメールも月に一度も来ないという私の様な社会非適合者にはピッタリである。

ちなみにバロス・ウォード氏も船で使っておるらしい。彼は船乗りな訳だが、ドコモで契約しておいてこれを使えば、乗船中もドコモがサービスしてる範囲内ならネットが使えるという訳である。又、元々持ち運び用である為、私の様に京都と横浜、二つの家を行き来する者がどちらの家でも無線LANを使いたい場合、わざわざ無線LAN機器を二つ買う必要がない、というのも大きな利点だ。

で、昨日からコレの設定をやっておったのだが、正直一週間もしたらやり方を忘れている自信があるので、備忘録とアクセス数増加紹介を兼ねて、設定方法を記しておこうと思う。尚、判っているとは思うが、パケホーダイ(パケット通信定額制の料金制度)とかに入っておかないと架空請求クラスの値段を請求されるので注意が必要である。

又、どの定額制料金体系でも、大抵例外事項がある。なので、よく調べておかないとやっぱり架空請求クラスの請求が来る可能性がある。まぁその辺は、素人が調べるよりドコモショップに電話するのが一番である。DWR-PGを今度買おうと思ってるんですがうちの携帯のFOMAカードで大丈夫ですか、とな。


●品物が届いたら

まず本体を買って取り出したら、電池を入れる前にやる事がある。本体の電池カバーを外したところにシールが張ってある筈なので、それを見るのだ。そこに「SSID:うんたらかんたら」と書いてあるが、この「うんたらかんたら」の部分が本体の名前みたいなものである。いやまぁ製品名はDWR-PGだが、一個一個の固有の名前がこのSSID、と考えると良い。又、もう一つ、「SN:うんたらかんたら」というのも別の場所にあるのでそっちも確認。

両方を数字を確認したらこちらへ。どうやら開発中に使用していたPCがウィルスに感染しており、完成したDWR-PGも感染してしまっているらしいのである。多分その開発者は減給程度では済まない偉い目に遭ったと思われるがそれは置いといて、発覚後はウィルス駆除済みのものが販売されている。しかしまぁ、中古を買ったとか、新品を買ったとしても大分前に入荷したものだったとか、そういう場合は発覚前の、感染したまんま販売された奴だったりする訳である。

そこで、このページだ。ここの「4」に、シリアル番号(さっきの「SNうんたら」)を元に感染してる奴かしてない奴か判別するページへのリンクがあるので、それを使って調べると良い。もし感染していたら、対策も書いてあるから対策しておこう。

さて、次は電池を入れ、蓋を閉める。そうしたら、接続する予定のPCの内、最初に接続するつもりの奴でバッファローの「ダウンロード」からソフトウェアを落とす。この製品、CDとかがついておらず、ソフトは本体から取り込む必要があるんだがめんどくさいでな。ダウンロードしたら解凍し、dwrpg-launcher-110.exeを開く。後は画面に従ってインストールすれば良い。


●一台目のPCと接続(家でルータorアクセスポイントとして使う)

まずは、自宅で無線LANルータ、もしくはアクセスポイント(無線LAN蛸足マシーン)として使う場合を例にとり、一台目のPCをDWR-PGと接続してみよう。まず、DWR-PGを以下の様にする。



本体をクレイドル(空を飛ぶ奴ではなく)に差し込み、電源ケーブルを接続。LANケーブルはまだ接続しなくて良いが、切り替えスイッチは忘れない内に設定しておこう。今回は、ルーター(もしくはハブ)から伸びてきた普通のLANケーブルに差すつもりなので「INTERNET」にする。又、壁からニョキっと生えてる回線を差す場合も同様である。「LAN」にするのは、PCもしくはNAS(特殊なHDD)に接続する場合のみの様だ。

ここまでやったら、電源を入れる。「AOSS」というボタンの横の奴だ。尚、持ち運びの際うっかり電源が切れる可能性を考慮してか、三秒押し続けて起動、起動中に三秒押し続けて電源オフという仕様になっている。ポチッと押しただけでは動かないので注意したい。起動すると、ぴっぴこぴっぴこ点滅して初期設定し始める。点滅が終わって安定したら、先程バッファローからダウンロードしたソフトをインストールしたPCの前に戻る。

ここで注意しなければならないのは二つ。まず第一に、当たり前だが無線LAN機能の無いPCでは繋げないという事。別途無線LAN子機をお買い求めください^^ 又、別のネットワーク機器がPC内で動いてると設定が上手くいかないという事である。

まぁ判りやすく言うとだな、今は無線LANで接続しようとしているが、大抵のパソコンには有線のLAN接続機能も搭載されている。LANケーブルを差し込む奴な。これ、実は別々の機能なのである。この為、有線LANを使用している(LANケーブル差込口にLANケーブルを差して、インターネットに接続している)状態で無線LANの設定をやろうとすると、有線LANの接続機器が邪魔して上手くいかないのである。

なので、有線LANを接続している場合は外す様に。又、hamachiやvirtualBoxといった擬似ネットワーク接続機器生成機能を持つソフトを起動していても、障害が起こり得る。なので、この辺も切っておく必要がある。基本的には有線LANを外し、起動しているソフトを全部閉じればOKだ。又、ウィルス対策ソフト(ウィルスバスターとか)も邪魔してくる可能性があるので、一時的に閉じるか「プロテクションの停止」とかをやっておこう。

そうしたらいよいよ接続である。まずwindows7もしくはビスタ(笑)の場合。スタート→プログラム→BUFFALO→エアステーションユーティリティ→クライアントマネージャVを押すと右下になんか小さい窓が出るので、そこの接続先の作成をクリック。適当に画面を進め、「無線接続先の作成」とか出て「自動セキュリティー設定」「手動設定」のどちらかを選ぶ様に言われる画面が出たら、「自動セキュリティー設定」を選択(AOSSとか書いてあるでっかいボタンを押す)。

すると、「自動セキュリティー設定中の無線親機を探しています」と出るから、DWR-PG本体のとこまで歩いていって「AOSS」とか書いてあるボタンを押す。尚、本体には三つ点滅可能なランプがあるが、その一番下、「AOSS/DIAG」と横に書いてある奴。このランプが青く二回点滅するまで長押しする必要がある。で、PCの画面の前に戻ると勝手に接続してくれているから、気長に待つ。

接続が終わったら、「保存して閉じる」→「閉じる」の後、ネットワークの種類を選択して完了である。

一方、XPの場合。こちらは、画面右下のタスクトレイに「?Y」←こんな感じのアイコンが出てる筈なので、右クリック→かんたん接続→自動セキュリティ設定。で、進んでいくと「自動セキュリティ設定中のエアステーション親機を探しています」と出るので、やはり本体のとこまで言ってAOSSボタンを押す。この時、win7/vistaの時と同様、「AOSS/DIAG」が二回蒼く点滅するまで長押しする事。そうすれば、後は自動で設定してくれる。



疲れたのと、そろそろ一万字制限なので今日はここまで。続きは明日かな。

MonsterX2とアマレコTVでPS3、XBox360、PSP、PS2、wiiを録画したりしなかったりしよう! 後編

2011年07月12日 22時06分46秒 | 雑学
ごきげんよう諸君、いかがお過ごしかな。姉の顔を思い出すだけで怒りが有頂天になる霧島である。有頂天すぎて昨日は更新できなかった。しかしなんだな、ほんとあの家は私の精神衛生上よろしくないな。今日と明日だけ、横浜で一人なのだが開放感が半端ではない。たったの二日だけだというのに、だ。酷い話である。

ああ、あの家から出たい。でも稼ぐ方法がない。障害者手帳もない。どうしたものか。

そう言えば、ノートPCが直って返ってきた。なんでも、冷却ファンが壊れて回ってなかったらしい。なにそのどうでもよさそうで滅茶苦茶重大な故障。ファンが回ってないって事は冷却されないという事で、つまりPCが異常加熱するという事であり、非常に危険だ。そんなPCすぐぶっ壊れる。まぁだから画面が映らなくなったらしいが、困った話である。


さて、今回でこの話題も最後だ。張り切っていこう。



●トラブルシューティング編

前回で映るところまでは行った筈なのだが、映らなかった人もいるだろう。まずはそのトラブルシューティングからである。


★PS3+GameSwitchについて

PS3とGameSwitchについては、前回(と言うか前々回)言った通り、環境によって色々やらないと映らない事が多々ある。その最たるものが、ゲームスイッチと分配器の配置だ。前回の配線図では、

PS3→ゲームスイッチ→分配器→モンスターX2

という関係だった。ところが、これで映らなかった場合

PS3→分配器→ゲームスイッチ→モンスターX2

とやると映る場合が多いのである。理由は全く不明。元々分配器が必要なのは、PS3の信号が弱くてゲームスイッチで変換してからモンスターX2に送ると途中で力尽きて何も映らないという結果になるからだ。そのPS3の映像信号を分配器で増幅させる(分配器には映像信号増幅効果がある)のだが、それの配置によって映ったり映らなかったりするのである。

普通ならこういうのはキャプチャーボードが違うと起こったり、ゲームスイッチの型番が違ったりすると起こる。しかしどうも、その辺が全部一緒でも発生するらしいので、そこがめんどくさいところである。ゲームスイッチを使ったキャプチャには他にもトラブルシューティングがいくつかあるのだが、殆どの場合分配器とゲームスイッチの配置を逆にすると解決する。

それで駄目だったら、まずは↓を試して欲しい。


★一般的なトラブルシューティング:4GB以上のメモリ

モンスターX2は、TM6200というチップを使っておる。このチップは様々なキャプチャーボードで使われている結構一般的なチップなのだが、欠点として4GB以上のメモリを上手く扱えないというのがある。要するに4GB以上のメモリを搭載したPCだと画面が真っ暗になる場合があるのである。無論、ちゃんと画面が映る場合もある。

この事象が発生するのは、64bit版OSを使っていて搭載メモリが4GB以上の時である。その条件に該当するPCを使っているならまず真っ先にこれを疑いたい。対処法は簡単で、4GB以上だと上手く扱えないならメモリを4GB以下にすれば良いのである。とは言っても物理的にメモリを抜く必要は無く、OS側で設定を弄ればいい。やり方はコチラ。

ただ、プレミアーとか重いアプリを動かすためにメモリ8GBとか積んでるPCで、ずっとこの設定で動かすのは勿体無いとも言える。なので、そういうアプリを動かす時はもう一度設定を弄って、最大メモリを上げれば良い。


★一般的なトラブルシューティング:配線とテレビと付属ソフト

↑をやっても駄目、もしくは4GBも積んでないよ!とか64bitじゃないよ!とかだった場合、まずは配線を見直して欲しい。もし万が一、分配器とか使って接続しているなら(PS3+ゲームスイッチ以外)、ゲーム機からモンスターX2へ直で繋ぐのだ。これでも映らなかったらそのまま次である。

次は、モンスターX2についてきた付属のキャプチャーソフトをインストールしてほしい。これはエスケイネットのサイトでもダウンロードできる(ココ)。CDに入ってる奴の問題点を修正した奴がアップされておるから、ダウンロードの方がいいかもしれん。

付属キャプチャーソフトをインストールしたら、起動。左下にボタンがいくつかあるが、左から五番目のを押すとD端子出力の映像を、六番目のを押すとHDMI出力の映像を取り込もうとする。このソフトのいいところはアマレコTVで必要な設定を全て自動でやってくれるところである。特に解像度とかの設定が全自動なところが素晴らしい。

と言うのも、だ。前回、アマレコTVの設定をやったな。



こういうの。

この設定どれもこれも一つ間違えただけで映らなくなるのだが、特にみぎっかわの上、w=720とか書いてある奴、これが厄介でな。前回720pとか1080iとかそういう話をしたが、ゲーム機側のソレとアマレコTV側のコレを合わせないといけない。例えばゲーム機側で1080iにしたなら1920x1080の29.97fps、YUY2のbit16だ。しかし大抵の人はここを間違えるのである。

そんなめんどくさい設定を勝手にやってくれるので、このソフトは非常にありがたいのだな。アマレコTVで映らなかったのにこのソフトで映ったという場合は、アマレコTVの設定を間違えているか、ゲーム機側の映像出力設定を間違えておる。両方をよくチェックして欲しい。尚、wiiはD端子なのに何を間違えたか480pではなく480iで出力している場合がある。その為、w= 720, h= 480, fps=29.97, fcc=YUY2, bit=16にすると上手くいくかもしれない。

一方、このソフトを使って映らなかった場合、PS3+ゲームスイッチ以外はゲーム機が壊れてるかもっと根本的な問題のどっちかである。取り敢えずモンスターX2から端子を外し、テレビに繋いでみて正常に映るか確認しよう。映らなかったらゲーム機が壊れておる。映ったなら、モンスターX2に問題がある。


★ドライバ再インストール

↑をやっても映らなかった場合、取り敢えずやるべきはデバイスドライバの再インストールである。以前言った方法でデバイスマネージャを開き、ドライバタブから削除を選択してドライバをアンインストール。そうしたら再起動して、もう一度ドライバをインストールだ。これで駄目なら、以前ダウンロードした最新版ではなく、付属CDに入っている古いドライバも試してほしい。

それでも駄目だったら、これはもうモンスターX2が壊れてるとかそういうレベルの話になってくる。残念だが、エスケイネットのサポートに電話してほしい。受付時間が13:00~17:00という社会人に積極的に厳しい仕様だが、その分サポートセンターによくある「ただいまおつなぎしております。しばらくお待ちくだしあ><(三十分ぐらい)」というのは無いから安心してくれ。二回お世話になってるが二回とも一発で出た。

尚、PS3+ゲームスイッチの場合はまだ見込みがある。↓を参照だ。


★PS3+ゲームスイッチのその他の対処法

ゲームスイッチはACアダプタがついてきておりそれで動かすのが普通なのだが、実はこれが癌になってしまう場合がある。というのも、ACアダプタが壊れてる事があるからだ。まぁ質の悪いケーブルをつけてくれる製品だからな。付属ケーブル使ったら映らないって事もよくある訳だし。又、ACアダプタだと、送られてくる電気が強すぎてかえって不安定になるという症例もある様だ。

この場合、ACアダプタではなくUSB供給用電源ケーブルをPCに挿してみれば直る。

あと、DTV板の【HDMI→DVI】 Game Switch 6台目 【PS3】に興味深い症例があったので転載しておこう。ちなみにGS-D00201Nというのがゲームスイッチである。


上手くいった構成と手順をまとめておきます。情報いただいた皆さんに重ね重ね感謝。

【構成】
CECH-2500A -> TR-HDMI-402 -> GS-D00201N -> キャプチャ(Intensity Pro)
└-> モニタ(LCD-20MX10)

【手順】
(1) 「PS3 -> スプリッタ -> モニタ」だけの構成で出力解像度を設定
   ※ついでにキャプチャボードの設定も合わせておく
(2) すべての機器を電断(PS3、モニタ、スプリッタ、GS、PC)
(3) 本来の構成通りに配線
(4) 下記の順番で電源投入
   PS3→モニタ→スプリッタ(アダプタ→コンセントの順)→GS→PC

これで映りました。
なお(4)の電源投入時、先にGSに電源を入れてあるとダメでした。



以上、トラブルシューティングでした。


●設定編

次に、PCに映したゲーム画面を、より快適な環境に変える為の設定を行っておきたい。まずはアマレコTVを起動して画面を右クリック→設定で設定画面を。

そうしたらまずはグラフ1(デバイス)タブを。ここで前回、映像も音声も「もんすたぁえっくすつぅせかんだりぃ」を選んだ訳だが、映像のところにデバイス設定というのがある筈である。ここをクリックしよう。そうすると二つタブがあるので画像の調整タブ。ゲーム画面を見ながら、ここのバーを色々弄って自分に最適な設定を見つけ出そう。

私の場合、HDMI出力は標準設定で問題なかったのだが、PSPをD端子で出力したら画面が暗すぎて見れたもんじゃなかったので色々と弄る事になった。ここで注意しておきたいのは画面の明るさは「明るさ」だけでは決まらない事。コントラストとかも弄ろう。頑張って何度も試せば、その内自分に合った設定が見つかる筈である。

次にグラフ2(プレビュー)タブ。まずアスペクト比だが、これは要するに画面の縦横比である。4:3、16:9という言葉なら聞いた事があるだろう。4:3が横に狭い昔の規格、16:9が横に長い新しい規格である。wiiはどうか知らんが、他のゲームハードは今回私が説明した方法だと16:9で出力されている。

なので「16:9」を選ぶべきと思うかもしれんが、ここの設定欄における「16:9」と「4:3」はキャプチャーボードに送られてきた映像がどんなんでも16:9や4:3に強制的に変換するというものである。噛み砕いて言えばだな、「4:3」を選んだ状態で、1280x720等の横に長い(16:9の)映像をキャプチャしようとすると、強制的に横にちっちゃくされたちんちくりんな絵が映るのだ。なので、「指定なし」にしておくのがまぁ無難ではある。

尚、この設定にはショートカットキーがあり設定を開いてなくてもTABキーで切り替え可能である。しかしこれが災いして、ALT+TABでアマレコTVから他のウィンドウに切り替えようとした時アスペクト比が変わってしまう場合がある。要注意だ。アスペクト比の下のスキャンモードは、わからない人はそのままで良い。わかる人だけ変えよう。


デインターレースは、1080iや480iといったインターレース出力を利用している際画質を良くする為のもの、と解釈してくれればそれで良い。細かく説明すると長くなるでな。逆に言えば720pや480pといったプログレッシブ出力だとやる必要は無い。今回私が説明してきた方法だと、Wii以外はプログレッシブ出力なので基本的には「なし」で良い。プログレッシブ設定をしてないWiiの時、もしくはPS3やXBox360で1080i出力を利用する時のみ「自動」にしよう。

処理モードは、その名の通り映像の処理モードを制御する。詳しい事は開発者が書いてるが…えーと、だな。基本的にはアクションかRPGで良い。RPGは動きの少ないゲーム向けで、基本的に高画質。ただ、動きの激しいゲームだと逆に画質が落ちる場合があり、又、PCの性能が低いと逆に酷い目に遭う場合もあるので注意が必要である。

一方アクションは、動きの激しいゲーム向け。動きの少ない場面では上下の揺れや解像度の低下の可能性はあるが、CPU負荷が少ないので低性能PCでも利用可能なのが強みである。PC性能に自信がなければ、動きの少ないゲームをやる時でもこっちにしておくといい。一方レトロは「ファミコンからPS1あたりまで」に特化しているらしい。

又、HWデインターレースはグラフィックボード等環境によって変わるが、多くの場合高画質になると述べられている。しかも低負荷。よっていい事づくめに思えるが、残念な事に2フレーム程度の遅延が発生するのでゲーム向きではない。こう言って判らなければ、このモードを選ぶとコントローラでコマンド入れてから実際反映されるまで2/30秒ほどの誤差が出ると覚えておこう。かなり語弊のある言い方だけど。

まぁ、好きなモードを選ぶと良い。コマンドバトル方式のRPGならHWデインターレースだってかまわぬ訳だしな。


クロッピングは、キャプチャした時画面の外側に黒い額縁みたいなのが出てしまう場合、これをカットしてくれる機能である。特にPSPは重要だ。PSPをD端子(480p)で出力すると、720x480という画面解像度(画面の大きさ)で出力される。しかし、周囲にでっかい黒の額縁が表示され、PSPのゲーム画面がすごいちっちゃい、という場面に出くわす事になる。

これは、元々PSPがこういう仕様だからである。PSPのゲーム画面というのは本来480x272で、しかしそんな規格は一般のテレビとかにはないので、しょうがなく回りに黒ベタを追加して720x480で出力しているのである。しかしこの黒ベタ、画面に大写しにしてゲームをやりたいという場合には著しく邪魔となってしまう。そういう時このクロッピングが役に立つ。

ただ、その人の環境によってどの程度クロッピング(カット)すればいいのかは変わるので、アマレコTV側で自動で設定してくれるという事はない。ので自分で設定しなければならず、同様に「コレ!」という設定は無い。ゲーム画面を見ながら、気長に自分の環境に合ったクロッピング設定を探してほしい。クロップツールというのを使えば、感覚的にわかりやすくクロッピングの数値を変える事ができる。尚、クロッピングのt=とかb=というのは例えばt=??なら「上側の映像を??カットする」という意味だ。tがtop、bがbottom、lがleft、rがrightである。

これで快適な環境ができた筈だ。このままゲームを楽しむだけの人はこれでよし、録画をしたい人は次を見てくれ。



●録画編

さて、PCにゲーム画面を映せたなら録画したいというのが人情だろう。アマレコTVを使って積極的にキャプチャしていきたい。まぁ当然と言えば当然だが、実際に録画する前に設定がいくつか必要になるので、まずはアマレコTVを起動して画面を右クリック→設定で設定画面を開こう。

そうしたら、まず全般タブからファイル設定の中にある保存先というのを選択ボタンをクリックして変更しておく。これは、録画した動画ファイルを何処に保存しておくかというものだ。標準だとアマレコTVと同じフォルダに放り込まれる事になっておる。

保存先は必ず、OSを入れたのとは別のHDDにする事。一方ファイル名欄は変更しておくと入力した内容+録画した日時というファイル名で出力される。

次に録画設定タブ。まずは、折角インストールしたのでAMVコーデックを使って録画してみよう。アマレコTVをインストールした時に落としたアレだな。アレは本来有料なのだが、AMVコーデックで録画したファイルを再生する時、及びアマレコTVで録画する時のみ無料になる。まぁ、AMVっていうロゴが入っちゃうけどな。

さて、ここで動画というものについて少し説明しておこう。諸君は、基本的には絵であるアニメがどういう原理で動いている様に見えるか知っているだろう。要するにパラパラ漫画と同じであり、キャラの手なり足なりの位置がちょっとずつ変わっていっている絵を高速かつ連続で見せる事により、動いているかの様に見せているのだ。

実は動画ファイルもこれと同じである。映画だろうがゲーム動画だろうがだ。一般的に、1秒につき30枚の画像ファイルが用意されており、それをパラパラ漫画方式で連続描写する事により動画ファイルとして見せているのだ。動画ファイルとは、究極、音声付超高速スライドショーなのである。これで疑いもせず動いていると認識している訳だから、結構人間の認識能力なんてものもいい加減である。

尚、今1秒につき30枚といったが60枚だったり24枚だったりもする。こういうのを30fpsとか表現する。fpsはframe/secondの略であり、フレームとは画像の事だ。要するに30fpsというのは「一秒につき画像30枚」、60fpsなら60枚という事である。当然ながら60fpsの方が滑らかだが、最近はむしろ30fpsのゲームが増えてきている。

まぁ30fpsにしてもだ、1秒で画像30枚となれば1分で1800枚、30分で54000枚である。もしこれがビットマップ画像だったらと考えると、ちょっと想像したくない容量になってしまう。実際、動画ファイルというのはPCのファイルの中で一番容量を食う物体で、ニコニコ動画がなかなか黒字にならなかったのも重い動画ファイルを扱うサーバーは管理費も相当かかるからである。

ま、最近のドワンゴは迷走してる気もするがな。ニワンゴはともかく。

それは置いておいて、とにかく動画というのは滅茶苦茶重い。そこで出番となるのがコーデックだ。これは、画像ファイルでいうjpgとかgifとかpngとか、圧縮ファイルで言えばzipとかlzhとかgcaとか7zとかに相当するものである。要するに、重い動画ファイルを軽くしてくれるものだ。

コーデックには、大きく分けて二種類ある。ひとつが「非可逆圧縮」だ。これはjpgとかに近いものだな。ペイントとかを弄った事のある人なら判ると思うが、画像をビットマップ形式で保存すると画質が劣化せず、綺麗に保存できる。しかしjpgにすると軽くはなるのだが汚くなり、何より元の画質に戻せない。これと同じで、非可逆圧縮のコーデックは動画を凄く軽くしてくれるのだが、一度圧縮したら二度と元には戻らない。

一方、「可逆圧縮」はzipとかlzhに近い。要するに元の画質に戻すことができる圧縮方法である。基本的に、動画を録画する時はこっちを使う事が多い。と言うのも、世の中にはエンコーダーとか画像編集ソフトとか呼ばれるものがあってだな。aviutlとかつんでれんことかその辺だが。そいつらを使えば非可逆圧縮で軽くするのは後でもできるのだ。又、同じ非可逆圧縮でもそいつらを使った方が画質は良くなるしな。

では設定。まずはフレームレートの目安を30にし、自分のPCに自信があれば「高画質」を、なければ「高速」にチェックを入れ、設定をクリック。「圧縮」のズラッと並んだところを見てみよう。画質で可逆と書いてあるのはさっき言った可逆圧縮、高とか低とか書いてあるのは非可逆だが高画質とか非可逆でしかも低画質、といった具合である。どれかを選ぶのだが、ここで問題になるのは「圧縮率」と「処理速度」だ。

と言うのもだな。録画したファイルがカクカクになってしまう場合があるのだ。これには二つ可能性があって、一つ目はCPUの性能が追いついてない事、第一のは、特に大して性能の高くないPCで「処理速度」が「遅い」と書かれている奴を選ぶとよく起こる。これは簡単な話で、まぁ要するにいいPC買いなさいという事である。まぁそういう訳にもいかんだろうから、この場合は「処理速度」が「普通」とか「速い」のを選ぼう。それで解決する。

二つ目はHDDの書き込み速度が追いついてない事である。先程述べた様に、動画ファイルというのは非常に重く、大量の情報を有する。録画ではそれをリアルタイムでHDDに書き込んでいく訳だが、実はHDDの書き込み速度ってそんなに速くない。諸君もHDDの中身を外付けHDDに移動しようとした(もしくはその逆をしようとした)らやったら時間がかかったという経験があると思うが、アレは転送速度の問題以外に書き込み速度の問題もあるのだ。

なので、録画で大量に書き込まないといけない情報を全部HDDに書ききれず、結果とびとびになってしまうのである。この場合は、「圧縮率」が高いものを選んで使用するとファイルサイズが小さくなり、HDDに同時に書き込まなくてはならない情報も少なくてすむので問題なくなる。それか、書き込み速度の速いHDDを買う、raid0を組む、SSDを買うといった対応策もある。raidについて語りだすと長くなるのでぐぐってくれ。


さて、ここまで設定したら後は録画するだけである。アマレコTVの画面に戻り、右クリックして録画開始。終わる時は録画終了。これだけだ。



●別コーデック録画編

アマレコTVはAMVコーデックで録画する事を前提に開発されているが、金を払ってないAMVコーデックだと「AMV」のロゴマークが出てしまう。金を払わずどうにかしたいそこの貴方、そういう時はAMV以外のコーデックを使えば良いのである。

有名なところだとhuffyuvがある。これは最もスタンダードな可逆圧縮コーデックで、これを使えばまず間違いないといわれるものだ。他にもXVidとか有名どころは結構ある。ffdshowというのを入れれば、様々なコーデックが同時に手に入るのでこれを試しても良い。適当なコーデックをインストールしたら、アマレコTVの録画設定で「いろいろ」にチェックを入れ、使いたいコーデックを選ぶ。

そうすると、例えばhuffyuvを選んだ場合はhuffyuvで圧縮される為、AMVのロゴはなくなるという訳だ。普通ならここからさらにaviutlを使ってのエンコード作業があるのだが、今回はあくまでモンスターX2とアマレコTVを使ってゲームをしようという話だから、ここまでとしておく。知りたいという人はここの「動画の作り方」「エンコード設定」「aviutl_h264」を見よう。特に動画の作り方から見るのをオススメする。

まぁ要望があれば私も書くかもしれんがな、エンコード方法記事(チラッ




前篇
中編

以上である。それでは諸君、より良いゲームライフを。

MonsterX2とアマレコTVでPS3、XBox360、PSP、PS2、wiiを録画したりしなかったりしよう! 中編

2011年07月08日 21時05分01秒 | 雑学
ごきげんよう諸君、いかがお過ごしかな。思いっきり生活のリズムが乱れてしまった霧島である。それもこれも、何が悪いかと言えば…何が悪いかわからんから多分私が悪いんだろうが、一応医者に生活のリズムを整えろと言われてるのによくない傾向である。まぁここんところ調子がいいから今のところはいいんだが、調子が悪くなる前に戻しておきたいな。

さて、続きである。


●ゲーム機の映像出力設定編

まずは、ゲーム機の映像出力を設定する必要がある。出力したい端子に映像を出力させないと、繋いだところで何も映らん。まぁ何を言ってるかサッパリだと思うが、そうだな。例えば、PS2にはS端子(三色コード)と、前回も紹介したD端子という二種類の出力形式を備えている。で、購入時、PS2は三色コードで出力する様に設定されておりD端子側には何の信号も送っていない。

このまま何の設定も買えずに三色コードを引っこ抜き、D端子ケーブルを繋いで電源を入れたらどうなるか。PS2は挿さってもいない三色コードで映像を出力しようとする一方で、実際には挿さっているD端子には何の映像信号も送らない。結果として、テレビ画面は真っ暗闇のままで何も映らないという訳である。

当たり前の事だが、これはMonsterX2に出力する場合も同じである。なので、先にゲーム機の映像出力設定を変更しておく必要がある。まぁ、例えば今言ったPS2を元々D端子で遊んでいた人なら、二度も変更する必要は無いがな。PS3とXBoxは少しややこしいので、先にPSP、PS2、wiiからである。

PSPの場合、特に設定を変える必要は無い。ただ、ファームウェアを5.00以上にしておくと色々捗るので、アップデートしておいて欲しい。やり方は複数あり、PSPのネット機能でやるのが一番早いのだができない人もいると思う。ので、PCからやる方法を紹介しておくここに書いてある通りにやれば簡単だ。

PS2の場合、先程言った通り購入時は三色コードで出力する様になっているので、D端子出力に設定変更してやらねばならない。一旦三色コードでテレビに繋ぎ、ディスクを入れずにPS2を起動。しばらくすると「ブラウザ」と出るので、↓入力、「システム設定」が出るので○。で、↓を何回か押して「コンポーネント映像出力」が出たら○。で、「Y Cb/Pb Cr/Pr」を選択。これでD端子出力になる。

後はコードを繋ぎ直して再起動してみれば、D端子の方から出力されている筈である。尚、これだけだと画面比率が4:3になってしまっており、横幅が短い。なので、もう一度「システム設定」に行き、↓を押して「画面サイズ」が出たら○、16:9に設定しておこう。

wiiの場合は、説明書に書いてあるらしいので自分でやっとくれ。いや、今手元に無いのだ、wii。ただ、アレの説明書は詳しく書いてあるので読めばちゃんとできる筈である。


んで、めんどくさいのはPS3とXBox360だ。これら二つは、HDMIに設定するだけでなく画面解像度を設定しないと駄目である。どういう事かというとだな、諸君、アニメとかゲームの公式HPに行くと壁紙を置いてある場合が多い訳だが、そこに「1920x1200」とか「1280x720」とか書いてある筈である。大雑把に言えば解像度とはこれの事で、画面の大きさを意味する言葉である。

HDMI出力は1080pまで対応している。これは1920x1080プログレッシブという意味である。縦の長さ1080でプログレッシブ形式で出力。これに一段劣るのが1080iで、こちらのiはインターレースを意味する。細かく用語を説明すると長くなるからしないが、画質はプログレッシブ>インターレースと思っておけば良い。

同様に、720p(1280x720プログレッシブ)とか720iとか、480pとか480iとかある訳である。ちなみにD端子は一般的に480pだ。ただwiiのゲームの一部は480pに対応しておらず、ゲーム起動時、強制的に出力形式を変えてくるので注意が必要である。

で、だ。まずはPS3から。まず、HDMIケーブルを使ってテレビとPS3を直繋ぎする。んで起動。すると、HDMIが検出されましたとか言うので、HDMIから映像音声を出力する様設定する。この時の設定はとにかく適当でいい。んでPS3が起動してクロスバー画面になったら、左から二番目の設定カテゴリに移動し、下からディスプレイ設定に行って○。

そしたら映像出力設定というのがあるので○。すると設定画面になる。HDMIを選んで→、カスタムを選んで→。そしたらお使いのテレビが対応している解像度をすべて選択してくださいというのが出てくる。ここで、全部選びたくなるところなのだがちょっと待って欲しい。と言うのも、それだと色々と問題があるからだ。

まず、1080pのチェックを外す。何故なら、MonsterX2は1080iまでしか対応していないからである。故に1080pを選んでしまうと、どうがんばっても全く映らない。又、実を言うと、PS3に限らずHD対応のゲームというのは720pまで対応で、1080に対応していない。PS3で1080を使うのは、PSやPS2のゲームをエミュレートする時、BDの映画を見る時、トルネを使う時である。

一番めんどくさいのは、PS3はHDゲームしかしないって人だ。と言うのも、起動直後のクロスバーは1080なのだな。だからいちいち1080用の設定と720用の設定を切り替えないといけない。よって、今回は取り敢えず720pのみにチェックを入れるという形でお願いする。で、→。すると設定内容一覧が出るので確認して、○。続いて音声出力を選択するで○を押し、HDMIを選んで→、自動を選んで→。で、○。これでOKだ。

XBox360も同様である。まずPS3と同様に繋いで起動し、画面が表示されてクロスバーが出たら一番右のシステム設定に行ってA。んで本体の設定でA、画面でA、ハイビジョン(HDTV)設定でA。後は720pでAを押し、完了である。

これで、ゲーム側の準備は完了だ。次は配線である。


●配線編

PS3以外はすぐ終わるのだが、PS3だけはやたらと時間がかかるのがこれだ。XBox360が一番早く、HDMIをブスッとMonsterX2に挿すだけ。D端子接続の連中は、↓を参考に、D端子を「D/YPbPr IN」に、アダプタを使って二色コードを「AUDIO IN」にブスっとやる。



さて、問題はPS3である。以前言った通り、PS3にはHDCPというのがかかっており、そのままだとPS3の画面が全く映らない。そこで、前回紹介したGameSwitchと分配器が必要になるのである。まずは↓の図を見て欲しい。



基本的には、この様に配線する。本文参照と書いてあるところは、購入した分配器によって何と書いてあるか変わるから明示的に書かなかったのである。まず※1に関して、THDSP12Dを買った人はHDMI入力に挿す。THD42MSPを買った人はINPUTのどれかに挿す。DN-HDMI423を買った人はINのどれかに挿すのだ。

一方※2に関しては、まぁ判るとは思うがTHDSP12Dの人はHDMI出力のどっちか、THD42MSPの人はOUTPUTのどっちか、DN-HDMI423の人はOUTのどっちかに挿す。どれか、とかどっちか、とかそういうのは番号は特に問わない。当然だが、GameSwitchからのケーブルをOUTPUTとか出力に挿したら何にもならないので気をつけるように。

後、↓の作業に進む前に、配線したら入力ポートの選択を忘れずに。THDSP12DはHDMI入力が一個しかないからいいんだが、他は入力も複数ある。故に、例えばGameSwitchからのケーブルを入力2に挿したとして、分配器側の入力ポート選択が1のままだと信号が来てもいない入力ポート1から映像を出力しようとするので真っ暗になってしまう。選択を忘れずに。

又、GameSwitch+分配器+MonsterX2は、この三つが揃っていても動作環境によって色々やらないと映らない場合がある。これについては、後で説明する。


●アマレコTV編

前回、MonsterX2をPCに取り付け、デバイスドライバもインストールした。しかしこれだけではPC画面にゲーム画面を映す事はできない。当然の事だが、画面を映す為のソフトウェアが必要である。そこで登場してくるのがアマレコTVだ。ぶっちゃけ映すだけならMonsterX2付属のソフトでもいいんだが、機能がちょっとしかなく使いにくいのでやめておく。

ではまずダウンロードだ。ここからダウンロードする。又、アマレコTVを動かすにはAMVコーデックというのが必要なのでこれもダウンロードする。前者はインストールは必要ないので、取り敢えず解凍してOSを入れたHDDにでも放り込んでおこう。一方、AMVコーデックはインストールが必要だ。

尚、AMVコーデックは有料だが、アマレコTVで使う分には無料なので取り敢えずインストールするだけしておこう。取り敢えず入れておかないとアマレコTVがまともに動かんでな。AMVをインストールしてアマレコTVを適当なとこに放り込んだら、アマレコTVをダブルクリック。起動だ。

そうすると注意事項が表示されるので、OKで流す。その後自動で設定画面が出てくる。出てこない場合は画面を右クリックして設定。グラフ1(デバイス)タブで設定する。設定内容は、PS3、XBox360(と言うか720p)の場合は



続いてPSP、PS2といったD端子接続の連中(480)の場合は



である。又、一応1080iの場合の設定例も載せておこう。



尚、ビデオキャプチャデバイス及びオーディオキャプチャデバイスは、MonsterX2以外の表示はPCによって違うから注意して欲しい。取り敢えずもんすたーえっくす2せかんだりぃをえらんどきゃいいから関係ないっちゃあ関係ないんだけどな。設定したら、適用を押してOK。そしてゲーム機の電源を入れるのだ。尚、PSPだけは電源をいれるだけでなく、クロスバー画面の一番左の「設定」から「外部ディスプレイ設定」を選び、「映像出力切り替え」をやらないと駄目である。

諸君、表示されただろうか。表示されたら成功だ、おめでとう。映らなかった場合は、次回となる後編でトラブルシューティングをやる予定だから、それを読んでくれ。


前編
後編

MonsterX2とアマレコTVでPS3、XBox360、PSP、PS2、wiiを録画したりしなかったりしよう! 前編

2011年07月06日 19時56分08秒 | 雑学
ごきげんよう諸君、いかがお過ごしかな。今日はやたら元気な霧島である。二回連続でAC4ストーリー解説をやったので、今回は別記事だ。


最近私は、TVゲームをTVでやっていない。元々私の部屋にはブラウン管テレビがあるのだが、当然PS3とかのゲームをやるにはアレである。何せ三色コードしか挿せないからな。故に三菱のおっきい液晶画面を買った。これはDVI-DとD-SUB(パソコンの画面出力端子の規格)以外に、三色コードやHDMIを挿せるというのがウリの画面だった。

今でこそPC画面兼用テレビなんてのが多い時代だが、当時はそういうのが少なかったのだな。殆どが、DVI-DとD-SUBだけのPC専用ディスプレイか、もしくはビデオとかゲームが繋げるだけの普通のTVだった。

私は長い間、その三菱製多機能画面でゲームをやってきた。しかし最近は、それすら使っていない。正確には、その画面に接続していない。何処に接続しているかというと、PCのキャプチャーボードである。これが非常に便利な奴で、HDMIとD端子が挿せるのでPS3、XBox360、wii、PSP全部をPC画面に映せるのだ。

メリットはいくつもある。まず何より録画ができるし、いちいち入力切替を押してゲーム画面からPC画面に切り替える必要が無いので、PCしながらゲームする事ができる。トイレに行って帰って来れる事に定評のあるACfAのロード中、ニコニコ動画を見てたりする事もできる訳だ。実際、PC画面に映せる様になってからローディングのストレスが大変減った。非常に間違った減らし方である。

まぁそれ以外にも、攻略サイトを見ながらゲームできるとか、ボイスチャットしながらゲームできるとか、作業用BGMを流しながらゲームできるとか色々メリットがあるので、諸君にも是非オススメしたいのである。PC画面にゲーム画面を映せば、ニコニコやピアキャスで実況する事も可能だからな。録画した動画を使ってMADを作ったりする事もできる。

しかし、オススメしたいのはしたいのだが、やはり動画編集とかした事ない人には結構ハードル高いのも事実。そこで我が霧島家でそのやり方を解説してみようと思う、というのが今回の記事である。キャプチャーボードはMonsterX2を、ソフトはアマレコTVを使うぞ。



●用意するもの

まず何より、PCだ。ゲームをPCに映そうという話だからPCが無いと話にならん。その際、まず第一にデスクトップPCを用意する事。USB接続のキャプチャーボードというのもあるが、今回は内付けだからである。第二に、そこそこの性能のPCにする事。具体的には、CPUがcore iシリーズである事が望ましい。

ここを見ている諸君であれば、CPUが何かは判っておろう。要するにPCの脳味噌であり、これが高性能であればあるほど頭の回転が良い、つまり高性能なPCという事になる。まぁそうは言っても、いくら頭が良くても、頭脳に電気という名の血を供給する電源が安物だったりすると虚弱児みたいにすぐトラブル起こす訳だが、まぁそれは置いておく。

で、このCPUがある程度の性能を持っていないと、色々上手くいかんのである。特に、ゲーム画面を表示するだけならそれこそpentium4(四世代前のCPU規格)でも動くらしいが、普通はそこから動画を録画したり実況をしたりとかし始めるので、そうなるとそこそこの性能が必要になるのだ。ニコニコ動画では、生放送に必要なスペックをCore2Duo以上と定めている。

今回は、めんどくさい説明はすっ飛ばしていく。まず、諸君の持ってるPCのOSがwindowsXPならスタートをクリックし、マイコンピュータの上にマウスポインタを合わせ右クリック、プロパティで出てくるシステムのプロパティ全般タブの下の方。

windowsVistaか7なら、同じ操作で出てくるシステム欄のプロセッサ。そこに、core i 7or5or3、もしくはCore 2 DuoかQuadかExtremeと書いてあったらニコニコ動画が定めたスペック要件を満たしているという事である。が、できる事ならcore iのPCを用意したい。その方が色々と捗るからである。

ちなみに、core i 7or5or3の後に920とか2600とかついていると思うが、この後ろの数字が大きければ大きいほど性能が高い、と思えば良い。ちなみに私は最高品位の2600Kを使用している。快適だぞ。昔のPCで一時間かかる作業を五分で終わらせる程度の能力を持っているからな。録画中に他の事やっても問題ないし。

又、CPUだけでなくある程度のメモリを搭載している事も条件となる。先ほど言ったニコニコ動画の規定では、メモリは1G以上となっている。まぁあるに越した事はないが、MonsterX2の仕様もあり2~4GBで充分である。実際、私も4GBしか積んでないし。OSはXPか7であれば充分である。Vistaでも大丈夫だと思うよ、多分。

尚、windowsXP 64bitはMonsterX2が動かないので駄目である。7は64でも32でも大丈夫だが。

次に、第三としてPCI Expressの空きが一つある事が必要である。多分これが一番厄介だ。説明書やPCの公式HPへ行って、仕様とかスペックとか書いてあるところの拡張スロットを参照するか、実際にPCの中をあけて見てみよう。

例として、私が今使ってるPCのマザーボードを見てみようか。GIGABYTEのH67A-USB3-B3だ。下の方に仕様があり、そこの拡張スロットにPCI Express x16が2、PCI Express x1が1と書いてある。ちなみにこれ、誤植で、実際にはx1が2つある。PC界隈にはこういう事が多いので、必ず複数のサイトで確認するか説明書で確認したい。





いつもどおりクリックで拡大。上の画像の、PCI-Expressというところに、下の画像の金色の部分を挿す訳である。取り敢えず一旦PCIは置いておいてだな、PCI-Ex x1とx16は何が違うのか、だな。結論から言うと長さが違う。いや、これは冗談でなく本当に長さしか違わないのである。例えば、x1の差込口にx16の長さの物体(下の写真の右側のグラフィックボード)を挿そうとしたら、これは当然挿さらない。

当たり前である。

物理的に長さが足りんわい。

しかし、x16の差込口にx1を挿してみるとどうだろうか。何と、当然の様に挿さり当然の様に動くのである。PCI-Exには、x16とx1以外にもx4とかx8の長さのものがあるのだが、これらも基本的には同様で物理的に挿さりさえすればちゃんと動くのである。今回使用するMonsterX2はPCI-Ex x1なので、x1以上の長さがある差込口が一個でもあいてればOKという事になる。

尚、さっき飛ばしたPCIだがPCI-ExとPCIは違うものでありPCI-Exの物体をPCI差込口に挿しても動作しないので注意が必要である。まぁ説明書見ればどれがPCIってのは書いてある場合が多いが、見分け方としては…そうだな。さっきの写真の内上の方、PCI-ExとPCIの差込口が写ってる写真な。差込口を良く見ると、左側もしくは右側に一箇所だけ、差込口の穴をふさいであるところがあるだろう。



赤い丸で囲ったところな。これが左側にあるのがPCI-Ex、右側にあるのがPCIと大雑把に覚えておくといい。本当は違うのだが、初心者が取り敢えず見分けるならこれが一番早いと思う。最近は大抵PCI-ExかPCIしか拡張スロット無い筈だし。


さて、以上の要件を満たしたPCであれば、どんなPCでもOKである。メーカー製PCでも、画面一体型とかでなければ望みはあるので根気良く調べたり、めんどくさかったらサポートに電話して聞いてみたり、ケース開けて中を覗いてみたりして調べてみよう。尚、Windows 7もしくはXPの64bit版を使っており、かつ搭載メモリが4GB以上の場合動作に異常が発生する場合があるのだが対処法はある

んでは必要なもの続きとして、当たり前だがエスケイネット Monster X2が必要。そりゃ今回のお題からしてMonsterX2を使ってPCでゲームをやろうってんだから当然である。このMonsterX2は、特長としてHDMIとD端子両方読み取れるというのがある。これはどういう事かって、要するに現行のゲーム機が全部読めるという事だ。

PS3、XBox360、PSP、PS2、wii…全部、HDMIかD端子で出力できる。なので、Monster X2を買っておけばこれ一本であらゆる現行ハードをPCで遊べる理屈だ。但し、任天堂ダークシュナイダーだけは読み込めない。DSはPSPと違って外部出力に対応していないのだ。まぁ画面が二つあるゲーム機だからどうやって出力するのかという話もあるんだろう。なので、DSだけは無理である。

又、安いというのも大きい。HDMIとかD端子を読み込めるキャプチャーボードを「HDキャプチャーボード」というのだが、これ、一般的にはもっと高いのである。私がこれ以前に使っていたINTENSITY Proなど、HDMIとコンポジット(三色コードとかの事)のみで二万した。それを考えれば、全部のゲーム機を読み込めて一万ちょいは安い。まぁINTENSITYは映像機器だからしょうがないんだけども。

で、次に、勿論の事だがゲーム機器が必要である。さっきも言った通り、PS3、XBox360、PSP、PS2、wii。この辺がなかったら、PCでゲームをやるも何もないからな。ただ、これらのゲーム機の多くは標準では三色コードしかついてこない。三色コードは画質も悪いし、何よりMonsterX2では読み込めない。なので、読み込める様HD画質対応のコードを買う必要がある。もう持ってるなら買う必要はないがな。

PS3、XBox360の場合は是非ともHDMIケーブルをお勧めしたい。非常に画面が綺麗であり、存分にゲームを楽しむ事ができるからだ。 が、HDMIは高度に規格化されており、どんなケーブルでも原則ゲームができる。PS3、XBox360のどちらでもな。一応一例としてこれを挙げておくが、買うなら1080p対応と書いてある奴がお勧めである。

一方、PSP、PS2、wiiにはそれぞれ専用のD端子出力コードが存在する。メーカー純正からいろんな会社が売り出してるのまで多種多様だ。こっちも一応例を挙げておこう。(PSP-2000、3000用) D端子ケーブル PS3用/PS2用『D端子ケーブル+音声ケーブル』Wii専用 D端子AVケーブル。又、キワモノ気味だが4機種対応D端子ケーブル『コレだけ D端子ケーブル』なんてのもあるぞ。

尚、PSPは1000(初期型)、2000(中期型)、3000(現行型)の三種類がある。1000は外部出力が完全に無理、2000はD端子なら可能という仕様になっており、3000だけは普通に出力できる。なので、PSPは2000か3000を用意する事。一応、1000でも改造すれば可能ではあるんだけどな。しかしアレやると…うーん。まぁ紹介するのはやめておくか。あと、わかってると思うが私はが嫌いなので真面目に解説する気はこれっぽっちもないから気をつけて欲しい。

最後に、PS3をHDMIでやる場合GAME SWITCHが必要である。これがないとPCを使ってPS3で遊ぶ事ができないのだ。いわゆるHDCPという奴である。これを使えばHDDレコーダーなんかもPCで見られる様になる筈だが、PS3はともかくHDDレコーダーまでPCで見る必要はあるのかと言われるとアレだな。

尚、GAME SWITCHは、私の持ってる旧型だとそれだけでPS3の映像を映せるのだが、現在生産されている新型は映せないらしい。そこで必要になるのがスプリッター、いわゆる分配器である。それも何でもいいという訳ではないらしく、相性があるらしい。2chDTV板で推奨されているのはTHDSP12DTHD42MSPDN-HDMI423の三種類で、これらならちゃんと映るという事である。

ただしこの三種類、共に一癖ある製品なのでレビューをよく読むなりしてから買ってほしい。又、ゲームスイッチに付属するケーブルは粗悪品の場合があり、最悪まるで何も映らねぇという事にもなりかねない。その為、ケーブルが別途必要である。具体的には、HDMI-DVI変換ケーブル(こういうの)が2本。それにプラスして、HDMIケーブルが一本あればPS3をMonsterX2でやれる。

尚、当然ながら費用がかかるので、それを嫌う場合はさっき挙げたPS2のD端子出力ケーブル(これ)がPS3でも使えるので、これでD端子に接続しよう。しかしできるならば、HDMIで出力してその映像の美しさに酔いしれて欲しい。



●MonsterX2インストール編

MonsterX2が届いたら、もしくはMonsterX2を買ってきたら、箱を開けて中身を取り出し、ついでにPCのケースも開けてPCI-Exの何処かにぶっ挿そう。例として私のPCを挙げる。


使用前


使用後

一番上のx1差込口にMonsterX2を挿している。そのすぐ下にあるx16には巨大なグラフィックボードがささっている。ちなみに、このグラフィックボードがデカいせいでその下のx1が完全に埋まって使えないから困ったものである。まぁまだx16がひとつあまってるから今のところ問題は無いんだが。

さて、こんな感じで挿したらパソコンを起動する。起動すると「新しいハードウェアの検索ウイザード」が出る場合があるが、それはキャンセルを押しておく。さて、ハードウェアを入れたんだから次はデバイスドライバな訳だが、製品に付属してるCD-ROMに入ってる奴は環境によっては正しくインストールされないので、エスケイネットの公式HPから修正版を落としてくる必要がある。

ここだな。MonsterX2というところの、ドライバをダウンロード。解凍したらDriverInstallを起動し、インストールを行う。セキュリティがどうとかほざいたら許可か信用するで。インストールが完了したら、デバイスマネージャでちゃんと認識されてるか確認しておこう。

XPの場合はスタートをクリックしマイコンピュータを右クリック、管理をクリック。7の場合はスタートをクリック、コンピュータを右クリックしプロパティをクリックするとシステム画面が出てくるので、左側にあるデバイスマネージャを選ぶ。Vista搭載PCは持っておらんのでわからんのだが、ここによれば

[スタート]ボタン→[コントロールパネル]の順にクリックします。
「コントロールパネル」画面が表示されます。[ハードウェアとサウンド]をクリックします。
「ハードウェアとサウンド」画面が表示されます。[デバイスマネージャ]をクリックします。
「ユーザーアカウント制御」画面が表示されます。[続行(C)]ボタンをクリックします。
「デバイスマネージャ」画面が表示されます。


だそうである。

で、出てきた画面の「サウンド、ビデオ、及びゲームコントローラ」を開いて、そこにMonster-X, BDA and Analog Capture Deviceとかそんな感じの事が書いてあれば成功である。逆に、それが書いてなくて不明なコントローラと書いてある場合、まだちゃんとデバイスが認識されてない。

不明なコントローラを右クリックし、ドライバの更新だかインストールだかをクリック。windowsには接続せず、「インストールの際、次の場所を含める」で先ほどエスケイネットからダウンロードして解凍したフォルダを指定し、続行。ここまでやってもちゃんとMonsterX2が認識されない場合は私の手に負えんのでサポートに電話してください。

おねがいします。



ま、今日はここまで。一万字に引っかかってるんでな。次々回ではゲーム画面をPCに表示できる様本格的な作業に入るぞ! …多分。


中編
後編

P90誕生の背景 附:銃弾の種類

2010年01月12日 16時08分44秒 | 雑学
さて、いい加減P90について語ろうと思う。の前に、らぷすけさんが先日、P90を「拠点防衛用」と言ったのを聞いて「バカジャネーノ プークスクス」とか言ってしまったんだが…P90はベルギーのファブリック・ナショナル社の開発で同社から販売されているのだが、PDWという売り文句で出たものである。これはPersonal Defence Weaponの略であり、防御用兵器と出したものなのだな。

いやまぁ、この種類分けは全く広まらなかったと言うか、私自身完っ璧に忘れてた。google様で要目見ようと検索したらwikipediaにプークスクスって言われた。これから述べる通り、P90は拠点防衛用の武器ではないんだが、正直スマンカッタorz


さて、前回は短機関銃が登場するまでの歴史について書いたが、もうちょっと書いておこう。この短機関銃を最初に開発したのはドイツ第二帝国である。ドイツの科k(ryとガイルみたいな髪型してる誰かが言っていた通り、あの当時は軍事力でもドイツが圧倒的だったのである。このベルクマンMP18マシーネンピストーレ(キリッは、カイザーシュラハト(キリッに向けて開発、製造され、シュトゥルムトr(ryに配備されて大戦果をあげた。

まぁ翻訳すると、このMP18という短機関銃は第一次世界大戦最後にして第二帝国最後の大攻勢(これがいわゆるカイザーシュラハトって奴だ)に間に合わせる様に開発と製造が進められ、最精鋭部隊、と言うか、時代を三十年ぐらい先取りした突撃兵に持たせたのである。実際、カイザーシュラハトでドイツ軍は六十五キロにわたって英仏両軍の戦線を突破したからな。相当である。

ところで、さっきマシーネンピストーレって言ったが、これは翻訳すると機関拳銃になる。マシーネンが機関、ピストーレが拳銃だ。そして、実を言うと、機関拳銃もサブマシンガンに含まれるのである。サブマシンガンってのは色々種類があって、本格的で突撃銃の小型化みたいな奴から拳銃をちょろっと弄っただけのまで多種多様なのである。

本気で拳銃クラスの奴だと、例えばウージーピストルがあるな。





横に置いてあるのは拳銃である。デザートイーグルだ。僅かに大きいって程度だな、ウージーピストルの名は伊達ではない。逆にトンプソンとかシュマイザーなんかはそこそこ大きい。しかし、第二次世界大戦ではまたしてもドイツがやらかした。突撃銃、アサルトライフルの開発である。以前話した(と思う)StG44だな。これ以降、短機関銃は特化装備になっていった。この辺については後で述べる。

短機関銃が開発された後も、一般兵の装備は変わらなかった。前回の記事でいう旧来の銃って奴だな、歩兵銃だ。一応短くしようという流れはあり、例えば日本は長らく三八式歩兵銃を使っていたが、九九式歩兵銃(短小)という奴に変更しようとしておった。ドイツも、既存のgew98からkar98、特にkar98kに変わっていった。有名だがkはクルツ(短いって意味)を表しておる。

これらは当然、旧式装備より性能は上がってはいるんだが基本的には短くなっただけである。一発一発撃つたびにガシャコンがちゃこんカチッ、ドーンとやらねばならない。こんなん。

第二次世界大戦でも、歩兵の一般装備はこういった銃だったのだが、ここで異色なのは、M1ガーランドである。九九式だろうがKar98kだろうがモシン・ナガンだろうが、全部↑にあるような槓桿式である。しかしガーランドは自動式なのである。つまり、一回引き金を引いてしまえば、何もせずまたもう一回引けば弾が出るのだ。まぁ、だからと言ってM1こそ最高傑作と思ってはならん。名作なのは変わらんがな。

それはさておき、歩兵銃もこうして徐々に小さくなっていき、その成果はドイツのStG44として結実する。突撃銃、アサルトライフルだな。ライフル弾、つまり歩兵銃の弾を連射できる銃である。基本的に歩兵銃弾のが威力はあるし、突撃銃の弾は(今までのよりは)反動が少ない。つまり、短機関銃のアップグレード版みたいなもんと言える(本当は言えないけどそうしておく)。

んで、じゃあ短機関銃の価値はなくなったかと言えば、そうでもない。やはり突撃銃は大きく重いのだ。歩兵銃は突撃銃によって小さく反動も軽くなったとは言うが、歩兵銃弾と拳銃弾では、威力も反動も雲泥の差がある。

素人は誤解しがちだが、銃が大きければ大きいほど反動は少ない。考えてみたまえ。重いものを動かすには強い力が必要である。逆に、軽いものを動かすなら小さい力で充分である。これを射撃の反動に当てはめれば、まぁそういうことだな。私は撃ったことはないが、例のS&WM500もそこそこ扱いやすいと聞いておる。まぁ、正しい撃ち方をすればの話だがな。ちゃんと握ってないと吹き飛んでくる可能性がある。

まぁまた話がそれたが、大きい銃ほど反動が少ないというのは、つまり威力の高い弾を使いやすいという事である。

ここで、弾の解説をせねばならんな。


銃の弾には色々あるが、規格は大体決まっておる。パソコンの部品と同じで、銃を買おうとしたら箱に『9mmルガー弾仕様 9mmルガー弾以外の銃弾使用による事故は弊社では責任を負いかねます』とか書いてある感じだ。拳銃なら9mmルガー、.45ACPが主流であり、歩兵銃弾は5.56mmNATOが主流だ。一昔前なら7.62mmNATO。

ここで考えてもらいたい。今9mmとか5.56mmとか言ったが、例えば9mmルガーなら、この「9mm」というのは銃弾の直径である。.45というのは0.45in.、つまり0.45インチという事である。

考えてみてくれ。

普通、弾が大きいほど威力は高い。当たり前である。ところが、歩兵銃弾の5.56mmや7.72mmは、9mmルガーより小さいのである。これはどういうことか。まぁ、つまり、小さい弾の方が高威力である場合があるのである。何で? って話になるが、これは見た方が早い。





写真は拾いものだが、左から9mmルガー、5.56mmNATO、7.62x51(AK47とかに使う奴)、7.62mmNATOとなっている。しかしまぁ、大変な事になっとるな。特に一番右。

まぁこんな訳で、口径が小さいからと言ってショボいとは限らん。火薬の量や弾頭の形状によって全く違ってくる。拳銃は廃給方式とかが色々あって、あんまり大きい弾は使えないのだ。縦に大きいって意味でな。だから、拳銃弾は縦にではなく横に大きくならざるを得ないのだ。そんな訳で、拳銃弾は大きい(横に大きいって意味で)のである。

そもそも威力って意味すら曖昧だからな。拳銃弾で、よくフルメタルジャケットだとかホローポイントだかって話が出て来ることがあるが、規格は同じだ。どの企業が作った.45ACPでも、.45ACP仕様の拳銃なら入るし撃てる。弾の大きさとか、そういうのを変える事はできん。しかしながら、弾頭の形とか火薬の量を変えることはできる。

↑の図で示したのはいわゆるフルメタルジャケット。よく小説なんかで「鉛弾ぶち込んでやる」とか言うが、鉛という単語が示すとおり、実は、弾頭はほぼ全体が鉛でできている。だから弾頭を鋼鉄で覆い、貫通力を得るのである。鉛はやわらかいから、泥団子投げた感じにベチャってなる可能性がある訳だ。

しかし、そこに眼をつけたのがホローポイントである。防弾装備をしているならともかく、普通の人間に銃撃する場合、貫通力はあまり必要ない。むしろ、フルメタルジャケットの場合極端な話、身体に穴が開いただけで終わってしまう場合があるのだ。生命維持が不可能になる心臓とかならともかく、胃腸に当たっても大したダメージにならん。

そこで、鋼鉄で覆わず鉛などの柔らかい弾頭で撃とう、そういう発想が出てきたのである。どうせ大した貫通力なんて必要ないんだから、人間の身体に当たって鉛がベチョっとなる事で威力を増強しよう、そういうのを志向したのである。ダムダム弾とかホローポイントはこの発想を更に発展させ、可能な限り人体内をぐじぐじベチョベチョにするような形になるよう弾頭を改造したものだ。

では、フルメタルジャケットとホローポイント、どっちが威力が高いのか。これは大変難しい話であり、と言うかその発想がナンセンスである。戦争で使うなら敵兵が防弾装備している場合もあり、断然フルメタルジャケットが有利だ。しかし、銀行強盗の制圧なら、どうせ大した防弾装備をしてないだろうからホローポイントのが有利である。

昔ROをガチでやってた頃よく言ったが、世の中にベターはあってもベストは無いって事である。生身相手ならホローポイントが有利って言っても、某ウィンチェスター社が作ってるシルバーチップって弾(ホローポイント)なんかは柔らかすぎて厚手の服に阻まれるという事件が発生していたりする。しかしフルメタルジャケットはフルメタルジャケットで、致命的な箇所を撃たれなかったから十発以上食らってもピンピンしてる奴もいる。

斯様に、同じ9mmルガー規格の弾を撃つにしても、弾頭の形状及び素材で話は全く変わるのである。まぁ弾頭だけならいいんだが、それ以外にも装薬する火薬の量(が多いのをマグナムという)でも変わるし、どの銃で撃つかでも変わってしまう。だから、口径はあくまで参考にしておいた方がいい。


まぁそんな訳で、全然違う話になったが、拳銃弾を使う短機関銃と歩兵銃弾を使う突撃銃では、設計思想が似ているものの似てるっぽいってだけである。拳銃弾と歩兵銃弾じゃ全然違うからな。

んで、えーと。短機関銃だとかサブマシンガンだとかそういう銃は、呼び方には色々種類がある。さっき言ったウージーピストルなんかは、マシーネンピストーレ(機関拳銃)と言える。拳銃強化版って感じだしな。逆に、




このMP5とか




ロリアーカード愛用のトンプソン(100連ドラムマガジン)とか


こんなんはやっぱりサブマシンガンとか短機関銃って感じだな。このように色々な種類がある為一概には言えない。で、ようやくP90に戻ってくる訳だが、P90は既に言ったようにPDWとして開発されたものである。個人防御火器だな。これはどういう用途のものなのか。

それは、要は、『普段は非武装』だが『戦争等でドンパチする事もある』人の為の銃だ。輸送車輌を運転する兵隊であるとか、戦車とか飛行機の調整を行う整備兵であるとか、陣地とかを設営する工兵だとか、その辺の連中である。

まず、旧来の銃ってのは重い。さっきから言ってるM1ガーランドだと4.3kgあるし、M16も3.5キロある。それにデカい。A4のアタッシュケースよりも大きく、ギターケースに入れたりできる程度の形な訳で、嵩張る(かさばる)のだ。故に常時携帯するには適しておらんのである。本体以外にも、弾とか色んな補助装備つけると更に重くなるしな。

しかし一方、拳銃を持たせるだけというのはそれはそれできつい。拳銃は火力に問題がある。最近のはダブルカラムっつって特殊な技術も導入され、十五発ぐらいは入る様になったものの威力に不安がある。まぁ、弾のせいでもあるんだがな。今の世界標準規格は9mmルガー弾なんだが、.45ACPとかに比べると威力が低い。とは言えこの規格が西側社会の基準である以上、個人はともかく軍隊とかではそうもいかん。

実際、某ドイツ軍は一時期、独自(でもないが)規格をずっと採用し続けた為、同盟国との軍事演習などではフランスから銃を借りたりしてた。同盟国と一緒に戦争する場合、補給はドイツ軍だけではなく同盟国から行われる場合もあるからな。同じ規格が原則である。しかしながら9mmルガーは比較的弱々しい。実際、傭兵なんかは.357か.44のマグナムのリボルバーを好む様である。M500はどうだか知らんが。

黒い潟では「こんなもんはな、撃てて当たりゃいいんだよ」と言っておったが、まぁ心臓とかに確実に当てられるなら真理であるからいいんだが、そうではない場合はやはり威力というのは関係してくるのである。.22ロングコルトっていう子犬が殺せる程度の能力の弾を使う銃だって、頭蓋骨を貫通させれば殺せるのである。本場アメリカの殺し屋は.22でとどめを差すってこだわりのある奴もいるそうだ。


まぁしかし軍隊ではそうもいかんというのが前述したとおりである。故に、何年か前までは拳銃不要論といって軍隊に拳銃はいらんという説が台頭した時期もあったが、これは所詮、爆撃機は戦闘機より速く飛べるから戦闘機なんぞいらんとか攻撃ヘリに負けるから戦車は要らんとか言ってた阿呆の戯言である。

まぁそんな訳で、拳銃にも期待が持てぬ。ならば拳銃と歩兵銃の合の子である短機関銃はそういう銃として最適ではないか、という主張が出てきて当然である。実際それは正しい。しかし旧来の短機関銃も問題が多い。

さっき言い忘れたが、所詮は拳銃弾であるから射程が短い。元々狭い場所で使う為に造られた銃であるから当たり前なんだが、中~長距離だと威力に問題がある。さっき言った通り、時によっては厚手の服でどうにかなるというのに、特に戦争では向こうも防弾装備を施している可能性が高い。

射程距離って言っても、別にそこまで弾が届かないって事ではないんだがな。ただ、当たったところでBB弾ぐらいの威力になってたりする。遠距離だと。また、元が拳銃弾である為、貫通力に乏しい。歩兵銃弾みたいな、ああいうとがった形が望ましい。すると従来とは全く違う弾を新規開発せねばならん。

そんな訳で、その辺の事を勘案に入れて作られたのがP90である。

作ったのは、ベルギーの老舗ファブリック・ナショナル社。新規に5.7mmx26の専用弾も同時に開発し、中距離(300mぐらいまで)の威力を確保し、2.8kgと比較的に軽く、弾倉に50発も入れる事が出来る上、嵩張らない。更に人間工学に基づいて設計されており、取り回しも大変良い。まさに夢の銃だ。

ところが、まるで売れてない。

さっき言ったな。軍隊では規格の同一化が重要であると。つまり、軍隊向けに作ったのに軍隊に売れない仕様なのである。FN社にしてみれば、顧客としては軍隊の人数が多い大国が望ましい。しかし大きい軍隊であれば、旧来(と言うか現行)の突撃銃とか短機関銃が大量にある訳で、相当の予算が必要になる。そして、そんなに金をかけるほど重要かと言われるとそうでもない為である。

まぁ逆に言えば、小規模な軍隊なら需要はあるという話でもある。金があればな。しかし、流石に製造停止にはなっておらず、最近はそこそこ売れるようにはなったらしい。らしいが、PDWとしてはあまり売れてない様子である。

P90は、PDWであるとか銘打ってるが要するに短機関銃であり、且つ優秀な短機関銃である。だから、軍隊のPDWとしての標準装備としては却下というか大却下なんだが、例えばSWAT(アメリカ警察の特殊部隊)みたいな組織は人数も少ないし、少々規格が違っても構わない。そういうのが買ってるらしい。PDWとしてでなく。

又、最近はどっかの国の軍隊であるとか警察であるとかいった公的機関ではないものにも売れてるそうである。どんなのかって、傭兵派遣会社とか総合戦争請負業者とかその辺である。いわゆるPMC。組織としては小さいが、全ての兵士に一線級の戦闘力を要求せねばならんこういった軍事業者には最適なのである。だから、MGS4のカエル部隊はP90装備だった訳だ。

以前もちょろっと話したが、最近の軍隊は縮小傾向があり傭兵派遣会社みたいな会社が台頭してきておる。よくニュースなんかで「民間人含む○○人が死亡」とか流れるが、この民間人ってのは大抵、傭兵とか戦争請負会社の社員である。ここんところガチの戦争が起きる気配もなく、大きい軍隊を維持するのが不要になりつつあるのである。日本海周辺はヤバそうだがな。それに中東は相変わらずなんだけども。



まぁ、P90ってのはそういう武器なのである。

まる。

性なる夜の過ごし方

2009年12月24日 23時59分59秒 | 雑学
ごきげんよう諸君。いかがお過ごしかな。佐藤亜衣とかいう奴宛の郵便物が届いて困っておる霧島である。ちなみに私のリアルネームと比べると一字とて合ってない。しかも何が入っておるかと思えば口紅(の試作品)であった。何か新品サンプルプレゼントキャンペーンに当選しましたとか書いてあるんだが、住所は間違いなく私の家である。謎だ。佐藤亜衣とかいう奴は今すぐ申し出る様に。早晩捨てるぞ。


閑話休題。そう言えば今日は二十四日だな。性夜である。ナザレのヨシュアの記念日だ。中学ぐらいまでサンタを信じてた身としては何か贈答品がもらえる日という印象があるんだが、流石にこの歳になると無理だからな。最近はスルーしておる。

まぁ、所詮大工の小せがれの誕生日だ。聖なる夜だって、日本に来れば性なる夜である。メリケン連中は丸焼きチキンとか食べるみたいだがな。いつどこで聞いたかは忘れたが、高級ホテルでもこの日は偉い騒ぎになるそうだ。初めての共同作業的な意味で。つまり、別にそこらの若いのががっついてるだけではないということである。

元々日本人は性行為と神聖さを厳格に区別する民族ではない。これは西洋人の発想だ。基本的に西洋人の発想はイコールキリスト教の発想な訳だが、キリスト教は世界史上稀に見る女嫌い宗教だからな。本来のキリスト教はそうでないとかイエスはそんなこと言ってないとかあーだこーだ言う奴もいるだろうが、そういうものとして歴史上展開してきたのは事実なのである。

アレだ。本来ならキリスト教よりは男女同権を考慮するイスラム教が、今やブラジャー着けるだけで異端にされる状態になってるのと似たようなものだ。何度目か判らんが、一夫多妻制なのだって男が少なすぎてどうもならん状態だったから導入された制度なんだからな。

そもそも、『好き』という感情と『犯りたい』という感情は二つで一つである。そうじゃなかったら人類が滅亡する。性行為は気持ちよく、だから性行為をする、そしてその性行為によって子孫が生まれる。だから、性的な欲求を抱くというのは非常に自然なことなのである。

以前、性行為について取材した事があったんだが…ああ、もうちょっと正確に言うと出会い系サイトの取材である。もっと言えば援助交際の取材だ。今書いてる小説は時代劇風ファンタジーTRPGだが、当時は現代劇を書こうと思っててな。んでそういったダークサイドに属してるキャラを出してみたいと思って色々と聞きまわったり本読んだりした時期があったのだ。

話がそれたが、その取材を続ける内にアナルセックスが何故気持ちいいかって話を読んだ。それは勿論前立腺が刺激されるからで、その前立腺は肛門から直腸に繋がる部分にある為、ここに何かを出し入れすればそれは当然気持ちいいという仕組みだ。しかし、直腸から肛門へ移動するのは、普通は便である。

そう、排便は気持ちいいのだ。何故なら、排便が苦痛であったら生きていけないからである。まぁ気持ちいいと言ってもいまいちピンと来ないだろうが、排便前と排便後だと、出した後何となくスッキリするだろう。アレである。つうか、排便する度にイってたらそれはそれで生きていけん。

斯様に、人間が生きていく為に必要な行為というのは自然と"快"の感情を得る様になっており、逆に危険な行為に対しては"苦"を与えられる様になっている。もし痛覚がなかったら、縫合中誤って針が指を貫通したりしても「おおうミスったミスった」程度にしか思わん。これが高じると、車に轢かれても「おお、びっくりした。まぁ何ともな…ん?歩けないぞ?」とかなったりする訳だ。

そして、性行為というものは子孫を残すという至上命題を背負っているものである。ゆえに気持ちよくて当然なのだ。しかし、性行為そのものはいいとして、四六時中発情してる訳にもいかん。性行為を欲求するスイッチが必要となるだろう。ここで思い出すのが、大分前に読んだ話だ。

これはいわゆる聞いた話であり正しくない可能性も非常に高いんだが、まぁどんな話かって、脳内麻薬ってあるだろう。エンドルフィンとかドーパミンとかな。その分泌量を調べてみたところ、好きな人もしくは裸体等の美男or美女とかを前にした「ヤりたい」という状態の分泌傾向と、クスリをキめてる時の分泌傾向が極端に類似してるらしいのだ。

人間の「好き」というのは、性行為や性欲という要素を欠かす事ができんということだな。


一時期プラトニック・ラヴとかいうのが流行ったな。子供の頃の話だからよく覚えておらんが、セックスレス夫婦がTVで紹介された時期もあった。ああいうのは、こういった見地からしてみれば極めて不適切であり「私は敗北主義者です」と書いたプラカードを首からぶら下げるべきである。

判りにくいギャグだ。

ともあれ、「好き」と「性」の関係は本来こういったものである筈だ。日本もそうだな。江戸時代から明治、大正にわたって大きく変容した(と言うか江戸以前と江戸以降の日本人はほぼ別の民族)が、基本的に「恋」という概念は日本にはなかった。あるのは「色」であり、まぁ要するに性欲と愛欲がワンセットになった考え方だ。男は惚れた女を抱いて当たり前、女は惚れた男に抱かれたくて当たり前。嘘みたいな話だが、講談なんぞ見てると同居してるのに自分を一向に抱こうとしない男に、もう私は嫌いなのね的な攻撃を加える場合が結構ある。

これはこれで極端だという話もあるが、これの真逆が西洋人である。と言うかキリスト教。連中は性行為が嫌いで嫌いで仕方なく、愛と性を厳格に区別する。はっきり言ってあいつらは病気だ。何せ、夫妻が仲良く愛し合ってるところを使用人に見られ、道徳にもとるとして立件されたぐらいだからな。中世の話だが。

恋とか愛ってのはあくまで精神的なものであって、肉体的なものであってはならんのだ。だから修道女なんかは結婚しないし、神父も結婚しない。当然子作りもしない。当たり前だな、性行為は忌むべき行為なんだから。

まぁ、なんだ。

つまりこいつらの理想を実現すると一世紀ぐらいで人類が絶滅するな。

汚れた性行為を下々の連中にやらせといて、自分は宗教的貴族気取りですか。うどんで首を吊りつつ豆腐の角に頭ぶつけながら臍噛んで死ね。

…ついいつもの癖が出たな。まぁ私がキリスト教嫌いなのは周知の事実だからいいとして、要は別に聖なる夜だろうが性なる夜だろうがどっちだっていいじゃねーかって話である。世の中何でもほどほどで丁度いいんだからな。そいつらはそいつらなりに楽しめればそれでいいのだ。



…オチがないな。

仕方ない。

愛人随時募集中。

ゲームとストレス

2009年12月14日 15時14分17秒 | 雑学
ごきげんよう諸君、いかがお過ごしかな。卒論本気モードの霧島である。三分の一だか半分だかは書き終わったんだが、ここから先は参考文献をまだ読んでない段階だからちと時間がかかるな。まぁあと一ヶ月を切ってしまったから、更新に穴があくのは許してくれ。

さて、ここのところ政権が法律違反どころか憲法違反までやりまくっておるからニュースを見るのが苦痛なんだが、まぁ偉い人の話はもう終わってるからいい。ところで私信になるが、ししおうそ氏と黒楓氏から感想貰ってないんだが仕様かな?つまらなかったらつまらなかったでいいんだが。挫折したでも。


最近、と言っても半年ぐらい前の話だが、理解したことがある。特に最近ゲームをやってて強く思うようになった。即ち、ゲームにストレスは絶対不可欠ということである。

そもそも、ゲームというのは何故楽しいのか。少なくとも諸君は楽しいと思う人々であろうが、諸君の親、祖父母はそう思っていない人かもしれぬ。そういう人にとっては、ゲームしてて何が楽しいのかと思っていると筈だ。実際、自分がゲームやってて思う「楽しい」の基準はよう判らん。

例えば、私は最近ロマサガ2をやっておる。んで、普通ではなくやりこみとして4000年プレイをやっておる。4000年プレイとは、あのゲームは1000年からン始まるのだが、普通にやると2000年ぐらいで終わる。んで、何年経ったという基準は何かと言うと、戦闘回数だ。即ち、50回戦闘をやれば50年経つのである。つまり、普通にやれば戦闘回数1000ぐらいでクリアできる訳だが、3000回以上戦闘しようというプレイである。色々条件があって、4000年ちょいがギリギリなのだ。

すると、ひたすら私は戦闘せねばならんのである。皇帝を選んでパーティを組んで、ただ黙々と戦い続けるのだ。今は大体2700年ぐらいだから、1700回ぐらい戦闘したことになるな。落ち着いて考えよう。変態だ。

何が楽しくて黙々と戦闘しておるのか。一応あのゲームは技の会得とか武器防具開発とかあるから戦闘してるだけではないが、それがどうしたと言われたらそれまでである。実際、大体の技能がカウンターストップし始めた上にイベントが殆ど終わったから、後は黙々と戦うだけだな。最終的にはクリア時の年代に「4007年、七英雄との戦いにピリオドを打つ!」とか書かれるのを目指してるんだがそれの何が楽しいのか。

大体だな、極端な話を言ってしまうと、その4000年という年代表示は解析してしまえばボタン一つで出来る訳である。存在するセーブデータの該当部分をちょこちょこ弄るだけで、4000年と表示させることができるのだ。にも関わらず、何故わざわざ戦闘を繰り返して1年ずつ経過させているのか?

そこで出てくるのがストレスである。人間という生物は、快感というか「楽しい」というものが必要不可欠であるらしい。そんなことを理系の偉い人が言ってた。バイオ三上とかデビルメイクライ4の宣伝もそんな事言ってたな。人が楽しいと思う為には、まず何かしらのストレスを与え、それを乗り越える必要があるそうだ。


例えば友達付き合いを考えてみよう。友達と一緒に遊ぶのは楽しい。楽しいが、友達付き合いは楽しい事ばかりではない。友達ゆえに喧嘩することもあろうし、表面では笑っててもイラッと来てる場合もある訳である。遅刻した癖に謝りもしやがらねぇとかな。

又、話題を合わせるのも重要である。男は趣味が一緒な奴が集まる場合も多い様だが、女の場合は友達と話題を合わせる為にドラマ見て勉強しておくという挙に出なければならない場合も多い。このドラマつまらんな~と思っておっても、後で笑い話をする為に勉強せねばならん。

もっと簡単な事で言えば、待ち合わせである。友達と一緒に遊ぶ為に、日曜9時に横浜駅集合だとしてみよう。はっきり言って、休日の朝早くから起きて身支度して出かけるというのは結構なストレスである。電車の中では携帯ぐらいしかやることもなく、本当なら寝てていい時間を浪費したりさせられる訳だ。

しかし、そういうストレスを乗り越えるからこそ友人に会った時嬉しいのである。

ゲームもこれと同じである。さっき言ったロマサガ2の4000年プレイなら、黙々と戦闘し続けるストレスを乗り越えるのが楽しいのである。逆に言うと、ストレスがなければ、どんなゲームでもつまらん訳だ。

ここで問題になってくるのがプレイヤーである。実際そのゲームを遊ぶ連中だ。例えば、三国or戦国無双シリーズってのがあるな。三國無双2が爆発的に売れた訳だが、アレはゲーマー向けの難しいゲームである。武将ごとの挙動の特徴を理解し、体力ゲージ無双ゲージをしっかり管理して、全体の戦況を確認し苦戦してる連中を助け、そして自軍を勝利させるゲームである。何も考えずボタン連打してるだけでは永遠にクリアできない。

しかし、三國無双2は一人で大量の兵隊を弾き飛ばすということが出来た。ここにヌルゲーマーもしくは一般人が注目し、おらーって殴ってばしこーんって吹っ飛ばして楽しんだのだな。しかし、彼らはゲームにストレスを求めてはいなかった。

ここが重要である。ゲーマーは、高難易度に挑戦して何度も何度も死にながらどうにかクリアしようとする。そしてクリアできた時、それは極上の「楽しさ」なのだが、クリアするまではストレスが溜まり続けるのである。これが、ゲーム以外の生活と関係してくる。

と言うのは、極端な話、リアル生活のストレス(会社の仕事によるものであれ学校の人付き合いであれ)をゲームで発散したい場合、それが高難易度のゲームだとクリアできなくてストレスしか溜まらないという事態に陥る場合があるのである。私はこれを何度か体験しておる。私がガチで鬱ってた去年や一昨年、鬱病なのだから当然、ストレスが溜まっているこれを発散する為に無双をやったりしてクリアできなかったりして、ストレスのあまりコントローラ投げて壊したのである。

だから、ゲームというのはゲームとしての出来不出来のみならずどういう人が遊ぶかというのも重要になってくるのである。三国無双シリーズは、2まではゲーマー向けの難しいゲームであった。しかし、購買層がヌルゲーマーに占められるようになれば、何も考えずボタン連打でクリアできるゆとりゲームになって当然、否、それが正しいのである。


いつ読んだか覚えてないが、バイオ5のamazonのレビューに頭の弱い人物の書いたものがあった。三上が公式で「楽しいと感じるにはストレスが必要になる」と言っていたのを差して、「こいつは馬鹿である。ゲームでストレスを感じたい人などいない。ゲームは楽しいものであるべきだ」みたいなことを書いておった。

よく恥ずかしくないな。

まぁつまり、こいつの言いたいことを変換すれば適当に銃撃ってりゃゾンビの頭がバーンになるゲームにしろということである。そもそもストレスの塊であるホラーゲームに無双的な爽快感を求めてる時点で頭が悪いのは間違いないが、こいつは自分のやるべきゲームは判っておらん訳だ。

今のハード状況で言えば、ゲーマーはPS3を買うべきだ。そして一般人はwiiを買うべきである。それぞれ、ゲーム自体の設計思想が全く違うからである。


まぁ結局何が言いたいってゲハ廚FPS廚腐女子その他諸々全部死ねということである。

まる。

会社のPC破壊で学ぶPCの基礎

2009年11月25日 18時46分20秒 | 雑学
流行に抗うことこそ霧島家のモットーであるから、今回の記事は片仮名語をできる限り漢語訳してみた。どんなもんだろう。


ごき…げんよう…諸君。いかがお過ごしかな…(ぱたり)。先週の水曜?から本社(笑)に移動して、会社のパソコンとひたすら戦っておった。そして本日に至るも状況は解決されておらず週末まで拘束も確定。ことによっては来週も拘束。ん? ああ、連休か。まるごと潰れたよ。何せ毎日徹夜のデスマーチであり、お陰で日誌もHPも更新できなかった。

本当は昨日かえる筈で、昨日は今日帰るって話になってたんだが…(´・ω・)


で、今日はその流れを引き継いでパソコンの話である。えらい人の順序について話してもいいんだが、今から新しい話題を書こうという元気が出てこない。


さて、パソコンこと電算器っちゅーもんは、いくつかの決まった部品からできておる。自作を一度でもした事のある人なら知っているだろうが、どんな電算器も中身の形は同じである。例えば記憶槽(ハードディスク)は、日立製だろうがウェスタンデジタル製だろうがシーゲート製だろうが、もしくはヒュンダイ製であろうとも形は同じである。

嘘だと思うならほれ。どれもこれも申し合わせたように同じ形をしておる。これは、電算器の部品ってのの規格が同じだからである。

規格と言っても聞きなれない言葉であるからわかりにくいだろう。そうだな、例えば諸君の家には差込口(コンセント)があるだろう。現代のほぼあらゆる家電製品はあの二枚歯を突っ込んで動作するようになっているが、家や地域によって差込口の形が違ったらどうなるだろうか?その答えを、海外旅行で考えてみよう。

海外に一度でも行ったことのある人なら知っているが、海外の差込口は形が違う。その為、携帯電話の充電器とかを海外に持っていっても差せない。具体的にはこんな感じ。じゃあ、差込の形(日本だとAタイプ)を変えれば海外でも充電器が使えるのかと言うと多くの場合、使えない。

何でかって、国によって電圧が違うからだ。日本は100Vだが、イギリスは240Vだしインドは220Vである。しかも厄介なのは、差込口の形は一緒でも電圧が違う場合があるというところである。例えばアメリカとかカナダは差込口の形がAタイプ、日本と同じだ。しかし電圧が違う(110Vもしくは120V)為、形が同じだから使えると思ってブッ差すと問答無用でその電子機器はブッ壊れる。

だから、海外で日本の電子機器を使う場合は電圧とか形を変換する機械が別途必要になるのだ。日本国内はA形100Vの規格で統一されているが、外国は外国で別の規格を使っておるということだ。


斯様に、規格というものが統一されておればどの会社のどんな機械でも動かせる。まぁここまでくれば大体わかったろうが、先ほど言ったとおり電算器の部品はほぼ全て規格が同じなのだ。例えば東芝とかパナソニック(旧松下)製の電算器を買ったとしよう。んで分解してみると、日立製の記憶槽であるとか他社製部品が大量に出てくるのである。東芝にしてもパナソニックにしても記憶槽の開発はやっておらんから他社から部品を持ってくるのだ。

まぁそういう話をし始めると電算器の心臓にあたる演算器(CPU)はインテル社とAMD社しか作ってないし、インテルの市場占有率(シェア)は九割を超えておるから事実上インテル社一択なのだ。だからどいつもこいつもインテルの部品を積んでおるのである。

そんなインテル社も演算器と主基盤(マザーボード、人間で言えば全身に血を送る血管及び心臓、もしくは全身を繋ぐ神経みたいなもの)こそ作っておるが、電源は作ってないからコルセア社とかオウルテック社の電源を使わねばならん。んでこのコルセアであるとかオウルテックも記憶槽は作ってない…といった感じで、一社で電算器を構築できる会社は存在しないのだ。語弊があるにせよ、な。だからまぁ規格を統一しておかないとそれはそれで面倒なことになる。

ま、そういう訳で、電算器ってのはACみたいなもんである。あのゲームは頭、胴、腕、脚、それから発電機とか武器とかを組み合わせてロボットを作るゲームだが、電算器の構築ってのはそれに近い。


さて、今回一番最初に持ち上がっていた問題は頻繁にデータが飛ぶというものである。今の時代、見積もりやら色々なものをエクセルとかワードで作るのは当たり前だが、作った端からデータが壊れるのである。

普通に考えれば、データを記憶する役割を持つ記憶槽(ハードディスク)が壊れていると考えるところであろう。実際私もそう思っていた。しかし、三ヶ月の間に渡って社長の心を折り続けたこの電算器、どうもそれだけが問題である訳ではないらしい。データが飛ぶんだったらこまめにバックアップとればいいじゃないって話なんだが、バックアップしたデータも飛んでるのである。

つまり、一度記録したデータが時間経過によって壊れたのではなく作成したその瞬間から壊れてたということである。実際、記憶槽じゃなくてUSBメモリを記憶槽代わりに使ってみたところ片っ端から飛んだらしいからな。先日私が見たところUSBメモリそのものが壊れてた訳だが。しかも2本。

となると、記憶槽が原因ではないのかもしれん。むしろ、書き込みを行う作業を伝達する主基盤の方が怪しい。とは言え記憶槽も怪しいことには違いない。それでまぁ、取り敢えずOS再インストールをしてみたのだ。すると、画面が砂嵐になって何も見えなくなった。こりゃどうにもならん、ってんで記憶槽を買ってきて交換した。

メーカー製の電算器だから本当はカスタマーサポートに修理を依頼すればいいんだが、社長がとにかく早く直してほしいってんでな。しかしサポートに相談すると引き取り修理とか言われて一週間ぐらい拉致される可能性も高く、会社自体が現在デスマーチに近いから自分で部品を買ってきたのである。

すると今度は、音を出す装置が認識されない。この電算器の場合、音関連は主基盤が管理するから基盤が怪しい。と思って調べておると、チップセットが認識されておらん。チップセットってのは演算器と主基盤、一時記憶槽(メモリ)とかの間の情報のやりとりを制御するものであり、つまりどういうことか例えると、ソマリアにいるのに命令を日本語でやってるからどうにもならないみたいな感じである。

これはどうもならんってことでカスタマーサポートに電話。で、出張修理を頼んだ。んで今日来た訳だが、症状を見てこらあかんとなり、主基盤、一時記憶槽、記憶槽、映像出力器といった主だった部品を新品に換えた。どいつもこいつも壊れてたらしい。で、動かしてみるとさもあらん。

画面がついたり消えたりして使えたものじゃない。

最初は画面(ディスプレイモニタ)が壊れてるんじゃないかとも思ったんだが、他の画面に差してみても同じ症状が出るためこの電算器が悪いという話になった。とは言え、映像出力を司る映像出力器とその命令を伝達する主基盤は新品であるから、壊れている筈はない。

で、これは手持ちの部品だけじゃどうにもならんってんで帰ったんだが…



出張修理の人とも話したんだが、どうも電源が壊れているような気配がする。電源ってのは、それこそ電源入らなくなったりすると「壊れた」と認識される訳だが、実はそれ以前から変な挙動を出す場合もあるのである。

特に安い奴によくあるのだが、電圧が不安定になるとマズい。演算器にしろ記憶槽にしろ決められた電圧とか電流で動くことを前提にして作られておるから、それ以外の電圧とか電流を受けると場合によっては壊れるのである。

先日なくなったがソーテックってあったろ。激安がウリの電算器ブランドだったのだが、安かろう悪かろうでな。特に電源が酷く、電圧が不安定なお陰で他の部品を片っ端から壊していくことで大変有名であった。今回もそれではないかと思うのである。実際、電圧が下がると同時に画面暗くなってたし。

それに、言ったろ、最初の方で。USBメモリが壊れたって。しかも2本。



電源に壊されたんじゃないか、これ。

エロ漫画が描く近世フランス

2009年11月09日 22時51分05秒 | 雑学
ごきげんよう諸君、いかがお過ごしかな。また一つ関係の断絶を増やした霧島である。何を言っておるかって、まぁ非常に仲がいいと言うかよくしてくれるというかそんな人と、アンチ親しき仲にも礼儀あり精神、要は親しい仲には礼儀も距離もクソもねーだろ的な行為に及んだらブチギレられたという事である。

何を言ったかって、説明が色々必要になる為簡潔に例を挙げると、イスラム教信者の人類学者が友人だったとして(イスラム教でも旧約聖書は聖典)「人類は神が創ったって信じてるのに何で学者やってんの?」みたいな事を言ったというところかな。危うく悟りを開かせるとこだったが、しかし、ほんとのとこどう思ってんだろうな。「あらゆる行為に理由がある」って言いながら「これは何でこうやるの?」って聞いたら「それはそれ、これはこれ」と言われてもな。

その、なんだ。困る。



さて、前回前々回と連続で小難しい話になった為、今回は軽いネタでいこうと思う。以前話したかもしれんが、私は小学生やめて以来、(漫画の)週刊誌を全く読んでおらん。単行本勢である。しかも各誌順調にレベルが下がっており、それならば後で単行本をゆっくり読めばいいではないかという事だな。

んで、ちょっと読んでみたらそこらの漫画より断然面白いということでメガストア勢になったのは以前話した通りだが、最近は阿吽という奴も毎月買うようになった。特に、連載中のラ・ピエールだか何だかってのがお気に入りである。半分はアレ目的だ。

勿論、エロマンガとて月刊誌一冊の内四割が面白ければいい方である。だから、週刊誌と同じく単行本買えばいいじゃないかと思うかもしれん。過半数はつまらんって事だからな、面白いのが最高四割ってことは。だが、いかんせんエロ漫画は単行本が出るとは限らない上に単行本は定価千円であり古本は買いたくないのである。

いや、諸君の予想通り私はエロ目的じゃないから別にいいと言えばいいんだが、やはり古本は精神的に嫌である。いや、精神衛生上か。ともかく嫌だ。それに、単行本が出るかどうかわからんってのは冗談ではない。弱小漫画家は特にそうだが、漫画家は特定の雑誌のみで描くのではない。むしろ雑誌側にしてみりゃいてもいなくてもどうでもいいという存在で、すぐ切られたり、甚だしくは深夜ラジオの葉書職人状態だったりする。

当然、出版社をまたいでおれば単行本にまとめることはできん。まぁそんな訳で、月刊誌なり週刊誌なりを買って読むのが安全なのだな。ベストではないがモアベターという奴だ。


んで、何でこのラ・ピエールなる漫画がすきかと言うと、いちいち私のツボをついてくるからである。元々、私は大学に入ってから近代日独比較史をやるつもりであった。それには日本史は勿論西洋史にも詳しくなければならん。で、西洋史の近代を理解するには近世を、近世を理解するには中世を、中世的世界観を理解するにはキリs(ry とまぁドツボにはまった訳だが、まぁ要するに、近代以外は西洋史の方が詳しいという事である。

それでこのラ・ピエールだが、この著者、よくて歴史好き、もしかすると文学部史学科西洋史専攻の学士である。舞台は華の都パリ、時代は太陽王ことルイ十四世の御世。ルイはただの人畜無害な王様扱いされており、主役は彼が趣味で作らせた銃士隊である。王直属の部隊だが総隊長がボケてる上に隊長の半分以上は女という張子の虎という設定だ。

ここまではまぁまだよくある話かもしれんが、こっから先が非常に細かい。例えば、第三話ではスペイン王女がルイの嫁としてパリにやってくる。当時のスペインってのはハプスブルク家のものだ。…これには説明が必要かも知れんな。西洋というのは基本的にキリスト教の世界である。そしてキリスト教の世界には、離婚とか再婚がない

故に、西洋中世~近世の各大名の結婚こそ世界戦略の要という話になったのである。

例を挙げて考えてみよう。まず霧島氏と榛名氏の二つの大名がいるとして、霧島家から榛名氏へ嫁が行ったとする。すると霧島氏と榛名氏は縁戚関係になるな。で、もし榛名氏の当主が、男子を得ずに死んだとする。この場合、榛名氏には王位(?)継承者がいないという話になる。じゃあ榛名氏の領地だの兵隊だの城だのといった遺産はどうなるかって榛名氏の縁戚にあたる霧島氏が独り占めするのである。

あらゆる勢力に嫁なり何なりを出してとにかく縁戚関係を結ぶ。我が霧島氏は弱体ゆえに私が繁栄に導くことはできないが、いつか婚姻によって隆盛を迎えるかもしれない。その為に結婚する…そんな感じだ。棚ボタ狙いとも言うな。

しかもこの当時スペイン王だったハプスブルク王家ってのは百年かけて結婚で強くなったというかなりファンタジスタな家だ。元は大きくもないが小さくもないという極めて影の薄い貴族だった。しかしドイツが神聖ローマ帝国になった時、皇帝は選挙制ということになった。誰が皇帝になるか、これは大問題である。国内で一番勢力のある貴族ってのが普通だろうが、二位と三位の貴族が連合して攻撃してきたら適わない。逆に二位三位が連合してそのどっちかが皇帝になったら速攻で同盟解消というのは確実である。

そこで頭のいい誰かが影の薄いおかざりを皇帝にしとけば問題にならないと気付き、ハプスブルクを皇帝にしたのだ。日本の内閣総理大臣と同じ理屈である。

そんなハプスブルクだが、まぁ仮にも皇帝である。国内外に結婚の網を張り、時代が来るのを待ち続けた。そしてそれは来たのである。最盛期のハプスブルク家の支配領域は↓な感じである。



ハプスブルクと言えばオーストリア=ハンガリー二重帝国の皇帝でもあるが、本拠地オーストリアに留まらずスペイン王も兼ねた。ハプスブルクの嫁の旦那が死んだから。他にはブルグントとか今のフランス東部、南イタリア(と言うかバチカンとかローマ)、シチリアとかあの辺の島、チェコとかスロバキア等旧ユーゴスラビア連中、ポーランドのほぼ全て、トランシルヴァニアとかのルーマニアやハンガリーなどなど…形式上はドイツ全域も支配圏だったりするから始末が悪い。

まぁ、文字で言わんでもドイツ抜きでも欧州の半分以上かっさらってるからな。更に当時経済の中心地であったネーデルラント(オランダとベルギー)を支配していたのもでかい。どれぐらい中心だったかって、ここは基本的にスペイン領土なんだが、スペイン王が二回破産したにも関わらずその借金をここの連中が代理で支払ったという連中である。どんな金持ちだ。


そんなハプスブルクから嫁が来る訳だ。半分敵みたいなものだな。実際、西洋の結婚というのは現在と大きく異なっておった。前に話したと思う上に何処のどいつだったか忘れてしまったが、夫婦が必要以上に仲良くするのは倫理に反するという事で有罪にされてしまった夫妻がいるぐらいである。恋愛とかと結婚は全く別のものなのだ。敵ですらありうるのである。

実際、ルイのところに嫁いできたスペインの王女は手駒を求めて銃士隊を狙うのである。





これはいい狩人の目。

また、作中出てくる銃士もなかなか判っておる。四話主役のポルトスがスペイン王女を助けるシーンがあるんだが、こんな銃を持っておる。



よく見ると判るが、付け根の部分に何かごちゃごちゃついておる。これは火打石をこすり合わせるもので、銃の引き金を引くと同時に作動する構造になっておる。これが火花を起こすことによって火薬に火がつき、銃弾が発射されるという事だ。こういうのを片仮名語でフリントロックという。当時の最新鋭技術である。

ちなみに火縄銃はマッチロックという。日本の鉄砲がフリントロックにならなかったのは、日本の技術が遅れていたからではない。意外かもしれんが戦国の日本は鉄砲大好きなのだ。故に火縄銃以外も検討された。しかし日本の場合、火打石の質が悪い為動作の安定が確保できず採用されなかったのである。火縄銃と違って火打石だから、雨の日も使えるという利点も、意外と世の中うまくいかないという事も多かったんでな。なんだかんだいって火縄銃は安定動作が一番確保された鉄砲だったのである。

他のもので進んでいるのと言うと、歯輪発火銃というのがある。片仮名だとホイールロック。これは三十年戦争の英雄、スウェーデンのグスタフ・アドルフが採用したものである。ただ高価で、大量に揃えないと意味がない方式だったため、広まることはなかった。まぁアレだ。火縄銃はその時によって100%動いたり50%しか撃てなかったりするが、こいつは安定して1%だけ動作不良起こすみたいな性能だったのだ。現場にかなり嫌がられもしたそうで、火縄銃に取って代わることすらできなかったようである。

まぁそれに、ルイの時代は西暦1630年あたりからだからな。日本は関ヶ原が1600年で終わってしまったというのもある。





また、銃そのものではなく外衣に大量の銃をぶら下げているところにも注目したい。戦場で鉄砲を使う場合と異なり、平和な街中ではいつ撃つ必要に迫られるか判らない。また、当時の鉄砲は一発撃ち切りだから、一度撃っても外れたらアウトである。そこで、発射可能な状態にした拳銃を多数持ち歩くというのが流行した時期もあったのである。海賊なんかもこんなんやっとるし、戦争では鉄砲騎馬隊も似た様なことやってるな。



こちらは四話ラスト。銃士にとって剣術は欠かせない技術である。勿論銃を扱う以上銃が得意でなければならんが、銃が撃てないってのは実はよくある。雨が降ってなくても湿気ってれば火薬が濡れて撃てなくなることもある。火打石銃でも弾が出ない時は出ない。当時の銃は弾をちゃんと固定していない為、銃口から弾がポロっと落ちる場合もある。斯様に、銃士と名乗ってはいるが剣技の技量も非常に大事なのである。

銃に頼りすぎるなってのはここでそういう意味を持っておるのだな。銃を扱うものだからこそエペやサーベルといった剣の技が必要とされるのだ。



こちらは五話(最新号)の一場面。この服装もさりげなく考えられておる。西洋では時代と地域にあわせて洋服の流行がある。私もしておる片眼鏡(モノクル)も一時上流階級で流行ったものだ。自分の執事にいい服着せて来客にさりげないおしゃれさを演出するのが流行った影響で、執事=片眼鏡というのが定着したのだな。イギリスだと執事のがいい服着てることもままある。

まぁそれはいいとして、服だな。この膨らんだ生地に裂け目を入れる格好は当時流行った服装である。特にランツクネヒトことドイツ人傭兵は特にこれを好んだ。これを何って呼ぶのかがいまいち思い出せないんだが…黒楓ちゃんや、覚えてないかね(´・ω・`)?




まぁこの漫画一番のいいところはこのルイ十四世の呆け具合だと思う。こんな王様だったら一生ついてくぞ。




>ごてぃ氏&黒楓氏

>格闘ゲーム

ほんとギルティまでの2Dは暗黒期でしたね…カプコンvsマーヴルシリーズも色々とアレだったし。北斗ぐらい難しくないと即死コンゲーは…精密KI械でも普通にミス発生しますからね、あれわ。まぁ一回目の闘劇の頃は酷かったんですが。

ギルティもアレイスカは馬鹿ゲーとして家庭用のみで売りゃあよかったんですよorz ギルティのRTSとか出してる場合じゃないだろう右渡めが。で、ブレイブルーは私タッチしてなかったんですがやっぱりああなっちゃいましたね。起き攻めハメをなくしたんじゃなかったのかアークめが。

でも正直初心者が格闘ゲームやりたがる環境ってどうにかして作らないとと思うんですよね…北斗じゃなくても小足からHPゲージ半分ぐらい削られるのって結構普通ですし。


>アニメとか

日本のテレビ業界って、名前売れてるとこの奴は貴族階級でそれ以外は奴隷ですからね…日本のアニメなり何なりまぁ何でもいいけど、日本でも海外ぐらい予算かけて面白い番組撮るんだってできるんですよ。でも電通とかが全部持っていってるんで、スタッフの給料も制作費もぎりぎりまで省くことに…まぁだから朝鮮人の名前がアニメのスタッフロールにどんどん増えていってる訳ですが。

エロマンガもバイトみたいな状態ですからね。私も今はメガストア勢兼阿吽勢ですが、元々はメガプラス勢で、巻末漫画みたいなの書いてた人がメガプラス廃刊の時に「また来月から無職になります」って言ってましたね。無職がデフォなのかと。一応エロマンガ業界からヘルシングの平野耕太が出たりはしてますが…まぁ、電通とか小学館とかは腹を切って死ね。

>小説メール

ちょ、そんな真面目に見るもんじゃないです…敢えてジャンル分けするなら時代劇風西洋ファンタジーホラー風味ってとこですから。まぁ確かに色々調べはしましたが、頭ん中空っぽからでも読めるように書いてますし。

むしろ面白いにしても色々穴のあるこれをどうするかってのも問題で…

>フーコー

牢獄だか何だかの名前がいまだに思い出せません。どうm(ry


>ししおーそ氏

簡単、簡単か…確かにそれは正しい指摘だ私も思います。記事の内容が濃いにしても黒いにしても万人が読んで判る(そして笑える人なら笑える)が霧島家日誌の信条ですからね。もうちょっと煮詰めてから投稿するようにします。

私の小説感その2『私の目指す小説』再整理

2009年11月06日 15時57分35秒 | 雑学
ごきげんよう諸君。いかがお過ごしかな。物凄い勢いで本を読まなければならなくなり、物凄い勢いで死んでおる霧島である。院試対策もやらないとだし…めんどくさー。ちなみに最近順調に更新されておるのは、学校に行ってるからである。授業中は暇だからな。基本的に授業中記事を書いておるから、出席率と更新速度は比例する訳だな。


さて、今回は、前回の話をもう一度整理して再検討することにしよう。この辺はきちんとしておかないと、私自身の姿勢にも影響してくる訳だからな。



まず第一に、私はやはり純文学が嫌いである。理由は読んでてつまらんからである。私が『罪と罰』とか『ファウスト』とか『三国志』とかよく読んでるのは面白いからだ。しかし本来、まぁ三国志はともかく、罪と罰とかファウストは純文学に属する小説である。まぁ私のいう純文学ってのは芥川とか太宰とか直木賞とか芥川賞とかその辺だから、国内純文学とかいったところかな。

では何故私は国内純文学が嫌いなのか。これは私も長年不思議に思っておった。本来、私は古典が大好きである。古事記とか日本書紀は小学生の頃特に読んでおったし、孔子とか最古儒学、呉子、墨子といった大陸古典も中学生の頃にはそれはもう嘗め回すように読んでた。と言うか読みすぎで、漢文の授業中やることがなくて困った。

西洋文学に興味が出たのは高校の頃からである。特にロシア文学に傾倒したが、まぁ、なんだ、欧州の小説というより欧州の伝承が好きだ。ファウストが好きなのもそのせいだろう。あれ、ファウスト教授みたいなのの伝承が昔からあって、それを再構成して書いたらしいからな。神話とかは子供の頃から読んでおった。大学に入ってからは思想史に傾倒してご無沙汰だがな。


斯様に、私の場合、国内の小説だけピンポイントで嫌いなのである。この原因は何であろうか。

それはやはり、私の価値観であろう。

私自身、小説という表現形態の限界に悩んでおるが、やはり脳内で妄想できるというのは小説の強みである。唯一に近い強みと考えておる。以前、ゲームにおけるコミュニティの必要性について話をしたな。この記事だ。この記事に、ACはどんなにクソゲーでも愛されるという話を載せておる。どんなに酷くても患者が愛してくれる。

んで、ACシリーズの次回作を期待している私もまた患者な訳だが、あのシリーズにはシナリオに一つ大きな特徴がある。第一に、キャラの顔は絶対に出さないこと。公開されるのは台詞のみ。そして第二に、ストーリーは手抜き。前者は初代からの伝統だが、後者はSLあたりから急速に台頭してきた要素である。

ここで問題なのは、この二つを克服したらACは売れなくなるということである。下手するとメーカー倒産すらありうるのである。まぁ顔絵を敢えて出さないというのは、それぞれの登場人物をプレイヤーの想像(妄想)に任せるという狙いがあるだろうしそれはそれでアリな手法であろうが、ストーリー手抜きはマズいだろ。

しかし、ストーリー手抜きじゃないとACは売れないのである。

これは、ACプレイヤーの多くが患者だからである。ACwikiの創作コーナーを見るとよく判る。イラストガレージでは、ゲームに出てくるキャラの絵が精力的に投稿されており、誰かが投稿した絵を見たらそれに感化されて誰かが違う絵を投稿しそしてそれに感化されて~…と続くのである。

まぁ見てみてくれ。ちなみに今確認したところ、十一月三日だけで画像が四つ投稿されておるな。ちなみに女の子がやたら出てくるが、全て妄想の結晶体である。ACのキャラは全員顔なしだからな。基本的に台詞から考える訳だが、重量機使い=おっぱい!おっぱい!とかもう色々とカオスだ。

これが、患者の数が少なければ話は違ってくる。ただクソゲーと認定され、ただ消えていくだけである。しかしながら、ACは非常に大規模でありかつ深いファン(患者)によって構成されるプレイヤーの共同体(コミュニティ)が存在するのである。極端な話、患者の求めるACの新作は、ゲームではないのだ。患者の新しい妄想のタネなのである。

であるからこそ、完成されたストーリーは求められない。例えば、世界設定は矛盾しているほうがいい。勿論矛盾だらけで破綻してたら駄目なんだが、ある程度は矛盾している必要がある。何故かというとつじつまがちゃんと合ってたら妄想する要素がないからだ。普通なら「コレ矛盾してるだろ」「おかしいだろ」となるところだが、患者にしてみるとこれは解き明かすべき謎になる。だから適度に矛盾していた方がいいのだ。

同様に、ストーリーもできるだけぼやけさせる必要がある。これが、意図的に謎を作ったりプレイヤーの想像に任せると判断して脚本書いたりするならいいのだが、基本的に丸投げであり手抜きである。だがそういった手抜きこそACに必要とされる要素なのだ。


斯様に、妄想できるかできないかというのは、その作品群にとって非常に重大な点になるのである。特に小説というのは文章のみのモノラルであり、ほぼあらゆる要素を脳内補完しないといけない。そういう意味においては、小説というのは妄想ネタの宝庫なのだ。

しかし、妄想ネタがあるからといって妄想するとは限らん。妄想ネタを誰かに提供して妄想させるには、そのネタが面白いことが必要なのである。言い方を変えれば、『妄想しようという気にさせる何か』が求められるのだ。

ここが肝要である。妄想しようという気にさせる何か。

それは、ACの場合、まず第一に3Dメカアクションの先駆であるという点に求められる。初代ACは無印プレイステーションものであり、当時は3Dゲームというのは非常に珍しく、また求められていた。特にバーチャファイターとファイナルファンタジーは重大な影響を与えた。お陰で、スト2とKOF以外の2D格ゲーが淘汰されたのである。

バーチャ以前は他にも月華の剣士、サムライスピリッツ、豪傑血一族、飢狼伝説、龍虎の拳、などなど色々あったんだが、全部なくなった。ゲーセンに並んでいたこれらの2Dゲームがまとめてなくなり、代わりにバーチャ、鉄拳あたりが並ぶようになったのだ。レパートリー減衰も甚だしい。これぐらい、3Dゲームというのは当時衝撃的なものだったのである。

その中で、3Dロボットアクションの先駆として登場したのがACだったのである。それまでドット絵だったロボットが3Dで360度どこからでも見られるようになったのだ。しかも、パーツを組み合わせて自分だけのメカを作り上げる楽しみは、これ以前ではフロントミッションぐらいなものである。

更に、当時としてはストーリーも新鮮であった。と言うか、キャラが喋るってところが新鮮だった。かのFF7ですら声なしで、キャラがしゃべるという事自体が革新的要素だったのである。プレイステーション発売まで既にファミコン発売から九年経っていた訳だが、それでもキャラが喋るゲームは殆どなかったのである。

そこに、(今から見るとショボいが)Stylishなパーツを組み合わせてメカを作り上げ、雪の降る古城や企業の実験施設に出撃し、喋る敵と戦うのである。いうまでもなく、これはヒット作となった。この後、プロジェクトファンタズマ、マスターオブアリーナ、そしてPS2シリーズへと続いていくのである。では、ストーリーの手抜きはこの頃問題とならなかったのか?

ならなかった。それが答えである。当時はゲーム機の描画能力も3D関連技術も未熟であり、またCD-ROMだったため、容量も650MBに拘束されていた。当時のゲーム機の限界として、表現能力の限界がまだまだ低かったのだ。故に、手抜きというよりは表現能力の背伸びをせずプレイヤーの想像に任せた形となった。と言うか、無理にストーリー作るぐらいならパーツ増やそうという方針である。身の丈にあったゲームづくりだ。実際、シナリオが怪しくなるのはネタサスかSLあたりからで、それ以前はまぁそこまで酷くなかったってのもあるが。

斯様に、ACシリーズは3Dメカアクション界を引っ張ってきた。そこには当然、愛着が生まれる。愛が生まれたと言い換えてもいい。そしてPS2になって大手タイトルが続々とフルボイス化、キャラ絵の徹底といった形をとっていった中、プレイヤーの想像に任せるという方針を採り続けた。まぁここまではいい。

問題は、何ゆえ天下のクソゲーネクサスクソゲー of the year受賞のNBが発売された後もACシリーズは持ちこたえ、明らかな失敗作4を経てもその人気が衰えなかったのか。これはひとえに、その欠点、未完成部分をあくまで「謎」とポジティブに捉え、患者への道を突っ走ったプレイヤー層のお陰である。

ACシリーズはどんなクソゲーが出ても患者が減らない理由というのは、まぁこの辺である。


つまるところ、作品の出来不出来よりそれを取り巻く環境が重要ということである。これは恐らく、純文学にも通ずるものがあるだろう。ここからは推測だが、恐らく、明治文豪連中の著作は、ただ読むだけではその良さの1ピコグラムも判らない。どういう時代背景があって、書いた奴はどういう人間で、どういう状態で書かれて、発刊後どんな評価を受けて、といったところまで総合的にみないと、その良さはわからないのだろう。

が。

作品そのものが面白くなけりゃ話にならん。

私はそう思っている。だから国内純文学が嫌いなのである。勿論、どんなものが面白いかは個人差がある。だから無限かつ絶対的にはいわんが、しかし、私の常識からしてみればつまらん。つまり、妄想しようという気にさせる何かがないのだ。であれば、態々そんなものの為に時間を割く理由もないという事である。妄想してしまった人による共同体(コミュニティ)として純文学界(?)みたいなものがあるが、興味は起きんな。

妄想させたかったらその前に楽しませろってのが私の基本姿勢だ。ファウストとか好きなのは勿論その背後にあるドイツの賢者の伝承とかが好きだからというのもあるが、やはり本編が面白いからだ。まぁこの辺は、ちょっと込み入った話ではあるが。

つうのも、芥川とかは0から物語を作ったのだ。全部自分の頭の中で考えた。まぁ太宰の走れメロスなんかはモロパクリな訳だが、まぁ基本的に頭の中で考えてる。一方ファウストはファウスト博士っていう伝承が百年二百年と脈々と受け継がれてきて、それをゲーテっていう人間が受け取って書いたのだ。だから、芥川の羅生門とかのが面白かったら逆にそれはどうかって話にもなったりする。無論、明治文豪シリーズも頭の中に各種漢文古文の知識を頭に入れてるから完全に不利という訳ではないんだが…



まぁ長くなったし、今日はこの程度にしておこう…叙述とかについては後日。

以下コメ返信(次回話す予定除)



>応援してくれた人全員
ありがとうございます(´;ω;`) 割と素で感動しました
しかしどうやって渡せばいいかな…mixiでコミュニティ作るかメールで送るか……

>たとえ
まじすか(´・ω●`) 本のタイトル?

適材適所

2009年09月09日 20時47分23秒 | 雑学
ごきげんよう諸君、いかがお過ごしかな。ようやく我が霧島家に帰ってくることに成功した薫である。スポンサーである以上しょうがないのだが、対人関係やら色々と面倒で萎え続けなければならぬ毎日がようやく終わった。

いや、別に介護するだけなら全然構わぬのである。しかし親戚、特に甥とか姪みたいなちっこいのが混ざってくるともう本当にだるい。すぐ喧嘩するし、精神的に参っておるからその親とかはすぐキレるし。おかげさまで、院試の勉強や会社の仕事どころか願書すら書けておらん

しかし…大学院の入試では、大抵研究計画書というのを出さねばならぬ。しかもこれが八割方の合否を分けるそうだ。故に重要であり、何度も書いては消し書いては消ししてるんだが、指導教授が全く何も教えてくれぬ。まぁ私の指導教官であると同時に大学院入試の試験官でもあるからある程度しょうがない部分はあるんだろうが、せめて頼りになる人か参考になる本でも紹介してくれてもいいと思うんだが…おかげで個人の人脈頼りだ。まぁ教授が悪いんではなく学科全体が悪いんだろうが。

大学全体が悪いのかもしれんが。もしくは日本の大学全体。


さて、先日映画をやたら見てたという話をしたが、ジャケ借りで見た『アサルト13-要塞警察』という題名からしてハズレオーラ全開な奴が意外と面白かった。先日のニュース速報スレで日本人は警官を勘違いしてるとかいうニュースもあったが、実際アメリカの警察ってのは結構汚職が酷いらしい。その辺はダークナイトでもよく表現されてたな。

んで、この映画も汚職が鍵を握る。ローレンス(マトリックスのモーフィアス)扮する街一番の悪党が逮捕されるとこから話は始まる。その前は特に見る必要はない。で、この悪党が警察と全力で癒着しているのだが、警察の木っ端役人が欲を出したせいで彼の利権を侵害。交渉決裂となり、裁判に出る事を決意する。

アメリカは司法取引があるからな。それに有能な弁護士を使って上手く立ち回れば、裁判で警察の汚職を洗いざらいブチまけて木っ端役人どもを破滅させ、自分は牢獄に入ったとしても一ヶ月もあれば出てこれる。そんな訳で、汚職警官どもはこの大悪党をブチ殺そうというのだ。

折りしも時期は大晦日、しかも舞台となる21分署は新年からは新しい建物に代わる為引越し中。その引越しも殆ど全部終わっており、夜勤の警官三人だけが署の中にいる状態である。しかも大型の雪嵐で外部との連絡は取れないに等しい。そこへ、例の悪党を載せた囚人護送車が、雪が酷くて進めないというのでこの21分署に避難してくるのである。

で、汚職警官どもが襲ってくる訳だな。対する21分署は囚人と協力し、篭城するのである。ほら、あれだ、超一流のB級映画ゴースト・オブ・マーズみたいな感じだ。実際、この映画の元ネタはゴースト・オブ・マーズ監督のジョン・カーペンターの映画であるから、似ていてもおかしくない。バリケードを築き防衛戦を展開する21分署、攻め立てる汚職警官隊という図式で、だから要塞警察という題名なのだろうが、要塞って程のもんじゃないだろ、これとかそういうツッコミはしてはならない。三人だけで夜勤だが気にしてはならない。


さて、この映画が気に入ったのは、従来の映画では考えられない要素がいくつかあるところである。普通、ヒロインっぽい奴は主人公と色々とフラグを立てたりして、後半敵に教われたりすると何故かそいつだけ殺されず捕虜になるというのが基本である。しかしこの映画では、確かにそいつだけ殺されないで捕まるのは同じなのだが、その後何事もなかったかの様に射殺される。


素晴らしい。


見え見えの展開をこれまた見え見えの展開で裏切る。簡単な事だがこれが意外と難しい。あんまりあっさりと殺してしまうと、登場人物が死ぬという事件によって視聴者が感じる哀切とか悲しみみたいな効果が薄れてしまうのである。酷い例がVガンダムである。あのアニメにはシュラク隊というのが主人公一行に同行し戦ってくれる。何故か女ばかりの量産型Vガン部隊である。最近のエロゲ的展開だが、監督の冨野は20年以上前に1○歳の幼女のヌードを全国放送したナイスガイであるから、疑問に思う事はない。

んでこのシュラク隊だが、次々に死ぬ。本当に物凄い勢いで死ぬ。何せ、死にすぎて欠員補充されたぐらいである。あんまり死にすぎて、最初はともかく中盤ともなると全く感慨が湧かぬのである。次々と死んだとしても蒼穹のファフナーみたいに一人一人ストーリーがあってその上で一人、また一人と櫛の歯が抜けていく様に死んでいくとかそんなんではない。監督に殺されすぎて、シュラク隊員が死ぬのが番組の恒例行事になったのである。展開も見え見えでな、あーどうせこいつ最終回で死ぬんだろうな~あ~死んだ、みたいな感じだ。

ま、本題とは関係ない。


んで何でわざわざこの映画を取り上げたかと言うと、戦闘も結構よく練りこまれておったからである。前回はアニメ的戦闘術について語った訳だが、近距離ではナイフのが銃より役立つとかそういう書き込みもあった為、この映画を題材にもうちょっと深く踏み込んでみようというのが今回の魂胆だ。

さて、拳銃なんてもんはライフル(と言うか突撃銃)とか短機関銃(サブマシンガンとかSMGとかマシーネンピストーレと色々名前はあるが…拳銃弾を連射する、突撃銃より小型の銃)に比べれば命中率、火力ともに低い。だから実戦では役に立たん(キリッ)というのが初心者軍オタによく見られる傾向である。あとデザートイーグルをやたらめったら叩くのとかも見るな。マグナムを初心者が撃てば肩が外れる、ゲームで度素人があんな銃使いこなすのはおかしい、とかな。まぁ、あれだ。誰もが一度は通る道だから生暖かく見守ってやるべきである。

ま、そこで永遠に止まる阿呆もいるがそれは放っておこう。んでは実際にはどうかというと、確かに拳銃無用論が流行した時期はあった。ちょっと詳細な時期は覚えてないのだが、一昔前(少なくとも911前)はアメリカの軍隊でも拳銃廃止論が流行った。使わないから。

が、そもそも今の軍隊(と言うかアメリカの軍隊)ってのは戦闘機爆撃機それにミサイルで徹底的に痛めつけて、歩兵の仕事は何もできなくなった敵兵をホールドアップするだけである。まぁ流石にホールドアップオンリーとはいかんが、真面目に撃ち合いする事は殆どない。

軍隊において、拳銃というのは本来補助武装である。歩兵の主武装は大抵突撃銃であり、その突撃銃が何らかの理由で使えなかった時に使う緊急時用の兵装だ。んで、米軍は伝統的に歩兵が弱い。強力な敵に出会うと、基地に連絡して航空支援(爆撃な)とかを頼む。んで、後は任せてスタコラッサッサであり、徹底的にやられて虫の息になってる敵をホールドアップしたりサルの捕虜なんていらねぇよって言いながら銃殺したりする訳である。

ま、戦争ではこれが正攻法だ。多少セコいが、真面目に銃撃戦をやると被害はどうしても大きくなる。曲がり角が一つでもあれば敵はそこに隠れられる訳で、それを制圧しようと前進すればどうしたって撃たれる。つまり曲がり角一つ曲がるにも死んだり死ななかったりするのである。スターリングラードはコレである。しかし、アメリカ様のパーフェクトゲーム以外では事情が異なってくる。

例えば警察を例にあげ…そうだな、銀行強盗が立てこもったとしようか。んで、警察は犯人を無力化したい訳だが、一番安全かつ確実なのは銀行を爆破する事である。怪しい伝説風に言えば爆破実験をやるチャンスだ。

しかし、そういう訳にはいかん。金は燃える人質は死ぬでえらい騒ぎになるだろう。だから、警官隊を突入させ銃撃戦を展開して、犯人を倒さなければならない。SWATとかSATが特殊部隊と呼ばれているのは、これに特化している『特殊』な部隊だからである。この映画でも、汚職警官の中には特殊部隊連中も入っており、この戦闘の考証がよくできておる。

それが例えば、前衛(ポイントマン)の装備である。後ろに続く奴がサブマシンガンで武装しているのに対し、前衛は拳銃を二挺装備している(一挺は予備)。M16とかの突撃銃は、狭い空間では取り回しが悪い。実際にエアガンを買って諸君の家の中でやってみるとわかるが、普通に使うと壁にがっつんがっつん当たる。これは短いサブマシンガンでも避けられない。もし不意に敵と遭遇した場合、正面とかならいいが細い通路の横に出られたりすると、咄嗟に銃口を向けようとしたら壁に引っかかってオワタとなる場合がある。

拳銃はその辺心配がない。どんな方向にでも振り回せる柔軟性がある。狭い空間でも動きやすく機動性も確保できるから、前衛は拳銃を装備する事が多いのだ。これは近年のCQB(閉所戦闘術)の研究によって明らかにされたもので、MGS4のメリルが拳銃装備なのも同じ理由でしょう。しかし、もっと近い位置での戦闘となると、今度はナイフの方が有利になる。

何故か。なんとなればであるな、銃とは柄が無限に伸びる槍みたいなもんである。しかも突きしかできない槍だ。槍の穂先を突き刺すには、柄をよく握って、先端を敵に向けて構える必要がある。この構えの動作は、銃である以上拳銃だろうが何だろうが避ける事はできない。長射程という銃の長所は、同時に弱点でもあるのだ。

その点、ナイフはわざわざ構える必要がない。また、その小ささ故に格闘の邪魔にもならない。普通の刀剣は大きすぎる為投げなどの肉体術を阻害してしまうのだが、ナイフの場合はその心配もないのである。バイオ4でレオンが「近距離では銃よりナイフの方が速い」と言っていたのはそういう事だ。


結局のところ、最強の兵器なんてもんは無いのである。あるのは最適の兵器だ。戦争では突撃銃や機関銃の天下だが、閉所戦闘では無用の長物…とまでは言わんが、SMGや拳銃のが使い勝手が良い。散弾銃は、まぁものがものだけにちょっと距離を取られただけで何もできなくなるが、いわゆるドアエントリーでは必需品である。

戦車だってそうだ。確かに装甲は厚いし火力もあるが、歩兵の協力がなければ待ち伏せされて対戦車武器で乙るし、敵爆撃機が空を自由に舞っておれば爆弾で乙る。むしろヘリが飛んでるだけで乙る。イラク戦争じゃボコボコで何の役にも立ってなかったが、イラクは戦車保有数世界三位だったのである。




まぁそんな訳で、剣でも銃でも魔法でも何でも適材適所が大事であると結論しておこう。

ダークナイト雑感(の筈のもの)前編

2009年08月26日 21時45分05秒 | 雑学
ごきげんよう諸君。いかがお過ごしかな。私は昨日の睡眠時間が2時間という生活である。人間は疲れるものである。疲れるから寝るのである。よって寝る。

…だけではアレだから、書き溜めしていた分をはっつけて終わる。

おやすみなさい。



ごきげんよう諸君、いかがお過ごしかな。ようやく我が霧島家に帰ってくることができた薫である。スポンサーである以上しょうがないのだが、対人関係やら色々と面倒で萎え続けなければならぬ毎日がようやく終わった。

いや、別に介護するだけなら全然構わぬのである。しかし親戚、特に甥とか姪みたいなちっこいのが混ざってくるともう本当にだるい。すぐ喧嘩するし、精神的に参っておるからその親とかはすぐキレるし。おかげさまで、院試の勉強や会社の仕事どころか願書すら書けておらん

しかし…大学院の入試では、大抵研究計画書というのを出さねばならぬ。しかもこれが八割方の合否を分けるそうだ。故に重要であり、何度も書いては消し書いては消ししてるんだが、指導教授が全く何も教えてくれぬ。まぁ私の指導教官であると同時に大学院入試の試験官でもあるからある程度しょうがない部分はあるんだろうが、せめて頼りになる人か参考になる本でも紹介してくれてもいいと思うんだが…おかげで個人の人脈頼りだ。まぁ教授が悪いんではなく学科全体が悪いんだろうが。

大学全体が悪いのかもしれんが。もしくは日本の大学全体。


さて、先日映画をやたら見てたという話をしたが、その時にダークナイトを見た。何故だか覚えてないがこの映画のCMは何度も見ており、そしてCM以外に予備知識なしで見た為、バットマンが出てきた時は結構びっくりした。CMにしろポスターとかにしてもジョーカーばっかり出てたから、新手のサイコスリラーだと思ってた。もしくはサスペンス。新型のジグゾウみたいな。

んでこれも知らなかったが、ダークナイトはバットマン・ビギンズの続編だったんだな。何せ予備知識なしだから、ダークナイト初見は誰が誰だかなかなか把握できなかった。ちなみに、このバットマン・ビギンズもなかなか良作だから暇があれば視聴をお勧めする。ただ、最初の一時間ぐらいは字幕オンにして早送りが良い。正確には忍者の国を滅ぼすあたりまで。

それで見てみての感想だが、なかなかよくできた映画である。傑作の範疇に入るかもしれんが、それ以前にハリウッドもようやく日本に追いついてきたと思ったな。日本でも特撮は一時下火だったが、ウルトラマンのガイアあたり、平成仮面ライダーでかなり盛り返しておる。私は特に平成ライダーは好きで、クウガ、アギト、龍騎、555は全部見た。そしてオンドゥルで力尽きた。それ以降は全く見ておらんし興味もなかった。

いや、アレだぞ、私は別に旧作厨じゃないぞ。ガンダムで例えると、富野以外認めない宇宙世紀の重力に魂を引かれたアホタレどもとは違うぞ。アポロガイストとか大好きだ。スーパー1とかブラックもよく見たものだ。まぁRXが嫌いで無印ブラック愛好家だった事を考えると元々平成ライダー系の番組が好みだったのかもしれんが、ともあれ、旧作も好きである。と言うか単純にオンドゥル序盤が辛すぎるだけだ。

まぁ、一応、オンドゥルもMADとか見ておると後半は非常に熱いらしく、他にも電王も良いとかディケイドは龍騎以来の大傑作だという話も聞くから今度見てみようとは思っておる。取り敢えず新しいのも古いのも好きだ。

いつもどおり話がそれたな。

んでダークナイトだが、ハリウッドも平成ライダーとかのレベルに追いついてきたのは間違いない。ハリウッドは映画でライダーはTVドラマではないかと言われるかもしれんが、そこはさしあたり置いておこう。

ダークナイトのストーリーはなかなかよく練られておるし、何より悪役ジョーカーの狂気がよく表現されておる。世の中を狂わせる為なら自分の死すら厭わない、清々しいまでの悪意の塊だ。あそこまで練り込まれたボスは、残念ながら平成ライダーにも存在しない。別のジャンルにはなるが、それこそヘルシングの少佐ぐらいのレベルでないと対抗できないだろう。

今まではエイリアンvsプレデターvsバットマン(ハリウッドの同人映画)のジョーカーが一番と言われていたが、今回のジョーカーはそれを大きく超えた。そのジョーカーにそそのかされ、『正義』『光』から『悪逆』『闇』へと堕ちるハービー・デントも又よく作りこまれたキャラクターである。

そしてそういった魅力的な登場人物の群像を支えるのが、役者である。もう少し言えば役者の演技力だな。日本の実写作品は致命的な欠陥として役者がどいつもこいつも果てしなく大根というものがある。演技の上手さでは時代劇が最後の良心だった訳だが、見ての通りの惨状だ。と言うか、だな。先日、と言っても七月初旬の話だが、恩師の現代中国語講師に会いに行った。ネイティブ、つまり中国人だ。

…おい。コラ。そこのお前。お前だお前。


何だその胡散臭いマジシャン見る目は。


何度も言っておる筈だが、私は朝鮮や朝鮮人という民族は嫌いでも一人一人の朝鮮人………違った。一人一人の中国人が嫌いということはない。よく面倒をみてくれた人で、教えるのも非常に上手な人だ。国際感覚も高く、同時に自国文化に誇りを持っている人でもある。特に京劇(舞台なら歌舞伎、テレビなら時代劇みたいなもんだ)の愛好家であり、日本の番組も時代劇が好きらしい。

んで、この間遊びに行った時、「日本人から見てさ、今の時代劇ってどうなの?」と聞かれてしまった。私は正直に役者は大根だしその上時代劇じゃなくて現代劇になっとると思うと答えたのだが、「だよね、だよね。良かった勘違いじゃなかった」とかなんとか言われたのだが、外人にそう言われてしまうというのはどうなのか。

あとこの間の痛いニュースでデーブスペクターが語ってるニュースが出てたな。日本のドラマはほぼ全員大根、問題なのは八割方自分が下手だと理解してないことだと言っておった。

まぁまた話が逸れそうな勢いだが、ともかく、日本はとにかく役者が下手だ。その辺ハリウッドは実力社会である。考えてみたまえ。ハリソン・フォードとかはともかくとして、ブルース・ウィリスとかアレ売れる顔か?あの演技力があったからこそ、ナカトミビルを右往左往した後もアステロイドを爆破したりミラジョボをキャッチしたりできたのである。キアヌ・リーブスだって、マトリックスのCMで「なんだこのグラサンうおーカッコええー」だったが、アンダーソン君時代のショボさは異常である。救世主になった後もグラサン外れると微妙だし。

一方、日本の役者はあのザマである。しかし、ならば全員顔で選ばれているのか? 必ずしもそうではない。顔が悪くかつ演技が下手ても大御所気取ってる奴はいくらでもいる。そもそも、日本のテレビ業界というのはアメリカとは全く違うのだ。じゃあ、日本のテレビ業界はどんなのか。

それは芸能人=ヤクザと思って間違いない。まぁある程度業界に通じてれば皆知っておろうが、ジャニーズだってヤクザだ。吉本もヤクザである。吉本興業が関東進出を果たした際山口組が果たした役割は非常に大きい。まぁヤクザの話をし始めるとドモホルンリンクルのアレも実はヤクザだったりする訳できりがないのだが、ともかく、テレビ業界ってのはヤクザに汚染されておるのである。

まぁ、だから、覚醒剤とか大麻とかウヒョーとばかりに使いまくってる+簡単に手に入れてる訳である。んでもって何か大事件起こしても簡単にテレビ業界に返り咲くのだな。釣瓶とか。諸君は知らんかもしれんが、あいつは番組中隠れてオナニーしてたのが全国放送されたのである。

逆に全然戻ってこれなかった奴の場合は、ヤクザに喧嘩売ったような奴だ。中村玉緒とかな。しかし現役時代の奴は美人だな…いや今は現役復帰してるが。

故に、日本のドラマやらに映りたい場合は、演技力なんぞよりも処世の上手さと言うか、政治力みたいなものがきわめて重要になってくる。逆に言えば、そういうのさえあればどんなに下手でもどんなに不細工でもオールオッケーということだ。これではいい役者など育たぬ。

どんなに脚本が良くても、どんなに演出が素晴らしかったとしても、役者が棒読みじゃ意味がない。平成ライダーでも酷い事になってる奴はいる。龍騎のあの女とか。ただ、特撮業界はテレビ業界でも異端に属するため、ヤクザの影響力はそう強くない。だから大根が大量流入する事はないが、代わりに、ごく稀にいる上手い役者を流して貰える事は99%ない。仮面ライダーがここんとこやったら新人ばっかりなのには、そういう事情もあるのだ。

実際、最近の特撮、特に仮面ライダーは新人ばっかりである。どんなに才能があったって、新人時代はやはり演技がギクシャクするものだ。そんな時期の役者に、ジョーカーみたいな狂気に溢れる奇人を好演しろと言う方に無理がある。

カワーラ

2009年07月30日 14時51分49秒 | 雑学
ごきげんよう諸君、いかがお過ごしかな。ようやく生活に余裕が出てきた霧島である。ま~た長い間更新をあけてしまったが、記事をファイルしたのがまるごと吹っ飛んだり痙攣発作起こして失神したりしていたからである。まぁいつものことだからいいんだが、記事がまとめて飛んだのは痛いな…

まぁそれ以外にも作業はしておったが。特に鯖用PCのセットアップに目処が立ったのは胸をなでおろした。が、私の先代PCのwindows2000をOSとして入れたんだが、カスペルスキーもウィルスバスターも対応取り止めになってて発狂した。どうしよう、ウィルスソフトの入ってない鯖なんぞ何の役にも立たんし、XPもう一つ買ったら一万近く飛ぶし、マカフィーは一応対応しとるのだが以前使った時物凄く重かったし…誰かXP余ってません……?

んま、それ以外にもPS3のグラフィックキャプチャボードを現役PCに取り付けたり卒論書いたり大学院試験勉強しないとだし色々大変である。特に受験勉強全くやってない。椅子に座ってひたすら本を読み続けるゲームが始まるが、英語とかどうしよう…という感じで色々と余裕がない。いつものことだが、院の試験はやらないと本気でマズい。卒論なんぞ四十八時間かければ仕上がるからな。私はただ真面目にやってるだけである。


さて、そんな話をしてもつまらんだろうから違う話である。



先日、ROで知り合った人がおる。臨港と言って、臨時公平の略なんだが、何処か狩りに行くのを一緒にやらないかというのがあってだな。私はペアか大人数ならいいんだがトリオは駄目だ。呪われてるのか知らんが九割がた地雷を踏む。それはもう、昔からの友人からどころか知り合って一週間も経ってない人にも言われるぐらい地雷ばっかり踏む。

まぁ地雷だったねぇとその地雷支援君が落ちてから話してたんだが、なんか話を聞くに瓦そばを作りたいから瓦が欲しいそうで。うちの会社は瓦はドーンと来いだから相談にのってカタログ渡したんだな。で、ここんとこネタが無いと言うか余裕がないから瓦の話でもする事にする。ちょこちょこと遊んではおるが、息抜き程度だしな。


さて、現在瓦は屋根材としては急速に衰退しており、新築で瓦葺の屋根なんぞ京都ですら見られない昨今である。これは阪神大震災以降加速したんだが、あの時は木造瓦葺の家がぺったんぺったん潰れまくったのだ。これは木造がヤワい構造をしてるのと瓦が重いからだ、という話である。

阿呆か。

建築に関わってる者ならすぐ判るだろうが、確かに瓦は重い。しかし、あの時は潰れるべくして潰れた家ばっかり潰れたのである。要は手抜き住宅だ。先日の記事にしたほどはまだ酷くないが、既に当時から手抜きの家が結構あったのである。

瓦は、重い分ハイスペックなのが特徴である。GA風にコメントをつければおしなべて性能の高いハイエンド屋根材。負荷は高い。となるのである。勿論重いから、しっかりとした家を建てねばならない。んで、50階とかある高層ビルはどうだか知らんが、一般住宅程度の建物であればむしろ木造こそ最適だ。

何でかって、鉄筋コンクリで作った家は、それから改造できない。コンクリが痛んできたから直したいと思っても、またコンクリート流すのは無理だ。鉄筋だって新しいのに交換できない。この点、木造の家はその辺の融通が利く。まぁ、と言うか、京都とかの神社仏閣が悉く木造で築数百年経ってるのを見れば判るであろう。鉄筋コンクリ建築は最低五十年もつように法律で決まっておるが、高層ビルとかどうなんだろうな。ちょっと流石にそこまでは知らんのだが、普通の家で百年以上鉄筋コンクリでもってるとこは無い筈である。

まぁ、現慶應義塾高等学校の校舎ぐらいになれば話は別になるがな。取り壊して新しい校舎建てようと思ったら頑丈すぎて崩せなかったとか、戦時中はあそこに海軍省の航空本部があったりして狙われたのだが12.7mmの機銃掃射に耐えたとか色々実績がある。支柱だけでそこらの小さい学校支えられそうだからな…

あと、先日ビッグベンが百年だか百五十年だかを記念しておったが、あれもあれで手抜きと言えば手抜きだったりする。と言うのも、欧州というのは地震が全くもって起きないのだ。だから、レンガを積み重ねただけの家でも百年以上もつ訳だな。その分地震が来るとこの間のイタリアのアレみたいになるのだ。まぁ、あの地震は崩れた家よりも救援隊が当然の様にシエスタとってたところに突っ込みどころがある訳だが。

まぁ、閑話休題。で、瓦はハイエンドである。CPUでいうとi7みたいなもんである。8コア。こういう高性能なものは動かす為のパワーとかエネルギー、要は原動力が相応に必要となる。例えばi7を使ってパソコンを組むなら、500Wぐらい、できれば600Wぐらいの電源が欲しい。そこらの家電量販店で売ってるのは300Wもなかったりするから、どんなEN馬鹿食いか判ろうというものだ。

瓦もこれと同じだ。手抜き住宅なんぞに瓦を載せるのは、軽量脚に社長砲積むようなものだ。


又、地震についてはもう一つ話さねばならん事がある。飛行機事故もそうだが、地震というのは地震によって潰れた家とかマンションにぺったんされて死ぬと皆思っておる。が、これは間違いで、実際には地震の後発生する火災で死ぬ奴のが断然多いのだ。この間のフランス製の飛行機が事故った(だから仏製使うなってあれほど言ったんだ)はどうか知らんが、飛行機事故でも八割ぐらいは墜落時生きており、その後火災で煙にまかれて倒れてるところに火が来て死ぬのである。

故に、地震の際は、建築物によっては耐震構造以上に防火性能が必要とされるのである。んで、実は瓦というのはとても優秀だったりする。何せおしなべて性能の高いハイエンド屋根材である。んまぁ瓦は元はと言えば土で、しかも土を焼いて作ったものだからな、これで逆に熱に弱かったらそれはそれで困る。そんな訳で、屋根から延焼しにくいというのも大きい特徴である。地震に限らず火災は火の性質上屋根から貰い火、つまり燃え移る事が多いからこの辺も評価してもよかろう。

しかしながら、やはり金がかかるのが問題になる。新築でまともな家を建てようとしたらローンなど一生かかるだろう。まぁそれ以上にもう家を作る必要が無いというのもある訳だが。この間言った通り、不動産業や建築業は欠陥住宅を作りまくっておるが、できるだけ安くして売って生き残ろうとしておるのだ。



まぁ、そんな訳で瓦のハイエンドさを説明したりしてみた。

しかしアレだな。



地獄の沙汰も金次第。