霧島家日誌

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ARMORED CORE for ANSWER アセンブル解説記事その3 腕

2011年04月19日 14時08分47秒 | アーマード・コア
ちなみに、これを書いてる人の腕前はそんなにいい訳じゃない。昔ランクマッチでAの下の方だかBの上の方だかに一瞬いた程度だ(ランクマッチは本当にちょっとしかやらなかったからよく覚えてない)。ずっと引退してたから、かなり下手になってるし。よって、間違いがあったら是非指摘して欲しい。

●腕部

腕は、多くのネクストの主戦力である腕武器を装備する部位だ。故に、防御力もさる事ながら攻撃関連の性能が重要になる。

063AN03


前々回紹介した、リリウム・ウォルコットの駆るアンビエントの腕部を構成する部品。063シリーズ自体が、彼女の所属するBFF社の新鋭標準機でもある。金平糖みたいな肩重火器積んだら折れそうな前腕と大変アレな外見をしているが、まぁ063AN自体ビジュアルが良好とはいかないからしょうがない。063全体はカラーリングとスタビライザーで何とか挽回レベルなのだが、腕はスタビあんまないしな…エンブレムも変な付き方するし。

まぁそれは置いておいて、腕の固有性能を解説しながら行こう。腕の固有性能は、運動性からEN武器適性までの四つ。これは全て腕武器の攻撃能力に関係するものである。機体の方向性にもよるが、腕の場合は防御力よりもこちらを重視して選んだほうがいいだろう。尚、腕の攻撃性能は背中に背負う武器には関係ない為、背武器がメイン、腕は飾り!という特殊な機体を組む場合はこの限りではない。

さて、その固有性能を一つ一つ見ていこう。まず運動性能だが、これはそのまんま、手に持った武器を振り回す性能である。これが高いと銃口を敵に素早く向ける事が可能になり、狙撃点の移動が早くなる。



遠距離ならゆっくり狙いをつけられるから遅くても構わないのだが、近接戦だとそうはいかない。素早く狙いをつけ、最適な状況を逃さず射撃しなければならん。故に、運動性能は大変重要なのだ。但し、狙撃点移動速度は運動性能だけでは決まらない。武器の近接適性、武器の重量、腕の射撃安定、FCSの並列処理能力の四つが、更に関係してくるのだ。武器の近接適性は、腕の運動性能と同じく狙撃点の移動を速くする効果がある。

つまり、マシンガンなど近接適性の極端に高い武器は低運動性腕部でも運用できるのである。いやまぁ、ソブレロほど低いと話は違うがな。運動性4000台前半のランスタンとかテルースが最低クラスで使いにくいって言われてるのにあいつ2000切ってるし。ともあれ、高運動性高近接適性だと過剰になる場合もある事を頭に入れておいて損は無い。

武器の重量と腕の射撃安定は、それぞれ対応するものである。武器重量が重いと狙撃点の移動が遅くなるのだが、射撃安定が高いとその速度低下を抑制できるのである。射撃安定にはもう一つ効果があるのだが、それは一旦置いておいてだな。重い武器を軽腕(全般的に射撃安定が低い)に載せたりする場合は、運動性能よりこちらを重視した方がいい。結果的に、その方が狙撃点の移動が速くなる。

そしてFCSの並列処理性能だが、これはFCSというパーツのパラメータの一つである。両手に武器を持って射撃する場合、本来の狙撃点移動速度より遅くなるという現象が起こる。その速度低下を抑制するのが並列処理性能なのだ。当然、高ければ高いほど速度低下を抑えられる。勿論、右手に銃で左手に剣とか、右手に銃で左は背中武器を使う、といった場合は関係ない。これら全てをよく吟味した上で、腕と武器は選択しなければならない。

一方、射撃安定のもう一つの機能とは、旧作では反動制御とか呼ばれていたものである。当たり前の事だが、手に持った銃を撃てば反動が来て銃身が跳ね、狙いがブレる。バズーカなど連射速度の遅い武器ならば、次の弾を撃てる様になる頃には、もうちゃんとした狙いをつけられてる。しかし、マシンガンとかだと射撃→狙いがブレる→腕が狙いを再調整しようとする→連射速度が速い為、再調整終わる前に射撃→またブレる→再調整しようとする→連射速度が(ryとなってしまう訳である。

この為、連射系武器は初弾以降の弾がばらける。射撃安定は、射撃による反動を制御し弾がばらけるのを抑える効果があるのである。よって、連射系武器を使うなら念頭に置かねばならないパラメータだ。これがどれぐらい影響するかと言うと…武器、数値によるが、かなりの影響が出る。以下、RAVENWOODの有志による検証結果。


・分割対戦での検証及び一例。
・検証方法:実防をほぼ同程度にした2機(防御力差は30)で、距離250からVANDAを1マガジン撃ちダメージを計算、5回繰り返し平均を取る。 PA性能を無視するためAA後のPA非展開状態で検証。ライール腕とアルギュロス腕(精度フルチューン)を使用。
・ライール腕:精度53、射撃安定275
・アルギュ腕:精度53、射撃安定826
・結果:ライール腕で射撃した場合のダメージ:9419、アルギュ腕で射撃した場合のダメージ:15437
・結論:射撃安定って、大事だね


そんな訳で、大変大事である。

次に、照準精度。これはまぁ読んでそのままの意味で、狙撃点に向かっていかに正確に射撃するかというものである。当然の事ながら、遠距離狙撃であればある程高い精度が要求される。1m先では僅かなズレでも1km先では大きなズレになる、というのと同じだ。一般的には照準精度の数値×10の距離までの精度が保障されるといわれている。063AN03は素の状態で80ある(運動性能~EN適性の四つはチューンで増やせる)ので、距離800までの敵になら正確に照準できる、という事になるな。

照準精度で注意すべきなのは、実際の攻撃精度には、武器の射撃精度も関係するという事である。例えばスナイパーライフルは元々の射撃精度が高い為、射撃精度が60台の腕でも扱える。又、弾速も問題だ。腕の照準精度や武器の射撃精度が高ければ当然、正確に弾が飛んでいくので実質有効射程は延びる。しかし、弾速が足りてないと見てから回避余裕でしたになってしまうのである。見てから回避できなくても、左右にフラフラ動かれたりフワフワされたりするだけで、遠距離だと弾は当たりにくくなる。この為、弾速の優秀なスナイパー系武器でも、命中が見込めるのは800台が限界と言われている。

故に、射撃安定と照準精度に特化しており063腕から交換しようとするとパラメータが真っ赤な047AN03は、これを生かしたかったらスナイパーじゃなくマシンガン積めと言われるのだ。持ち前の正確な照準と反動の制御能力でマシンガンの弾のバラけ具合を抑え、実質有効射程を延伸する訳である。照準精度にはこういう使い方もある事を覚えておこう。

最後にEN武器適性は、まぁこれもそのまんまの意味で手に持つEN武器の攻撃力を上げるものである。EN兵器を主力にするならば、当然重視すべきであるし、チューンで上げておきたい項目である。RAVENWOODによれば、この数値が最低クラスの腕と最高クラスの腕で威力を比べると2.5倍ぐらいの差があるらしい。

以上、腕の固有性能。で、詳しく063AN03を見てみるとだな、中量腕はこれ以外を選ぶ理由がほぼ存在しない。軽量腕を除けばトップクラスの運動性、重腕を除けばやはりトップクラスの射撃安定、全腕部中No3の照準精度、不足ないEN適性と攻撃関連の性能に隙が無い。

しかも低消費ENで重量は標準的、実弾防御EN防御共に優秀、PAも中量腕部No3の分厚さと文句のつけどころがマジで無い。中量機作る時は取り敢えずこれ載せればOKである。APが低いのが気になると言えば気になるがこの程度なら他の部位で補強できるし、何より中量機はみんなこれ積んでるから条件は同じ。

強いて言えば、強力なEN兵器を手に持ってそれを主力にしたい場合は、EN適性が物足りない可能性がある。中量腕部だと063以上のEN適性を持っているのはA01-TELLUS、AM-LANCEL、03-AALIYAH/Aの三種なのだが…最高のEN適性と最低のEN消費を持つEN特化武器腕テルースはEN適性以外の攻撃性能が中量腕部中最低レベル(運動性能と射撃安定が最低、照準精度はワースト3)で、これなら後で説明するラトナのがまし。

ランセルは実弾装甲、EN装甲、PAと防御関連が優秀なのだがAPが低く、そして何より中量腕部ワースト2の消費ENを誇るのが問題。射撃安定も決して高くない(軽量腕よかましだが)。アリーヤは消費ENと重量こそランセルに勝るが、防御関連が壊滅であり、運動性能とEN適性以外の攻撃性能が低く、EN兵器以外を腕に持つ場合を考えると少々心もとない…と、それぞれ様々な問題を抱えている。

ランセルはどっしり構えた射撃戦に、アリーヤは高速機動戦にと使い分けるといいだろう。EN兵器使った高速機動戦って難しいけどな。尚、EN兵器とかは関係なく、ホワイト・グリント腕もなかなか優秀である。攻撃性能は063と同等(運動性能、EN武器適性で勝り射撃安定、照準精度で劣る)、防御力は劣るが、何より軽い。ただ肩武器を装備できないので、肩武器なんていらないぜ!な人向け。初心者には向かない。

まぁ、063腕にも充分なEN適性はあるので、よっぽど目玉となるレーザーを積んでるとかでない限り、EN武器搭載の機体を組む場合でも063腕で良かったりする。BFF万歳。


AM-LAHIRE


脚で説明した、ライールの腕。ライールの胴体に装着するなら結構カッコ良くなるのだが、それ以外の胴体につけると途端にかっこ悪くなるのはライールフレーム共通の特徴(除頭)。悪足掻きせずに見た目は捨てよう。

さて、軽量機を組む時(特に初心者に向けて)よく言われるのはよっぽどの特化機でもない限り、腕だけは中量にしておけである。と言うのも、軽量機というのは大抵突撃機(稀に軽量の機動性を生かして遠距離武器だけ積んでひたすら逃げながら撃つというのもいるが)である。装甲度外視の、機動性能及び攻撃性能特化だ。ところが、軽量腕というのは攻撃関連の性能が軒並み低いのである。

それが顕著に現れているのがこの腕だ。確かに運動性能は圧倒的な高さを持っている。が、最低クラスの射撃安定で連射武器の弾はバラけ、照準精度も死亡。EN適性はなかなか高いがEN武器積むならラトナ使えである。近距離機動戦用腕とは言うが、例えばマシンガンは極端に近接適性が高い為そもそもこんな運動性は必要ない武器だったりする。しかも低射撃安定で酷い事になるし…重火器を積んだら積んだで運動性能で振り回そうとしたら射撃安定のせいで全然振り回せない

又、攻撃適性以外も難しいの一言。ライールの常として軽くPAこそ厚いが、装甲は死亡。ついでにAPも死亡。あとEN消費も死亡。使いにくい事この上なく、解説文の「使用者を選ぶ傾向が強い」は嘘ではない。

但し、使い道が無いなんて事はない。まず、軽さを何より求める軽量二脚において軽いという事は非常に大きい利点であり、又、軽量機は装甲死亡の代わりにPAを求めるという事になりやすい。この点ライールはその方向性に合致している。この射撃安定でも、突撃ライフルや軽いショットガン、軽いマシンガン程度なら使えない事はない(ver1.2になるまではそれすら扱えなかったが)。

又、残念な射撃精度も近距離機動戦だけやるならば気にならない。そして何より軽さと空力特性のお陰でNo2の速度を誇る腕でもある。となれば、自然とこの腕を使った戦術というものは見えてくる筈だ。問題は、武装の選択と高めのEN消費をどうするか、というところだろう。


A11-LATONA


軽量腕の中では非常に扱いやすい部類に入る、ラトナの腕。といっても、063腕の様な、「攻撃性能が高く防御も良好」という意味での扱いやすさではない。数値を見れば判るが、実弾防御はぺらぺら、EN防御は高いが軽量級の頼みの綱であるコジマバリアも軽量腕の中では下から数えたほうが早い。しかしながら攻撃性能は軽腕の中では最も優れており、消費ENは低くAPが高い。

つまり、ブーストを吹かしまくって接近、回避、回り込み等の機動がしやすい。同様に、強力なEN武器を使った戦闘もしやすい。しかもAPが高い為、AP勝ちが見込める。よって、殺られる前に殺れという軽量級の基本戦術によく適しているのである。ライールとは別の意味で、高速機動戦に向いた軽量機向け腕部だと言う事ができるだろう。但し照準精度だけはライール以上に死んでいる為、積極的な接近は必須。


HILBELT-G7A


4時代に旧体制インテリオルの傘下にあった重工業企業アルドラ(アルブレヒト・ドライス)の旧型標準機がヒルベルトである。4では、同社所属のシェリングが同機ベースの乗機クリティークを駆り、ポジトロンライフルカノープスで数多くのプレイヤーを粉砕、絶望のずんどこに叩き落した。生産数が少ないらしいが、今作でもロイ・ザーランド(乗機マイブリス)等愛用者がいる名機である。

そんなヒルベルトの腕が本パーツHILBERT-G7Aである。名作の名に違わぬ性能で、大変高性能な重量腕部だ。どれぐらい高性能かと言うと063レベルで他の腕部を選ぶ理由が無いぐらい高性能である。その理由は、この腕を装備して他の重腕に交換しようとしてみれば判る。腕部固有性能がほぼ全て真っ赤になるから。

GA重腕ことGAN01-SS-Aは射撃安定にちょっと勝るがそれだけ(僅か74しか違わない)、アルギュロスはEN適性が6高いだけ。後継機の筈のG8Aゼルドナーに至っては旧式に勝ってるところがひとつもない体たらくである。まぁ量産型だし、装甲勝ちしてる割には重量消費EN勝ってると言えばそうだが、攻撃性能の差を埋めるほどかと言われるとんなわきゃーないだしな。

欠点としては、重腕の中では最もAPが低い事が挙げられる。重量機同士のタイマンになった時、重量機なのに開幕からAP負けてるというのはかなりのハンデとなる。とは言え、現状重量二脚は絶滅危惧種、タンクも殆どいない事を考えると、割と「…」ではある。PS3に重逆間接はいないから、XBOXにどれぐらいいるかは判らんが。まぁ殆ど欠点らしい欠点とは言えない状況である。

実弾防御とPAが一番死んでるのが問題と言えば問題だが、その分EN防御が高く総合的な防御力では決して悪い性能ではない。ただし、特に重量機の場合注意すべきなのは、背武器がメイン武装で手には補助的な武装しか積まない時。この場合ヒルベルトの良好な攻撃性能が宝の持ち腐れになるので、それなら最高のAPと実弾防御を誇るGA重腕か圧倒的な防御性能を誇るアルギュロスを積むといい。後者は重量も軽い。ただ気をつけるべきはアルギュロスの照準精度48。全距離対応の武装を施さねばならない重量機でこれは辛いという事を覚えておこう。

又、重量を受け入れられるなら中量の引き機に積むのもいいだろう。中量機はどうしても063腕を積む事になるが、063はAPの低さが数少ない欠点だ。ヒルベルトは063と同等以上の攻撃性能を持ちながらAPと装甲を補強してくれる。