霧島家日誌

もう何が何だかわからないよろず日誌だ。

ロマサガ2プレイ日記

2012年02月28日 13時19分33秒 | アニメ、ゲーム、映画等

…山の手四天王の伝説…

数多くの悪しき私鉄を倒し
世界を救い、その後
山の手方面へ消えた……

新宿、恵比寿、五反田、上野
新大久保、池袋、品川

いつの日か、彼らは戻ってきて
再び世界を救うのだという




清十郎「…なんですかこれ」
薫「何って、七英雄。ロマサガ2。」

「いやいや、七英雄の元ネタが山手線の駅名なのは知ってますけど、
 色々おかしいでしょこれ。大体七人なのに何で四天王なんですか」
「フ、俗人め。世の中には四天王なのに五人いるというのが実在するんだぞ。
 ゲーム世界で四天王なのに七人いる、なんぞそれに比べれば些細な事よ」
「いや、それぐらい知ってますよ。龍造寺四天王でしょ。使い古されてますよそのネタ」
「ちなみに最上四天王は六人いる
「それも知ってますよ。って言うか最上四天王に至っては、
 谷柏直家とか山家国頼も入れたらもう下手すると十人いく四天王じゃないですか」
「だから七英雄が四天王でもいいんだよ」
いや、そのりくつはおかしい





「で、ロマサガ2ですか」
「うむ。先日鯖さんから俺の屍を越えてゆけを借りたんだが、
 システムが似通ってるせいか猛烈にやりたくなってしまってな。
 完全に俺屍を放り出してロマサガ2をやってる」
「鯖さんに怒られませんかそれ」
「大丈夫だ、交換で貸したジオンの系譜を奴はやってない
「何でまた」
「セーブせずにずっとやってて、ゲームクリア直前に
 ギレン総帥が戦死して三、四日分のデータが飛んだらしい」
「ああ、なるほど」





「まずは名前決定ですか」
「うむ。ブリジット、ベアトリクスと私がよく使う西洋女名は
 以前のプレイで使っちゃったから、今回は実在の女王から拝借した」
「ヴァーサ朝スウェーデン王国最後の王、"バロックの女王"クリスティーナですね」
「うむ。賛否両論ある人物だが、泥沼の三十年戦争を終わらせ、
 又、あの時代にカトリックとプロテスタントの融和を説いた先見性は尊敬に値する。
 自分の信念の為にあっさり王位を捨てたのもなかなかできん事だ」
「その時譲位した相手が、スウェーデン最盛期を作ったカール十世雪王ですもんね。
 ってあれ、このゲームって人助けのフリして各地を制圧するゲームですよね。
 クリスティーナはそういうの嫌うタイプじゃ…」
「うるせー、ウチのクリスティーナ帝はバリバリの古ゴート主義者なんだよ」
「わぁい、世界史オタ以外誰も得しないネタだ」


「さて、女のみ4000年クリアはさっき終わったから、
 今度は『いきなり最終皇帝クリア』で行こうと思う」
「じゃあ、ジェラールの代になったら即最終皇帝出すんですか」
「いや、前回は4000年の為に冥術取らなかったから、今回は取りたいんだ。
 だから一応ジェラールの代はやる。コムルーン溶岩固めまではな」
「うん、未プレイの人には何が何だか判らない会話だ



===ここまでのあらすじ===





今は昔、バレンヌ帝国は首都アバロンぐらいしか支配してない小国に成り下がっていた。
時の皇帝西武新宿線(上)は統一の志を立て、戦いを繰り広げた。
彼には二人の息子がいた。
雄々しき東武線(左)と優しきJR(右)である。

皇帝西武はJRを連れ、いつもの様にモンスター討伐に向かう。
しかし帝都アバロンに帰還すると、留守役を務める東武線が討ち取られていた。
山の手四天王が一人、新宿が帝都アバロンを攻撃してきたのだ。
西武は古代人の生き残り、オアイーブから情報を得る。

・新宿は必殺技、ソウルスティールを使う。あいてはしぬ。
・「伝承法」を使えば、その人の記憶、知識、技術等を他人に受け継がせられる

ならば、西武線自身がソウルスティールを食らって見せてその技を見切り、
残された唯一の息子、JRに「見切り」を託すしかない。
新宿の本拠地に攻め込み、命を落とす西武。









そしてソウルスティールの見切りは、西武の魂は、JRに伝承された…



===ここまでがあらすじ===


「…なんですかこれ」
「あらすじ」
「いや、何というかこう、判りやすそうで凄く判りにくいんですが」
「レオンの元ネタが西武で、ヴィクトールは東武、ジェラールがJRってのは
 私も最近知ったからなぁ。言われて見ればジェラールとかモロだな」
「いや、そういう問題じゃないです。
 って言うか、東武はともかく西武は何でレオンになるんですか」
大正義西武ライオンズじゃないの」
「なんか納得してしまった」

「しかし東武…ヴィクトールってゲーム始まってすぐ新宿に殺されちゃうんですよね。
 カッコいいし、使ってみたかったんですが」
「以前、東武線には新宿駅が無いからって説を聞いたな」
「は?」
「最初の敵は新宿だろう。JRと西武には新宿駅がある。東武には無い。
 故に、西武新宿駅からJR新宿駅には乗り換えられても、東武には乗り換えられない。
 だから東武は死んだのさ」
「ごめんなさい意味が判りません。
 って言うか、ここではリントの言葉で話せ





「さて、レオン前皇帝も崩御した事だし、一人加入させるか」
「いつも通り宮廷魔術師男入れるんですね」
可愛いからな
「…」
RPGは萌えだよ兄貴
「誰が兄貴か。って言うか、レオンの事西武って呼ぶのやめたんですか」
「流石にあのネタをこれ以上引っ張るのは苦しい
 …と言うのもあるが、正直書いてる自分でも判り辛い
「最初からやらなきゃいいのに…」








「街を襲撃するゴブリンどもを駆逐したら、ちょっとだけレベル上げして新宿討伐だ」
「しかしまぁ、見事に人型の原型を留めてませんねこの人」
「下半身はな。不死・亡霊系と融合しまくったらしいし、新宿は」
「そう言えば、ロードオブヴァーミリオンって
 カードゲームでカード化されてるんですよね、七英雄って」
「ああ、されてるぞ。これだ」





「…こいつはひでぇ…」
「余りの酷さにスピードワゴンになりきれない清十郎であった」
「ギャグ漫画日和のパロで、朝目新聞にこういうのありましたけど…公式だったとは…」
「絵は凄くカッコいいのにな」
「しかも『職業:会社員』で『夢:ロックブーケを思い通りに』とか」
「今は滅んだν速でいう『お前ら』に近いものを感じるな」
「何言ってるんですか、ν速にはハーバードとか出てる超エリートしかいませんよ」
「普通にそういうレスが返ってきそうで困る。
 そう言えば、小林智美が新宿の絵を描き下ろしてたぞ」
「小林智美って、ロマサガシリーズのキャラデザの人ですよね」
「そうそう。んで、その人が描いたのがこれ」





…どちら様ですか?
「小林智美本人によれば

ゲーム上ビジュアルはモンスターですが。
私もやっぱりモンスター。貴族っぽく。
薬草毒草をあしらってー。
ヴェネツィアのカーニヴァル風にデザインしました。


「だそうだ」
ここではリントの言葉で話せ。主に前半」
「まぁまぁ。携帯版公式に上がってるボクオーンも美男子だし、
 死神と融合して化物になる前はこんな感じだったのかもしれんぞ?」
「あれ、でも右手に持ってるのクジンシーの剣っぽいし、
 左手の方にある女の顔と骸骨って、クジンシー第二形態のアレじゃないですか?」



※参考画像


「…」
「…」
「えーと。えー…」
「「どちら様ですか?」」


「まぁ、とか何とか言いつつ取り敢えずクジンシー撃破完了だ」
「何度か倒してはリセットしてましたけど何してたんですか?」
「いや、七英雄戦って処理が特殊らしくてな。
 普段閃かない技を閃いたりするらしいんだ。
 具体的には、クジンシー第一形態相手に『でたらめ矢』撃ちまくってると
 結構な確率で『バラージシュート』を覚えるらしい。
 それを試してた。覚えなかったけど」

「…え、バラージシュートって弓系最強クラスの技じゃ…」
「最強クラスと言うか、同じ技消費のイヅナが剣Lvで計算するから
 実質最強の弓技だな。
 武器固有技連中を除けば、だが」
「それをこんな序盤に覚えられるんで?」
「だから試したかったんだ。
 ぶっちゃけ、弓とか中盤以降は産廃だから
「馬鹿にすんな! 弓馬鹿にすんな! あと小剣も!!」
「3でも雑魚だったからな、弓と小剣…スクウェアは弓と小剣に恨みでもあるのか…」
「タクティクスオウガは弓ゲーだったじゃないですか」
「ありゃクエストって会社の開発だ。まぁ主導した人はFFTとかFF12の人だが」





「さて、一年経ってパジャマ皇帝だったJR君も立派になった。いよいよ南方進出だ」
「この時点では、選択肢は二つなんですよね。
 帝都アバロンがあるのが北バレンヌ地方。
 その南にあるヴィクトール運河に建設された運河要塞を攻略して、
 南バレンヌを掌握するっていうのが一般的な攻略ルート。
 もう一つは、南バレンヌの更に南、
 ルドン地方の宝石鉱山のモンスターを掃討して、ルドンを征圧するか」

「説明台詞ありがとう。
 今回はルドン地方に進出する事にする。
 理由は…まぁ未プレイの人には判らんだろうから詳しくは書かんが、
 今回のプレイは『最終皇帝』というのでほぼ全部のシナリオを攻略するプレイ。
 ただ、『最終皇帝』だけだと取れない、使いたい術があるから、
 その術を取るイベントのフラグを立てる為にジェラールを使ってる。
 で、イベントフラグを立てるにはルドン方面に進出しないといけないのだ」





「そんな訳でやって来ましたニーベルの街」
「近くにある『龍の穴』の格闘家が守ってる。
 故に「龍の穴の格闘家は無敵よ!」とか言われるんだが、
 実際のところ、格闘はスライム系の敵に無効。
 で、街の近くにできたモンスターの巣にスライム系が大量にいて、
 格闘家の手に負えない状態になってる、と、まぁこんな状態だな」
「で、やるんですか?」
「そりゃやるだろ」





「まずは、龍の穴の格闘家に何の相談もせずモンスターの巣に突入してボスを退治」
「しかしこのゼラチナスマター、
 正直最も多くの皇帝の血を吸ったモンスターの様な気がします」
「まぁ、七英雄の一人倒して意気揚々のプレイヤーがモンスターの巣に殴り込んだら、
 普通の進め方だと確実に一撃でPTの半分以上を殺してくる
 ぐらい強いスライムが出てくる鬼畜具合だからな…
「子供の頃、初プレイ時ここで挫折しかかってましたよね」
「面白い様に皇帝死んでましたからな」
「普通にやってると、電撃一発で五人PT中三人が死にますからね…
 正直ラスボスよりこっちのが衝撃でしたね」

「ちなみにこいつ、実は中ボスだったりする」
「しかも巣のボスよりこいつの方が強いってどういう事なんでしょうね」
「しかし…」
「ん? どうしました?」
「いや、こいつの名前、『ゼラチナス・マター』じゃないか。
 ゼラチナのマターっていう事は今でこそ判るんだが、
 昔はそんなん判らんから、『ゼラチナ・スマター』だと思ってたんだ。
 子供心にスマターとh」
それ以上いけない





「さて、ゼラチナの素股を倒したから格闘家ところに出向くぞ」
そのネタ引っ張るんじゃねーよカス
「すいませんすいません踏まないでください清十郎さんほんと勘弁してください」





「完全にヤクザですね」
全く完全にパーフェクトリィヤクザだな」
「面子とか言い出す奴にロクな人間はいないという好例ですね」
「後筋を通せって言ってくる奴にもロクな人間はいないな」
「それ応援指導部の事ですか」
退部しようとしたら監禁されるからな。
 私は常々体育会を犯罪者予備軍だと公言してるが、
 あいつらに関しては正真正銘の犯罪者じゃないか」

「あれ、でもあれって監禁じゃなくて軟禁じゃないかって話があったような」
「日本の場合は部屋に閉じ込めたりしなくても、場所移動の自由を奪えば監禁罪になるぞ。
 極端な話、被害者を囲んで動きを封じても、監禁罪は成立する」
「ヘェーヘェーヘェー」
「まぁ、刑法には『不法に人を逮捕し、又は監禁』としか書いてないがな。
 後、羽交い絞めにして一瞬動きを封じたとかならそれは暴行罪扱いの筈だ」
「…アレ?」
「どうした」
「被害者を囲んで動きを封じても監禁罪って事は、
 秋葉で職質拒否するオタクを囲んでた警官は」
それ以上いけない





「んでまぁ、なんだかんだ言ってる間に勝ちましたと」
「ひたすらライトボールを連打する作業だったな。
 じゃあ、早速ニーベルの街に戻るか」
「好きですねぇ。顔がにやけてますよ」
「お前もニヤニヤ笑ってるだろ」











ハハハ、こやつめ!
「ハハハ!」



取り敢えずここで一旦終わり。
続くかどうかは反響次第という事でひとつ。

デモンズソウル レビュー続き

2011年11月10日 12時07分00秒 | アニメ、ゲーム、映画等
ごきげんよう諸君、いかがお過ごしかな。生まれて初めてバイトというものに採用された霧島である。まぁバイトと言ってもSOHOだがな。それ関連をやってたのと、駄ー糞ことダークソウルをやってたのと、あと体調崩して死にそうになってたので更新が遅くなった。



こんな事やってた。

まぁ挨拶もそこそこに続きである。


・対人戦

前回も言ったが対人戦はクソである。大体、モンハン以下のアクション性しかないこのゲームで対人戦をやろうというそれ自体が正気の沙汰ではないのだが、ここから更に二重の意味で追い討ち。

まず第一に、バランスがクソである事。特にハメ、もしくはハメに近い技が存在する事である。対人戦以外ほぼゴミのAC4、fAがラグバグ悪バランスでどうしようもなかった事を鑑みるまでもなく、フロムソフトウェアという会社はバランスを取ろうという意識が希薄、もしくはその能力が著しく欠如しておる。たぶん後者であろう。後プログラミングもたぶん後者である。

まぁその為、どうしようもない話がいくらでも存在する。有名なところでは刀ハメ(押し出し→左刀弱攻撃→押し出し→左刀弱攻撃→エンドレスでハメられる)があるが、他にもどうしようもなく強い武器はいくらでもある。竿状武器や直剣は、特に何も考えず弱攻撃を連打してるだけでも連続攻撃から抜けられない。

又、ハメ技でなくともひどい話はいくらでもある。例えば殆どバグ利用に近いものでスレスタ(すれ違う瞬間に攻撃すると、致命の一撃という大打撃技になる技術)がある。又、回復剤(通称、草)を使用するモーションが非常に短いゲームなので、ちょっと離れた位置で回復すると、相手がよっぽど熟練者でない限り回復を許してしまう。結果、草食ってりゃ死なねーんだろになりやすい。

他にも色々ある。このゲームの対人戦はプレイヤーAの世界にプレイヤーBが侵入するという形で行われるのだが、プレイヤーBは、やろうと思えばAの世界のNPCを殺したりも出来る。このゲームのNPCは死ぬと復活しない(クリアして二周目に突入すれば復活するが)からマジで取り返しがつかない。

んで、問題はこれだけではない。第二の問題として、マッチングがある。普通、ゲームの対人戦というのはお互いの同意の上で行われるものである。しかしながら、このゲームの対人戦は「対戦したいと思った人が黒い瞳の石を使う」「マッチング抽選が行われ、同じマップに接続しているプレイヤーの世界に侵入する」「ファイッ!」という具合で行われる。

簡潔に判りやすく言おう。

諸君が、北斗でもギルティでも何でもいいから格ゲーの家庭用版をPS3でやっているとする。その家庭用版のアーケードモードを一人でやっていると乱入されるのである。このゲームに対戦拒否機能はなく、あるのは対戦拒否魔法みたいなものだけだ。んでこのゲーム、魔法はスロットを消費して装備するのだが、知力を限界まで上げても6スロット。脳筋キャラだと1とか0という事もある。で、対戦拒否魔法は装備するのに2スロット必要だ。

恐らくこの仕様を考えたフロム社員は馬鹿である。いや、馬鹿を通り越してもはや畜生だ。こんなんだからACVのベータテストだって待っちんぐオンラインだったんだ…というのはさておき。ならばオフラインで、つまりPS3をネットに繋がずプレイすればいいじゃないかと思うかもしれんが、これも又問題があってな。

ぶっちゃけ、オンラインじゃないと面白くないと言うかオフラインだと笑えないクソゲ一歩手前というのが私の感想である。オンラインだとメッセージ機能とか血痕機能というのがあって、前者はヒントとかをその場に残して他のプレイヤーに見れる様にする機能であり、後者は他人の死に様が見れる機能なのだが、これが普通に面白い。

いや、ほんとに。嘘じゃないぞ。これは冗談抜きで、フロムが久々に考え出した良システムだと思っておる。これがあるかないかで、デモンズソウルの評価は大きく変わると言っていいぐらいだ。ある時はメッセージのヒントに助けられ、ある時はボス戦中メッセージ読んだら「ヒントなんか読んでる場合か?」と書いてある。ある時は他人の死に様でその先にある罠を知り、ある時は死に様を眺めていたら自分も同じ死に方をさせられる。これがデモンズの醍醐味と言っても過言ではない。

それを何もかもブチ壊しにするのが対人戦である。何せ断りもなく入ってくる。それでも対人戦がちゃんとしたゲームとして成り立っていればまだ良かったのだが、ハメ技はあるわ悪バランスだわNPC殺したりと最悪な真似は出来るわ、どうしようもないのだ。しかも侵入された方は勝ってもメリットが無く(しいて言えばソウル傾向が変わる)、負ければ肉体を失い最大HPが半分になる。一方侵入した方は勝てば肉体を得、最大HPが増える。

そういうシステムであるが故に、私は黒ファントムに侵入(侵入してきた奴は黒ファントムと表される。逆に、プレイヤーが召喚してお手伝いしてもらう人の事を青ファントムという)される度に死ねよクソカスがと呟いておる訳である。逃げる手段も無いしな。侵入されると、相手を倒すか自分が死ぬまで楔の神殿(冒険の拠点となる場所。要するにアリアハン)には戻れなくなる。

故に、MMORPGのPKに近いとも言えぬ。ゲームにもよるが、MMORPGでも大体ある程度の逃げる手段は用意されてるからな。少なくとも街へは物理的に入れねーから!ざまぁwwwwwwwwwというシステムではない。

それ故に、対人戦もどんどん殺伐としたものになる。例えば、黒ファントムに侵入された方は、青ファントムを呼ぶ事が可能である。そこで青ファントムを呼び、多対一でボコる。酷いものになると、二人がかりで頭突きハメ(ノーダメージだが完全にハマる)を繰り出し、残る一人が吸魂(NPCに当てると即死技、プレイヤーキャラに当てるとレベルダウン)を繰り出し続けて黒ファントムのレベルを1にして楽しむ

又、黒ファントムは「黒ファントムに侵入されました」と言われてから実体化するまでに少々間があり、かつ、どこに出現するか固定である為、黒ファントムが出現した瞬間に後ろに回りこんで致命の一撃or大威力の大魔法。その一方で黒ファントムも悪質化し、NPCを殺したり、ハメ技を平気で使ったり、バグを普通に使ったりし始める。一応、赤という同意の上で対戦が出来るものもあるのだが、まぁ殆ど使われない。

結論から言うとフロム死ねもしくは黒死ねという事である。正直、吸魂ハメでレベル1にされても何とも思わないぐらい、黒ファントムが嫌いだな、私は。とにかく対人がとんでもないクソゲーなので、本当に気をつけてほしい。一応、侵入されたらすぐ回線を抜くという対策もあるが、セーブデータ破損の可能性があるのでこれもオススメできない。


・上り下り関連

私は対人戦関連が一番理クソだと思っているが、一般的に一番クソだと思われてるのは恐らくこちらであろう。

ちょっと話は変わるが、私は、世の中には笑えるクソゲーと笑えないクソゲーがあると思っている。また、世の中には、たけしの挑戦状とかシャドウゲイトみたいなクソゲーを楽しんでやれる人種がいる。私はこういう人種をクソゲーマーと呼んでおるが、クソゲーマー好みのゲームというのは笑えるクソゲーであると思っている。

では逆に、笑えないクソゲーとは何か。それはたとえばアーマードコアネクサスであり、ナインブレイカーである。前者は以前記事にしたが後者も大概で、ゲーム内容がほぼすべてトレーニングという大変舐めた仕様になっており、しかも「これやったところで本当にAC上手くなれるのか?」と疑わざるを得ないトレーニングが揃っている。

こういうゲームは、いかなゲテモノ食いのクソゲーマーでもあまり好まない。何故ならただひたすらつまらないだけだからである。シャドウゲイトなら、梯子を降りたら梯子の先がなくて落ちて死ぬ、となって「何でだよ!wwww」となって笑える可能性が割と残されているが、ナインブレイカーなどはただひたすら苦行をこなすだけであり、信者達がさながら亡者の様になりながらプレイするしかないのである。

で、だ。

このゲームの対人戦も、こういった「笑えないクソゲー」要素なのだが、上り下り関連もなかなかどうして笑えない。このゲーム、墜落死する事が非常に多い。特に嵐の祭祀場は切り立った崖を歩くシーンが多く、そこに敵が出てくる事が多い。これがまず問題で、例えば敵を攻撃したとして攻撃の踏み込みで敵と一緒に落ちるとか大変よくあるのである。

考えて踏み込め馬鹿。ゲームの基本中の基本すらできておらあたり流石クソゲーメーカーフロムである。百歩譲って、攻撃手段が豊富で、足場が悪ければその場から動かない攻撃を出す、そういう事ができるゲームならいいかもしれん。しかしながら前回の記事で言った通り、このゲームは攻撃パターンが甚だしく貧弱であり、いい感じにどうしようもない。

まぁ、そもそもその場から動かないで攻撃できる武器っての自体がほぼ無いしな。一応槍がこれにあたるが、嵐の祭祀場で出てくる敵は大概槍が効かないのでどうしようもない。腐れ谷だと有効なんだが。あとは魔法と弓ぐらいか。

さて、まだまだ上り下りではいろいろある。例えばストーンファング2のショートカットコース。このゲームは落下して進まなければならない場所というのが結構あり、ここもそれのひとつなのだが、例えば正しい場所から落ちても死ぬ場合がある。特にゴール付近への着地は酷く、私はここで40回は死んだし、未だに100%確実に着地するというのはできない。

途中まではちゃんと落ちてるのに、着地した瞬間ツルッと滑って奈落の底へ落ちるのである。こういうのが、死んでも直前からやり直せるゲームとかならまぁまだよかった。しかしデモンズソウルはそうではない。一度死ねばスタート地点からやり直しだし、経験値とお金を兼ねる数値を全て失う。前回死んだところまで行けば回収できるが、そこに到達する前にもう一回死ぬと完全に消滅する。

また、生身で死ぬと最大HPが半分になってしまう。このゲーム、主人公は「生身」と「ソウル体」の状態があり、生身で死ぬとソウル体になって最大HPが半分になる。ソウル体から生身に戻るには、

1:ボスを倒す(当然大変)
2:儚い夢の石を使う(一周につき最大でも一桁しか手に入らない)
3:青ファントムとして協力プレイ完遂(ホストが死ねば全てパー、そもそも人がいない)
4:黒ファントムとして対人戦をやり、勝つ(死ね)

と条件が大変厳しく、死に覚えゲーでありつつも軽々しく死ねないゲームなのだ。にも関わらず正しい道順で落ちたのに死ぬという大変理不尽な事態がよく発生するので、発狂してしまう訳である。この理不尽落下は割といろんなステージで起こるが、特にストーンファング2は、私はデモンズ最悪のステージと認定し、ボスは一度としてまともに倒した事が無い。全部ハメで倒した。

さて、ここまでは全て、上り下りの「下り」である。では上りの話もしようか。

このゲーム、段差が存在するにも関わらずジャンプが無い。だが一応乗り越えられる様になっており、説明書を読むと「乗り越えられる段差なら左スティックを倒し続ければOK」という感じで書いてある。これはつまりどういう事かと言えばフロムのスタッフが「ここは乗り越えられる段差だぜ!」と思ったところ以外乗り越えられないのである。

実例を挙げよう。塔のラトリア2の沼地は、沼の上に組まれた足場の上を渡っていく場所である。その足場は進んでいく内にだんだん高くなっていくのだが、最初の足場はかなり低く、大体キャラの胸から顔ぐらいの高さしかない。しかし、その段差すら上れないのである。



足場に手を伸ばせばよじ登れるのは間違いないのに、上れないのだ。何故なら、それはフロムスタッフが認めた段差ではないからである。故に、ラトリア2の沼地で足場から落ちたら、二つか三つぐらいしかない階段を探して沼地を延々歩き回るハメになる。

こういう場所はいくつもあるが、中でも酷い体験をさせてもらったのは嵐の祭祀場1で、私はここで、天井の崩れた部屋の屋上を歩いておった。で、天井が崩れているのに気付かず穴の目の前まで来て、「あ、やべ」となって立ち止まったが間に合わず、ちょっと落ちてしまった。



地形を口で説明すると難しいので画像を撮ってきた。こんな感じで天井が崩れてたのだ。私は屋上を歩いていたのだが、誤って木片のところに落ち落ちてしまった。



こんな感じに落ちたのだな。落ちたといってもそう大した高さではなく、あぶなかったー、などと言いながら私は屋上に戻ろうとした。もう判ってると思うが、この程度の段差すら乗り越えられなかったのである。下には強い敵が待ち構えてるしどうにか屋上に復帰したかったのだが、どんだけ走ろうが、ローリングしようが(ローリングでちょっと浮くので超えられないかと思ったが、見た目では越えてるのに駄目だった)全く越えられない。結局、下に降りるハメに陥ってしまったのだ。


・ステータス画面がイミフ

主に武器ステータスが意味不である。一応説明書に書いてある事は書いてあるのだが、いかんせんフロム語で書かれており日本人には意味不明だ。SCEは優秀な船頭としてフロムというクソゲーメーカーを操り見事デモンズソウルを作り上げたが、そのSCEとて限界はあったという事だな。



敢えて言おう。

イミフであると。

アイコンを効果的に使った、全体的にスッキリしたレイアウトではある。あるのだが、いかんせんそのアイコンがマリファナ吸いながら考えたとしか思えないレベルであり、それぞれのアイコンやら数字やらが意味するところが、全然まったくこれっぽっちも判らん。真面目にどうしようもなく完璧に判らん。

説明書に助けを求めてもフロム語で書かれているからイミフであり、攻略本に救いを求めると説明書よりシステム解説のページ数が少ないという悲惨さである。wiki以外に頼るところがないどうしようもなさだ。

んでは、この武器ステータス画面は何を表しているのか、みてみよう。

まず、左上の「上質のミルド・ハンマー+5」というのが武器の名前であり、その下にある四つのアイコンが攻撃属性である。属性と言っても火属性とか水属性とかそういうのではなく、「斬撃」とか「刺突」とかそういう属性だな。ブロードソードや刀といった切れ味で勝負する武器は斬撃属性で、布切れをまとっただけみたいな連中には有効な一方金属鎧でガチガチに固めた様なのにはあまり効かず、そういうのにはむしろ槍の様な刺突属性武器が向く…といった感じだ。

んで、このアイコンなんだが、左から「標準」「打撃」「斬撃」「刺突」を表している。この武器は「打撃」が光っているので、打撃属性武器だと判る。取り敢えず、この時点でマリファナ吸いながら考えたのは確定的に明らかと言わざるを得ないクソアイコンであり、理解出来る様で全く理解出来ない。

打撃は百歩譲って何かをぶち壊す様子と理解出来るとして、斬撃と刺突がアイコンを横にしただけであり、もっと言えば、標準と斬撃の違いが謎だ。斬撃は恐らく刀とかを振り下ろして「斬る」様子を表したいのだろうが、標準もこれ斬ってるよなという話であり、いよいよ何を考えてこのアイコンをデザインしたのか訳が判らん。

さて、次の「物理攻撃」「魔法攻撃」「炎攻撃」は、まぁ日本語で書いてあるのでまだ理解は出来る。武器によっては物理攻撃以外に魔法攻撃力が設定されていて、物理防御は堅いが魔法防御が甘い敵をそういう武器で殴り倒したり出来る訳である。又、武器によっては殴ると炎の追加効果で相手にダメージを与えるものもあり、その場合は「炎攻撃」のところに炎の攻撃力が表示される。

問題はその下の付加パラメータである。これ、「166+182」となっているのの「+182」に関連している。実はこのゲーム、筋力を上げても攻撃力が上がるとは限らない。普通、RPGでは体力(VIT)筋力(STR)技量(DEX)…とステータスがあって、体力を上げるとHPが上がり、筋力を上げると攻撃力が上がる。

しかしこのゲームでは、筋力を上げても攻撃力が上がるとは限らない。ではどうやると攻撃力が上がるかと言えば、その武器によって違う。もっと言えば、この付加パラメータ次第である。

ちょっと話がずれる様だが、アイコンが何を示しているのかをまず言おう。左から、筋力、技量、魔力、信仰である。既述の攻撃属性アイコンは何とか弁護出来なくもなかったが、こっちは擁護の仕様がない。信仰とか、この変な門みたいな奴だぞ。警視庁はフロム本社を麻薬法違反の容疑で家宅捜査すべきである。

で、だ。この武器の場合、筋力C、技量Cという事になる。つまり、筋力と技量を上げれば攻撃力が上がるのである。ちなみにこの「C」というのは「A」とか「E」とかの場合がある。その違いは…そうだな。筋力Aの武器と筋力Eの武器を同じキャラが持った場合、筋力A武器の方が、より攻撃力が上がる。そういうシステムになっている。

なので、筋力E信仰Aみたいなのになりやすい祝福武器を主力に据える場合、筋力捨てて信仰に特化したキャラを育成する…と、まぁそういうゲームシステムなのだ。この辺の解説は説明書にも一応書いてあるのだが、いかんせんフロム語であり、

プレイヤーキャラクターのパラメータに応じて、攻撃修正がつくことがあり、攻撃力の右に攻撃修正の合計値がプラス表示されます。

とか書いてある。このシステムを知った上で読めばまぁ理解は出来るが、それでは取扱説明書にならん訳である。この文章に限って言えば、「攻撃修正」って単語のせいで意味不明になってるだけなんだがな…

プレイヤーキャラクターのパラメータに応じて、攻撃力増加が行われる事があり、攻撃力の右に攻撃力増加値の合計値がプラス表示されます

とか書いておけば、まぁ大体の人は理解できたろうに。ちなみに、私にデモンズを勧めてくれたKORASE氏はデモンズもダークソウルもやっておる。んで、ダークソウルもこの攻撃修正システムは健在であり、信仰特化の祝福武器も存在する。まぁ神聖武器って名前に変わってるが、信仰を上げれば攻撃力が上がるという仕様は変わらん。

しかし、彼は説明書を読んでいるにもかかわらずこのシステムを理解しておらず、筋力ばっかり上げてるのに神聖武器を使ってた。これは彼の責任ではなく、間違いなく説明不足も甚だしいフロムの責任である。フロムの担当者は全国の「攻略見ないでクリアする」を目標にしたゲーマーに対し腹を切って詫びるべきであると言えよう。



・まとめ

全体的には笑えるクソゲーとして、クソゲーマー向きのゲームになっている。しかしながら既に述べたとおり笑えない部分も多数存在する為、買うならそれを十分考えてから買うべきであろう。






キチガイがうるさいのでちょっと追記。
http://ff11monkmania.cocolog-nifty.com/blog/2010/01/post-2a65.htmlから引用。



侵入先での固有敵(NPC)の殺害について

まず正直に言います。理由はどうであれやってしまったことがあります(汗)言い訳はおいておいてその方には謝罪のメッセージ送りましたが、やってはいけません><;

特に気をつけないといけないのが原生デーモンかなと思います。

嵐2など道にいて通れなくて邪魔なときがありますが、そういう時は通るのを諦めましょうw

鉱石は弁償可能ですが、デモンズソウルは捨てられないので弁償できませんので。

後NPCって書いてるのは、例えば嵐2などでわざとパッチがいる付近へ逃げて、ホストの攻撃に巻き込んでパッチを敵対させるみたいなことはやらないほうがよいでしょう。

ホストが逃げて自分で巻き込んだっていうのまでは責任は持てませんが、黒側で侵入するなら気を使ったほうがよいかなと思います。

今まで僕がやられたほうの行為ですが、嵐1で抜け道から逃げられて拡散の尖兵を倒され、ソウル拾うか見てたら黒が襲ってこなかったのでお手伝い黒かなと思って拾おうとしたら、拾うアクションで動けない所へミルドで連打されるということがありました。

そういうことは絶対しないほうがいいと思います(笑)



まぁ、正直読み返してみてかなーり誤解を招く書き方したなーとは思っておる。
取り敢えず黒ファンは死ね(迫真)

デモンズソウル レビューとか

2011年10月24日 20時52分07秒 | アニメ、ゲーム、映画等
ごきげんよう諸君、いかがお過ごしかな。最近更新をサボりっぱなしの霧島である。この三ヶ月ほど、仲間内のマンブル(PCを使った多人数電話)に全然出席しておらなんだので、ここんところ精力的に出席しておった。ただ、何せ私は脳障害者であるから誰かと一緒に遊んだりするだけでも脳が大変疲れるという残念な状態になっており、マンブルに出席した次の日は大抵頭痛い頭痛いと言いながら寝込む。

なので最近出席してなかった訳だが、あまりにも出席しないのもマズイと思い、ここのところほぼ毎日出席しておったのである。まぁ、当然の帰結として更新なんかとてもではないができなかった訳だがな。

しかし出席しておったとは言え、ずっと話ばかりしている訳ではない。大体みんな、何かしら自分の好きな事をやりながら話をしておる。まぁ部室みたいなもんである。私も同様であり、大体ゲームをしながら話をしておる。じゃあ何をしてたかというと、悪魔の魂だ。



要するにデモンズソウルである。諸君も名前ぐらいは聞いた事があるだろう。他人と違う事やる俺カッコイイな2chねらーに大人気のゲームであり、難易度の高い心折設計の死に覚えマゾゲーでありながら、プレイヤーを引き込む名作として知られておる。先日、続編のダークソウルも発売され、フロムソフトウェア第二の看板ソフトとして成長していくかどうかも注目されるシリーズと言える。


さて。私がフロムのゲームを矢鱈と褒めちぎっているという事は裏があるのは確定的に明らかなのであり、要するに別にそこまですごいゲームでもないんじゃねぇ?という評価を下しておるという事である。確かにここんところずっとやっておるが、実際のところ何でやってるかってトロフィーコンプリートの為であり、そうでなかったら、一周やって終わりである。

まぁ何が駄目かはおいおい語るとしてだな、取り敢えず難易度だが、ぶっちゃけそこまで難しくない。このゲーム、アクションではなくあくまでアクションRPGであり、装備とレベルをちゃんと整えれば、ゴリ押しで進める場面は多い。っちゅうか、このゲーム、アクション性はかなり低い。ぶっちゃけモンハン未満である。アマゾンのレビューに

アクションRPGと銘打つからには肝心のアクション部分が肝になるが、
デモンズソウルは間違いなく最高レベルの 完成度を誇っているといっていいだろう。
強敵と対峙した時の、ジリジリと間合いを読み合う焼け付くような緊張感は、
今までのゲームでは経験したことがないほどのもの。


とか書いてあるが、まぁぶっちゃけこいつがゲームあんまりやった事ないだけである。武器は豊富にある(剣だけでも短剣、直剣、大剣、特大剣、曲剣、刀、刺突剣と色々)が、攻撃の種類が僅か二種類という時点で何をかを言わんやである。弱攻撃と強攻撃の二種類な。

まぁ両手持ちか片手持ちかで変わったり、ダッシュ攻撃とかもあったりするが基本は二種類だ。と言うのも、実用性に乏しいモーションとかがとても多いのだな。たとえば私の愛用する竿状武器は、両手持ち弱攻撃以外ほとんど使いどころがない。精々、敵の懐にローリングで潜り込んだ時ローリング攻撃を出して機先を制するのと、雑魚に囲まれた時両手持ち強攻撃で薙ぎ払うだけだ。

しかも、前者は元々ハルバード自体が射程の長さを生かす武器なので飛び込むという選択肢がほぼありえず、後者は雑魚に囲まれた時点で死亡フラグビンビンというゲームバランスなので、結局、ひたすら両手持ち弱攻撃を当てる作業である。

もっと言えば、大概どんな敵でも対処手段が一緒である。敵が来たら、まずはロックオンボタン押してロックオン。で、左スティックをぐるぐる回す感じで操作して(左スティックで移動)近づいたり離れたりを繰り返す。すると、それに釣られた敵が攻撃を出してくるので、攻撃モーションが見えたら左スティックを後ろに倒して後退。後は空振りしたのを確認して反撃を入れれば終了。

一応、槍持ちや、飛び込み攻撃ばっかりやってくる奴(剣奴隷兵士とか)、やたら判定のデカい横薙ぎ使ってくる奴(大腐敗人とか)といったのには一工夫必要になる。例えばローリングで避けたりな。が、あくまで基本はスティックをぐるぐる回して確反取るだけの簡単なお仕事であり、人型の場合ボスですらこれで勝てる。ガル様とか完全に作業だ。

実際のところ、アクション性はモンハン未満である。ローリングの無敵時間だって異様に長いしな。と言うか、難易度自体ソロオンリーのモンハンより簡単だ。まぁ私はMHP3しかちゃんとやった事ないが、少なくともMHP3は上級クエストに一人で挑むと結構難しいからな。私自身、クエスト失敗こそ数は少ないが、なかなか歯応えがある。

無論あのゲームもオートガードガンランスとか使えばかなり難易度は下がるが、それでも防御力低い装備だと一度転がされたが最後死ぬまで起き攻めされたり50分奮闘した結果ボスの体力を削りきれずタイムアップになって心が折れたりするからな。

私の中で、難易度は「デビルメイクライ3=忍者外伝Σ2>(超えられない壁)>ソロオンリーモンハン=デビルメイクライ4>デモンズソウル」といった感じである。難易度を選べる奴は、基本的に最高難易度準拠だ。以前は悪魔は泣くかもしれない4とデモンズソウルは同じぐらいかと思っていたが、先日ちょろっとやったら、思ったより難しかったので格上げした。私が4をやったのは3をガチでやってた時期だったし、実際よりもかなり簡単に感じたらしい。

まぁそんな訳で、デモンズソウルで心が折れてしまうプレイヤーは根本的にアクションに向いてないか、それともちゃんと情報を仕入れてないかのどちらかである。このゲームは「アクションRPG」であって「アクション」ではない。よって、RPG的な要素、例えばこいつには魔法攻撃が効くとか、こいつは物理防御が異様に高いとか、そういう情報をちゃんと知っているか知っていないかで話がまったく変わってくる。

こういう事を言うと、自分でそういうのを発見するのが面白い云々言って来るお馬鹿が涌いてくる事が予想される。実際、デモンズソウルwikiの腐れ谷2の「有志作成のマップ」とやらには、説明に

「宝のちず」的なもので、意図的に”内容が完全にわからない”ように作ってある。
ゲームの楽しみは自分で悩む部分にもあると思うので、あくまで参考程度に。


とか書いてあるからな。じゃあ攻略wikiなんか作るんじゃねーよノータリン。

大体、これを作ったのはフロムソフトウェアである。SCEと組んでるが、基本的にはフロムだ。フロムと言えば、説明書に驚くほど何も書いておらず攻略wikiを読まないとマトモに操作する事すらできないゲームを作るという残念な企業である。そんな企業のゲーム、ある程度情報を入れないでプレイする事自体が間違っておると言わざるを得ない。

まぁデモンズを私に勧めた友人は「是非攻略見ないで最後までプレイしてほしい」と言っていたが、取り敢えずトロフィーコンプした私の感想としてはむしろ攻略見ないと見事にクソゲーであった。この辺の線引きは人によるが、取り敢えずシステム面の説明だけは説明書じゃまるで足りないので、攻略見ない事を信条にしている人でもシステムまわりの解説だけはネットとかで情報を集めるべきである。なに、本来あるべき姿の説明書を読むのだと思えばいい。


さて、話の脱線具合がひどくなり過ぎたので方向を修正する。このゲーム、そこまで言うほど難易度高いゲームではない、というはさっき言ったな。しかしながら、私はこのゲームで何度も死んでおる。心が折れる要素は皆無だったが、普通に何度も何度も死んでいる。

と言うのも、このゲーム、以前私は「ディアブロ風モンハン」と言ったが、これは間違いであった。「シャドウゲイト風モンハン」というのが正しい。シャドウゲイトと言えばアレである。これである。是非ともリンク先のレビューを読んで頂きたいが、読むのめんでぇという多くの読者諸兄の為に要約すると

・すぐ死ぬ、攻略本無いと無理、無駄に長いの三要素を欲しいままにするキングオブクソゲ
・未クリアで売っても惜しくないとまで言われた伝説のクソゲ
・最初の扉を開ける→本が置いてある読む→ゲームオーバー
・もちもの→つるぎ→つかう→セルフ→私は剣の刃を左胸に突いた→ゲームオーバー
・梯子を降りる→はっ、はしごが無い!!→思わず足を踏み外してしまった→ゲー(ry
・松明がなくなる→真っ暗だ!→足を滑らせて頭をぶつけて死ぬ

という、大変素晴らしいゲームである。

ディアブロは、確かにひたすらダンジョンに潜って装備を集めてニヤニヤするだけのゲームであったし、デモンズソウルもぶっちゃけてしまえばそういう事をするだけのゲームである。何せストーリーは皆無に等しいし、キャラも薄い奴ばっかりだし、音楽は殆ど鳴らないし、対人戦の仕様が、対人が好きという奴の存在を信じる事が困難なほど糞、という感じで、武器防具を集めるぐらいしかやる事がない。

しかし、よく考えてみれば、モンハンもひたすらモンスターを狩って装備を集めるだけのゲームと言えばそうである。そういう本質的な部分ではモンハンもディアブロも一緒であり、むしろ、様々な死に様を楽しむゲーム、という観点、もしくは理不尽ゲーという観点からシャドウゲイト風モンハンと評すべきであるという結論に達した。

特に、この理不尽ゲーという要素が重要である。一般に、このゲームは「死に覚えゲー」であるとされる。何度も何度も死にながら、いかにすれば死なない様になるかというのを考え、覚えてクリアするゲーム、という事だ。しかしながら、同じ死に覚えゲーにも二種類ある。

たとえば悪魔は泣くかもしれないことデビルメイクライ。まごう事無き死に覚えゲーである。特に最高難易度は何度も何度も死ぬ。特に最高難易度初体験プレイヤーにとってはミッション2が鬼門で、死にまくりながら覚える事になる。しかしながら、ここで覚えるのは、敵の配置(敵の出てくる順序)だけでなく、それぞれの敵の攻撃モーションとかわし方、有効な攻撃方法、敵に囲まれない様に立ち回る方法、といったもの達である。

一方、デモンズソウルで覚えるのは、ぶっちゃけ道順と敵の配置だけと言っても過言ではない。デビルメイクライは、たとえ敵の配置を覚えていても、回避をミスれば死ぬし敵に囲まれたら死ぬ。もっと言えば、敵の実力にねじ伏せられて死ぬ事がある。

しかしデモンズの死因は、その多くが墜落死と、扉を抜ける→影に隠れてた敵に殴られて死ぬ、という方向性の事故死であり、敵の実力にねじ伏せられる事はほぼ皆無である。梯子を降りたら、降りた先に敵が溜まっててボコられて死んだとか、足元が悪い場所で転落するとか、本当にそんなんぐらいしか死因が無いゲームなのだ。ボスのわからん殺しは置いておいてな。

そう。デビルメイクライは、敵の攻撃パターンとかを覚えていても実力負けしていればボコられる。しかし、デモンズソウルは敵の配置以外の難易度は低いので、実力差でボコられてゲームオーバーになる事はほぼ無いのだ。仮にプレイヤーのゲームセンスが壊滅的だったとしても、ちゃんとした対策装備と十分な数の回復剤を積んでいけば大概何とかなる。

例えば、梯子を降りた先でボコられるなら、前もって火炎瓶を投げたり、梯子を降りる前に完全な防護(被ダメージ70%カット魔法)を使えばいい。それでも重傷を負ってしまったら、回復アイテムで体力を満タンに戻す。転落死しやすい場所は覚えておいて慎重に歩けばいい。それだけだ。まぁ、何度も死んでると段々投げやりになってきて余計死ぬという事もあるが、それはまた別の話である。

まぁ、ともあれ、デビルメイクライの様なゲームにおける死に覚えとデモンズソウルにおける死に覚えは、字面が一緒でも本質はまったく異なるものである。デビルメイクライは単純に「難易度が高い」と言えるが、ぶっちゃけてしまえば、デモンズのそれは理不尽なだけであり、「梯子を降りたら大量の敵がいてボコられた」というのは、「梯子を降りたらはっ、はしごが(ryと似た様なものだ。

そして、このゲーム、そういう理不尽な死に方を要求してくる場所が大量に存在する。と言うか、そういうマップしか無いと言っても過言ではない。故に、私はこのゲームを「シャドウゲイト風モンハン」と評するのである。

じゃあ面白かったんかどうなんか、と問われるとまぁ面白かったが、何せシャドウゲイトなので、一般に薦められるゲームでは決してない。普通に階段を登っていたら謎の鉄球が転がってきて轢かれ、普通に長城を歩いてたら突如龍が現れてブレスで焼き殺され、普通に順路通り進んでたらその先が毒の沼で強制的に毒にされたりする。

逆に、そういうのに無駄にワクワクできる人にはオススメできるゲームと言える。ただ、そういう人であってもコントローラ投げかねない要素がいくつかあるので、要点を挙げて注意しておく。


・起き攻め

対人があるゲームとして致命的であり、オフでも結構アレなのが起き攻めである。このゲーム、アクションRPGである以上敵の攻撃でダウンする事は往々にしてある。んで、普通、ダウンしてから起き上がるまでは大概無敵である。当然だな、この間プレイヤーは操作できん訳だから、ダウン中も食らい判定が存在したままだった場合、いったん転ばせたら後は打ち下ろし技を出し続ける作業である。

ところが、だ。ちゃんと解析した訳ではないから断言はできぬのだが、起き上がって無敵がなくなってから操作が可能になるまでタイムラグがある様である。更に、このゲームにおける回避動作であるローリングには無敵時間が付加されているのだが、どうも出がかりに無敵が無い(ローリングを開始してしばらくしてから無敵になる)様子である。

又、ローリング以外の防御手段として、盾(剣でもできたりするが)で防御する、というのがある。しかし、敵の攻撃には「盾崩し能力」が設定されており、これが高い攻撃を防御すると、よっぽどの盾を持っていない限りガードが割れてダメージを受ける。

この三つが合わさるとどうなるか。

そう。

転ばされる→起き上がりに、ローリングで回避不能なタイミングで、かつガード崩し能力の高い攻撃を合わせられる→成す術なく食らう→再びダウン→起き上がりに同じ攻撃を重ねられる→食らう→ダウン→終わりが無いのが終わり。それがゴールドエk(ry

という風な事態になってしまう場合があるのである。これは、特に腐れ谷の大腐敗人(棍棒持ったデカい奴)と、腐れ谷3のボス、公式でイカ頭と呼ばれる騎士ガル・ヴィンランドがよくやってくる。特に二周目以降になると、敵の攻撃力が一周目の約二倍になってしまう為、大型の敵やボスの攻撃は二発三発食らっただけでも大概死ぬ。よって、より凶悪となる。

こういった起き攻めでハマって死ぬ可能性のある敵と戦う場合は、必ず魔法「完全な防護」をかけておこう。奇跡「一度きりの復活」は、2、3秒寿命が延びただけになる事が稀によくあるのであまりオススメしない。一周目なら一度きりの復活の方が有効だったりするけど。本当は起き攻めで食らい確定の攻撃などなく、最適のタイミングで回避行動を取れば全部かわせるのかもしれんが、非常にシビアなのは間違いない。マンイーターの突進起き攻めとか。


・メリケンに媚びたゲーム作り

本作は、フロムソフトウェアが初期に作っていたRPG、キングスフィールドシリーズの最新作という方向で製作された。デモンズの開発が始まった契機自体が、SCEの人に「キングスの新作ってもう作らないんすか?」って言われたフロムの人が「じゃあ一緒に作りましょう」と言ったからであるとされておるからな。で、キングス自体、メリケン向けのゲームであった。

故に、本作がメリケン向けのゲームであるのは当然である。しかしながら、これどう見てもメリケンに媚びてんだろと言わざるを得ないところが結構多い。例えばPS3にデモンズソウルのディスクを突っ込んで、NEWGAMEを選択する。するとキャラメイク画面に行く訳だが、ここでいきなりフォールアウト3とかでよく見る顔が出てくる。

要するに、デフォルトの顔が思いっきりメリケンポリゴンなのである。明らかにどっかで見たことのある、メリケン好みの顔だ。名前も英語のみである。こういうメリケンに媚びた作りは私は大っ嫌いだが、まぁデモンズは日本市場は捨ててメリケン市場で売ろうとしてるのが明らか(日本市場は捨てたとしてもフロム信者が一定数買うしな)だから、仕方ないと言えば仕方ないし正しいと言えば正しいのだが。

まぁ販売戦略はさておき、他にもある。キングスや近縁作のシャドウタワーはホラー風RPGでグロかった。本作もダークファンタジーと言ってる通りグロいのだが、これがまぁメリケンのゲームでよく見る感じである。確かにキングスもホラーだったしグロかったが、むしろ見事なまでに洋ゲーなのだ。物理演算にハヴォックを採用しているのが、これに拍車をかけておる。

ハヴォックというのは、海外では非常に有名かつ一般的なエンターテイメント向け物理演算エンジンだ。まぁ要するにだな、どんなゲームを作るにしても、基本的には我々の住む世界と同じ物理法則を持つ世界を構築する訳である。例えば、仮に今諸君が腹パンされて吹っ飛んだとして、その場合、身体はくの字に曲がって吹っ飛ぶ筈である。しかし3Dの世界では、ちゃんとプログラミングしてやらないと直立不動のまま吹っ飛ぶという事が往々にして起こる。

故にそういう事にならない様、ちゃんとした計算、即ちプログラミングが必要になる。そしてここからが一番の問題だが、ぶっちゃけゲーム一本作るたびに一からプログラムし直すのは面倒である。そこで、ハヴォックという会社が、自らの会社名を冠した、そういう一連の計算をやってくれる基幹プログラムを発売した。これがハヴォックである。

ハヴォックはその優秀さを買われて洋ゲーでは盛んに使用されており、デッドスペース、オブリビオン、アサシンクリード、スタークラフト、バトルフィールド、バイオショックと有名どころはほぼ使っていると言ってもいいぐらいだ。そしてそれをデモンズは使っている。故にすげぇ洋ゲーっぽい動きをするのである。特に死体の動きがモロにハヴォック。

まぁ、またしても脱線してしまったが、3Dモデリング、及び挙動がモロに洋ゲーのソレだと言いたいのである。明らかに和ゲーの系譜ではなく、又、フロムの昔からの3Dモデル&挙動の系譜でもない。正直、何も知らずに「このゲームは洋ゲーだよ」と言われて渡されたら、気付かないぐらいである。

そして、洋ゲーは大概共通した要素を持ってる。大体メリケンで売れるゲームの要素というのは決まっており、

1:銃のある世界、もしくは剣と魔法の世界が舞台
2:銃でバラバラにしたりされたりする
3:FPSorTPS操作
4:自由度(笑)
5:キャラメイク自由度(笑)もしくは非現実的ムキムキマッチョ主人公
6:敵がとにかくキモくてグロい。それをバラバラにできると尚GOOD
7:ストーリーはあっさり、もしくは皆無

大体この辺をいくつか拾っておかないと売れない。特に上四つは重要だ。例えば某稲船はメリケンに媚びてゲームを作ったが、売れなかった。現代が舞台なのに銃がメインじゃなかったからである。メリケンは、剣と魔法の世界以外が舞台のゲームでは、とにかく銃を撃つゲームでないと絶対に納得しないのだ。

逆に、剣と魔法の世界の場合、なんちゃって中世ファンタジーである必要がある。故に、プレートアーマーとかがガンガン出てきてるのに火縄銃がなくても気にしないし、草原を旅したりするのではなく、暗いじめじめしたダンジョンにひたすら潜るタイプである必要がある。更に言えばグロめの敵がいると良く、(本来なら定番の)異種族はエルフが居れば十分で、ドワーフやホビット、フェアリーあたりは必要なく、出すならばむしろ爬虫類人間とかそういうグロいのの方が望ましい。

デモンズソウルは、基本的に↑で挙げた要素をすべて拾っている。拾っていないのは3ぐらいだ。

まぁそんな訳で、メリケンのゲームは肌に合わん、という人は注意する必要がある。




いつもどおり一万字超えなので、続く様だ。

バイオ4に出てくる銃の解説 ぱーとつー

2011年10月12日 15時13分43秒 | アニメ、ゲーム、映画等
ゾンビ犬に密着してサブマシンガンとか下方攻撃し続けるとちょっと罪悪感を感じる(挨拶)。まぁそんな訳でごきげんよう諸君、いかがお過ごしかな。前回の挨拶では書かなかったが、ここのところ第一次産業に従事している霧島である。何をしてるかって、怪物狩猟人携行版参だ。



要するにこれである。MHP3。MONSTER HUNTER PORTABLE 3rd。私は、モンハンはwindows版(フロンティア)を一週間ほどやっていただけでほぼ新規勢である。当時一週間でやめたのは、基本ソロしかしない人だったので「それモンハンやる意味ねーよ」と言われたからだ。しかしながら、デモンズを先日ちょろっとやった(前回横浜に行った時我が家に遊びに来た鯖さんがデモンズやろうぜーって言って来たんでそれで買った)ところこれディアブロ風モンハンじゃねーかという結論に至り、モンハンがやりたくなって買ったのだ。

いやまぁしかし、神ゲーだ。総統閣下はキングダムアンダーファイア:サークルオブドゥームのレビューにおいてダンジョン(中略)にひたすら潜り続け、日々アイテムを発掘しては、装備したり眺めたりしてニヤニヤするという、Diablo以来の暗い愉悦を完璧に引き継いでおると述べたが、本作も狩猟採集という第一次産業にひたすら従事して装備を作り、後はただただディアブロ以来の暗い愉悦を感じるという大変ストイックなゲームである。

総統閣下がこの金言を書いた記事は南朝鮮製ゲームのレビューなのだが、そのゲームについて閣下は「韓国ゲーだ、と拒否反応を示す向きもあるだろうが、Diabloを愛してやまない韓国ならではの、良ゲー」と述べている。同様に、私もモンハンをディアブロを愛してやまない日本ならではの良ゲーと呼ばせてもらおう。まぁゲームとしての系譜は大分違う気がするけど。

それはともかくとして、本当によくできておる。デモンズソウルは、まぁ作った企業が作った企業なので、楽しく遊ばせるつもりがこれっぽっちもないと言うか、ゲームを起動して一時間と経たずによくこのゲームを買ってくれたな、ありがとう。では死ねというSCEとフロムの殺意が感じられるゲームであり、これはこれでいいのだが、まぁマゾ向けである。私はちゃんとしたゲームの方が好きだからな。

後、一般にモンハンは作業ゲー、倒しなれた敵を倒し続けるだけの簡単なお仕事と考えられがちだが、まぁ確かに多人数戦だと動物虐待アクションになるもののソロオンリーだと普通に難しい。ぶっちゃけダンテは死ななければならないデビルメイクライ4より難しい。流石にDMC3や忍者外伝Σ2よりは簡単だし一応抜け道もあるが、普通にやる分には正直DMC4のが簡単であった。

実際、昨日三時間かけて四回同じクエストに失敗したところである。ドリンククエストのアグナコアトル三連続狩猟。どうやら今の私の装備(太刀の凍刃)ではちょっと無理らしいので後回しにする事にした。


まぁともあれ、前回の続きである。


●ハンドガン(マチルダ):HKVP70


カプコンバイオスタッフが、バイオハザードというゲームを心の底から愛してるというのがよく判るハンドガン。そう、この拳銃はバイオ2でレオンが初登場した時彼が持っていた思い出深い銃、HK社のVP70である。二周目に入ると同時、バイオ2時の彼の衣装(ラクーン市警=RPD制服)と当時の拳銃を持ってくる三上の心意気に乾杯。

ちなみに、THE ANOTHER ORDERでエイダが最初から持ってるショットガン、レミントンM870もバイオ2でレオンが使っていたショットガンであり、よくわかっていると言わざるを得ない。クリア後のスタッフロールはバイオ2の衣装でのレオンとエイダのムービーシーンだからな…バイオ2は完成直前まで行ったけど納得いかなくて一から作り直したといういわくつきのゲームだから、バイオスタッフも思い入れがあるのだろう。

さて、そんなVP70だが、特徴は三点射が出来るところにある。いわゆる3バースト射撃という奴だな。射撃ボタンを上手く使えばマシンピストルの様に扱う事もできる。その利点はハンドガンの威力でマシンピストルの様な連射が出来るというところにある。マシンピストルは限定仕様に改造しても所詮威力1.8だが、こちらは威力フル改造で2.5になる。

この威力で連射できるのだから、これは非常に大きい優位性であるという事ができるだろう。しかしその一方で、使用するのはハンドガンの弾であり、一回拾うと最低でも25発、多いと100発のマシンピストル弾とは違い、一回に10発20発程度しか拾えない。故に、すぐ弾がなくなる。又、威力1.9の弾を貫通させられるパニッシャーことファイヴセヴン、威力6.5の弾を撃ち出すモーゼルレッドナインという強力な対抗馬がいる事も問題である。

特にモーゼルレッドナインが問題で、マチルダことVP70の三点バーストを全部当てたとして威力は2.5×3で7.5。一方、モーゼルは一発で6.5。三倍の弾を消費して威力は1違いな訳である。無論、VP70はマシンピストルに近い武器であり、弾幕を張って相手を寄せ付けない様にしたり、短時間に集中して弾を撃ち込む、といった用途の銃だ。だから単純に比較はできないのだが、現実は非情である。

まぁしかし、こんな性能にされたのも仕方ないと言えば仕方ない。と言うのも、実銃のVP70はHKの失敗作として大変有名なのである。独ヘックラー&コッホ、通称HKと言えばドイツの老舗大手銃器メーカーであり、世界最高の短機関銃と称されるMP5、MGS1でスネークも使った拳銃Mk23SOCOM、冷戦期の傑作突撃銃G3、セミオート式にも関わらず高い命中率を誇る狙撃銃PSG1(フルメタのヘタレ金髪狙撃師が使ってる奴、MGS1及び2でも登場)など、数多の名銃を世に送り出している。

が、やたらと革新的な機構を搭載しようとする傾向がある為どうしてこんなになるまで(ryな銃もよく作るのがこの会社である。例えば、G3の後継として作ってたG11はSFによく登場するケースレス弾というのを使って開発していたが、50発で五万円という高額弾丸の上、連射してると銃内部の熱に反応して火薬が自然発火し暴発する事があるというトンデモ銃に成り果てた。

まぁ弾が高かったのは数を作ってないからという説もあるが、それにしたって一発五千円は高い。ちなみにここの社訓は「妥協しない」であるが、こんなもん作ってるのを見るとたまには妥協すべきではないかと言わざるを得ない。まぁ、妥協しないからこそ狙撃銃に向かない自動小銃で狙撃銃作ったり、水中拳銃作ったり出来たんだが。

さて、そんな変態HKの代表的失敗作がVP70である。元々VP70は、兵器開発・購入資金に乏しい国への輸出を意図して開発された拳銃だ。その為「高くなるし構造も複雑になるが性能は上がる」という機構は使わず、むしろ「安く済むし構造も簡単だが性能は残念」な機構を組み込んでいる。VP70が独特な不細工であるのも、自動拳銃の一般機構であるショートリコイルを使っていないからだ。

ショートリコイルについて説明すると長くなるからしないが、高くつくからってんでこれをやらないで、安く済むストレートブローバックという機構にしている。ところが、拳銃でこれをやると反動で銃がブッ壊れる(特にVP70が使う9mmルガー弾は拳銃弾の中では強力な方である)ので、普通に採用する訳にはいかない。

結果、遊底(銃の上の部分、ガチャッと引いたりできるところ。スライド)を重くし、又、発射時に銃身からガス圧が逃げる仕組みにする必要があった。お陰でデカくて重い上に威力が低いと酷い事になっている。デカくて重いのは当然で、の反動を抑える為に本体を重くしたんだから重すぎな銃になるのは必然だし、ストレートブローバック機構の関係上デカくならざるを得ないし。

全長20cmで、弾18発フル装填で重量約1.1kg。ちょっとこれはどうよという数字である。まぁモーゼルは全長30cmの20発フル装填で1.28kgとこっちよりデカくて重いが、小銃の動作機構採用でありそもそも1896年発売である。1970年発売だぞ、VP70。

又、威力が下がるのも当たり前で、銃ってのはそもそも火薬のガス圧で弾頭を吹っ飛ばす武器なんだから、そのガス圧が逃げたら威力が下がって当然である。

コルトM1911A1の様な大型自動拳銃はメリケンに人気があるものの、アレはデカい分威力があるから人気なのであって、デカい・重い・低威力と三拍子揃ったVP70に隙は無かった。しかもダブルアクション(正確にはグロックと同系統の変則ストライカー式)で引き金が重く、結果命中率もよろしくないもはや売れる要素が無い勢いである。

更に言えば、本銃が採用するストレートブローバックというのは、反動が短時間に一気に来るタイプである。それでも重くしたりガス圧逃がしたりしたお陰で普通に撃つなら問題ないのだが、この銃、目玉機能として専用銃床を装備する事でバースト射撃が可能になる。ゲームと同様な。しかもコイツの連射機能は、連射速度が滅茶苦茶速い。そう、とても扱えたもんじゃない反動なのである。

別に射手が吹っ飛ばされるとかそういう話ではなく、発射の反動で銃口が暴れるのを押さえつけられないのだ。反動がデカ過ぎてな。お陰で、イングラムの様に可能な限りの短時間で可及的速やかに多数の弾丸をプレゼントするという方向で扱う事しかできない。

一応安い拳銃として完成したのだが、こんなんではとてもではないが売れない。米軍の次期主力拳銃競争に提出した時(M1911やめてベレッタM92Fになった時の)、五分の一の確率で給弾不良を起こしたという伝説まである。一応、使った弾が粗悪品だったらしいが、戦場では粗悪品を撃たねばならん事もあるからな。

つうか、何を考えてこんなもん提出したんだHKは。普通にUSPとか出しとけばいいだろうに。

ちなみに、散々な本銃ではあるが、実は名作と名高いグロックのさきがけとなった銃でもある。グロック独特の撃発機構(銃の弾というのは尻を叩くと火薬が燃えて弾が吹っ飛ぶが、その叩くシステムの事)である変則ストライカーはVP70の改良型と言えるものである。又、グロック最大の特徴であるポリマーフレーム、つまり合成樹脂や合成繊維を使った成型も、実はVP70が既にやっていた事であった。

と言うか、VP70こそ世界初のポリマーフレーム銃である(一体成型でなく骨組みの一部に取り入れただけでも良ければHKP9Sのが先だが)。この銃がなければグロックの成功はなかったかもしれない訳であり、そうであれば↑のスプリングフィールドXDも、FNファイヴセヴンも又なかったであろう。であれば、実は銃の歴史において意外と重要な銃であるとも言えるかもしれぬ。

失敗作だが。

ちなみに、そのグロックは合成樹脂の経年劣化により、初期生産型は色々と危ない状態になっているらしい。VP70も同じ合成樹脂仕様拳銃な訳で…レオンがVP70から今のハンドガンに変えたのはその辺なんだろうか。部品交換すればいいとは言え、生産終わってるしこれ。


●ショットガン:ウィンチェスターM1300


西部開拓時代からある老舗、ウィンチェスター社の作った堅実な散弾銃。特に何の変哲もない、本当に普通の銃だが、銃というものが火薬を使う武器である以上信頼性が高く頑丈で且つ安いという本銃は世間の要求に応えるものであり、ベストセラーとなっておる。

その設計はかなり古く、かのジョン・ブローニング設計したM1893が元であった。これはレバーアクション式といって、ターミネーター2でシュワちゃんが使ってた散弾銃と同じ装填形式のものだったんだが、レバーアクションと散弾は合わないという事でM1300と同じポンプクションに変更。これがかの有名なウィンチェスターM1897である。

この銃は三発以上の装弾数を持つ散弾銃の先駆けとされる。それ以前もあるにはあったがいうほど実用的でなく、又、水平二連もしくは上下二連(ダンテが使ってるこういうの)の連射速度の速さには敵わず、主流とはなっていなかった。しかしながら、M1897は5発という大容量とラピッドファイア(引き金引いたままガシャコンガシャコンとやると連続で弾が出る)により、一躍ベストセラー散弾銃となったのである。

軍や警察も本銃を採用し、米西戦争でも大活躍。そしてついにあの第一次世界大戦が始まる。この戦争では、塹壕内での接近戦闘が数多く発生した。その接近戦において、一回の射撃で数個~数百個の鉛球をプレゼントする散弾銃は非常に有効であり、銃剣を装着可能に改修されたM1897はドイツ印の挽肉を製造するマシーンとして大活躍した。

それでついた異名がトレンチガン。即ち塹壕銃であり、塹壕戦を象徴する武器であった。ちなみに、M1897があまりにアレだったので、ドイツは残虐兵器であるとしてハーグ条約違反だと提訴している。まぁ大量の小さい鉛をばら撒かれる訳だからな、食らったら最後、手の施し様はないわ苦しみ抜いて死ぬわ死体は汚いわで散弾銃使いは捕虜にせず殺しても良いとまで言われておった。

実際、欧州では散弾銃を対人用に使う事は、昔から今まで非常に少ない。先進諸国間での戦争に限って言えば戦争に初めて散弾銃を持ち込んだのはメリケンであり、そのメリケンは西部開拓時代から人に向けて散弾銃を撃っておった。この辺が、欧州諸国人が「欧米」とひとくくりにされると全力で嫌な顔をする理由である。ちなみにドイツが提訴した話は、その当のドイツが条約違反武器の毒ガスが大好きだった為散弾銃の使用継続が認められる事になった。

そんなM1897だが、元がレバーアクション銃である為、ポンプアクション銃としては不自然なところがいくつかあった。例えば、普通なら内臓されてる撃鉄が露出してたりな。なので、それらを改善したM12が開発される。そして、更にそれを改良したものが本銃M1300(M1200というのもあるけど)である。

さて、M1300というよりM1897の説明になったが、塹壕戦の英雄に魅力で劣るのはしょうがない。んでゲーム内の性能はと言うと、まぁ普通のショットガンである。実銃に忠実といったところか。弾が拡散して飛び、威力もそこそこある。なので、大量のガナードが群がってきて普通の銃では対処できない時、チェーンソーシリーズや寄生体ガナードに接近されてしまい、一旦吹き飛ばして距離を取りたい時等に重宝する。

ただ、散弾銃はどれもこれも遠距離射撃になると威力が落ちる。具体的には、ガナードを撃って吹っ飛んだら本来の威力、よろけただけだったら威力が落ちておる。この威力減衰がM1300はかなり激しく、改造次第ではモーゼル以下の威力になるのでしっかり引き付けて撃つ必要がある。まぁ、引き付け過ぎると今度は敵がばらけて一発では全ての敵を撃てず、ガシャコンとやってる間に殴られるがその辺は腕前でカバーするしかない。

尚、限定仕様が本気でクズ性能であり、全く使えない。ショットガン(セミオート)が完全上位互換なのもあり、見た目とかにこだわりがなければ、かの銃が売りに出た時点で買い換えるべきであろう、ちなみにバイオ4ではシステム上必須な為下部にレーザー照準機がついているが、これについてバイオ4公式の武器商人は何故かレーザーサイトがついてるぜ!と語っている。パッケージ裏の煽り文句が大統領の娘を救い出せ!?だっただけはあるな。


●ライオットガン:ベネリM3スーパー90


銃作りと歴史だけは一流の国イタリアはベネリ社の傑作散弾銃。同国フランキ社のスパス12と共に、現代の軍用散弾銃の名作として並び称されておる。まぁ、そのベネリもフランキも今はベレッタに吸収合併されてるが、それはさておき。このM3とスパス12は、どちらもセミオート機構を持つ散弾銃としておる。

つまりだな、ポンプアクション式はバイオ4でやっていても判るとおり、一発撃って目の前の敵を挽肉にしてもガシャコンとやってる間に別に敵が出てきてこっちが挽肉にされる事が多々ある。ポンプアクション式は銃自体がブッ壊れない限り弾詰まりが起きないという信頼性の高い機構だが、連射速度が遅いという欠点がある訳である。しかしながらセミオートにすると、今度は弾詰まりの問題が出てくる。

いわゆるジャムという奴だが、セミオート及びフルオートの銃は拳銃に限らず「発射→遊底後退→排莢→次弾装填→遊底前進」という手順を踏むのだが、まぁ判らん人が見てもやたら複雑な手順を踏んでるというところだけは判る通り複雑な機構である。複雑な機構であるが故に、反動のデカい弾を使うとどっかで作動不良が起こり、次の弾が装填されない事がある。

こうなるとどうあっても挽肉にされるしかない訳であり、ガシャコンとやってる間に挽肉にされるリスクを支払ってでもポンプアクションでいい、というので、一般的には、散弾銃はポンプアクション式である。しかしながらセミオートの連射速度はやはり魅力であり、どうにか実用的セミオート散弾銃を作ろうというのは以前から銃業界の課題の一つであった。

それを実現した銃の一つが、このベネリM3なのである。本銃は「ライオットガン」の名のとおり公的機関向けに開発されており、装弾数が多く、且つ軽量である。本体重量は大体3.5kgで、これは同様の機構を持つスパス12よりも1kg、↑のM1300より1.5kg軽い。又、セミオート機構は故障が予想される事からポンプアクション式との切り替えも可能である。バイオ4で出てくる本銃がポンプアクションオンリーなのはこの機構があるからだろう。と言うか、セミオート機構を排除した独自仕様なのかもしれん。

そして、本銃が傑作と呼ばれる理由、それは散弾銃なのに射撃精度が高い事である。散弾をある程度集中させられる、と言った方が近いか。散弾銃の名の通り、バラバラに散る弾を撃つのが散弾銃ではあるものの、特に警察の特殊部隊が人質をとった立てこもり犯のところへ突入する際、弾が散りすぎるのも問題なのである。人質に当たるから。

なので、理想としては散りすぎず、集中しすぎずが求められる訳だが、以前からある散弾銃でも散り過ぎない様にするのは可能であった。まぁ正確に言うとちょっと違うんだが、散弾銃というのは大抵、銃身の内径が一定でない。具体的には、根元の部分と銃口の近辺を比べると、銃口の方が大概狭い。これを絞りとかチョークとかいい、強く絞ってあるとしばらく散弾の塊が飛んでからばらけるのである。

しかしながら、散弾を集中させるとなると非常に困難な問題である。それをイタリアの職人達は解決し、見事精密射撃可能な散弾銃という変態銃の座を勝ち取っておる。バイオ4でも、本銃は遠距離射撃での威力減衰がM1300に比べ抑えられているのが一応の利点になっている。

傑作銃として名高い本銃は、世界各国の軍隊や警察の特殊部隊に採用されておる。海上自衛隊でも採用しておる様だ。ただ、M3はM3でもM3スーパー90ではなくM3Tという銃床が折りたたみ式になっているものの様だがな。

さて、そんなベネリM3だが、ゲーム中では残念な事に素晴らしくどうしようもない性能である。改造していけば最終的にM1300より高性能な銃になるのだが、一周目は改造限界というものがあり、チャプター○では△段階まで改造可能、チャプター×では□段階まで改造可能、という風に制限が設けられている。

これが明らかなM3いじめ設定であり、一周目だと大抵の場合M1300より弱いのである。そしてゲームも終盤に入ると、今度は上位互換のショットガン(セミオート)が登場し、M1300共々存在意義を完全に失ってしまう。結果、ブラックテイル以上に可哀想な銃としてライオットガンはバイオ4の歴史に残る事となってしまったのである。

ちなみにベネリM3、バイオスタッフに気に入られているのか、シリーズ常連だったりする。初登場は3のソウドオフモデルだが、リメイクバイオのジルシナリオでも登場。最新作5でもショットガン(セミオート)と共に連続出場を果たしている。今回不遇だったのは、多分何度も何度も出てるからたまには自重性能しないと他の銃器ファンから何か言われるかもしれないというカプコン三上の深謀遠慮かもしれん。



サクッと一回で終わらせるつもりのネタだったのに全然終わらないんだがこれ。どうしよう。

バイオ4に出てくる銃の解説 ぱーとわん

2011年10月10日 21時06分46秒 | アニメ、ゲーム、映画等
ごきげんよう諸君、いかがお過ごしかな。バイオハザード・リバイバルセレクションの両方をコンプリートした霧島である。あのソフトはバイオ4とコードベロニカがHDリマスターされて入っておるのだが、取り敢えず4の最高難易度+外伝二種をクリア、ベロニカの本編Sランク+バトルモード全キャラSランクを達成した。

ベロニカはとても辛かった。何で辛かったかってクソゲーだからである。私はガンサバイバー2、4とGAIDEN以外全てのバイオシリーズを買っておるしやっておるバイオ儲(攻略本だって必ず買うし、アーカイブスだって買ってる)だが、それ故に断言する。ありゃクソゲーだ。

しかもゲーム形式が旧作バイオ型で、Sランク条件がノーセーブ五時間以内クリア。んで、当然ながら一撃死技を使ってくる奴が沢山いる上、最近旧作バイオやってなかった。お陰でバンダースナッチに頭を潰され、ハンター改に首狩りされ、ノスフェラトゥに崖から落とされと何度も一撃死させられて本当に泣けた。その上クソゲーと来たもんだ、心が折れる一歩手前まで行ったが、何とかSランクを達成した。

一方4は、やはり慣れないと難しいステージも多いが、何度もクリアしたゲームだし、何より第一次大戦以前の銃への愛でごはん何杯でもいけるので楽しんでやれた。モーゼル、M1903、コルトガバメント、S&WのM3、どれもこれも素晴らしい。G36みたいな銃も好きだが、やはり私は古い銃が好きだ。拳銃も中折れリボルバーが一番好きだし。


是非次作のバイオでは、武器はこんな感じでお願いしたい。

ハンドガン1:FNハイパワー
ハンドガン2:モーゼルC96(レッド9仕様)
ハンドガン3:ワルサーP38
ハンドガン4:SACMM1935A
ハンドガン5:エンフィールドNo2Mk1
ライフル1:三八式歩兵銃
ライフル2:マウザーKar98k
ライフル(セミオート)1:M1ガーランド
ライフル(セミオート)2:ドラグノフ
マシンピストル1:エルマベルケMP40(シュマイザー)
マシンピストル2:エンフィールドステンMk1
マグナム1:スタームルガースーパーレッドホーク(454カスール仕様)
マグナム2:タウルスレイジングブル(454カスール仕様)
ハンドキャノン:パイファーツェリスカ

まぁ要するに第二次大戦以前の銃基本でやりたいという事である。エンフィールドNo2Mk1はアレ38S&W弾じゃねーかと思うかもしれんが、バイオ4のパニッシャー(ファイヴセブン)だって本来なら5.7mmx28SS190である。まぁ流石に混ざりすぎてるとマズイからこれだけにしたが、弾気にしなくていいなら出したい拳銃はもっとある。又、ライフル系の弾丸規格を統一するのは全力で諦めた。

バイオ4がいけないのだ。ハンドガンにモーゼル(言わずもがな、第一次大戦以前から広く使われたドイツの拳銃)、ライフルにスプリングフィールドM1903(第一次大戦時の米軍制式歩兵銃)、マグナムはS&WのM3(1870年開発)とコルトM1911A1(いわゆるガバメント。1911年採用)。ほぼ全種類の武器を第一次大戦以前の銃で固められるのである。

ちなみにショットガンはウィンチェスターM1300だが、こいつの原型はM12、更にその原型がM1897で、こいつは第一次大戦の塹壕戦で猛威を振るった銃なので脳内補完が可能なら色々違うゲームになる事請け合いである。

そんな素敵なゲーム、バイオ4に登場する銃について、今回は解説していきたいと思う。尚、このゲームでは、武器商人に話す事で「威力」「装弾数」「連射速度」「装填速度」を改造する事が可能で、全ての項目を限界まで改造すると「特別仕様」にする事が出来る。


●ハンドガン



レオンの初期装備であり、マーセナリーズではウェスカーも持っているハンドガン。ゲームオリジナル銃(体験版ではKP94だったが)なので、実銃は存在しない。設定的には、2冒頭で死んだ後シンなみの勢いで後付設定が追加されたロバート・ケンドさんによるカスタムハンドガンらしい。HKのUSPを基本にガバメントのパーツを組み込み、銃把はメダリオンが入っている。よく見るとケンド銃砲店の刻印もあり、レオンはディジェネレーションでも本銃を愛用しておった。

さて、初期装備だけあって未改造状態では最も貧弱で、パニッシャーの様に貫通する訳でもなく、レッド9の様に威力が高い訳でもなく、ブラックテイルの様に万能な訳でもない。しかし、特別仕様に改造するとクリティカル率五倍というなかなか面白い性能になる。これは、ガナード(今回のゾンビみたいなもん)の頭を撃つと低確率で威力が五倍になるというものだが、普段は十二分の一の確率だ。これが十二分の五になる訳で、プレイヤーの腕次第でかなりの戦力となるだろう。

ただまぁクリティカル率五倍と言っても、それでも50%いかないし、運が悪ければ全然クリティカルが出ない。逆に言えば、運が良ければ物凄い勢いでガナードの頭が吹っ飛ぶ訳で、強い弱いと言うよりは「楽しい」武器と言えるかもしれんな。私はあんまり使わない。


●ハンドガン(パニッシャー):FNファイヴセヴン



青コインを10枚壊すと貰え、15枚壊すと威力が一段階改造された状態で貰える拳銃。単発の威力はハンドガン中最低(マシンピストルよりかは高い)が、弾が敵を貫通するという特徴がある。通常だと二体まで、特別仕様に改造すると五体まで風穴を開けられる。特別仕様にせずとも、ガナードが大量に涌いた時は適当に連射する事で簡易マシンガンとして敵の足止めが可能だし、盾持ちガナードに対しても盾を貫通してダメージを与えられる。

一発一発の威力は低いが、上手く貫通を使って多数の敵に当てる事で、他のハンドガンに負けない威力を発揮する事が出来ると言える。フル改造でも威力は2.2だが、二体に同時に当てれば事実上4.4、三体なら事実上6.6な訳だからな。ただ、二体ならともかく三体、四体ともなるとそうそう同時に当てられる状況は存在しないし、貫通でダメージを当てられる様位置取りしてる間に近付かれてどうしようもなくなったりもする。

なので、扱いの難しい、使い手を選ぶ銃だとも言えるだろう。単発の威力が最低だから積極的に頭を撃ったり、足を撃ってジャーマンスープレックスかましたりしたいが、そうすると大抵貫通ダメージは狙えなくなるし。又、多数の敵に貫通ダメージを狙える状況というのはショットガンとかで吹っ飛ばした方がいい状況である場合も多く、判断が難しい。

まぁ、玄人好みの銃だな。

さて、その正体は、以前P90の話をした時触れたベルギーFN社のファイヴセヴンである。この拳銃は、兄弟武器である短機関銃(サブマシンガン≒マシンピストル)のP90、及び専用弾丸5.7mmSS190弾と共に開発された。と言うか、むしろ、P90とファイヴセブンは、それぞれSS190弾を撃つ為の短機関銃、拳銃である。

一般的に、現代の拳銃は9mmルガー弾、もしくは.45ACP弾を使用する。短機関銃は「拳銃弾を使う機関銃」というのが一般的な定義であるから、やはり一般的に使用するのは9mmルガーと.45ACPである。まぁ.45ACPはアメリカで流行してるだけとも言うが、それは置いといて、この二種の弾は、歴史的に見れば比較的殺傷能力の高い拳銃弾である。

9mmルガー弾などは貧弱、もしくは器用貧乏の代名詞、.45ACPは大口径銃が大好きなメリケン弾丸の代名詞、というイメージがあるが、.38SP弾(ニューナンブとかの弾、第一次大戦以前はよく使われた弾)とかに比べれば9mmルガーとて殺傷能力は充分高い。大体、.45ACP弾からしてクスリキメて突撃してくる奴でも充分殺せる弾として開発された経緯があるのだ。しかしながら、これら二種の弾丸でも、防弾チョッキとか着た奴に対する殺傷力はあまり期待できない。

まぁ、.45ACP弾を9発食らった後綺麗な服に着替えて自分で車運転して帰宅した殺人犯とか、厚手のジャンパーで9mmルガー弾を防ぐ銀行強盗とか、アメリカにはそういう実例があるからな。まぁ後者は、薄手の服を着た連中用に特化した特別仕様弾を厚手の服着た相手に撃ってたからだが。

ま、ともかく。現代は防弾装備が普及してきており、拳銃や短機関銃の威力不足が従来指摘されておった。これを一挙に打破する存在としてベルギーの老舗FN社が送り出したのがSS190弾であり、又、SS190弾を使用するP90とファイヴセヴンである。まぁP90は以前話した通りPDWという全く流行らなかった新しいカテゴリを創出するという銃でもあったが、ファイヴセヴンはSS190を使う拳銃、というのが基本だ。

何せ、SS190を使うファイヴセヴンとP90は、FN社の宣伝によればクラス3の防弾装備を貫通できるという。クラス3というと、.44マグナムどころか7.62mmNATO弾を防げる(バイオ4で言えばマグナムもライフルも貫通できない)レベルのものであるから、それを貫通できる強力な拳銃、となれば銃オタならずともワクワクしてしまう逸品である。SS190が小さいので、装弾数も20と多い(ロングバレルを使えば30)。

銃そのものは人間工学に基づいた丸っこい可愛らしい形で、初期型は用心鉄(トリガーガード、引き金をすっぽり包んでる部分)が何故かピーナツ型でこれも又可愛い。現在生産されてるモデルは普通の直線型用心鉄で、バイオ4に登場したのもこれだ。全体を合成樹脂(強化プラスチック、ナイロン素材等)で覆っており、この柔らかさが又可愛さに拍車をかけている。

尚、その貫通性能のヤバさからか当初は軍、警察等にしか販売せずという方針だったが、P90と同様まったくもって売れなかった。この為か、2004年からは貫通力を落としたSS192弾(現在は更に貫通力を落としたSS196SR弾)を使用する民間仕様を販売しており、こちらはよく売れているという。

ちなみに、SS190系の弾の貫通力、と言うか威力に関しては疑問も呈されておる。と言うのも、この弾、弾頭が滅茶苦茶小さい。何せ拳銃弾の癖に5.7mmだからな、子犬が殺せる程度の能力と言われる.22LRに毛が生えた程度の大きさである。なので、敵さんの身体にプレゼントされる弾丸の重量は非常に軽く、速度×質量=運動量という公式を考えると…という事だ。

もっと判りやすく言えば、高速で飛んでくるドッジボールより多少遅く飛んでくる砲丸投げの砲丸の方が危ないという事である。実際のところ、SS190弾を使用する銃が戦争で大々的に使われた実績というのはまだない(何せどうしようもなく売れてない)ので、よくわからんのである。警察にもあんまり採用されないし。こういうのは結局のところ、生きた人間に撃ってみない事には判らん訳だからな。

ところで、バイオ4に出てくる「ハンドガンの弾」は9mmルガー弾である。「調べる」やると9mmの拳銃弾って出てくるし、レッド9やブラックテイルは9mmルガー弾モデルだからな。しかし、ファイヴセヴンに9mmルガー弾モデルは無い。と言うか、5.7mmSS190を撃てるからファイヴセヴンなのであって、SS190を撃てないファイヴセヴンに存在意義は無い訳である。敵を貫通するというのはSS190弾の再現なんだろうが…うーん。


●ハンドガン(レッド9):モーゼルミリタリー・レッドナイン



私の愛銃。

ブルームハンドル。

モーゼルミリタリー。

モーゼル万歳!モーゼル万歳!モーゼル万歳!

まぁ、という訳で、モーゼルである。Mauser社の作った軍用大型拳銃で、この社名は普通「マウザー」と読む。実際、MG34やらHScやらは「マウザーMG34」「マウザーHSc」といった形で呼ばれておる。まぁMG34は共同開発だから、より正確には「マウザー・ラインメタルMG34」だが。しかしベロニカのルガーP08といい今回のモーゼルといい、バイオスタッフに濃いミリオタがいるのは確定的に明らか。つうかベロニカ、可動状態のティーガーが出てくるとか吹いたぞ。

話が逸れたが、このマウザー、本銃について述べる時だけはモーゼルと読む。これは、まぁ昔そういう風に日本で紹介されたからで大した話ではないのだが、このせいか、本銃はあたかも「モーゼル」という名前の銃であるかの様に扱われている。それも仕方のない話で、一般的にこの銃は「モーゼルC96」と呼ばれるが、これ、正式名称でも何でもない。

と言うのも、この銃、軍用大型拳銃でありながら一度として正式に採用された事が無いのである。C96というのも、最初の民間向けモデルがそう呼ばれていただけだ。しかもその上色んなモデルがある。最初のC96、9mmルガー弾仕様(バイオ4はこれ、通称レッドナイン)、ロシア向け輸出モデル(通称ボロ・モーゼル)弾倉方式を導入したもの(通称M1931)、更にそれを改良したもの(通称M1932)…しかも、M1931をM712、M1932をM713と呼ぶ事もあって更にややこしい。

なので、この銃を何と呼ぶべきかよく判らんというのが実際のところで、故に「モーゼル」と呼ぶのが一番手っ取り早いのである。マウザー社がちゃんとした名前をつけてくれれば良かったのだが、あの会社、正式な形式名をこの銃につけなかったのだな。

そんなモーゼルだが、特徴はやはり美しい独特の形と拳銃の皮を被った歩兵銃という独自のコンセプトである。まず、装弾は引き金より前にある固定弾倉にクリップを使って押し込む。こういう方式にしたのは、当時は脱着式の弾倉方式(いわゆる普通のマガジン方式)の信頼性がまだ低かったという説から普通のマガジン方式の特許料を払いたくなかったという説まで色々ある。

ただ、当時の脱着式弾倉の信頼性が低かったのは確からしい。戦闘中、気付いたらマガジンが落ちてたとか稀によくある話だったらしいからな。他の作動機構にも、まだまだ信頼性の低かった自動拳銃よりも成熟の域にあった歩兵銃の技術を取り入れて作られており信頼性の高い銃であった。

更に、銃床が標準で装備可能な仕様になっていた。ストックな。これをつける事で即席の小銃として運用する事が可能となる。無論、普通の小銃に比べれば威力も低いし射程も短いが、持ち運びに便利で軽量、取り回しもいい本銃は、まぁ流石にポケットには入んが尻ポケットからはみ出る歩兵銃として大変重宝がられた。

第一次大戦時には、9mmルガー弾を使えるモデルが開発、軍に納入される。これがバイオ4に出てくるレッドナインだ。銃把に赤く9の刻印がある。又、第二次大戦前の1932年には脱着式弾倉、全自動射撃(要は引き金引きっぱなしで弾が延々出るフルオート射撃)、20発入りロングマガジンの三機能を追加したシュネルフォイヤー(M1932=M713)が発売。全自動射撃、銃床、拳銃と三種の神器が揃った結果、モーゼルは尻ポケットからはみ出る機関銃にもなった。降下猟兵等が使っている。

さて、そんなモーゼル・レッドナインだが、バイオ4では攻撃力の高い銃、そして尻ポケットからはみ出る歩兵銃としてデザインされている。未改造状態でも攻撃力はブラックテイルと並んでトップタイ。まぁこの状態だと向こうのが連射速度速いから劣化ブラックテイルなんだが、改造していくとどんどん威力に差がついていき、最終的にブラックテイルが劣化レッド9になるレベルの格差社会を形成する。

特に特別仕様に改造すると、そこらのショットガンより高い威力になる。流石にフル改造ショットガン系には負けるが、例えば4段改造ショットガンより高い威力を誇るし、同じく4段改造のライオットガンとの威力差は0.1。ハンドガンとしては異様な高さであり、対雑魚ガナード戦は勿論、対強敵戦、対ボス戦でも使っていける逸品になる。

更に別売りの銃床を装備すれば、手ブレがかなり抑えられて遠距離射撃も可能になる。正に尻ポケットからはみ出る歩兵銃である。残念ながら、ライフル系の「ヘッドショットしたら威力10倍」的な補正は受けられないが、ハンドガンの弾で遠距離射撃が可能というのは魅力的だ。近距離戦でも、手ブレのせいで肝心の一撃を外してしまう事がなくなるのは心強く、積極的に足や頭を狙っていける(そして蹴ったりベリィしたりできる)。

一方欠点もある。しかしそれは性能ではない。正直、銃としての性能は文句のつけ様が無い。問題はサイズで、このゲームではアタッシュケースに武器から回復アイテムから弾から全部詰める訳だが、モーゼルは妙にデカいのである。まぁそれも当然で、歩兵銃の技術を使った大型拳銃だからな、これは。他のハンドガン連中はどちらかと言えば小型拳銃に属するので、仕方ないところだ。

ただ、モーゼル本体はそこまでデカくない(他のハンドガンが2x3、レッド9は2x4)のだが、更に銃床まで買うとちょっとマズイデカさになる。レッド9自体が2x4なのに、銃床が1x3なので合計11マス。他のハンドガンが2x3で6マスなのを考えるとおよそ二倍であり、ついでに言うとスコープなしのライフルより場所を取る。

この為、アタッシュケースを圧迫するという他の銃とは全く別の欠点がある訳である。そこを気にせずいけるなら良いが、そうでないなら少なくとも銃床を買うのはよく考えてから、もしくは一番大きいアタッシュケースを買ってからにするべきであろう。


●ハンドガン(ブラックテイル):スプリングフィールドXD



二周目限定のマチルダを除けば、ショップへの追加が一番遅いハンドガン。遅いだけあって、未改造状態ではあらゆる面でハンドガン最強を誇る。まぁ強いて言えば、パニッシャーの様に貫通弾を撃てない、というだけである。威力はレッド9と同値、装弾数も多く装填、連射速度も速い。しかしながら、改造するとハンドガン中最もどうしようもない銃へと転落する。

特に特別仕様が問題で、効果は威力上昇なのだが…4.5までしか上がらないのである。一方、威力重視ハンドガンのモーゼルは6.5。一応、装弾数が13発多く連射速度も0.13秒速く、装填速度も二倍なのだがだからどうした感は否めない。

正直、装弾数はモーゼルの22で充分であり35も必要なく、連射速度も重要と思えるほど差を感じず(そもそもハンドガンは連射速度にまかせて撒き散らす武器ではない)、装填速度も重要と言えるほどの差ではない。つうか、装填速度が問題になる立ち回りをしてしまってる時点でアウトである。

結果として、登場時レッド9の上位互換だったブラックテイルは、哀れレッド9の下位互換へと身を落としてしまうのである。しかも改造費用が地味に高い。総改造費用はハンドガン中一位だ。いいところが本気で見つからない。強いて言うならば、ハンドガンを殆ど未改造のままにして、他の武器をガンガン改造していきたい、という人が使うぐらいか。とは言え、ちゃんと宝集めていくと三挺特別仕様にしても尚金余るんだけどな、このゲーム。

では、そんな可哀想なこの銃の元は何かと言うと、それはスプリングフィールドXD。日本人ゲーマーにとってはまさに誰得とでも言うしかないぐらい無名の銃だが、メリケンには大人気の拳銃である。

これは元々クロアチアのHSプロダクト社が作ったHS2000という銃である。クロアチア本国でも軍や警察に採用されている銃だ。HSプロダクトは、一大銃市場であるアメリカの民間市場に売り込んで儲けようと頑張っていたのだが、いかんせん無名のクロアチア企業なので上手くいかない。そこで、元スプリングフィールド造兵廠であり現在も一流ブランドであるスプリングフィールド社が販売権を買い取り、スプリングフィールドXDの名で売っているのだ。

まぁ要するに、朝鮮のサムチョンやら台湾の東元電機やらの製品を日本の東芝とかのブランドはっつけて売ってるのと同じだ。もっと言えばOEM品である。

で、現在、非常に売れておる。何も知らない人が見ると、パニッシャーことファイヴセヴンとの違いがよく判らない外見をしているところから判るとおり、合成樹脂を多用したいわゆるポリマーフレーム銃だ。こういった銃の元祖は、一般的にはグロック17と言われておる。これはコードベロニカでクリスが使っていた銃であり、又、私も以前は度々述べた銃だが、グロックの特徴はやはり合成樹脂の多用である。

基本となる骨組み、引き金と周辺の機構等々へ大々的に強化プラスチックが使われており、又、金属製部品でもその上から強化プラスチックでコーティングをしてある。例えば弾倉は金属製で作った上で、合成樹脂で包んでいる。これらのお陰で非常に軽量であり、作りやすい為価格も安い。しかしながら、プラスチックはプラスチックな上にデザインがデザインなのでオモチャっぽいという理由でまるで売れなかった悲劇の銃である。

まぁ当たり前だがな、何せプラスチックだ。しかも、反動吸収の為柔らかい素材を使っており、日本のエアガンのグロックよりヤワい。その上、意外に思うかもしれんが、大抵の銃は日本のエアガンより仕上げが雑である。塗装がはみ出てたりとか普通にする。これは、日本と違ってメリケンにとっての銃というものは日用品であり、感覚としては掃除機とかに近いのであって、決して趣味の品ではない。故に美しい表面仕上げとかに命をかけた日本のエアガンより適当に作られておる。

よって、グロックは非常にオモチャっぽく、全然売れなかった。しかし、金を払って映画に登場させる等の地道な販売戦略が功を奏し、やがて超人気銃へと成長する。スプリングフィールドXDは、このグロックの系譜に属する銃である。まぁ何と言うか、無論銃自体の性能も良いのだが、やはりグロックに似ているというのはセールス上非常に有利なのだ。メリケンはミーハーだからな。比べると、グロックはオモチャっぽく、ファイヴセヴンは可愛く、XDは不細工な形だ。



長くなったので続きはまた今度。

BIOSHOCK一番のキチガイと三流ライターの妄言の考察

2011年09月21日 18時16分35秒 | アニメ、ゲーム、映画等
ごきげんよう諸君、いかがお過ごしかな。つい先程バイオ4の難易度ノーマル一周目をクリアした霧島である。先日バイオハザード リバイバルセレクションが出たわけだが、バイオ儲の私としては買わざるを得ないという訳で、この間買ってきたのである。ベロニカなんてクソゲー移植する暇があったらリメイクバイオとバイオ0をHDリマスターして移植して欲しいのだが、残念ながらこの神ゲー二作は任天堂が一部権利を持っている為絶対に許早苗状態ともっぱらの噂である。

私はてめーをゆるさねーぞ、任天堂。

まぁ、そんな訳で買ってきて取り敢えず難易度ノーマルで一周した訳である。ツイッターでも言ったが、結論としては

1:モーゼルは至高
2:ウッドストックは正義
3:中折れ式リボルバーは神様
4:ショットガンはトレンチガンのが良かった
5:アシュリーは可愛い

というところである。あと、クラウザーはボス戦での強さに問題があると思う。ムービーナイフファイトだと滅茶苦茶強いのに。三、四回死んだぞ、あそこ。まぁベロニカはともかくとして4は神ゲーであるから、4をやった事が無いという人、及びバイオ儲の同志は購入をオススメする。元がゲームキューブのゲームだから、リマスターのお陰でかなり綺麗になっておる。

後、友人に質問する為にザ・インタビューとやらに登録した。これ。何か聞きたい事がある人は聞いてみるといいのではないだろうか(チラッ まぁ変な質問と言うか煽りには反応しないだろうけど。煽りで思い出したが、この間変更した注意書きに「短文のつまらん煽りコメは消す」と書いてたもののよく考えたら長くてもつまらなかったら消してたので、ザ・インタビュー追加と一緒に修正しておいた。

尚、コメントでも言ったが、最近フン族関係の更新をしておらんが別に更新する気がなくなった訳ではない。関連の書籍を入手して、今ちょっと読んでるところである。↓こんな本。



画像は「図説ローマ帝国衰亡史」と「フン族:謎の古代帝国の興亡史」だが、他にも色々借りてきておる。まぁ分厚い本ばっかりなので読むのにちょっと時間がかかりそうだから、その辺は勘弁してもらいたいところである。仮にも脳障害者なものでな、私も。あんまり脳に負担をかける事を続けるとすぐ駄目になってしまうのである。

あ~…あと、それから、気付いてる人もいるだろうが、実は先日アフィ厨になった。実は↑の画像リンクもアフィである。この間やっぱやめるって言っといて結局やるんかい、と言われそうだが、今回アフィ厨になったのは儲ける為ではない。ぶっちゃけて言うと、商品画像を用意するのがめんどくさいからである。

と言うのも、私は読んだ本の紹介とかやったゲームのレビューとかをよくやる。そういう時、文字+その商品へのリンク、というだけならまぁ簡単なのだが、やっぱり画像+リンクで紹介したいものも多い。しかしその場合、まずamazonのサイトを開いて画像を自分のPCに落として、ブログの画像フォルダに上げて、その上で「<img src=””…えーと、ブログの画像フォルダ開いてアドレスコピーして、んでimgsrcを囲って<a href=””、んで、えーとamazonの商品アドレスコピって~」とやる必要がある。

ぶっちゃけめんどくせぇのである。しかしamazonのアフィに登録すると、商品ページを開いて「このページへのリンクを作成する」をクリックすれば、それだけで画像付リンクのコードを作成してくれるのだ。私はそれをブログの文章にコピペすれば良く、非常に便利だ。まぁつまり、画像付リンクジェネレータとしてアフィを使っておる訳である。

そんな訳で、私の紹介した商品は今のところ一つも売れてないが、売れなくて当たり前なものしか紹介してないからな。しょうがない。↑の本だって高くてしょうがない上に読んで喜ぶ人殆どいない様な本だし。


さて、そんな事はさておき本題である。

先日、先鋭的近過去世紀末キチガイ都市ラプチャーを闊歩するゲームのレビューを書いていて思ったのだが、あのゲーム、様々なキチガイが出てくるのは既に述べた通りである。雑魚もキチガイだしボスもキチガイだ。しかしながら、一番のキチガイは実は主人公なのではないだろうかと思うのである。

ゲームを始めると、まず大西洋上で主人公の乗る飛行機が墜落する。んで、どうにかこうにか主人公だけが生存し、近くに見えた灯台(何だか何なんだかよく判らん、大西洋のド真ん中に立つ塔。これがラプチャーへの侵入口なんだが、こんなもん作ったら一発でアメリカやソ連にバレると思う。ラプチャーの存在を米ソから隠す為だけにラプチャー内で死刑を導入したって設定なのに)へ泳いでいく事になる。

んで、飛行機が墜落し、泳ぐところからゲームスタートである。画面は一人称視点になっており、主人公のジャックさんは見えない。Lスティックを使って海を泳ぎ、塔に流れ着く訳である。んで、塔の中に入り、潜水球に乗ってラプチャーに侵入する。この間、ジャックは終始無言である。何も言わず黙々と塔まで泳ぎ、塔の中を突き進み、潜水球に乗る訳だ。

軽く異常者である。

一応、飛行機墜落で溺れかけた感じでぜぇぜぇと喘いだりはするが、ただそれだけだ。と言うか、ジャックさん、飛行機に乗ってる時「お前には可能性がある、私が親父とお袋に言われた言葉だ。正にそれが、その通りだったのさ」と呟く以外一切喋らない。ちなみにこの時も一人称視点で、この直後飛行機が墜落し、泳ぐ事になる。

んでしかも、例の超能力(プラスミド)を使える様になる注射器を見つけると誰に言われた訳でもなく注射する。アトラスという人が「君を助ける」とか言いながら無線で話しかけて「恐縮だが、私の家族を助けて欲しい」と頼んでくると一も二もなく承知(ジャックは何も言わないがストーリーの流れからして承知したっぽい)する。

又、ラプチャーを作った男ライアンが「お前は誰だ?CIAか?KGBか?」みたいな感じで聞いてくる時も、ジャックは特に何も言わない。まぁ言ってもライアンの性格からして聞く耳持たないのは確定的に明らかだが、ライアン配下のキチガイ達が目前のガラス戸を割ってジャックを殺そうとしている状況で、彼は誤解を解こうともしないのである。

結局アトラスが部屋のロックを解除してくれて事なきを得るのだが、このジャックの行動は異常と言わざるを得ない。発売から相当経ってるゲーム(そもそも2がもう出てる)な上にストーリーも大した事のないゲームだからネタバレしてしまうと、ジャックがこういう行動に出るのは、元々ジャックがアトラスの為に製造された人造人間だからである。

ジャックには、「恐縮だが~~してくれないか」と言うとどんな事でも従ってしまう暗示がかけられており、だからこそアトラスが恐縮だがライアンを殺してくれないか歴史に残る恐縮な名言を発した時にも素直に従ったのである。又、超能力注射器を何の躊躇いもなくぶっ挿したり、普通に超能力を使って戦えるのもラプチャー製暗殺向け人造人間だからである。

しかしながら人間なので自由意志がちゃんとあり、「恐縮だが~~してくれないか」と言われない限りその指示に無条件で従ってしまう事はない。又、ラプチャーに居た頃の記憶は消し去られており、普通の人間としての記憶が埋め込まれている(だから冒頭で親父とお袋に言われた言葉を思い出してた)。まぁ大体こういう設定である。

その暗殺者をラプチャーに送り込む方法が飛行機事故でその事故でジャックが死んだらどうすんだとか、ラプチャー内部で「恐縮だが、ライアンを殺してくれないか」って言えば済むじゃねーか(アトラスの目的はライアンの暗殺、家族は実際にはいない)とか、まぁ色々矛盾だらけの設定だが、その辺は一応置いておくとしよう。メリケンに細かい仕事が出来るとは私も思っておらん。

問題は、ジャックには自由意志があるという事である。後半、ジャックとライアンが直接対峙するイベントがある。最初はジャックを米ソの回し者だと思ってたラプチャーの主ライアンもこの頃になると「あ、こいつアトラスの刺客だな」となっており、「よく考えてみろよ、おめーの記憶本当かよ」「恐縮だが、座れ!立て!回れ!走れ!」とやってくれて、ついにジャックは自分が操り人形だった事に気付く、という流れのイベントがある。

つまり、ジャックもこういう形で指摘されれば、今まで自分が不自然な行動を取っていたという事に気付ける程度の知能と自由意志を持っておるのである。しかし思い返して欲しい。確かに、ジャックはアトラスに「恐縮だが、家族を助けて欲しい」と言われ、それに従った。しかし、飛行機事故に遭っても無言で泳ぎ、黙々と塔の中を歩いてラプチャーに侵入したのは「恐縮だが~」とは別である。

更に言えば、例の超能力が使える様になる注射器を発見してブスッとやったのは自発的である。アトラスが「恐縮だが、その注射器を自分に挿してくれ」と言ったのではない。自分で勝手に注射したのである。つまりこれらの異常行動はアトラスの暗示によるものではなくジャック自身の意思、性格によるものと考えるべきである。

一応、シナリオライターがインタビューで後から(これが又三流ライターなんだ)「躊躇なくプラスミド注射器を使ったのは、あらかじめ教え込まれてるから」と語っているが、矛盾である。何故なら、ジャックには曲りなりにも自由意志があるのだ。だからこそ「恐縮だが、座れ!立て!回れ!走れ!」とやられて、自分の意思とは別に、からだがかってにという状態になり、そこで自分が操られていたと気付く訳だ。ならば、何で俺あんな注射いきなりしたんだろうと考えない筈が無い。

注射というだけでヤバそうなのに、その注射器に入ってるのは謎の赤い液体である。健康に良いとか書いてある錠剤が机の上にあって何気なく飲んだら、実はそれが超能力獲得用アイテムだった、というのではない。明らかに健康に悪そうな赤い液体を自ら注射しているのだ。明らかに挙動不審であり、流石にこんな事を躊躇無くやったら自分でも変だと思うはずなのだ。

これはどういう事であろうか。

そう。

ジャックこそBIOSHOCK一番のキチガイだったのである。

世紀末近過去キチガイ都市ラプチャーに生まれた彼は生まれながらにラプチャー色に染まっており、明らかにヤバそうな注射をしたりしても全く気にしないし、乗ってる飛行機が落ちても「これでわしゃ3度目だぞ。人生で3回も飛行機で墜落するなんてそんなヤツあるかなぁ」「2度とテメーとはいっしょに乗らねえ」程度にしか思わないし、大西洋に謎の塔があっても「せっかくだから俺はこの赤い(ryというノリで入っていってしまうのである。

ジャックを生み出したアトラス自身、恐縮だが、ライアンを殺してくれないかという名言を生み出したある意味最も極まったキチガイの一人であり、ジャックの親とも言えるライアン(ジャックはライアンの遺伝子を元に作られた)もライアンで世紀末キチガイ都市を作り出した男である。ジャックは、この二人のキチガイの血を受け継いだスーパーエリートキチガイであり、BIOSHOCK世界で一番のキチガイに育つのは必然だったのではないだろうか。


最後に、例の三流ライターのインタビュー記事をちょっと解説して終わりたい。インタビュー自体を載せてもいいのだが、それを判りやすく要約したサイトがあった(ここ)のでそこから引用する。

このトリックの真相が明かされるシーン、即ちJackがRyanと遭遇するシーンだが、ここでの演出が非常に重要となっており、かなり試行錯誤した結果こういう風にされたそうだ。ここでのポイントは、このシーンが第三者視点のムービーではなくプレイヤー視点で行われる事と、Ryanを殴り殺す行為がプレイヤーには行えないという点である。

つまりゴルフクラブを渡されたプレイヤーに対して「Ryanを殴り殺せ」という命令が出て、それをプレイヤー自身が行うのではなく、全てはプレイヤーの意思に関わらず勝手に行われてしまうように演出されている。Ken Levineはこのシーンを”プレイヤーに対する最大の侮辱”と称しているが(ゲームの最も基本的な行為である”自分で操作する”という作業を奪ってしまうから)、このシーンの持つ意味とその狙いとは、かなり表現が難しいのだが以下のように解釈出来るだろう。

Ken Levine(引用者注、例の三流ライター)が仕掛けたどんでん返しとは、ゲーム内のキャラクタであるJackだけではなく、プレイヤー自身もマインド・コントロールの状態にあったという事をここで思い知らせるという点にあった。

Ryanの命令に抵抗出来ずにただその通りに彼を殴り殺すしかないこのシーンの意味とは、

「貴方は自分の意思でこのゲームをここまでクリアして来たつもりだろうが、実はそうではない。これまで”何々をしてくれ”という命令に沿って貴方が進めて来た行為とは、今目の前で起きているRyanを殴り殺す行為(プレイヤーの意思とは関係なく行われる)と同じで、貴方の自由意志で行われた物ではない。単にゲームにマインド・コントロールされていただけであり、貴方はここまでゲームをクリアして来たのではなく、クリアさせられて来たのだ。」

というのをハッキリと示す事にある。最後に来て「貴方の今までやっていた事はこれと同じだ」と、完全にプレイヤーの操作を奪うという形で示し、操られていたのだという事実を鼻先に突き付けているのである。

Ken Levineは「それ以後の"Would you kindly"(引用者注、「恐縮だが~~してくれないか」)の呪縛から逃れた所からが、プレイヤーの(ゲーム的に言えばJackの)意思によって進められる真のゲームのスタートになる」としている。


多分、このケン・レビンは真性のバカである。「貴方は自分の意思でこのゲームを~~」とあるが、ぶっちゃけ、ゲームってそういうもんである。と言うか、そうしないとゲームとして成立しない。自由度が高いと言われるオブリビオンやらGTAやらだって、結局、レベルを上げたきゃ敵を倒したりしなきゃならんし、話を進めたかったら既定のクエストをやらねばならんのである。

実際、「それ以後の~真のゲームのスタートになる」と言っているが、実際どういう展開になるかって、指示を出すキャラがアトラスからテネンバウムって奴に変わるだけであり、相変わらず話は一本道だ。オブリビオンやGTAの様な、見せ掛けの自由度すらありはせん。一応マルチエンディングになってる(EDが二つある)が、それにしたって上の命令で作ったものでライターは入れたくなかったそうであるからより頭の悪さが際立つ結果になっておる。

私は、見せ掛けの自由度を否定するものではない。じゃなきゃロマサガとか嫌いだ。ただ何にせよ、流石にここまで来ると中学二年生からやり直せとしか言い様が無い訳である。取り敢えず製作会社はさっさとこのライターをクビにして、虚淵玄でも雇うべきではないだろうか。

BIOSHOCK レビュー

2011年09月17日 12時22分44秒 | アニメ、ゲーム、映画等
ごきげんよう諸君、いかがお過ごしかな。空気を読む技術はいかに大事かを痛感している霧島である。と言っても、別に私が何かやらかした訳ではない。AOC記事やAC記事への2ch住民による凸を見るまでもなく、新規読者層が大量流入しており、私の最近の記事の書き方からして色々誤解している人が多い。

この日誌は、万人向けの、判りやすくて楽しいブログなどではない。

総統閣下の言を借りれば、どんな人間も湧き上がる妄想の泉を持っておる。その泉から湧き出た私の妄想を物凄い勢いでドボドボ流し込んだのがこの日誌であり、言ってみれば私の脳汁を人間に解読できる様日本語で言語化したものである。SIRENなんかやると、倒す必要のない場所にいる屍人(ゾンビみたいなもん)も見つけ出して殴り殺し断末魔を聞いてニヤニヤしてる私の妄想であるから、それが良性のものな訳がない。

そういう意味で、私のサイトはアングラ的な方向を持っている部分がある訳であり、又、それ故に、私の敬愛する東方千年帝国協会の総統閣下とレイホウ大司狂睨下のサイトを元ネタとしているのである。まぁ、この二人は前から元ネタとして紹介しておるのだが、これは「何か都合の悪い事あったらウチのせいにすんだろクソが」と捉える事もできる訳であり、お陰でこの日誌が続くかぎり、昔の様にレイホウ大司狂睨下のサイトに書き込む事も、ツイッターで総統閣下をフォローする事も自粛する毎日が続く事になり辛いのだがそろそろ脱線が酷いので話を戻す。

要するに、本来このサイトはより黒く、より暗く、より反社会的でなければならぬのである。私の妄想がそういう性質である以上はな。普通、そういうのは隠したりしてやるものだが、そこを敢えてフルオープンにするところに可笑しみがあると考えているのであり、だからこそ割と痛い子なキャラを敢えて芸風として貫いているのである。

しかしながら、最近は新規読者層が多数流入しており(最近更新頻度が酷いから離れてってるけど)、又、一般向けの記事や攻略記事が多い為、空気を読めぬ連中が涌くという嘆かわしい状況になっておる。あ、2chの連中は又別な。部屋のダニとか、日本にとっての在日とかそういうのだから、アレは。問題はそもそも本文を全部読んでない連中とか、「デザイン糞」とか行ってくる空気の読めない連中だ。

たわけめが。

アングラサイトは見難くて当然である。

で、となれば、たまには黒い記事を書かねばなるまい、というところである。そこに丁度良く、最近やってたBIOSHOCKのレビュー記事構想案があったので、これに飛びついた次第だ。


ところで、この生物衝撃プレイ中、今の私はFPSをプレイできないと判明し、落胆した。髄膜炎の後遺症で脳が傷付いて脳障害者になったり、脳って基本細胞が再生しないから片端人生確定したり、そのせいで普通に就職して生きていくのは不可能と判明したりしても特に悲観せず、マイペースにやってきた(実際、むしろ障碍者手帳欲しいな~とか思ってる)のだが…

3D酔いという言葉を知っているだろうか。これは、3Dゲーをやってると乗物酔いに近い症状が起きるものである。乗物酔いは、三半規管が異常をきたしたのが原因だ。我々は、歩く時、走る時、皆「これぐらいの速度で動く」「次はちょっと速度を下げよう」「次は右に曲がろう」「ここで止まろう」という風に考えている。そして歩く時や走る時は、これが正確に可能である。というか出来ない場合、事によると障害者手帳モノだ。しかしながら、例えば友人が運転してる自動車はどうか。

「これからこれぐらい加速しよう」「こういう曲がり方をしよう」「どれぐらい減速しよう」。これらを考え実行するのは友人であって自分ではない。なので、予想とは全然違う事態が発生する訳である。真っ直ぐ進むと思ってたら曲がったり、加速すると思ってたら減速したりする訳だ。そうこうする内に、「次はこうなる筈だ」と構えてい三半規管が参ってしまう…まぁ、噛み砕いて言えばこんなところだ。詳しく知りたければぐぐると良い。

んで、3D酔いも似た様な理由で起こる。特にFPSは、キャラが前後左右に歩きながら視点も前後左右へフリーダムに動く上、視野が広いので非常に酔いやすい。私は比較的3D酔いに強い方で、FPSをやっていた時期も(短いが)あり、酔った事はなかった。正確に言えば、初プレイ時酔うのだが二度目以降は酔わないというタイプだった。

だが。

しかし。

BIOSHOCKで酔いまくったのである。どうやら、空間認識能力が著しく劣化してしまった様だ。考えてみれば、私の脳は事務処理能力とかに関係する様な部分、例えば反射神経なんかに関係するところが傷付いている訳で、空間把握能力も下がって当然である。やれるゲームの種類が減ってしまった訳だな。

ぶっちゃけ、一生私は片端のままと判明した時より今回の方が余程ショックだった。


まぁそんなどうでもいい事は置いといてBIOSHOCK(一応ホラーFPSらしい)である。

私は、一般的にFPS・TPSが好きではない。と言うか洋ゲーもあんまり好きではない。では何故このゲームに手を出したかと言えば、キチガイぶりが大変ヤバいからである。何せオープニングからしてヤバい。市長の演説と共に舞台となる街が映し出されるところまでは普通なのだが…街中で、いきなり主人公が幼女を襲うシーンが始まるのである。

空気供給管らしきパイプの中に逃げようとした幼女の足を掴んで引きずり出し、レンチを取り出す。そして慣れた様子でレンチを手で弄びながら「ウフフ」と言わんばかりに怯える幼女を舐める様に眺めるという大変犯罪的な雰囲気である。まぁその後、護衛のビッグダディ(さっきのリンクで出るパッケージに描いてある潜水服)と戦闘に入る訳だが、そこでも謎の青い液体を注射して超能力を使うという視覚に訴えかけるキチガイぶりである。

そんなゲームだから、世界観(と言うか舞台)もマトモではない。

世界は天才にとって狭すぎる、そう考える男がいた。芸術家の表現は世間の「良識」に潰され、科学者の発明も社会の「倫理」に束縛される。そして更には冷戦が開幕する。世界に絶望した天才ライアンは自らが認めた者達を引き連れ、大西洋の海底に、海底都市ラプチャーを建設。1946年の事である。

お前は一体何を言ってるんだという話だが、とにかく1946年に建設が開始されたと説明書には書いてある。まぁこの辺はSFという事で、そういう前提でやれ、というところであろう。んで、この海底都市ラプチャーで旧第三帝国の科学者によってADAMと呼ばれる物質が発見される。これを使えば遺伝子操作し放題、指パッチンで火を起こせるし観念動力だって使える、という物質だ。

これによってラプチャーの住民達の力は飛躍的に高まったが、問題が起きた。ADAMで遺伝子操作するとみんなしてキチガイになってしまう事が明らかになったのである。判った時には殆ど手遅れで、しかもフォンテインという男がラプチャー内で一大勢力を作り上げてライアンに反旗を翻し、ラプチャーは内戦状態に突入してしまう。そんな、キチガイとキチガイが血で血を洗う闘争を繰り広げる先鋭的世紀末近過去キチガイ都市ラプチャー。ここが本作の舞台である。

何せキチガイだらけであるから、ボスもキチガイ、雑魚もキチガイである。それに加えて舞台が海底都市というピンポイントで私を狙ったかの様な舞台設定。私はSF好きだが、中でも海中都市とか海底基地とかそういうのが一番好きだからな。沈没船とかも。キチガイワンダーランド+海底都市となれば買うしかない、という訳で購入に踏み切ったのだ。


本作の魅力は、やはり魅惑的なキチガイ達にあると言えよう。ローカライズ(洋物のゲームとかを、台詞を翻訳したりして日本国内向けに手直ししたりする事)を担当したのが、ローカライズの老舗スパイクであり、原作のキチガイぶりをこれでもかというぐらい的確に再現している。このゲームでは各所に配置されている雑魚(当然ADAM投与のしすぎでキチガイになっておる)がかなり頻繁に喋るのだが、それも全部日本語訳されており、しかも声優がかなり豪華なのだ。

なので、キチガイ達がいるエリアでは物凄い勢いでヤバげな声が聞こえてくるのである。このゲームのキチガイ達は一人で喋り捲る習慣があるので、「俺は十戒を全部守ってる!全部守ってるんだ!!(迫真)」とか言ってると思えば「深い海の底でも神はすべてお見通しだ…全てお見通しだ…」と絶望しており、と思うと「か~みは~お~れを~あ~いし~てる~♪」と歌い始め、挙句「この格好はアナタの為です!アナタの気に入る様に!」とか言い出すという大変念の入ったキチガイぶりである。

だが、正直に言うと、私はこのゲームをやって酷くガッカリした。と言うのも、ぶっちゃけて言うとSIRENの劣化だったからである。無論、これはFPSでSIRENはバイオ系アクションなのでゲーム性の話ではない。ルック&フィールやストーリーの話だ。

ルック&フィールは、一般的にはGUIについて語られる事が多いが、ゲームでこの単語を使う場合は少々異なる。ルックは「見た目」、フィールは「感じ」、つまり見た目&感じというこの単語は、読んで字のごとくゲーム画面から流れてくる雰囲気を表す単語である。画面に映ったキャラや背景、流れてくるBGM、キャラの声や台詞、効果音といったところだな。これらの要素によって、プレイヤーが感じる「ゲームの雰囲気」、即ち「ルック&フィール」が決まる訳である。

例えば初代orリメイクのバイオハザードなら、舞台はおどろおどろしく古い謎の洋館、敵としてぁーぁー言いながらうろつくゾンビが多数出てくる。BGMは恐怖を煽り立てるもので、銃を撃てば発射音と共に血飛沫が舞い、ゾンビに噛まれれば自キャラの悲鳴と共に血がモリモリ出る…バイオハザードではそういうのを総合して「恐怖」という「雰囲気」、つまりルック&フィールを演出しているのである。

んで、だ。

ぶっちゃけ、この程度のキチガイぶりならSIRENが五年前に通った道なのである。バイオショックと違ってSIRENの屍人はそこまで五月蝿くないが、その分視界ジャックしたりするとうっへっへっへ大変ヤバめな笑い声をあげてたりするし、何より日常生活をいびつな形で続けているというのがヤバい。

SIRENの屍人は、まぁ判りやすく言えばゾンビなのだが、正確に言えば神になりかかってる人間である。まぁこの辺は説明すると長くなるので省略するが、SIRENの舞台に存在する「赤い水」を一定量取り込むと屍人と呼ばれるゾンビの様な存在になる。んで、屍人になって間もない頃は人間的な感情や記憶をある程度残している。

なので、農作業や左官の仕事を続けようとしたりするんだが、あくまで「ある程度」残ってるだけなので、大変ヤバい。農作業ぐらいならまだいいが、前田母は謎の笑い声をあげながら包丁でまな板を叩きまくる(本人は料理してるつもり)し、元警官の屍人は攻撃してくる前に「諒解、射殺します」とか言ってたり(無論射殺を指示されたのは妄想である)、カツ丼か何か食べてるつもりでどんぶりに入った謎の赤いゼリーを食ってたりするのである。

唯一の生存者(と言うか帰還者)となる春海は特に屍人に気に入られており、小学校の校長先生は「春海ちゃんの匂いがするよぉ~」とか言いながら追ってくるし、生前友人だった前田娘は「は~るみちゃんが~ほ~しい♪」と歌いながら襲い掛かってくる。極めつけは、異変が起こってからずっと春海を守ってくれて、春海の為に自爆して死んだ(で、屍人化した)先生が屍人化後現れて「もう一人で何処にも行っちゃ駄目YO」とか言いながら襲ってくるのは大変ヤバい光景であった。

こういう、SIRENのキチガイ達に比べればバイオショックのキチガイ達はどうにもこうにもパンチ力が足りないのである。一億総キチガイ状態なのにも関わらず流通が死んでおらず、普通に買い物もできる(自動販売機からだが)し、戦闘になると「こいつの首をフォンテインに届けろ!受領書を忘れるな!」とか「神の前に屈服するのだ!お前の時の運は尽きた!」とか割と普通の事も言ってくる。無論キチガイじみた事も言うが、普通の事も結構言う。

これでは、キチガイ度においてSIRENに決定的な差をつけられているのは確定的に明らかであり、後発のゲームなのだからもっと先鋭的なキチガイを登場させるべきであったと言わざるを得ない。このゲームの出てくるキチガイのツートップと言えばやはり美容整形外科医のスタインマン先生と芸術家のコーエン先生だが、どちらも純粋に道を求め続けたが故に人の道を誤ったという程度であり、そこまで酷くはない。

無論、愉快ではあるがな。コーエン先生など、自分が爆殺した人間の写真を主人公に撮らせた上その写真の出来を大変気に入り、私と共に作品を作ってくれとか言い出すからな。自分を裏切った三人の弟子を倒し、その写真を撮り、コーエン自作の額縁に飾ってくれと言うのだ。これを遂行すると、私の最高傑作だと大喜びした上、トニック(主人公の能力を強化するスキルみたいなもん)をくれ、しかも主人公の敵のところへ連れて行ってくれるのである。

私個人はこういうキャラが大好きだが、ホラーで求められてるのはそういうキャラじゃねーから。

ギャグキャラやないかいこれ。

一方の美容整形外科医スタインマン先生は、普通に美しい顔を作っていたんだが美しさを求めすぎて色々おかしくなってしまった、という感じである。つまりどういう事かと言えば、最初普通の絵描いてたピカソが芸術を追い求めすぎたあまりお馴染みの意味不明な絵描く様になったという感じである。

又、ストーリーもSIRENと比べるまでもなくお粗末である。まぁ洋ゲー、しかもFPSにストーリーを求める事自体無理があるのであり、「フーン」でさらっと流すのが正解であろう。と言うか、このゲームのストーリーが魅力的とか言ってる連中は鳥山のシナリオで涙を流せる程度の脳味噌の筈なので是非ともFF13を最後までやるべきである。

矛盾も多いし、インタビュー見るとライターも三流と残念の極みと言わざるを得ない。ただまぁその分世界観はよく構築できており、60年代アメリカの雰囲気をよく再現しており(ラプチャー建設は1946年だが本編は60年代)、海底都市としての景観も大変綺麗でよろしい。ただ、まぁ何と言うか、海底都市という単語と60年代アメリカという単語が見事にマッチしないのはまだ「そういう前提でやれ」でいいとしても、ラプチャー各所が浸水しまくってるのは流石にマズイだろうと言わざるを得ない。

どっかのバルブから漏れてるんだろうなーというのならまだ話は判るが、ガラス張りの海底回廊でも、ガラスの割れ目?から浸水してるからな。水圧って言葉知ってるかという話である。「ネクサスは何故クソゲーか」でも言ったが、ゲームでも何でも、嘘を一度ついたなら最後までつき通す事が重要であり、こんなんでは世界観に疑問を持たれ、折角の海底都市が陳腐化してしまう。

まぁ、細かいところに気が回らないあたりがメリケンらしいと言えばメリケンらしいゲームとも言えるな。


尚、ゲーム部分は結構よくできておる。基本的にはFPSだが弾がそう多くなく、又敵が非常に堅い(ヘッドショットしても大抵一撃では死なない)事もあり、細けぇ事はいいから頭撃ちゃいいんだよでは辛い場合が多い。むしろ、ADAMを使った遺伝子改造で得られる超能力も組み合わせて戦うべきである。後、セキュリティシステムをハッキングして味方につけたりな。

なので、FPSがあまり好きでないプレイヤーにも割と勧められる一品ではある。FPSと言うよりは、FPSの移動&射撃システムを採用したアクションRPGといった趣のゲームだ。難易度が上がってくると、銃を撃つより敵の死体をテレキネシスで投げ飛ばす事のが多くなるこのゲームは、FPSである必要はあったのかと問わざるを得ない。まぁFPSじゃないとメリケンは買わないので、洋ゲーアクションである以上必然なのかもしれんが。

色々文句を言ったが、まぁ悪くないゲームではあると思うのでやってみて損はないとは思う。ストーリーとかの問題も、メリケンのゲームにゲーム性とグラフィック以外を求める奴もおるまいと考えればまぁ全然許容できる。ただ、このゲーム物凄く酔う(FPSの中でも非常に酔い易いとされておる)のでそこにだけは注意して欲しい。

対戦格闘ゲームにみる、頭使わないでゲームする事で相手を不快にさせる現象

2011年07月19日 18時10分46秒 | アニメ、ゲーム、映画等
ごきげんよう諸君、いかがお過ごしかな。昨日から調子の悪い霧島である。一昨日京都に戻ってきた時点でそんなに体調良くなかったのだが、昨日は家庭教師の上に甥と姪の相手を結構長い時間やったので、一気に調子を崩した。基本的に脳障害者で、午前中活動したら午後は昼寝する事を医者から推奨されてる様な人間なので、疲れると一気に駄目になるのだ。

そう言えば先日の記事でクダが北朝鮮関係団体に金払ってたという話をしたが、菅、鳩山だけじゃない民主党の『“北”との深い繋がり』…鷲尾・拉致委理事や黒岩法務政務官までもが…なんてのも出てきてもりあがってまいりました状態である。しかしコレ、全然話題にならないな。驚くほど大問題なんだが。

つうか、スパイにとって保守政治家というのは絶好の隠れ蓑とか割とスパイ小説の世界である。いや、歴史上でもそういう事いくらでもあったけど、日本人にしてみりゃジェームズ・ボンドとかの世界だからな、スパイなんて。


さて、本題である。ここのところ、貴子さんことかきみーらさんが格ゲーで苦しんでいる様子である。というのも、対戦相手が読み合い拒否のぶっぱなししかしないらしい。私は先日までPC版ギルティギア#リロード青を結構やっていたのだが、こちらでも確かにそういう奴が多かった。そういうのと戦うのは本当に時間の無駄なだけだったしあの人の言いたい事はよく判る。

…と、これだけ言って判る人というのはここの読者には結構いる気もするが、普通の人は判らんだろう。対戦格闘をやってない人にはわからん話題だからな。そこで、格ゲーのシステムを解説しながら、この問題について今日は取り上げようと思う。


格ゲーと言っても、王道のスト2シリーズからカプコンvsシリーズ、SNKのサムライスピリッツやKOFシリーズ、アークのブレイブルーや北斗と色々ある。面白さもそれぞれだ。例えば北斗やブレイブルーみたいなコンボゲーは、難易度の高いコンボを実戦で完璧に決める面白さがある。即死コンボ決めた時の達成感とかな。しかし、格ゲー全体に流れる共通の面白さというものもある。

それが、駆け引き、言い換えれば読み合いである。例えばだな、対戦格闘における攻撃をおおまかに分けると四種類ある。その1が、下段攻撃。これは足払いとかの技で、立ったままガードすると防御できず食らう。と言うのも、格ゲーの防御というのは立ったままガードする「立ちガード」としゃがんで防御する「しゃがみガード」の二種類があり、下段はしゃがみガードでないと防御できないのだ。

逆に、立っていないと防御できない攻撃というのもある。これがその2の中段攻撃で、これは上から殴りかかる攻撃とかに多く、しゃがんでガードしようとしても防御できない。空中攻撃なんかもしゃがみガード不可というゲームが多く。これも中段と言えるだろう。一方その3は立ちでもしゃがみでもガードできるという先の二つに比べると大変頼りない攻撃である。頼りないせいか、特に名前も決まっていない。

つうか、立ってないとガードできないのが上段、しゃがんでないとガードできないのが下段ってのが普通なんじゃないのか。これについて私の格ゲー師匠であるコラセ氏に聞いてみたところ、中段とか言い出したのはバーチャファイターの時代かららしいからバーチャ勢に言ってくれとの事だった。バーチャについては全くの素人だから判らないんだよなぁ…

まぁ、それはさておき。今四種類の内三種類を紹介したが、前者二つ、中段と下段が格ゲー読み合いの基本である。ここで、起き攻めというのについてちょっと講釈をたれねばならない。起き攻めというのは、その名の通り一回倒れた相手が起き上がってくるところを攻撃する戦法で、現在の格ゲーでは基本中の基本になっている。

と言うのもだな、例えばお互い立っている素の状態で、一方が走りこんで攻撃しようとしたとする。しかし攻撃を出そうとしても、相手は自由に動けるので、「防御する」以外にも「バックステップ等で距離をとる」「ジャンプして逃げる」「むしろ迎撃でこちらが攻撃する」といった感じで様々な対応を取る事が可能なのだ。しかしながら、起き上がりはこうもいかない。何故なら一旦ダウンしてから起き上がるまでは操作不能なので、起き上がりに合わせて攻撃すると基本的に防御する以外対処法が無いのである。

ここで、中段と下段の出番となる。中段は立ちガードでないと防御できず、下段はしゃがみガードでないと防御できない。要するに、起き攻めする側は中段か下段を出し、一方起き攻めされる側は中段が来るか下段が来るか読んで防御するという読み合いが発生する訳である。

これだけ聞くと、格ゲーを知らない人はこういう風に考えるだろう。それ、読み合いじゃなくて決め打ちじゃないかと。実際、攻撃側の繰り出す中段と下段が、出の速さから威力から何から何まで同じ攻撃だったら決め打ちである。読むも何も無い。しかしながら、実際にはそうではない。ギルティにおける私の持ちキャラ、緋村剣心女丹下左膳こと梅喧を例にとって説明しよう。バージョンは青リロで。ちなみにギルティ知ってる人は、畳については一旦忘れてほしい。

梅は、低空妖斬扇(中段)と下段の二択が強力なキャラと一般には言われている。実際、低空妖斬扇は出が異様に速く、発生が9フレーム(要するに、梅のプレイヤーがコマンドを入力してから60分の9秒で相手が技を食らう)で人には見えない速度。見てから反応するのは不可能なので、先読みで中段ガードしなければならない。その一方、下段は下段でしゃがみキックが発生5フレーム、それよりは遅い足払いも発生が8フレームなので、やっぱり見てから反応できる速度ではない。

って事はやっぱ決め打ちじゃねーかと思うかもしれんが、さもありなん。低空妖斬扇は、当たったとしても追撃を入れるのに超必殺技ゲージが半分必要な上、もしガードされてしまったら確実に反撃を貰う。一応、追撃を入れる時に使うのと同じ技術を使えば反撃を食らわないで済むのだが、当然ながら超必殺技ゲージ半分が必要である。つまり、超必殺技ゲージがないと低空妖斬扇はハイリスクローリターンなのだ。

一方、下段はガードされても反撃は確定しない。それに、超必殺技ゲージを使わなくても下段技からコンボを始動して追撃を入れられるのでローリスクハイリターンだ。まぁ、超必殺技ゲージ使えばダメージ伸びるけど。こう考えると、起き攻めの二択は単純な決め打ちではない事が判ってくる。例えば、梅が起き攻めをしてくる時、超必殺技ゲージが溜まっていなければ下段ガードが安定な訳だ。

ただ、何も考えず下段ガードばっかり繰り返してると、ハイリスクローリターンでもガードされるよりゃ当たる方がいいってんで中段が飛んでくる可能性もある。低空妖斬扇以上のハイリスクだがハイリターンな中段のダストってのもあるしな。その辺が読み合いの部分である。

ここで、更にもう一つ選択肢がある。先程格ゲーの攻撃には四種類あると言い、中段、下段、立ちでもしゃがみでもガードできる攻撃の三種類まで紹介した。その4をここに紹介しよう。それは投げである。密着している状態でのみ出せる攻撃で、立っていようがしゃがんでいようが防御できない。ゲームによっては、投げ抜けと言って投げ技から抜ける事もできるのだが一般的ではない。少なくともギルティには存在しない。

ガード不能と言うから一見すると滅茶苦茶強い技に見える。実際強い。しかし、格ゲーにおける投げというのは、キャラとかゲームにもよるがキスできるぐらい近づいてないと出ない。手を伸ばせば届く、ぐらいでは駄目なのである。そして、投げるためにはそこまで歩かなければならない。目の前を無防備に歩いてくるのだから、相手にしてみればいい的である。投げの距離に入る前に殴られたら終わりだ。それに、空中の敵は投げられないのでジャンプされても駄目だ。

この投げが加わると、起き上がりの読み合いは更に複雑になる。中段と下段だけなら、立ちにしろしゃがみにしろとにかくガードすればいい。しかし、投げは防御できない。梅の場合、画面端限定だが投げ始動コンボもあるので、何も考えず防御ばかりしてると投げられてボコボコにされる。

さっきも言ったが、投げに対する対処手段は二つ。投げられる前に殴る、ジャンプする、この二つだ。前者を暴れ、後者をジャンプ抜けという。当然の事だが、起き攻めにかかる梅が投げではなく打撃(中段か下段)を出していた場合、どっちであろうが一方的にダメージを受けるのが普通である。

暴れは、梅は起き攻めする為に攻撃を早めに出しているのに対し、起き攻めされる側は起き上がってから技が発動する訳である。当然、技の出が間に合わず殴り負けるのが普通だ。無論、梅使いがちゃんと起き上がりに技を重ねられていなければ、技の出が間に合って殴り勝てる場合もあるが。もう一方のジャンプ抜けはもっと酷く、ただジャンプするだけなのでどう頑張っても殴られて終了である。

中段が来るか下段が来るかを読んでガードするか、投げを読んで暴れるかジャンプするか。起き攻めに至るまで(梅が相手をダウンさせるまで)の立ち回りで投げが多用されていれば、投げが来る可能性は低いだろう。超必殺技ゲージが溜まっていれば、中段の低空妖斬扇が来る可能性も高い。そういう感じで読みあいながらガードし、梅使いも相手が何を考えているかよく考え、裏をかける様技を出すのである。


斯様に、格ゲーというのは読み合いが重要であり、又、そこが楽しいのである。勿論、格ゲーの読み合いというのは起き攻めだけではない。起き攻めが一番説明しやすいから起き攻めを例にしただけだ。

で、だ。ここで、冒頭の「読み合い拒否のぶっぱなし」に戻ってくる。それはギルティだとぶっぱソルが当たるのだが…諸君も、昇龍拳の名前ぐらいは知っているだろう。しょーりゅーけんとか言いながらジャンピングアッパーする技。アレ、実は技の出始めが無敵の技である。どういう事かというとだな、波動拳みたいな飛び道具が飛んできたとする。その飛び道具が着弾する瞬間しょーりゅーけんとやると出始めの無敵時間を使ってすり抜けられるのだ。

システム的な話をするとだな、格ゲーのキャラには「当たり判定」と「食らい判定」というのがある。当たり判定とは、これに当たるとダメージを受ける/与える部分。例えば正拳突き攻撃なら拳の先に存在するし、剣を突き出す攻撃なら剣の部分にある。当然の事だが、攻撃を出した時しか出ない。一方食らい判定はこの部分に当たり判定が重なるとダメージを食らうというもので、基本的に、キャラの身体全体に常時存在する。

だから、正拳突きを食らってダメージを受けた場合、敵キャラの拳にある当たり判定と自キャラの身体(食らい判定)が重なったからダメージを受けた、という事なのだ。昇龍拳の無敵は一時的にこの食らい判定が消滅するという事である。食らい判定が無ければ、飛び道具を食らおうが殴られようが蹴られようが、はたまた斬られようが刺されようが撃たれようがノーダメージ。それが格ゲーの法則なのだ。

さて、又ギルティを例に取ろう。キモ男ソルというキャラがいるのだが、こいつは昇龍拳に良く似たヴォルカニックヴァイパーという技を持っている。モーションは炎をまとったジャンピングアッパーといったところで、技の出がかりに無敵がある。当然ながら敵が出した技とカチ合えばほぼ確実に勝てる(向こうが一方的にダメージを受ける)。が、ジャンピングアッパーという特性上空中に飛び上がる上、着地するまで殆ど操作できないのでガードされてしまうと着地を狙われてえらい事になる。

まぁそういう技なのだが、起き攻めされている時にも使い道がある。こちらが倒れていて、相手が起き攻めしようとしている時だな。起き上がりにヴォルカを出すとどうなるかと言うと、こっちは無敵になるので相手の出そうとしてる技が何だろうが一方的に勝てる、つまり起き攻めを潰せるのである。さっき言った、低空妖斬扇だろうがダストだろうがしゃがみキックだろうが足払いだろうが、はたまた投げだろうが関係ない。確実に潰せる。

読み合い拒否で暴れしかしないというのは、要するに、起き上がりにヴォルカを出す事しかしない様な奴の事である。何があろうがひたすらヴォルカニックヴァイパーヴぉるかにっくヴぁいぱーヴォルカニックヴァイパー。ちなみにこういう奴に対する対処手段は簡単で、防御して着地を狙えばいい。

これの何が問題って、毎回暴れられると読み合いもクソもなくなるのである。格ゲーはゲームスピードが速いので何もかも考え尽くした上でやるというのは無理だが、そこまでいかないにしても「あのキャラはこれが強いからそれ出してくるかな」とか「自分の使うキャラはこれが弱いからそこに漬け込んでくるだろうな」とか、そういう風に考えながらやるのが楽しい訳だ。

しかし、何も考えず毎回毎回暴れられると、その読み合いが何もなくなる。暴れにはちゃんと狩り方というのがある(例えばヴォルカ連発に対しては取り敢えずガードだな。詐欺飛びとか他にもある)から、毎回暴れると判っていればただひたすら暴れを狩る作業を続ければ簡単に勝つ事ができる。

しかしだ。

そんな作業が楽しいか?

どんなゲームだって最終的には作業だと言えばそうかもしれんが、様々な要素を絡めた読み合いを楽しむゲームが、ただひたすら暴れを狩る作業だけで終わってしまうのはつまらん。しかも、これが厄介なのだが、そいつが暴れしかしないかどうかは何度も戦ってみないとわからない。暴れはハイリスクハイリターンな戦法なので普通はそんなに使わないし、ましてや何度も何度も連続して使うものではない。

なので、ある程度上手い人に限ってダウンさせる→暴れられて食らう→何とかもう一回ダウンさせる→また暴れられるという感じで悉く攻めを覆され、負けてしまうのである。つまらん作業を続けないと勝てない上に、その作業に辿り着くまでに負ける事すらあるのだ。確かにイライラするだろうしつまらないだろう。こんな雑魚に、という訳だな。

まぁしかもこういう奴に限って、勝つとドヤ顔負けるとぶつくさ文句なので余計に困る訳だ。


ちなみに、私がやたらツイッターで「軽量ミサイラーは腹を切って死ね」とか「ミサオンはうどんで首吊れ」言ってるのはこれに近い。ACfAのミサイルというのは、大体が一発発射ではなく何発か連続して発射される。問題なのは、一度ロックして発射すると、連続発射中はロックした相手に向かってミサイルが飛んでいくところにある。

つまり、機動性の高い軽量機に16連ミサ(その名の通り、一回引き金を引くと16発連続でミサイルを発射する)とかを積んで、敵をロックオン。後は、適当に速度特化機でなければついていけない様な速度で動き回る。この際、敵をロックし続ける必要はない。一方、そんな軽量ミサイラーを相手にする敵さんは、異様な速度で異様な動きをする軽量機をロックし続けながら追いかけ、尚且つミサイルをかわさなければならない。

強い。強い上腕前が関係ないのである。一度ロックして引き金を引いてしまえば、後は誰もついてこれないような速度で適当に動き回ればそれでいい。正直、それが適当であったとしても、軽量ミサイラーの様な高速機についていける機体はそう多くない。

まぁ、腕前が全く関係ない訳じゃないがな。強いて言えば、軽量ミサイラーに要求される腕前は死ぬ程低いのにそれの相手に要求される腕前が異様に高いのだ。ミサイル回避には一定の技術が必要とされる上、相手がミサイル垂れ流し→離脱→垂れ流し→離脱しかしない相手だった場合、相手のミサイルがなくなるまで回避し続けるのが一番いい。

これ、はっきり言ってかなり苦痛な作業なのだ。やってみるとわかるが、発射される場所が頻繁に変わる、しかも連続で飛んでくるミサイルを延々と回避し続けるのは難しいし凄くダルい。もし回避をミスってAP(HP、体力)が負けてしまったら、ミサイラーが時間切れまでひたすら逃げ続けるだけでもう勝てなくなる。ミサイラーは大体速度特化だから、追いつけないのだ。そして時間切れした時の勝敗は、APが高い方に軍配が上がる仕様だからな。

昨日だったか、ミサイル使いたかったらランクマ行けという部屋が立ってたのも仕方ないところである。ちなみにランクマというのは、まぁ詳細に説明するのでめんどくさいので一言で言うと厨戦法から厨機体まで何でもありの仁義なき戦いをするとこである。私はミサイル使いたかったらランクマ行けとまでは言わんが、軽量ミサイラーとか両背ミサイル垂れ流しとかはやめてほしいな。


ま、最後は話が思いっきりずれたが、頭を使って楽しむゲームで頭を使わずに勝てる方法をやられると死ぬほどつまらなくなる、という話である。頭を使ってない奴に勝つ事はできても、結局作業だからつまらないしな。

新作ガンダム「ガンダムAGE」に対する霧島家公式見解

2011年07月15日 16時16分05秒 | アニメ、ゲーム、映画等
ごきげんよう諸君、いかがお過ごしかな。本日病院の霧島である。昨日早く寝たんだが四時ぐらいに起きてしまったので眠い。さっさと書いて昼寝しようと思っておる。もう四時過ぎてるけどな。

ところで、しょばんあんてなを見てたら菅総理、国民の税金である政党助成金から1億2000万円を北朝鮮の組織に献金していたことが判明という記事があった。これ、ひょっとしなくてもえらい事じゃないのか? ツイッターでも全然話題にしてる人いないから逆に不安になってきたんだが。まぁクダが売国奴なのは今に始まったこっちゃないが、しかしなぁ。

金貰ってたんならまだしも払ってるんだもんなぁ。


とまぁ、つかみとは全く関係なく本題である。本当ならこの間話してたジルオールのレビューとか、同じくこの間ツイッターでよく話題にしてた信長の野望のレビューでもしたいのだが、現在横浜でキャプチャー環境が無い。ので、昨日ごてぃ氏に貰ったお題として新作ガンダムガンダムアゲについての当家の公式見解でも述べておこうと思う。

尚、今日の記事を読む前に、私の以前の記事、劇場版ガンダム00の歴史的意義について 前編後編を読んでない人は読んでおいてほしい。又、今回話題にするガンダムAGEというのはこの間製作が発表された新作のガンダムである。これ。

さて、今回はガンダムイナズマイレブンとか言われておるところから判るとおり、子供向けが前面に押し出された作品になる気配である。これを見た宇宙世紀に魂を引かれた厨房達はいつもどおり叩きまくっておるな。愚かと言わざるを得ない連中である。その中でもガンダムというものを全く理解していない発言が「このアニメがガンダムである必要があるのか」である。

たわけめが。

それを言ったら初代、Z、ZZ、逆シャア以外ガンダムである必要のある作品など無いわ。

初代はともかくとして、その直系の続編であるZ、更にその続編となるZZ、そしてアムロとシャアの因縁に終止符を打つ逆襲のシャア、こいつらはガンダムでやる必要があるし、ガンダム以外の枠ではやれない作品だ。しかしながら、例えば同じ宇宙世紀でも0083とか「おっさんかっこえー」アニメとかガンダムである必要はまるで無いし、MSクソルーIGLOOも戦争映画作ってろと言われてもしょうがない内容だ。

08小隊はただでさえ敵味方のラブロマンスという主題が同じガンダムシリーズ内でかぶってる上に泥臭い戦争やりたいならボトムズでいいし、F91やらVなんか新しいロボットアニメでやっても違和感が無い内容。アナザーガンダムに目を向ければ、それこそ宇宙世紀でもないんだしガンダムである必要は無い。ターンエーは世界名作劇場だし。

こういった作品群は、ガンダムでやる必要は無い。言い換えれば、ガンダムでなければならない理由は無い作品群であると言える。しかしながら、私は今挙げた作品のどれもが、ガンダムに必要な作品群であると考えている。えせミリタリーであろうがおっさんであろうがラブロマンスであろうが、スーパーロボット風(G)であろうが宝塚風(W)であろうが、これらがガンダムである必要は無いが、そういうものをガンダムでやる必要はある

以前言った通り、初代ガンダムというのは非常に多くの要素を内包したアニメであった。少年少女の成長物語であったし、戦争映画風の部分も大いにあったし、かっこいいジオン軍人に憧れるアニメでもあった。ラブロマンスだってあったし、スーパーロボット要素もあった。えせミリタリー要素だって。

しかしながら、Z以降、つまりZ、ZZ、逆襲のシャアというのはいわゆる「リアルロボット路線」特化の内容であった。リアルロボット的アニメというのも確かにガンダムの重要な色合いであったが、それだけがガンダムだった訳ではない。ガンダムとはもっと多様なものだったのだ。だからこそ、えせミリタリーガンダムとかラブロマンスガンダムとかそういうものの需要はあるし、又、そういった様々なガンダムワールドを開拓、発展させるべきなのだ。

無論、母屋を取らない限りという条件はつくがな。初代ガンダムとは全く違う世界観の00とか種はまぁ例外として、宇宙世紀でやるなら既存の作品の枠内でやらなければならん。外伝なんだから、正伝を乗っ取ってはいかんのである。そういう意味では、今OVAやってるユニコーンはぼくのかんがえたさいきょうがんだむ以外の何者でもないし、宇宙世紀の歴史を滅茶苦茶にする暗黒作である。


ま、ユニコーンは置いておこう。論ずるにも値せぬ愚作だからな。

今回のガンダムAGEは、子供向けを大いにアッピルしておる。これは、私が待ち望んでいたガンダムである。と言っても、このガンダムAGEが私の最も好きな作品になるという事は多分無い。それでも、私は子供向けガンダムをずっと待ち望んでいたのだ。ずっとずっと、な。

ガンダムというのは、元々子供達のものだ。確かに初代ガンダムの内容は難解なところがあり、実際、最初のテレビ放映時は視聴率が振るわなかった。その場その場で何とか視聴率を稼ごうとビックリドッキリメカを出したりもした。これはGアーマーが有名だが、実はジオンの量産機も当初の予定では最後までザクだけであった。新型機が出たのは視聴率の関係である。後おもちゃ屋。

しかし劇場版が公開され、普段テレビアニメを見なかった年齢層にブームが起こるとそれは子供達にも伝播。結果、子供達は再放送のガンダムに夢中になり、ガンプラブームに熱狂してバンダイが大企業となるきっかけともなった。そのガンプラ(ガンダムのプラモデル)の値段「300円」が、「小学生のお小遣いでも充分買える値段」として設定されていたのは象徴的な事例である。実に、ガンダムは子供のものであった。

しかしながら、その後のガンダムが子供の方を向いていたとは言い難い。と言うのも、やはり初代ガンダムの内容というのは子供には難解な面が多々あった。なので、子供達が熱狂した側面は、初代の中でも特に限定的な部分に対してであった。それが、「かっこいいおっさん」や「えせミリタリー」である。これは、そういったものに憧れる子供ならではの感情によるものであろう。そしてもう一つ。「ガンダムは他のアニメ(子供向け)とは違うんだ」という早めに発病した厨2病だ。

Z以降のガンダムは、基本的に初代放映時子供だった連中の方を向いていると言える。アナザーなんかは全く向いてないのも多いが、富野の作ったガンダムはターンエーとZZ前半を除けば全て早めの厨2病を満足させるものだ。0083やIGLOOの様な、初代放映時子供でその時の理解力のまま大きくなった連中向けに作られたものは、どんな駄作でも必ず一定の評価が得られる。

アナザーでも、Wなんかは戦隊ガンダムのはしりだの揶揄される事が多いものの内容自体は結構複雑だし台詞も難解なものがみられる。ウィンキースタッフ(昔のスパロボを作ってた連中)ですらトレーズ様を指して「何を言ってるのか判らない」と大変恥ずかしい台詞を吐いちゃうレベルである。00も、特に1期前半は子供には難しい内容だ。

しかしながら、本来ガンダムは子供のものであった。富野以外認めないとか、ガンダムは泥臭いのがいいとか、おっさんだけでいいとかそういう事を言ってる連中こそ当時子供として初代に熱中し、そのまま大きくなった人間なのだからな。当然だが、ガンダムは彼らだけのものではない。時は移ろう。種を見ていた小学生が、いまや大学生になっている時代なのだ。ガンダムは今を生きる子供達のものでもあるのである。

そういう意味で、子供向けを前面に押し出したガンダムが製作される事は大変喜ばしい事と言わねばならない。正直、平成になってから作られたガンダムで子供の方を向いていた奴と言えばGと種ぐらいだからな。無論、以前から言っておる通りこれで子供向けガンダムが量産されても困る。ここらで一度ガチで子供向けのガンダムを一つやっておく必要がある、という事だ。


又、世の中には、「これ以上ガンダムを作る必要があるのか」という方向で攻めてくる論者もいる。初代の直系の続編にあたる作品(Zとか)や宇宙世紀の歴史の裏側を描いた外伝(0080とか)の存在意義は判るとして、世界観も何も全く異なるものをガンダムとして製作する理由はあるのか、という意見である。

これに関しても、私は様々なガンダムワールドを開拓し発展させる為必要と考えているが、同時にガンダムでしかできない仕掛けというものがある。これがなかなか面白いので、私としてはアナザーのガンダムもどんどん作っていってほしいと思っておる。それはどういう仕掛けかというと…そうだな。

アナザーガンダムはどれもそうだが、「ガンダム」というものに特別な意味がある。特に00はそれが強い意義を持っておる。象徴的なのが0ガンダムで、00世界で最初に開発されたガンダム。即ち、世界で最初に誕生した戦争根絶の為の兵器であり人類の革新の為の兵器でありそして主人公の刹那が神と崇めた兵器である。

特に一番最後が重要だ。この0ガンダム、デザインが初代ガンダムそのものである。つまり、刹那が神と崇めたガンダムこそガンダムオタが神と崇めるガンダムなのである。これは非常に面白い図式だと思うのだ。1期で、刹那が「俺がガンダムだ」「俺はガンダムになれない」とか言ってるのは、要するに幼い頃自分を救ってくれて以来神と崇めているガンダムという存在に自分もなりたい、という事だ。

その願望の原点が、ガンダムオタにとっての神である初代ガンダムと同じ形をしておるのだ。しかも刹那の命を救った時搭乗していたリボンズ・アルマークの中の人はアムロ。完全に狙ってやってる。しかもそのリボンズが、2期以降敵の親玉として登場し、最終決戦では0ガンダムに乗ってくる。これに対し、刹那は00の象徴機であるエクシアに乗って戦いを挑む。この戦いにおいて刹那の言った台詞が又面白い。

「ガンダムエクシア、刹那・F・セイエイ、未来を切り開く!」

機動戦士ガンダム00という新時代のガンダム作品の象徴であるエクシアが、初代ガンダムと同じ形をし中の人が同じ人を乗せた0ガンダムに向かって刃を向け、「未来を切り開く」と言ったのだ。しかもそのエクシアの搭乗員刹那は、かつて0ガンダムを崇拝していた男である。ガンダムオタが神と崇めるガンダムを、同じく神と崇めていた男が、未来を切り開く為敢えて戦いを挑むのだ。ガンダムであればこそ出来た図式と言える。

又、00のガンダムはさっきも言った通り人類の革新を促す兵器でもある。00のガンダムは皆GNドライブというのを搭載してるのだが、ガンダムが稼動するとGNドライブからGN粒子というのが振りまかれる。これを浴び続けると、素質のある人間はイノベイターという人類の進化形へと進化するのだ。TV版では刹那が人類初の純粋イノベイターとして覚醒していたな。

イノベイターに覚醒すれば、人間としての基本能力が上がる他テレパシーでの意思疎通が可能になる。これは、00という作品そのものが求めた対話というテーマを実践する為の有効な能力だ。人類を進化させ、人と人とをわかり合わせる為の兵器、ガンダム。

この様に、00世界においてガンダムという存在には様々な意味が込められている。そしてこれはガンダムだったからこそ可能となったのである。例えばだな。ガンダムを所有する組織、ソレスタルビーイング(CELESTIAL BEING)は天の存在ひいては天使という意味であり、各ガンダムには基本的に天使の名前がつけられている。例えばエクシアは能天使(英語だとパワー)の事だし、デュナメスも能天使の別名だ。

では、例えば00がガンダムとは何の関係もないロボットアニメだったとして、「ガンダム」という単語をどういうものにすべきだろうか。「エンジェル」では不足なのは明白である。ヘブライ語で「マルアハ」にしてみたりギリシャ語で「アンゲロス」にしても多分駄目である。ガンダムはガンダムであり、ガンダム以外には代えられないのだ。

El_Shaddai大雑把レビュー

2011年05月05日 23時49分31秒 | アニメ、ゲーム、映画等
※気づいていると思うが、最近の私はどうにも記事をうまくかけない。はっきり言ってスランプだ。そんな中でも、今回の記事は特に酷い。勘弁してくれ。


ごきげんよう諸君、いかがお過ごしかな。ようやくPS3が戻ってきた霧島である。以前から私も注目していたエルシャダイだが、実はあまぞんで予約しておりPS3はないけどエルシャダイはあるという地獄の苦しみを味わう事となった。絶対地獄コキュートスに落とされたサタン様の苦しみもかくやといった感じだった訳だが、私はエルシャダイが届いた瞬間から押入れの奥に突っ込んで存在を忘れようと努め、そして、ついに昨日佐川がPS3を持ってきた。修理完了である。これでエルシャダイができるぞ、と喜び勇んで箱を開けると





フフフ、しかしそれを予想してあらかじめHDDを外して修理に出していた私に隙はなかった。HDDつけたままだと向こうで勝手にフォーマットされる可能性あるからな。さて、そういう事なら仕方ない、うちのデスクトップPCに接続してバックアップを取るとしよう





よく判らんが、PS3のデータが入ったHDDを繋ぐとウィンドウズと干渉するらしい。PS3のバックアップ方法をぐぐっても、外付けHDDを使った方法ばかり。そんな訳で、1000時間以上かけて作った無双2のデータを含めてあらゆるデータが吹っ飛ぶ羽目に陥った。不幸中の幸いはエルシャダイ発売直後だった事で、やりたくてやりたくてしょうがなかったあのゲームをやっとやれる、という喜びがある程度悲しみを相殺してくれた事だな。

正直そうでもなければ哀しみを背負っていたのは疑う余地がない。


さて、ツイッターでも言ったとおり今日はエルシャダイのレビューである。まず良ゲーかどうかという点だが、これに関しては疑う余地なく良ゲーである。どんな人がやってもある程度は満足できるゲームに仕上がっており、この点は流石と言える。前から何度も言っている通り、エルシャダイを作ってるのはバイオハザード、鬼武者、デビルメイクライ、大神を作ってた連中(前三作はタイトルによって関わってないのも多いが)であり、更に言うと開発会社のイグニッションエンタテイメントはクローバースタジオの精枠を受け継いでいる。

そう。



あのゴッドハンドの精枠を受け継いだ変態企業なのだ。言ってみれば、元々変態だったクローバースタジオという名の変態GAEが解散後、カプコンバイオチームという名の変態アクアビットを吸収してできたスーパー変態企業(大変ピンポイントな人にしか判らない例え)なのである。ちなみに、↑の動画、MADではない。ゴッドハンドをクリアすると流れるエンディングであって、MADではない。

強いて言えば公式がMAD

金曜ゴッド劇場の時点で公式だからな。ゲーム自体も大変素晴らしい病気ゲーである。何せ必殺技にゴッド本塁打とかゴッド土下座とかあるからな。こんなもんを作ってた会社の後継者が作ってるんだから、エルシャダイのPVで色々大変な事になったのも当たり前と言うか元より公式が病気だから当然なのである。実際ディレクターも、インタビューで狙ってやったって言ってたしな。

じゃあ実際どんな感じになってるかと言うと、まぁ基本的にはデビルメイクライのマリオ和え大神風味といったところだ。このゲーム、大きく分けて3Dアクション(デビルメイクライ的な意味で)部分と2D&3Dアクション(マリオ的な意味で)部分の二つに分かれている。前者は言わずもがなだろうが、後者は…そうだな。敵なしの代わりに障害物と落下地点を大量に置いたマリオ&マリオ64といったところである。

完全に2Dアクションになってる部分もあるので説明は難しいのだが、基本的には敵のいないマリオorマリオ64で移動してエンカウントしたらデビルメイクライという感じである。エンカウントと言っても勿論敵の出てくる場所、数は(難易度にもよるが)決まっているがな。その辺はデビルメイクライと同じだ。デビルメイクライは戦闘→移動→戦闘を繰り返していたが、アレの移動というのは、鍵のかかった部屋の鍵を探し出して開け、先に進むと戦闘というバイオハザード的なものであった。

まぁ当たり前なんだけどな。何度も言っている通り、初代デビルメイクライは元々バイオ4だったんだから。まぁそういう退屈な探索をなくして、むしろ移動もアクションにしてしまおうというのでマリオ的な要素を取り入れた、というところかな。敵はいないからダメージを受ける事はないが、勿論落ちたら死ぬ。

ただ、落ちてもルシフェルが指パッチンで時を戻してなかった事にしてくれるからマリオ的アクション初心者も安心である。すぐに直前からやり直せる。無論、ちょっとダメージは受けるし瀕死の状態で落ちたら死ぬが、難易度ノーマルまでなら落ちても大したダメージは受けない。それにマリオモードでは至るところに体力回復アイテムが落ちておるという大変ストレスレスな親切設計になっておる。

これに限らず、今回のエルシャダイは非常に親切なシステム設計が一つのポイントである。エルシャダイはデビルメイクライの系譜に連なるゲームであり、カプコンのDNAを受け継いでいる。故に死に覚えゲーであり、何度も何度も敵の攻撃を食らい、死にながらその攻撃パターンを覚えて対処を考案し、クリアするというものである。当然の事ながら、こういう作りのゲームは私の様なゲーム依存症患者歯応えのあるゲームを求めるコアゲーマー向けだ。ヌルゲーマーがやると、何これ勝てねぇクソゲーになる。

しかしながら、エルシャダイはその辺よく考えて作られている。それは例えば連打復帰に求められる。主人公たるイーノックは無論殴られ続ければ死ぬ訳だが、死んでもすぐにはゲームオーバーにならない。ボタン連打を行う事により蘇生できるのである。これに回数制限はなく、連打さえ早ければ何度でも復帰できる(但し何度もやってると人間にできる連打速度ではなくなるので一応事実上の上限はある)。

この為、いちいちコンティニューして1からorステージ途中からやり直す、という事がない。じゃあヌルゲーじゃねーかと思うかもしれんがさもありなん、ランク評価には滅茶苦茶響くからそういうのを気にするプレイでは連打復帰は使えないと言っていい。クリア後のランク評価を気にしないヌルゲーマー層は復活しまくりで気軽にプレイしクリア、逆に気にするコアゲーマー層は復活を使わない様に頑張るとひとつのゲームでゲーマー層を住み分けさせてるのはよく考えられている。

又、連打復帰に失敗してゲームオーバーになっても、直前(本当に直前)からやり直す事が可能だ。デビルメイクライモードだけでなく、マリオモードにしたところでやはり死に覚え的な要素は強いから、直前からすぐやり直せるというのは非常に素晴らしい。特に私が評価したいのはロード周りであり、全くと言っていいほどnow loadingがない。

ついさっき私は「直前からやりなおせる」と言ったが、大体のゲームにおいて直前からやりなおせるのは死亡→コンティニュー選択→now loading→復帰である。しかしエルシャダイは死亡→指パッチンor連打→復帰と、非常にスピーディにゲームへ復帰する。これは口で説明すると非常に判りにくいのだが、よく死ぬゲームである以上ロードのあるなしはストレスの溜まり具合に直結する為、大変重要な要素なのだ。

エルシャダイが、非常によく死ぬ歯応えのあるゲーム(何せデビルメイクライがベース)でありながらどんな人がやってもある程度は満足できる仕上がりになっていると評したのはこれが大きい。簡単にやりなおす事ができ、やりなおす事そのものにストレスが発生しない為、どんな人でも何度でもやろうと思える。歯応えのあるゲームというのは、このゲームをクリアしてやるという病的なまでの執念が必要になるが、それが必要ないというのは素晴らしいの一言に尽きる。


一方、ゲームシステムだが、戦闘は基本的にデビルメイクライである。発売前からスタイリッシュイクラ漁と言われてたしな。根本的な思想も同じと思われ、誰がやっても映画みたいなカッコいいアクションができるが第一に置かれている。その点において新しいのは、やはりガード崩しカメラワークであろう。

カッコよく見えるかどうかというのは、カメラワークが非常に重要である。今回はそのカメラワークが非常によくできており、カメラは基本的に自動で動く。そして例えば敵を大技で仕留める時などは、わざわざ吹っ飛ぶ敵を大写しにしてちょっとスロー再生にするという手法が使われている。普通こんな事をやると操作性が物凄い勢いで犠牲になるのだが、それが全く気にならないあたりは変態企業の面目躍如たるものがある。

基本的に、アクションゲームでは敵を倒したというイメージが希薄である。特に今までのデビルメイクライなんかは、どちらかと言うとコンボを決めてたら敵が死んだという感じであり、「倒した!」という手応えを得るものではなかった。しかしながら、このカメラワークの導入によって敵を倒したという事実が我々プレイヤーに直接フィードバックされ、大変な爽快感を感じる事ができるのだ。

又、ガード崩しも重要である。デビルメイクライでは、攻撃ボタンの押すタイミングをずらす事で出す技を変える事ができた。例えば3のリベリオン(剣)は【△→△→△】と【△→ちょっと待って△→△】で出る技が違った。今回もずらし押しで出る技が変わるのは一緒なのだが、違うのはずらし押し攻撃=ガード崩し攻撃という事である。エルシャダイでは、敵がガードを入力しこちらの攻撃を防御する事がある。

そういう時はずらし押しでガード崩し攻撃を出すのだが、これがこれが種類も豊富で大変カッコいい。勿論、崩し攻撃が出る時は大写しになってスローモーションになる。これが、敵の小賢しい真似を叩き潰したという事実と重なってかなりの爽快感を与えてくれる。

又、そこから更に奥深さを出してくれるのが武器奪いだ。今回は武器を選んで持っていくのではなく、敵が持っている武器をその場で奪うという形になっている。具体的には、敵に一定以上ダメージを連続して与えると気絶状態になり、その敵の近くでL1を押すとその武器を奪えるのだ。それまで持っていた武器は捨てる事になる。又、武器にはそれぞれ有利不利がある。具体的にはアーチ→ベイル→ガーレ→アーチという形である。

これが、結構重要なのだ。例えばアーチを持った敵とベイルを持った敵が現れたとしよう。で、イーノックは素手だとする。この場合、アーチはベイルに有利なのでまずアーチ持ちを気絶させて奪う。すると、アーチ持ちは素手になり弱体化、ベイル持ちに対してはアーチがあるから有利と理想的な状況になる。アーチ、ガーレ、ベイルを持った敵が一体ずついて最初からアーチを持っているなら、まずベイル持ちを攻撃して武器奪いして、次にベイルでガーレを殴って奪い、最後にアーチ持ちを攻撃する…といった感じだな。

こういう風に、どの順番で敵を倒すか、言い換えればどういう風に戦いを組み立てるかを頭の中で考えながら戦うのだ。勿論、敵も動くので、有利な敵を攻撃したいのに不利な敵が攻撃してくる事だってある。それをいなしながらどう動くか、考えるのだ。操作は簡単、それでいながら奥深いとデビルメイクライの後継者に相応しい出来である。


又、映像も素晴らしい。世の中には、ちょっと絵が綺麗なだけでムービーゲーとか言い出すクソカス野郎どもが沢山いるが、絵が綺麗かどうかはやはり重要な要素である。何故なら、音楽、声、シナリオと並び、見た目というのはそのゲームの世界観を表す重要な要素であり美しい映像でプレイヤーを引き込むのはゲームの正統であると言っていい。よっぽど、絵の美しさに音楽やシナリオがついていっていなければ話は別だが、それとて映像を悪者にする理由にはならん。

まぁ、大体ムービーゲーなんて言葉自体厨二病とゲハのコラボレーションによって誕生したものと言っていいレベルの物体だからな。そんな愚かな言葉は置いておいて、エルシャダイの映像は大変綺麗である。その独特な世界観を映像で見事に表しきっており、やっていて違う世界に迷い込んだ感覚を覚えるぐらいである。これに関してはやってみろとしか言い様がない。

基本的に、私はゲーム配信というのは嫌いである。やったつもりになってしまうからだ。それは"やった"のではない。"やったつもり"なのだ。確かに世の中には、やったつもりになるだけで面白さが判るゲームもある。ノベルゲーとかそうだな。あれは読むものだから、ものにもよるが、プレイ動画配信でも面白さは大体わかる。しかし、エルシャダイなんかは典型的な配信じゃ面白さが全く伝わってこないゲームである。

あの独特な美しい映像、自分の操作にダイレクトに反応するカメラワーク、ストレスレスなゲーム設計、どれを取っても自分で遊ばない事には全く判らない。映像なんて見るだけじゃないかと思うかもしれんが、画面の中のキャラが自分の操作に反応するかしないかは非常に重要だ。動画配信では所詮シークバーを動かすぐらいしか出来ず、視聴者は常に傍観者である。しかしプレイヤーは、ゲームの世界に引き込まれていく干渉者なのだ。



以上、非常に大雑把ながらエルシャダイレビューである。書き始めたのが非常に遅い時間だったので大変クオリティの低い記事になってしまったが、許してほしい。取り敢えず、PS3or箱○を持っているのであれば購入して損は無い良ゲーだ。

ただ、一点、問題がある。







シナリオ糞。



あれどうにかならなかったのか。所詮キリスト教ではこれが限界みたいな内容だったぞ。

ARMORED CORE NEXUSは何故クソゲーか 後編

2011年02月23日 17時47分36秒 | アニメ、ゲーム、映画等
ごきげんよう諸君。いかがお過ごしかな。昨日の記事を投稿してからなんか気持ち悪くなって続きを書いてた霧島である。どうやら、未完成の記事をそのままほうっておくというのはどうにも私の性分に合わないらしい。まぁ、そういう性格でもなければ八割がた一万字超えの日誌なんか書いてないって事なんだろうがな。

ちなみに、昨日の分を投稿した時点で実は一万一千字ぐらい書いておった。それを書くのにかかった時間が大体五時間。どうも、私が連続して文章を書けるのは四~五時間が限界らしく、それを超えると著しく文章の質が落ちるのである。だから質を保ちたければそこで切り上げて次の日にまわすのが賢明なのだが…うーん、難しいな。諸君は

1:多少中途半端な内容でも毎日(とまでは言わないがコンスタントに)更新される
2:多少更新日時があいても質の高い内容を更新する

どっちがいいんだろうか? 私はこれからは1でいくと言ったが、どうにも又悩み始めた。

あと、なんか今日は面白いニュースが多いので張っておく。ミクシでもつぶやいたがな。


【中東革命】産油世界一のサウジアラビアでもデモ発生し、死者。世界的オイルショック突入か
天 安 門 バ ー ス ト !! しかしブラックアフリカに波及しないな。アフリカ情勢はよく知らないんだが、ホワイトアフリカとブラックアフリカじゃやっぱり明確に違うらしい。

【リビア】傭兵が病院を襲撃、負傷者を殺害中
まぁ傭兵なんて大体こんなもんである。いい意味でプロの傭兵は、今も昔も探さないといないからな。探してみつかる保障もないぐらいの数だ。

【ニュージーランド地震】建物の中に日本人15人の生存者を発見するも救出活動を停止
カダフィが一般市民を戦車でお煎餅にする事を宣言する一方、日本は小沢処分の会議ばっかりやって日本人を見殺しにしていた。しかしニュージーランドはレイシストの国だからな、この公式発表も何処まで本当だか信用できん。



さて、本題にいこう。前回では、熱関係の仕様変更により、回避しようとブーストを吹かせば吹かすほど度つぼにハマるという話をした。結果、回避を捨て去った重量機が強すぎるという状態になった、という事だな。ちなみにここでいう重量機はタンク脚の事である。他の重量脚(例えば重量二脚や重四脚)は装甲の厚い機体とは言え弾速の遅い攻撃なら充分避けられる程度の機動性はあり、又、回避を捨て去ると即スクラップな程度の装甲なのだ。

しかし、タンクはジャンプもブーストもできない(と言うと語弊があるのだが)という、本気で回避を捨て去った仕様である。ブースターは一応ついているが内臓のみで浮くという行為しかできないのだ。この為、タンクで回避しようとする場合浮く→落ちるというそれは回避なのかみたいな動きぐらいしかやる事がない。

しかしその分装甲と積載は非常に優れており、ガチガチに装甲を固めたタンク、通称ガチタン動く要塞と化すほどである。では、そんなタンク一強時代の何が問題なのか?

元々、ACというのはそんなにバランスの良いゲームではない。大抵の対戦格闘ゲームに壊れキャラがいるところから判る通り、バランス調整というのは難しい(アークとかアークとかアークは何を考えてるのかみたいな調整も多いが。後SNKプレイモア)。しかもACの場合大量にあるパーツから機体を組み上げるのだから製作側が予想もしなかった物体が誕生する可能性は極めて高い訳である。だからどうしたって悪バランスゲーが増える訳だ。実際、ネクサスの前作3SLでは軽量(と言うか機動性重視)な機体が強く、重量機は弱かった。しかしながら、今回は重量機が強い事が問題なのではない。

タンクだけが強いのが問題なのだ。

これは非常に大きな問題としてこのゲームにのしかかるのである。例えば、ほとんどの人は知らないで買ってるだろうが、ACシリーズは基本的にすべてハイスピードロボットアクションというジャンルである。ジャンルを知らずとも、このゲームのOPは、ロボットが物凄い勢いで飛び回る内容になっている。


※リンクしか見えないならこっち

これだ。そんなゲームのバランスが、高機動機が強すぎて壊れてるのと重量機が強すぎて壊れてるの、プレイヤーにとってどっちがマシかと言えば圧倒的に前者な訳である。本来回避しながら撃ち合うゲームなのだから、その回避を捨てたタンクはある程度リスクを抱えていて当然なのだ。なのにノーリスクになったのだな。

しかも、今作でタンクが強いのは、タンクの性能が高すぎるからとかそういう理由ではない。ネクサスのタンクが強いのはネクサスという世界ではタンクが正義だからである。だって、ブースト吹かして回避しようとしたら熱仕様でヤバいんだからな。ネクサスという爆熱管理シミュレーションの世界では、回避しないのが正義(いやまぁネクサスのタンクでも最低限の回避はするんだが)であり、そうであるなら当然タンク脚が正義なのである。


そして、この問題はゲームの根幹にまで関わってくる。というのも、タンク脚というのはここのAC3とかここの2008/08/13とかここの下の写真みたいな奴である。そう、半分戦車なのだ。

ロボットものにおいて、戦車や飛行機を(ヤラレメカでなく)真面目に扱う場合、注意しなければならないのは強くしすぎてはならないという事である。何故ならば、巨大二足歩行ロボットというのはどんなに色々設定をくっつけてみたところで実際には使い物にならないのであって、ファンタジーの産物なのである。そこに、現実の産物である戦車が物凄く強いものとして出てくるとどうなるか。

そう。

じゃあ戦車でいいじゃんになってしまうのである。

しかも、ACの場合ロボットこそ地上最強兵器という設定のゲームである。リングオブレッドの甲脚砲やパトレイバーのレイバーとは違う。あいつらは特殊な条件下なら戦車よりも活躍できるという設定で出てきてるのだ。例えば前者は山しかない日本とかぐらいでしか使わないって設定だし、日本の上空は飛行機を飛ばしてはいけないという設定もある。平地で戦車と撃ち合えばロボットは戦車に勝てない、そういう設定にちゃんとなっているのである。

しかしながら、アーマードコアの場合はそうではない。ACの世界においてはAC以外の兵器はゴミクズである。それでもAC以外の兵器(戦車、軍用飛行機、それに下級ACみたいなもんのMT)が存在しているのは、ACばっかだと高価すぎて数が揃えられないとかそっちの問題が主である。本当なら軍隊はACで統一したい、それぐらいACが強い世界なのだ。

そうでないとレイヴンの存在価値までなくなる。あの世界では、ACを使う者の殆ど全てが「レイヴン」と呼ばれる傭兵である。各企業(ACシリーズは初代~2、3、ネクサス~ラストレイヴン、4と全て世界観が違うが国家が崩壊して企業が世界を統治しているとか4以外基本は一緒)の軍隊は、ただの警備部隊かさもなくば虎の子の精鋭部隊である。

企業は、国家とは違い純粋に損得のみで動く。

以前、西欧封建時代の軍隊の話をしたな。封建時代では自国の軍隊を作るのが難しい。そこで、戦争する時は戦争企業家とか傭兵隊長とか呼ばれる連中に金を払って傭兵を雇う。そして戦争が終わったらそいつらを解雇する。これには利点があって、こうすると自国の軍隊を作って維持するより金がかからないのである。企業にとって何より大事なのは損得勘定だから、何か軍事力が必要になった時はレイヴンを使うのだ。

勿論、企業直属の軍隊にはAC乗りもいる。例えばネクサスには、クレスト社直属のアグラーヤというAC乗り(レイヴンはあくまでAC乗りの傭兵の事で、アグラーヤは傭兵ではないのでレイヴンではない)が出てくる。が、虎の子の戦力をすり潰したくないから、余程の事がない限り投入はしない。社運をかけた戦いみたいな時以外はな。

故に、地上最強の兵器であるACを駆るレイヴンは戦場の華となったのだ。だからこそこんなPVだって作られたのだ(これはLRだけど)。そもそもレイヴンが存在しないfAとFF以外のすべての主人公がレイヴンである。こういう世界観は、ACが地上最強の兵器だからこそ成り立つものだ。

だからこそ、LRの「最後のレイヴン」なんてのだって格好がつくのである。歴代のストーリーだって、たった一人のレイヴンが「イレギュラー」と呼ばれるほどの存在になり、歴史を大きく変えてしまうというのばかりだ。2の主人公は一人で世界規模のクーデターを鎮圧するし、初代と3では世界の運行を管理するコンピュータを破壊して人類を自由という地平へ解き放った

それが、戦車でいいじゃんになったら何もかも吹っ飛ぶのだ。

私は、ネクサスで多くのプレイヤーが去っていったのはこれが主原因だと思う。ロボットゲームでロボットを否定して面白い訳がないのだ。ロボットという嘘をついたのだから、その嘘をつき通して貰わないと困るのである。以前も言ったがリアルとリアルっぽいは違うのだ。

リアルを突き詰めればロボットがいらなくなるのは当然であり、結果としてネクサスみたいになってしまう。我々ロボットゲーマーが求めていたのではリアルではない。リアルっぽいファンタジーなのだ。ロボットという夢を見せておいて、その夢からプレイヤーを覚ましてしまっては何の意味も無い。それが目的のゲームなら話は別だが(ガンダムで言えばターンエーとか)。


しかも、このロボットというファンタジーを否定する調整はこれだけではない。例えばブレードの改悪である。ロボットというファンタジーにおいて、剣というのはやはり人気があるものだ。それは、例えばガンダムを見ればよくわかる。種や00といった近作を叩き、0083やイグルーといったえせミリタリーを信奉する連中ほど格闘戦特化というリアルから最もかけ離れた機体を愛しているのが現実だからな。初代のグフとか08のグフ・カスタムとか。

実際、ACシリーズでもブレードは人気の高い武器であった。強力なブレードを主力にする剣豪は一種の戦闘スタイルとして確立されていたほどである。このブレードは、空中で振ると敵に向かってホーミング軌道を描くブレードホーミングという機能がついていた。ぶっちゃけ、これが無いとあたらない。

まぁ当たり前だがな。高速の機体ともなれば通常ブーストで時速450km以上、OBを使えば800km以上出るゲームだ。前後左右上下+旋回だけの単純機動で剣なぞ当たる筈が無いのだ。んでじゃあ、ブレードが滅茶苦茶強かったかと言えばそういう訳でもなく、一回の試合に当たって3、4回であった。だから威力も高かったのである。

しかしながら、ネクサスになって全ては変わった。プロデューサー鍋島のブレードwwww厨2wwwプゲラッチョwwwwwという台詞(を言ったかどうかは知らんが)によりブレードホーミングが無くなったのである。空中でブレードを使うとその場で振るのだ。ステップという急接近手段のあるガンダムvsガンダムですら格闘には誘導があるというのに、ACでこんなもん当たる訳が無い。しかも威力が下がった為もし仮に当たったとしてもあんまり意味がない。

ロボットというファンタジーにおいて、格闘戦闘というのは非常に重要だからな。格闘戦を否定して、よりリアルっぽいを追求するならばそれでも良かったのだが、ネクサスではリアルを追求してしまった為、ロボットそのものの否定に繋がってしまったのである。


又、ゲーム全体に手抜き感が見られるのも大きなクソゲー要素だろう。まぁ一番判りやすいのは、ミッション開始直後、操作が可能になる前どころか計器類もまだ表示されてないのに敵の攻撃が飛んできて大損害という現象だろうがこれは置いておいてだな。

例えば、チューンというのが今回から導入された。プレイヤーはパーツを購入した後、規定のいくつかのパラメータを伸ばせるというシステムである。例えば腕部パーツの場合、重量、冷却性能、実弾防御、EN防御、照準性能のどれか(複数選択可)をチューンできる。重量を弄れば軽くなるといった具合だな。これにより、例えば「あと重量1で重量過多じゃなくなるのに!」という時に、重量をちょこっとだけ弄れば重量過多が解消される、といった具合で機体を組む事が可能になった。

が、だ。

このチューン、金がかかる。まぁそれはいい。しかしやりなおす事すらできないのである。一度チューンしてしまったらそれで終わりなのだ。しかも、このゲームでは(まぁシリーズ全部そうなんだが)パーツは一種類につき一個しか持てない。つまり、チューンしてみてその結果が気に入らなかった場合いったんショップに行って売ってから買いなおさないといけないのである。しかも買いなおしてから又チューンするのにも金がかかる上、チューンしたパーツは中古扱いになるので真面目に機体を組んでると金がいくらあっても足りないという事態に直面する。

こういった、新要素(もしくは仕様変更)が思いつきでやっただけとしか言えないぐらい適当なのである。件の爆熱仕様も、はっきり言って適当である。多くの場合チューンは冷却性能全振りになってしまう辺りにもそれは現れている。ブースターすら、ブースト時発熱に全振り(この項目をチューンするとブーストを吹かした時の発熱が減る)しなきゃならないものがあるご時世だからな。

そしてその「思いつきでやっただけの新要素」の最たるものがシナリオ分岐である。

元々、アーマードコアネクサスの売り文句はアーマードコア、新生その意思が、全てを変えるであった。ネクサスが発売された時期というのは、今まで日陰者に限りなく近かったACシリーズが盛り上がってきて一般ゲーマーにも認知され始めた時期であり、又、アニメ化決定(まぁ製作会社が夜逃げしたというあたりネクサスだな)、初のプラモデル化決定が重なっていた。それに加えてこの売り文句だった訳である。

そしてこの二つの文句の後半こそ、シナリオ分岐システムを象徴する言葉だったと言えよう。では、実際に搭載された分岐システムはどの様なものだったのだろうか。それは一言で表してしまえばその意思が、特に何かを変える訳ではないに尽きると言えよう。

シナリオは、確かに分岐があるにはあると言える。しかしながらそれはシナリオ分岐システムと言えるほどのものではない。だって、考えてもみたまえよ。シナリオ分岐というのは、例えばエンディングが複数あるだとか、選択肢によっては大幅に話が変わってしまうという、言ってみればairとかfateみたいなエロゲみたいなものを言う筈だ。しかしながらこのゲームの分岐は、ミッションに失敗するとやりなおしミッションが出るだとか、敵の撃破数に応じて次のミッションの敵の数が変わるとかそれだけである。

ん、ああ、マルチエンディングか。そう言えばそれに近いものあったな。このゲームは終盤になると、ナービス社が発掘した旧世代兵器というのがキーワードになる。ACシリーズのご多分に漏れず、ネクサスも、かつて高度に発展した文明があってそれが大戦争とかで一回崩壊した後の世界だ。なので、旧世代の兵器には非常に大きな価値があるし、鬼の様に強い。そして仮に暴走でもしたらえらい騒ぎになる。

で、実際に暴走する。特攻兵器と呼ばれる自律機動ミサイル(ガガみたいなもんだな)が特に危険で、軍隊も街も何もなくなるまでひたすら降り注ぐのである。ゲーム終盤、一人勝ち状態になったミラージュ社が悠々と旧世代兵器を回収しようとしてこれの襲撃を受け壊滅。で、ラストミッションの「旧世代兵器起動阻止」というのが出る。んで、これに成功すると画面が暗転。いきなりどこかのビルの屋上に移動する。

で、オペレーターの「間に合わなかった!?」の声と共に降り注ぐ特攻兵器を必死に迎撃してると段々画面が暗くなってスタッフロールになりEND。それから、ラストミッションに失敗すると、例のミラージュ社の部隊が砂漠を行進するムービーが流れてEND。ラストミッションの一個前に失敗すると、エヴァンジェ(主人公のライバルみたいなもん)のACが敵MTとひたすら撃ち合うムービーが流れてEND。












ほら、マルチエンドでしょう?





とまぁ、本来この画像が狙ってたのとは全然違う意味でプレイヤーが様子おかしくなった訳である。しかもまぁ、これ以外にも酷いところがまだまだあるというのがさすがネクソスみたいな感じになっておる。ただ、ある意味一番酷いのは一応ゲームとして遊べるというところであろう。

そもそもバグだらけでゲームにならない、みたいなのを近年ではクソゲーと呼ぶ様だが、そういう意味ではこのゲームはクソゲーではない。勿論バランスは大崩壊だし(正直に言って最悪と叩かれまくったSLより悪い。SLは禁止すればいい凶悪パーツが判りやすくレギュレーションを簡単に作れたが、ネクサスは禁止にすべきか困るものが多い為レギュが統一しにくく、対戦が成り立たない)、クソはクソだがゲームとしてできなくはないのである。

しかも、これはコメント欄にも書いたがACみたいなゲームはACしか存在しない。色んなパーツからロボットを組み上げてアクションゲームをやるというゲームは、ACしかなかったのである(一応Jフェニックスというのがあるにはあるが)。この為、ACファンは他のゲームに流れる訳にもいかず、又、バグだらけのゲームという訳ではないから希望も捨てられずエンドレスワルツを踊る事になったのである。

ARMORED CORE NEXUSは何故クソゲーか 前編

2011年02月22日 21時37分02秒 | アニメ、ゲーム、映画等
[政治] 猪瀬直樹「コミケは祝祭空間だから都条例の対象とならない。変態同人誌を売買しまくってもいいよ」色々言いたい事はあるが、一つだけ言う事にする。祝祭空間だから何でもアリという事は祭の古式に則り公共の場所で乱交パーティーしてもいいという事だな?

とまぁ、ごきげんよう諸君、いかがお過ごしかな。相変わらず風邪の霧島である。世の中には「風邪はうつせば治る」という迷信がある訳だが、うつした本人はうつした瞬間治った上にすぐ旅行に出てしまってテメェこの野郎な感じである。私も風邪だというのに病院の為に横浜に逝く(誤字でない結果になった)事になり、本当に酷い目に遭った。

お陰で、毎日繋いでいたボイスチャットにもここんところ全く繋いでおらん。一日だけちょっと回復した日があったから繋いだが、その翌日の京都に帰る日には一気に悪化し、家に着いたら比喩でなくぶっ倒れた。この間のバイキングの記事など、本当によく投稿できたものだと自分で自分に感心するレベルである。しかしこの間の飛騨高山(古河)といい、最近旅行と言うと酷い目に遭ってる気がする。


さて、この間言った通り、最近ACにまたちょっとハマっておる。先日AC3Pの隠しパーツコンプリートを完了したので、SLPにデータコンバートした。又ランクSを延々取り続ける作業である。剣豪機以外にも、軽めの重二にガチガチの装甲外装をつけてライフルで削りあいを挑むという初代PSシリーズみたいな大変時代遅れの機体を組んだりして楽しんでおる。

まぁそれはいいとしてだ。以前から言っておる通り、アーマード・コアシリーズには暗黒期があった。と言うか最近まで暗黒期だった。それはもう暗黒期阪神みたいな暗黒具合で(ちなみに暗黒期阪神はあまりに暗黒すぎてエイプリルフール企画で阪神優勝会見とかしてた。正直今の横浜はまだましだと思う。広島っていう絶対に浮上しなさそうな球団あるし)、我々ACファンは

新作が出る→買う→今度こそフロムは駄目だと思う→新作が出る→ついつい買う→今度こそフロムは駄目だと思う→新作が出る→買わないつもりだったのについつい→今度こそ(ry

というエンドレスワルツを踊り続けたのである。この酷い状態はネクサス、ナインブレイカー、フォーミュラフロント(PSP)、ラストレイヴン、4と実に五作品に渡って暗黒の時代が続いた。本当に泣ける話である。まぁ4は後期verで対人戦限定なら良ゲーとして復帰できたんだが、それを言うと最新作fAも前期verの対人戦は暗黒の極み(何せ4の後期verで解決してたバグとかが再発してゲームにならなかった。私がfAを手抜き発売と言ってるのはこの辺にも理由がある)だから六作品連続暗黒期という事になってしまう。

そんなAC暗黒期の産みの親こそ現プロデューサー鍋島であり、5も鍋島という事で私は今から不安でいっぱいなのだが(情報はこちら)、取り敢えずスレでも言われている通りアーマードミッションエボルヴ完全版だと思って待つ事にする。私は基本一匹狼だからこの手のシステムには絶対馴染めないとは思うがな。

まぁそれは置いておいて、このAC暗黒期第一作ネクサスこそ、私の第二次AC引退を確定させた作品であった。ちなみに一回目の引退はクソゲーに当たったとかじゃなくてそこまでハマらなかったからやらなくなったというだけであり、一方この第二次引退はハマりきっていた熱を一気に冷ましたという点で全く異なる。

何せ、あの時期は私の周囲四人でACにハマっており、結局一度きりとなったが私の家で対戦会まで開いたのである。にも関わらず、ネクサスが出たせいで一人を除いて全員引退してしまったのである。その残った一人も初代から一作も漏らさずやってた人物でやめるにやめられなかったという事情があったのである。

このネクソスだとかネタサスだとか言われるクソゲーが、いかにしてクソゲーとなったのか。何処がどうクソゲーだったのか。今回はその辺を考えてみたいと思う。ちなみにマスケット運用の歴史だが、AOC記事を挟んで次回の記事でやる予定だ。毎回毎回真面目な記事ばっかりでは読者諸君も疲れるだろうという考えである。


さて、以前から言及している事ではあるものの、まずはアーマード・コアというゲームがどういうゲームか述べる。まず、プレイヤーはACと呼ばれるロボットを組み上げる。例えば頭、胴体、腕、脚といった外装パーツによって機体の大まかな機動性や頑丈さ(重いパーツで組めば遅いが堅い、といった具合)が決まるし、両腕と両肩に装備する武器によって大体の戦闘スタイルが決まる(スナイパーライフル装備なら遠距離からぺちぺちする機体だし、マシンガン装備なら近距離で撃ち合う機体になる)。

ただ、このゲームが上級者向けでかつ難しい(そして面白い)のは、単純にこれらの要因だけでは話が決まらないところにある。例えば、普通、重量機(重いパーツで組んだ機体)は機動性に劣る。しかし、高出力のブースターをつければ重量機なのに結構速いという機体が出来上がるのである。

なら必ず高出力ブースターをつければいいのかというとそうでもなく、重量パーツというのは大抵燃費が悪い上に高出力ブースターは輪をかけて燃費が悪い為最高速度は高いが息切れが早い総合的な機動性には劣るという具合に出来上がる。

又、エネルギー兵器(レーザーライフルとかプラズマキャノン)を使う時に消費するエネルギーは、ブースターを吹かすのに使うエネルギーと共用なので、重量機+高出力ブースター+EN兵器とかやると(重量機にしてはだが)最高速度は高いのにまるで動けないという謎の機体が誕生したりするのである。

これは勿論極端な例で、重量パーツの中でも低燃費なパーツを選んだり高出力なジェネレータを積んだりする事によって、EN兵器の実用が可能な重量機を組み上げる事も可能だ。このゲームのAC(ロボ)組み上げは、こういった色々な要素を吟味しながらやるものなのである。だからこそ初心者お断りになってしまう訳だ。

初心者は、正直言って重量ぐらいしか見ない(見れない)からな。各パーツには重量というものが設定されていて、基本的に重いものほど性能が高い。外装なら重い方が装甲厚いしAP(HPの事)も高い、武器なら重い方が攻撃力も高いし弾数も多い、そんな具合である。そして、脚部には脚部最大積載量という項目がある。これは上半身パーツの重量合計がこの数値になるまで載せられるというものである。

上半身とは、脚部以外のすべてのパーツである。頭とか腕とか、武器とかブースターとかだな。それらの合計が脚部最大積載を超えていると重量過多になり、機動性が大幅に落ち込む(3以降。2AA以前はそもそも出撃すらできない)のだ。だから脚部選びというのがこのゲームでは大変重要になる。

脚部には二脚、逆関節、四脚、タンクの四種類があり、更にそれぞれ軽量、中量、重量の三種類に分かれる。まぁそれは置いといて、二脚は普通の性能。逆間接は燃費が良く、旋回性能やジャンプ力など機動戦関係の性能が良好だが脆く積載量が少ない。四脚は、二脚と逆関節では制限のあるキャノンを(地上でのみだが)撃てる上機動性の高い、高機動高火力の脚部。但し燃費が死ぬほど悪いのが矛盾してる。タンクは機動性が完全に死んでるものの積載量と装甲が圧倒的で、キャノンも制限なしに撃ち放題…といった具合だ。

ほら、この時点でクラクラしてくるだろう?正直、初心者に「各パーツのすべての項目を吟味した上でACを組み上げろ」なんて言うのはモヒカンに「ラオウに勝て」と言う様なものである。今私がやってるのは3SLだが、この作品で設定された項目の種類が一番多い脚部なんか

AP
重量
稼動時消費EN
待機時消費EN
脚部最大積載量
実弾防御
EN防御
冷却性能
移動性能
旋回性能
ブレーキ性能
着地時安定性能
被弾時安定性能
ジャンプ性能
ブースト出力(タンクとフロートのみ)
ブースト時消費EN(同上)

こんなんだからな。できるかボケ。だからまぁ、初心者は重量(とパーツの解説文。「安定した性能を持つクレストの傑作」「放熱効率を重視した長期戦型」とか)を見て組み、上級者はすべての項目を吟味する、そんな二段構えなのだ。そして、初心者のそんな組み方でも対CPU戦ならそこそこ戦える機体を組めるという絶妙のバランス、これが揃う事によってACは傑作シリーズと呼ばれたのである。

で、こうしてガレージで自分の機体を組み上げたら出撃である。このゲームは主に三つの戦闘要素があり、それがミッション、アリーナ、対人戦だ。ミッションとアリーナが一人用だな。

ミッションによって話が進むので、まぁ言ってみればミッションがストーリーモードみたいなもんなんだが、ストーリーに関してはふいんき(何故か変換できない)を楽しんでください以上のものではないのではないかと言われると結構辛いものがある。おおまかな流れ自体は嫌いじゃないものも多いんだがな、私個人は。3とか。

まぁそれは置いておいて、以前も話したかもしれんが、ゲーム性という意味で一番重要なのは赤字になる場合もあるという事である。ミッションでは、勿論雇い主から報酬が支払われる。しかし機体の修理費と弾薬費は自腹が原則(そうでない場合も稀にある)である為、ACをボコボコにされてしまったりすると修理費+弾薬費が報酬額を上回る場合がある訳である。

ここで面白いのは、パーツの値段と弾薬費だ。このゲームでは、安い分明らかに弱いパーツというのもある。しかしながら、修理費というのはダメージの割合以外にACの値段も関係する。簡単に言えば高価なパーツで組んだ機体は修理費が高いのである。なので、ミッションにおいては安かろう悪かろうも充分長所となりうるのである。

又、武器にはそれぞれ一発ごとの弾薬費というものが設定されている。これが高い武器というのは、当然ミッションでは使いにくい。撃てば撃つ程報酬が減るからな。一発ごとが安くても、大量に弾をバラまくマシンガンなどは結果的に高くつく。この様に、ミッションではただ性能が高ければいいってものではないという、AC独特のゲーム感覚を楽しむ事ができるのだ。

一方、アリーナはひたすらACと戦うだけで、弾薬費も修理費もタダなので性能第一だ。家庭用格闘ゲームでいうvsCPUモードというと判りやすいか。対人戦はそのまんま対人戦だな。


さて、まぁこんなもんか。それでは、いよいよ何故ネクサスがクソゲーだったかという本題に移ろうと思う。

一般的に、ネクサスが何故クソゲーかと問われて返ってくる答えは熱管理シミュレーションだからとか爆熱というものである。この熱というのは、初代PSシリーズ(初代、PP、MOA)にはなく2で追加された要素だ。初代シリーズでは、ダメージを与えるには弾を当てて弾の攻撃力-敵の防御力ぶんのダメージを与えるしかなかった(計算式はもっと複雑だが)のだ。しかし2では、熱というもう一つの方法が追加された、という話である。

まず、武器に「弾発熱量」という項目が追加された。これは、敵に命中したらどれぐらい敵の装甲を発熱させるかというものである。そして、弾が当たり続けて温度が上昇、装甲の耐熱温度を超えると「熱暴走」が発生する。熱暴走すると装甲の冷却が終わるまで継続ダメージが入る。この冷却速度は、機体の外装パーツの「冷却性能」、そして2で新たに追加されたパーツの「ラジエータ」の性能に依存する。

つまりだ。初代シリーズでの重量機は、とにかく防御力を上げておけば良かった。例えば軽量機と重量機の戦いを考えると、軽量機は最大積載が低いから強力な武器が積めない。そして重量機は装甲が厚い。よって軽量機の豆鉄砲では重量機を倒すのが難しいという状態だった訳である(言っておくが、判りやすく極端な話してるからな。その辺よろしく)。

しかしながら、熱量の導入により、豆鉄砲でも熱重視武器なら当て続ける事で熱暴走させる事が可能となった。そしてここが重要なのだが熱暴走中のスリップダメージに装甲は関係ない。そう、重量機はただ装甲固めてりゃいいという時代は終わったのである。

勿論、重量機の方が性能のいいラジエータを装備しやすかったりするから、結果的に受けるダメージは重量機の方が小さい場合が多い。軽量機もいい事ばかりではなく、最大積載が厳しいのにラジエータまで載せなければならなくなったから機体の組み上げが余計に厳しくなった。しかし、単純な攻撃力と防御力だけのダメージレースに新しい要素を導入したという功績は非常に大きいと言える。その分組み上げも面白くなったしな。

しかし、ネクサスではこれがとなった。色々仕様が変わったせいである。まず第一に、ネクサスではAPではなくエネルギーゲージが減る様になった。エネルギーゲージというのは、ブーストを吹かしたりエネルギー武器を使う時に消費するゲージなのだが、ACはブーストで接近or離脱しブーストで回り込みブーストで回避するゲームである。つまりブーストが無いAC=的という事だな。これだけなら、まだ良かったのである。しかしもう一つの問題によって、話は一気に深刻化した。

それは、ブーストを吹かすと発熱するという仕様だ。

もう一度言おう。

ブーストを吹かすと発熱する。

しかも、これが又ただの発熱ではない。機体の装甲に溜まる熱はMAXが摂氏999度、パーツにもよるが耐熱温度(これを超えると熱暴走しますよ、という温度)が600~700度なのだが、何も考えず機体を組むとブースト吹かしただけで700度を超える。例えば新しい機体を組んで、よーし行くぞーとミッションを選択し移動の為ブーストを吹かしたら熱暴走してエネルギーゲージが減り始める訳だ。

これの何が問題って、二つある。まず第一に初心者お断りになってしまう事だ。元々そういう感じのあるシリーズだったが、さっきも言ったとおり、過去作では重量とパーツ文だけ見て組んでもそれなりに動く機体を作れた。曲がりなりにも動いたのだ。ところが、ネクサスではまず身動きすら取れないのである。一択とか呼ばれる様な強力な冷却能力を持つラジエータを積んだりするか、さもなくば各パーツの性能を十分に吟味しない限りまるで動けないACになるのである。

そして第二にバランス大崩壊である。元々、前作3SLはそんなにバランスが良くなかった。機動性重視の機体が強すぎたのだ。一方今作では重量機が非常に強い。何故かって? そりゃ君、考えてもみたまえよ(福沢諭吉)。

機動性のある機体は、敵の攻撃を回避する為ブーストを吹かす。その時点で、どんなに冷却を頑張った機体でも結構熱は溜まっているのである。なので、攻撃を食らえば即熱暴走する。ここからが地獄だ。エネルギーゲージがないのでブーストはできない(しにくい)。だがしなければ的になる。だから吹かす。すると更に熱が溜まる。ただでさえ熱暴走でエネルギーゲージ減少中なのに更に減る。すると輪をかけてブーストできなくなる。しかしブーストしないと(ry

とまぁ性質の悪いヤミ金の多重債務者みたいな状態になるのである。この為、このゲームでは回避を捨て去ったタンク最強という事態になった。さっき言った四つの脚部の特徴の内、タンク脚は回避が死んでる代わりに積載と装甲が最強と言ったが、それである。まぁ、当たり前の帰結だ。ヤミ金の債務に悩むなら、最初から金を借りなければいい。これと同じで回避しようとして死ぬなら最初から回避しなければいいのである。




長くなったので今日はここまで。明日は核心に迫る(予定)。

ガンダムマイスターとは一体何だったのか

2010年12月24日 18時50分51秒 | アニメ、ゲーム、映画等
ごきげんよう諸君、ここんとこ寝込んでばっかりの霧島である。お陰で記事も全然書いておらんがいかがお過ごしかな。寝込んでるという事は体調が悪いって事なんだがそれも当たり前で、全然寝れないのだ。眠気はあるんだが寝れないという奴で、しかも寝れたとしても二時間おきに目が覚める為寝た事にならない。ちゃんと普通の時間帯に寝れたとしても朝起きた時には疲れ果てて身体がだるいという本末転倒な事態に発展しているのである。

ところで、劇場版ガンダム00だが結局予約した。amazonで。そしたら昨日発送メールが届いた。流石にクリスマス商戦に発売するものは発売日に届けるつもりの様だな。是非ともフライング配達して欲しいが、まぁ発売日に届けば儲けものである。amazonで予約した時点で発売日に届くなど半ば諦めてたんだから。


んで、昨日は私の部屋を掃除しておった。年末だというのもあるのだが、予約した00のディスク、ブルーレイなのである。私のデスクトップPCの光学ドライブはPLEXWRITER PREMIUMでな。ここにもあるとおり発売当時の最先端技術を使用したCD-RWの最終進化系ドライブである。

まぁ当然、ブルーレイなんて読めん。だからブルーレイドライブを新しく買ったのである。パイオニアのBDR-206BK/WSだ。一応ではあるがBD-Rにも書き込める。まぁともあれそんな訳で久しぶりにパソコンの中を開け、ドライブ交換がてらこの間買ったエアダスター(圧縮空気で埃を吹っ飛ばす奴)を吹きかけたら部屋の中が色々大変な事になったのである。

流石我がPC、埃だらけだ。んで掃除に踏み切ったのだな。

その掃除の間とか、先日から家の手伝いをしてる時とかにTVの00一期を見直しておった。そろそろトリニティ登場というところまで見たんだが、先日書いた電池アレルヤの記事が一部間違っていたらしい。先日の記事では三回目の出撃でアレルヤがいきなり動かなくなったと書いたが、実際には三回目の出撃の直前、新型機の試運転中のソーマと脳量子波が干渉して倒れている。

又、ソーマと戦場であいまみえるのは中盤になってからなので、序盤からいきなり使えないという事はなかった様だ。序盤は他のガンダムと同様、最新鋭量産機の六倍の出力を生かしてひたすら弱いものいじめに従事してちゃんと戦果をあげている。

しかしまぁ、その新型試運転中のソーマと干渉した時倒れたのが低軌道ステーションの街中であり、ぶった倒れたばかりか別人格ハレルヤが初登場。公衆の面前で「誰だ、俺の頭ん中勝手に入ってくる奴は!」「殺すぞ!」と叫んでいたあたり電池の片鱗はここにあったのかもしれない。

この時ソーマは錯乱して事故を起こすのだが、アレルヤは倒れただけである。なので、脳量子波干渉対策が施されたのがソーマだけなのも当たり前だ。まぁ初「頭がぁぁぁぁ」の後完全に無対策なのは一緒だがな。


しかし、特に一期00を見ていて思うのはガンダムマイスターとは一体何だったのかという事である。

ソレスタルビーイングはまぁ言ってみれば国際テロ組織だが、その目標は世界からの戦争の根絶である。まぁ正確には、人類が人類同士で戦争する様な状態で外宇宙に進出する事態を防ぎ、やがて来るであろう異星人との対話に備える事だ。つまり人類同士で「戦争」するのではなく「対話」し、やがては宇宙人とも「対話」しようという話である。「対話」にはGN粒子による人類の変革も関わってくるが、それは置いておこう。

さて、創設者イオリア・シュヘンベルクは考えた。戦争ってのは、要するに武力を行使するから起こるのであって、戦争を根絶するなら武力を行使する者を片っ端から叩けばいい。という事は実際に戦争してる軍隊を叩くのは勿論、テロ組織をも攻撃する必要しなければならない。つまり、世界中のあらゆる戦争、紛争問題に武力介入する必要があるのである。

となると、米国をはじめとする世界中の国家に喧嘩を売って勝たねばならん。その為のガンダムなのだが、イオリアが生きていた時代(イオリアはソレスタルビーイングの創設者だが、実際に武力介入が始まったのは二百年以上後の話)にはそういう兵器はなかった。彼は2090年代に壮年を迎えた人間であり、当時は戦車とか飛行機が軍隊の主力であった。

テロリストが、多数の正規軍に勝つには主導権の確保と迅速な機動力が必要である。少数の精鋭機動部隊で奇襲気味に敵陣へと攻め入り、敵陣を引っ掻き回すだけ引っ掻き回して敵が態勢を立て直す前に戦線を離脱する…これが基本戦術だ。軍隊と違って地域を制圧する事でなくあくまで破壊活動が目的なので、敵部隊を破壊したら逃げればいいのだ。

しかし、さもありなん。

戦車では逃げられない。

我が自衛隊有する九〇式戦車は快速戦車として知られるが、それでも最高時速70kmが限界だ。2090年段階での戦車も100kmを越えないだろう。そもそも将来の戦車はいかに軽くするかが課題といわれてるぐらいだしな。レオパルドで60トンある。

又、戦車でソレスタルビーイングが武力介入を行う場合どうやって戦場へ運ぶかが問題である。以前も言ったと思うが、戦車が長距離を自力移動するとキャタピラがブチブチ切れる上足回りに負担がかかる為専用の輸送車両が必要となる。更に海を超える場合は輸送用の船舶が必要だ。

更に戦車には随伴歩兵が不可欠であり、少数の戦車では威力を発揮できないのである程度の数を揃える必要がある。結果、武力介入の為の実働部隊が大型化する。しかも、意外と知られていないが、実働部隊と比べて兵站部隊というのは非常に大規模な組織である。兵站ってのはつまり、実戦部隊連中に食事を提供し、兵器を配備し、その兵器を整備し、弾薬を補充し…といった事柄なのだが、こういう連中は実戦部隊の二倍も三倍も必要である。そして実戦部隊の規模が大きくなればなるほどそれを養う兵站部隊も肥大化する。準備段階でバレる事必至である。

部隊の肥大化による弊害は他にもある。交換用の機材、砲弾などの製造に用いる資材が大量に必要になるのだ。その入手ルートでも簡単にソレスタルビーイングの情報がバレてしまう。

一方飛行機は、確かに空を飛んでいる間は強い。速度も出るから戦場への突入及び離脱も迅速に行える。しかし弾数が極端に少ない。諸君はエースコンバットなどで50発ぐらいミサイル積んだ戦闘機に慣れているかもしれんが、例えば米軍の最新鋭機F-22の一般的なミサイル搭載量はである。一応増やせば6、ステルス性を捨てれば10にはなるがステルス性を捨てた時点で性能の半分を捨てたと同じだ。

故に、飛行機もやっぱり数が必要になる。ミサイルの数が4とか6では話にならない。その上飛行機は着陸しないといけないから飛行場が必要であり飛行場所在地でバレる可能性がある。MSはどこにでも隠れられるが、飛行場は一定以上平面が続いてないといけないからな。強化アスファルトで地面を覆っておかないと離陸で地面が溶けるし。

斯様に、既存の兵器での武力介入はほぼ不可能である。そこでイオリアが考え出したのがGNドライブとMSであり、機動兵器ガンダムであった。イオリアは太陽光発電システムと軌道エレベーターの基礎理論を確立した人間として作中語られているが、よーく見るとプロフィールの端っこにのちのモビルスーツとなる人型作業機械を開発とも書いてあるのだ。


MSの最大の特徴は陸も空も海も宇宙もコレ一本という点にある。戦車なら地上のみ、飛行機なら空中のみというのが従来兵器の発想なのだが、モビルスーツは全領域で使う事ができる万能兵器である。この技術が成熟すれば、ソレスタルビーイングは実働部隊をMSのみで構成すればいいという事になり組織の大幅なスリム化が可能となる。

更にガンダムの中核となるドライブことGNドライブは既存の動力機関とは比べ物にならないパワーを発揮する事が可能である。実際、イオリアがGNドライブの基本をデザインしたのは2090年代と思われるにも関わらず、ガンダムエクシアは2312年時点の最新鋭量産機フラッグの六倍のパワーを発揮した。

故に、このGNドライブによって構成されたMSを投入する事で超少数精鋭部隊による武力介入が可能となるのである。普通に新型兵器を開発しても十年二十年と経てば確実に追いつかれてしまうが、GNドライブは作るのに80年かかる為追いつかれる恐れはない。まぁ実際には擬似GNドライブって技術ができてしまったんだが、これとて実際にGNドライブを作ったり調べたりしてみないとわからん技術だからな。

さて、このGNドライブ、特筆すべきは永久機関だという事である。まぁ実際には半永久機関といったところで永遠に動き続ける訳ではないのだが、百年ほっといても普通に動くレベルであり、兵器としては永久機関と言っていい。この永久機関を動力にする事によりガンダムの航続距離は無限となる。

既存の兵器、例えばF-22は航続距離が2700km。勿論これは一番燃費のいい時の話で、戦闘中は物凄い勢いでガソリンを食べる。故に、ガソリンをギリギリまで使っても、まぁ東京から上海へ行って帰ってくるぐらいが限界である。しかしGNドライブを使えば東京を出発して上海を攻撃し引き返してハワイへ離脱という芸当ができるのだ。

更にこのGNドライブが放出するGN粒子は、圧縮する事でビームライフルの弾にできる。勿論ビームサーベルの刃にもなる。この為実弾兵器の搭載はほぼ不要となり砲弾用資材購入が不要となり、更なる組織のスリム化、情報の隠蔽が可能となる。装甲材もGN粒子を染み込ませた特殊装甲板なので、電装品以外は単純な鋼材を買えばガンダムの補修もできるのである。


斯様に、イオリア・シュヘンベルクが戦争根絶の為の武力介入用私設武装組織を構想した際、実働部隊の中核にガンダムを据えた組織というデザインに行き着いたのは当然の事であった。実戦部隊の数を削る事さえできれば兵站部隊の数も減り、結果、組織自体を小さくできるのだ。

逆に言えば、実戦部隊は数を削られる以上強くなければならない。結局ソレスタルビーイングの実働部隊はガンダム四機と戦闘輸送艦一隻となったが、四機で世界中の勢力を相手にせねばならないのである。そしてガンダムの性能はそれに足るものであった。先程言ったとおり最新鋭量産機の六倍のパワーを持ち、航続距離は無限で限界戦闘時間もほぼ無限、単独での大気圏突入も可能だ。

しかし。

しかしだ。

色々と芳しくない。


確かに弱いものいじめシーンは多いのだが、苦戦するシーンも目に付く。その理由は間違いなく一つで中の人がとても弱いからである。つまりガンダムは強くてもガンダムマイスターが弱いのだ。

アレルヤは色々と言うに及ばずだが、他も酷い。特に酷いのが主人公の刹那・F・セイエイで、二期はともかく一期は非常に弱い。三話で早速グラハムのフラッグに抱きしめられ取り付かれたのを皮切りにアリー=アル・サーシェスの駆るイナクトに叩き落され(地面に叩きつけた後「勿体ねぇからその機体寄越せよ」と言ってコクピットを無理矢理開こうとしてるので、この時のサーシェスの行動によってはこの時点でガンダム一機脱落)ている。

ちなみに、グラハムのフラッグと言えばカスタムフラッグだが、初戦はただの量産フラッグである。無差別報復テロ戦では旧式MAに苦戦しているし、と言うか、一期では移動目標に全く射撃が当たらないというヘタレぶりである。

又、ヴァーチェを駆るティエリアも荒熊によるガンダム捕獲作戦で失態を演じている。元々、重装甲砲撃機で後方支援型なのにやたらと撃たれまくってるところからして機体特性を無視して前に出ている事は確定的に明らかなのだが、この戦闘ではヴァーチェとキュリオス(電池)が孤立。電池が初「頭がああああ」した為脱落し、単独で10~20程度の量産機を相手にする事になった。

で、どうなったかと言うと、GNバズーカでまとめて吹っ飛ばそうとしたら「発射までのタイムラグは承知している!」とか言われてかわされ捕獲ロープで普通に捕まった。

しかも四肢を縛り上げられたら「それでも!」とか言って力任せに無理矢理動いて窮地を脱そうとするという君はガンダムマイスターにふさわしくないと言わざるを得ない行動に出るのである。

どういう事なの。

どうしてこうなった。

まぁアレルヤは脳量子波が使える超兵のリスク、刹那は身内採用(刹那がガンダムマイスターになれたのはリボンズが推薦したから。推薦理由は0ガンダムを神の様に見詰めていたから)だから仕方ないとしても、ティエリアはマイスタータイプのイノベイドである。つまり戦闘用試験管ベイビーだ。勿論戦闘能力は普通の人間より格段に高い筈だ。

しかしながら、現実はあっさりロープで捕まるという失態。

しかも、本来計画には存在しない実働部隊トリニティもかなり酷い。彼らは擬似GNドライブを搭載した三機のガンダムを所有する実戦部隊であり、三人のガンダムマイスターは全員戦闘用試験管ベイビーである。しかし、長兄ヨハンの駆るスローネアインはグラハムのカスタムフラッグに腕を斬られて逃げ帰るという醜態を晒す。

ちなみに、ヨハンの最期は初めて乗って一分も経ってないサーシェスのスローネツヴァイに完敗であった。トリニティの末妹ネーナもこの時スローネドライを駆って戦っているが何事もなかったかの様に敗北している。



敢えて言おう。



ガンダムマイスターとは一体何だったのか。

GN電池ことGNアレルヤことアレルヤ・ハプティズムについて

2010年12月09日 00時20分39秒 | アニメ、ゲーム、映画等
なんか「これが俺達、ソレスタルビーイングだ!」とかグラハム・ガンダムを知らない人が多いので介入できないシリーズを貼っておこう。見れない場合はこっちからなら見れるだろう。あと、めんどくさいので店長はさっさとニコニコの垢とってください。

【MAD】ガンダム00  「武力介入できないCB 2nd part3」


そんな訳でごきげんよう諸君、いかがお過ごしかな。銀魂劇場版DVDの発売日が一週間後に迫りわくてかが止まらない霧島である。ちなみに00劇場版の発売も迫ってるが、買うべきか否か本気で悩んでいる。どうしようかな、ほんとに。まぁ欲しいって言うとPGストライクフリーダムも欲しいんだがな。

ちなみにもう気付いておると思うが、私は現在2の18乗氏に頼まれてAOC攻略記事を書いておる。が、その需要のなさは自覚しているので、記事を更新する時にはAOC記事と普通の記事を同時に更新する様にしている。最近は二つに分かれる記事が多いが、AOC記事も同じく分かれる場合が多いので読む人は注意して欲しい。


さて、先日00の話をしたが、そう言えば00には忘れてはならないネタキャラがいたな。パトリック・コーラサワーではない。ソレスタルビーイングのでn…ガンダムマイスターアレルヤ・ハプティズムである。

取り敢えず特徴をさらっと。紛争根絶を掲げ、あらゆる戦争行為に対して武力で介入し無理矢理戦争をやめさせる集団がソレスタルビーイング(沈黙の艦隊を戦争全体に拡大した様なもん)だが、その実行部隊たる四機のガンダムの搭乗員の一人である。元々カザフスタンの出身だが戦災で孤児となり、中国系の強化人間研究組織に入れられ「超兵」と呼ばれる強化人間として身体をあちこち弄られる。

この超兵の一番凄いところは「脳量子波」が使える事にある。これは要するにテレパシーであり、これが使えるイノベイドの皆さんは遠くにいても意思が通じ合ったりする。ただ超兵はそういう用途には使わず、もっぱら空間認識能力とか反射能力の向上に使っているらしい。

彼は機関から脱走した後成長してガンダム乗りとなり、そして一期開幕を迎える事になる。

基本的に、アレルヤは「一期は強かったのに二期で残念になった」と言われている。しかしそれは誤りである。正確には一期からして既に残念であり、二期になるとそもそも画面に出てこないだけである。

検討してみよう。一期の一回目の出撃では軌道エレベーターを狙うテロリストのMSを撃破。しかしこの時、相手のMSは非武装(なんてったって民生品に輸出した奴だ)である。二回目の出撃では麻薬の畑爆撃して終了。

そんな訳で三回目の出撃となるのだが、ここでようやくまともな相手が出てくる。相手はあの強化人間研究組織を作った連合国家「人革連」の「ロシアの荒熊」セルゲイ・スミルノフの部隊だ。ここで彼は同じ超兵であるソーマ・ピーリスの駆る機体と遭遇する。普通なら脳量子波が通じ合うところだが、超兵のは人工的なのでむしろ干渉し合い、錯乱、頭痛を引き起こす。こうして、アレルヤは三回目の出撃にして早速戦闘不能となる。

まぁ、当然、ソーマがジャミングしてるんじゃなく干渉し合ってる訳だからソーマも戦闘不能になる。しかし、次話ではソーマ専用脳量子波シャットダウンヘルメットが速攻で開発され配備される。一方、普段は次々とスーパーマシンを開発するソレスタルビーイングはアレルヤだしいいやってんで特に何の対策もしなかった。

その上、ソーマ・ピーリスは指揮官セルゲイと一緒にガンダム追撃部隊に組み込まれる。つまり重要な戦いでなくても高確率でソーマが出てくるのであり、無対策なアレルヤは事あるごとに「頭がああああ」とか言って動かなくなるのである。

特に、世界三大勢力が連合し1000機以上のMSを用意してガンダムに挑んだ戦闘では開始早々あっさり動かなくなり、ソーマのティエレンに踏まれた挙句零距離で七発撃ち込まれるという失態を犯す。

ガンダム00が話の展開の都合で機体とかキャラが強くなったり弱くなったりする作品でなければ彼の駆るキュリオスが可変機なのに頑丈な装甲を備える謎の機体でなければ、アレルヤはこの時点で戦死していてもおかしくない。と言うか普通はしてる。まぁ鹵獲が命令だから殺されはしなかったろうが。

更に、宇宙に上がってからの戦闘ではまたしても戦闘中気絶無傷で捕獲され敵輸送艦に収納されてしまう。介入できないシリーズではその失態に激怒したティエリアに輸送艦ごと爆破されるが、爆破されてもしょうがない失態である。

と言うのも、ガンダムは四機で武力介入しただけあってオーバーテクノロジーの塊であり、当然機密の塊である。しかも動力源となるGNドライブは製造に40年かかる物体であり、持って行かれたらもうどうにもならないのだ。

どうでもいいが、このアニメって略称が直球だな。ガンダムは全部天使の名前を冠してるんだが、ソレスタルビーイングは「Celestial(天の)Being(存在)」で天使、三大勢力の一つAEUは新生EUって事でアドバンスドEU、劇場版の宇宙生命体ELSは地球外の宇宙金属生命体で形態を変えられるので「Extraterrestrial(地球外)Living-metal(生体金属)Shapeshifter(姿を変える者)」 。そしてGNドライブは「GUNDAM(ガンダムの)Nucleus(中核になる)Drive」

直球すぎるだろうが。


さて、アレルヤは穏やかな性格であり、超兵として改造される間にハレルヤという裏人格が誕生した。こちらは戦闘狂のナイスガイであり脳量子波が干渉しても戦えるという凄い男である。アレルヤが駄目になって気を失うたび、ハレルヤが出てきてアレルヤの窮地を救うのだ。

と言うかハレルヤが本体。

アレルヤいらねぇ。

そんなレベルであり、アレルヤがやってる事は基本的に雑魚散らし爆撃である。何故なら、ガンダム追撃のエース部隊が出てくるという事はほぼイコールソーマが出てくるのであり、それはつまり頭がぁぁぁああああああああという事である。

そんな使えないアレルヤだが、最終話でついに覚醒。彼らによればアレルヤは理性、つまり思考を、ハレルヤは本能、つまり反射を司るのだという。「動物みてぇに本能で動いてるだけだ!」「だから動きも読まれる!」とソーマとセルゲイのジンクスを追い詰めるアレルヤ&ハレルヤinキュリオスガンダム。

アレルヤ&ハレルヤが叫ぶ。「反射と思考の融合…それが超兵のあるべき姿だぁ!」キュリオスのクローアームがジンクスを掴み、そして















































隙を突かれ撃破されるキュリオス。


しかも被弾でコクピットブロックが破損。これで宇宙服を着てれば良かったのだが調子に乗ってヘルメットを脱いでいた為負傷しそのまま意識を失ってしまう。結果、後で捕まる。しかもキュリオスもな。幸いGNドライブだけはソレスタルビーイングの生き残りが回収したみたいだが、キュリオス本体は持っていかれて敵組織の新型機開発の基礎となってしまう。

ヘルメットを脱いだのはハレルヤだと思われるが、今までずっと戦争するのに煮え切らなかったアレルヤがついに「自分も戦う」と宣言したというその嬉しさでつい調子に乗ってしまったのであり、ハレルヤ単独であれば脱がなかったろう。

結論:アレルヤいらない。


さて、これで一期は終わりだが、二期になると更に状況が悪化する。何故なら、一期の終わりで負傷した時本体であるハレルヤがいなくなってしまったのだ。これについては序盤、本人が自分は弱体化してる旨説明している。

で、二期のアレルヤの戦闘はどうだったか。ニコニコ大百科によれば、二期アレルヤの戦闘シーンは三パターンに分類でき、それは


電池

固定砲台

被弾してる


であるという。

実際その通りである。強いて言えば自分の支援機を支援が抜けている。

取り敢えず電池は置いておいてだな。アレルヤが駆るアリオスはキュリオスに引き続き可変機であり、四機のガンダムの中でも最も高機動な機体である。一撃離脱戦法や敵陣に突っ込んで霍乱、要は敵陣を引っ掻き回すのが得意なガンダムなのだ。にも関わらず固定砲台やってるか被弾してるのである。

固定砲台はそういう作戦の場合もある(重装甲砲撃機のセラヴィーを差し置いてこいつが固定砲台やってる時点でアレだが)が、最終決戦など自分から積極的に動かない事を選択してる場合も多々あると言うか、その方が多い。後はなんかミサイル撃ってるぐらいか。

と言うか被弾してるだけならまだいい方で、久々に出撃したと思ったらカメラが回ってこないとかよくある話である。また、ガンダムにはトランザムという秘密兵器がある(使うと性能が三倍になるがガス欠になる最後の切り札)のだが、アレルヤの二期初のトランザムはタクシーであった。僚機ダブルオーを乗せて海上に出る為だけの送迎用トランザムである。

六話では量産機に落とされ、対エンプラス戦では新兵器電磁ワイヤーに捕まったセラヴィーを助けに行ったら何の捻りもなくもう一発撃たれそして何の捻りも無く捕まるという醜態を晒している。

更に、中盤になるとアリオスの支援機としてGNアーチャーというのが出てくる。これはアリオスと合体・分離が可能なMSで、アリオスを支援し二機の連携で敵を撃破する事を想定して開発されている。が、これに乗ったのがよりによってあの因縁のソーマ・ピーリス(序盤でソレスタルビーイングへ参加する)であり、消極的なアレルヤと積極的なソーマの性格があいまって支援機を支援するという場面が多数見られたのである。


さて、問題の電池である。

元々、ガンダムは全て電池であった。というのも、ガンダムはGNドライブを搭載しているがこれは一種の永久機関の様なものである。GNドライブからはGN粒子が半永久的に生産される。このGN粒子を使うと、効率的な航行ができたり、ジャミングができたり、ビームが撃てたり、バリアが張れたりと色々な事ができる。

しかしながらGNドライブは一期開始の時点で五基しかなく、全てガンダムに搭載されている(ソレスタルビーイングには基本的に四機しかガンダムがいないが、一期の間は外伝のガンダムが残りの一基を使ってた)。作るのに基本40年かかるGNドライブが一期から二期の間に増える訳もなく、又、二期の主役機ダブルオーはGNドライブを二個使うので、結局全てのGNドライブはガンダムに使われている。

しかし、GN粒子を使った艦船航行システム、そして戦闘システムこそソレスタルビーイングの母艦「プトレマイオス」の基本である。GN粒子がないとビーム撃てないしバリア張れないし、と言うか航行できず漂流する。

しかしプトレマイオス自身はGNドライブを搭載していない。そこでプトレマイオスにGN粒子貯蔵庫を設け、ガンダムを収納した時にガンダムのGNドライブからGN粒子を供給するという形を取っている。故に、ガンダムはすべからくプトレマイオスの電池であるとも言えるのである。

しかし、アレルヤとアリオスは格が違う。何せアリオス電池のMADが作られたぐらいだからな。

二期になると、ガンダムが格納されている状態でガンダムがトランザムを行うと、プトレマイオス全体がトランザムするという機能が追加された。全てはこれのせいである。この機能さえなければ、アレルヤは電池とは呼ばれなかったろう。

もう大体判ったろうが電池トランザムするのが毎回アレルヤなのである。第九話にプトレマイオスのトランザム電池として覚醒したのを皮切りに、アレルヤは次々とトランザムを敢行。特に酷かったのがメメントモリ破壊作戦で、この作戦ではダブルオーとセラヴィーが陽動、ケルディムは高速で移動するプトレマイオスに座乗して本命を狙撃とそれぞれ役割分担があった。

ダブルオーとセラヴィーの攻撃によって敵防衛網を混乱させ、耐久性に優れるプトレマイオスで突撃、母艦プトレマイオスの中からケルディムがメメントモリを狙撃する訳である。もう判ってると思うが、この作戦でのアレルヤの役割こそ電池であった。プトレマイオスのトランザム電池となり、かの艦にトランザムによる速度を与える役割だ。

常識的に考えてだ。ダブルオーが格闘機、セラヴィーが重装甲砲撃機、ケルディムが遠距離狙撃機、アリオスが高機動霍乱機である。ケルディムが狙撃役は鉄板として、陽動役はどう考えてもダブルオーとアリオスと言うか本来の用途である敵陣霍乱以外の何に使うのかという話なのだが、ソレスタルビーイング指揮官スメラギはアリオスを電池に選んだ。恐らく、アリオスを電池に選んだのではなくアレルヤを電池に選んだのだろう。

他のガンダムと一緒にトランザム電池になっている時も、トランザムの掛け声をするのは何故か必ずアレルヤがやってるというのもポイントである。他のガンダムも格納されてる時は一緒にトランザムしてると考えた場合、トランザム電池になった回数は他のガンダムと大して変わらない事になるが掛け声だけは渡さないという電池男アレルヤの意地なのであろう。

更に、前述の通りGNドライブは五基しかなく、GNアーチャーは内臓しているGN粒子保存庫に貯蔵されたGN粒子で動いている。そして最終決戦中、GNアーチャーのGN粒子がなくなり出た台詞が「合体を!」である。それはつまりアリオスと合体してGN粒子をチャージする事であり、即ち、アリオスはこの台詞によって母艦の電池から支援機の電池へと進化を遂げたのである。

又、ニコニコ大百科にもあったが、最終決戦では一話で電池被弾固定砲台の一人三役をこなすという離れ業を演じており、まさにアレルヤの集大成と言えるであろう。最後の戦いでは復活したハレルヤと共闘して強敵を一機撃破し、直後何事もなかったかの様に落とされるという一期へのオマージュであった。

彼こそ、ミズシマ・シュヘンベルクが理想とした電池人間の体現者であろう。


尚、劇場版では一転大活躍である。長期休暇を貰って巡礼の旅に出た為一年以上MSには乗っていない筈なのだが、新型にして初の複座型ガンダムであるハルートを二期最終話で復活したハレルヤ、そしてと共に乗りこなし戦場を駆け巡り大活躍した。

ただ、忘れてはならない事が二つある。

相方として乗っていたのは嫁のソーマ・ピーリスであり、複座型である以上、目立たないだけで二人の戦果である事。そしてアレルヤはハレルヤの復活により「本当の超兵」としても復活したが…実は、嫁のソーマも二重人格であり、本能を司るソーマと理性を司るマリー・パーファシーがいた。そして、劇場版ではソーマとマリーの人格を交互に出せる様になった。

つまりソーマも本当の超兵となったのであり唯一の本当の超兵というアレルヤのアイデンティティは失われたのである。全然目立たない要素だが、ある意味二期の酷い扱いより酷い事ではなかろうか、これ。なんだかんだでTVでは唯一の「本当の超兵」だったんだぞ、アレルヤは…

劇場版ガンダム00の歴史的意義について 後編

2010年12月05日 01時38分45秒 | アニメ、ゲーム、映画等
まぁ、そういう訳で、MSVはミリタリー色が強いのである。我々軍事オタクは、「Ⅳ号戦車にも色々種類があってー、A型が先行量産型でD型は後面と側面装甲が20mmになって後期型は更に増加装甲がついて48口径砲になってー、F型はFとF2があってF2はG初期型とも呼ばれててー」といった感じの薀蓄を溜める事に言い表しようのない至福を感じるのだが、それと同じである。

ガンダムはよく元祖リアルロボットと言われるが、ロボットを本格的に兵器として、工業製品として扱ったのは確かに本作が初めてである。んで、男の子はやっぱりアニメの内容もだがロボットにとびつくものであるから、そこに、子供の喜ぶ要素その2ミリタリーをくっつけた訳だな。

で、これが物凄い当たった。

どれぐらい当たったかというと、まぁこれも難しいのだが…そうだな。ガンダムの次はZだった訳だが、Z放映直前は主人公はジョニー・ライデンって噂が立ったレベルで当たった。常識的に考えてニュータイプでもないキャラが主役張れる訳がないのだがそんな噂が立ったのである。

しかしこれによる弊害も生じてしまった。つまるところ、ガンダムのえせミリタリーアニメ化である。もっと言えばガンダム=ミリタリーという幻想の誕生だ。

ガンダムは前にも言った通りSFである。んでSFはSFでも科学考証とか細かい事を考えないSFであった。こういうSFも王道SFの一つである。ここの読者はSFの作品名を言ってもよくわからんと思うので、さっきから何度も言ってるスター・ウォーズを例にとろう。

あれは宇宙戦争ものだ。宇宙戦争ものである。宇宙戦争もの。もう一度確認する。宇宙戦争ものだ。しかし、アナキンとかルークとかオビ=ワンを見よ。チャンバラしておる。それに主力機であるXウィングとか、アレ、どこをどうやったらそれが大気圏で飛ぶのかという形状である。大体翼がX字描いてるって色々おかしいだろうが、という話だ。

勿論、ガンダムにしろスター・ウォーズにしろある程度の設定はある。しかし、それは考証というよりでっちあげに近いもので、例えばジェダイの騎士がチャンバラするのは銃技を無効化する剣技を身に付けているから、ガンダム世界で有視界戦闘するのはミノフスキー粒子のせいでレーダーが利かないからである。

しかし、SFというのはそれでいいのだ。レーダーが利かないからって何故ロボットになるなんていう愚かな突っ込みはどうでもいいのである。取り敢えずレーダーが利かなくて、ロボットがいる世界。そんでもって世界規模で戦争していて、ニュータイプという人類の革新の可能性がある世界。そんな世界の中で、ホワイトベースという戦闘艦で戦わざるを得なくなった少年少女達の青春成長記。

それがガンダムという作品だったのである。


しかしながら、そこにミリタリーが入り込んでくると色々問題となる。端的なのが、ジオン脅威のメカニズムたるドップとかマゼラアタックである。例えばドップだが、これはジオンの主力戦闘機で地球の制空権確保に貢献した機体だ。んでどんなんかってこんな機体である。これをミリタリー的に考えてみよう。

飛べるか、ボケ。

そう、初代ガンダム否定に繋がってしまうのである。Gアーマーなんかは玩具を出すために登場したっていう要素の強い機体だったが、それ故により「リアル」を追求していた劇場版では消えた。しかしドップは相変わらず出ている。もしガンダムの目指した「リアル」がミリタリーであれば、ドップも消える筈だ。しかしそうではなかった。

スタッフ自身、ロボットが戦場で使えるなんて思って作ってはいないのである。あくまでロボットは「嘘」であり、その「嘘」を本当っぽく見せる手段がミノフスキー粒子とかリアルロボット志向だったのだ。「本当っぽい」のと「本当」は違うのである。

これがメカデザインだけの問題で終わっていれば良かったのだが、このミリタリー志向は話の内容にまで顔を出した。Zとかはまだ人類の革新としてのニュータイプが主題になってたが、そのニュータイプってのも時代が下るにつれファンネルが操れる人とか単純に強い人程度の意味になっていった。

戦争も初代ガンダムからの主題だったが、宇宙戦争系SF(銀河英雄伝説とかな)的なものだった。が、時代が下ると、どちらかと言うと戦争映画的な作品が増えていった。ガンダムの本質がだんだんと変わっていったのである。その流れを一段と強めたのが、「機動戦士ガンダム0083-stardust memory-」であった。

これは、MSVから綿々と受け継がれたガンダム式えせミリタリーの集大成である。ジオンは一年戦争で敗れた訳だが、どっからどうみてもドイツ軍にしか見えないジオン軍残党の皆さんが最後の一花を咲かせようと奮闘するのを無能な主人公が結果的に助ける話主人公達が阻止しようとするが失敗する話だ。

当時、ガンダムは富野が作ったF91とこのOVA0083の二正面作戦で展開されていた。当然F91はニュータイプとか一応あるにはある。一方0083はそんなもん一切ない作品で、ジオン軍のおっさん達が「天佑は我にあり!」とか「我々はスペースノイドの真の解放を掴み取るのだ!」とか「哀れ! 志を持たぬ者を導こうとした我が身の不覚であった!」とかひたすら言ってるアニメである。

どう考えても何かずれてる筈なのだが、こっちの方が当たった。

しかしまぁ、私はえせミリタリーガンダムそのものは否定しない。嘘じゃないぞ。えせミリタリーとてガンダムの一部である。ガンダムを構成する様々な要素の一つがえせミリタリーである事は間違いなく、そのえせミリタリーに正面から取り組んだ初の映像作品として0083が誕生した事自体は喜ばしいと言える。出来が悪いのは別として。

しかしながら、問題はその後の展開だ。0083系のガンダムこそ真のガンダムと祭り上げられたのである。つまりえせミリタリーこそガンダムの本質という事になってしまったのだ。

さっきも似たような事を言ったが、私は様々なガンダムが存在して良いと思っている人間である。故にえせミリタリーガンダムもあっていいと思う。しかし、えせミリタリーガンダムを信奉する連中は全く逆でえせミリタリーガンダム以外を全く認めないのである。

その典型が種である。種はとても叩きやすい存在で(種以前はWが叩きやすかった)、何でかと言うとアレは基本的に21世紀のスタッフでファーストガンダムを作ろうというアニメであるから、大体に初代ガンダムに忠実なのである。ただまぁMSVとか小説版も含めて「ファースト」として定義しておるので、えせミリタリーも一応内包はしてるんだが、ともかく。

言ってみれば、種は、ガンダムが初代からえせミリタリー万歳に絞られていくまでに絞りカスとして取り除かれたのが全部入ってる訳だ。それなら初代ガンダム叩けばいいじゃないかという話だが、言ってみれば初代は旧約聖書であり0083が新約聖書みたいな関係なので叩けない。彼らにとってどんなに問題があってもな。

しかしながら、旧約聖書と同じ内容でありながら違う作品として作られた種は好きなだけ叩けるのである。ちなみに、種は前半好きで後半嫌いって奴も多いんだが、それは後半の種の内容は初代ガンダムをなぞってる訳ではないからである。

前半は完全に初代をなぞってて、小説版のセイラがアムロを誘って寝た上で「兄を殺しなさい」ってシーンまで再現されてるが、後半からは00とかWとかに近い展開になるからな。以前も言ったが、種の後半はアムロに対してそんだけ強いんだったらお前他にやる事あるだろって言ってみた内容なのだ。

話が逸れた。


ともかく、ガンダムとは本来SFなのである。にも関わらず、えせミリタリー色ばかりが強まっていってしまった。その集大成がMSIGLOOであり、私はこの作品が大っ嫌いなのだがこの辺についてはまた別の機会に語るとしてだな。この作品ではついにアニメである事をやめた。ネタバレが多いのでアレだがまぁここの写真だけ見てくれ。

なんかもうアレだな。色々と。

勿論、さっきから何度も言ってる通り私は「こういうのもアリだな」という形でなら、こういったタイプのガンダムも歓迎したい。しかし現実には、えせミリタリー信奉者によってMSIGLOOは0083に代わる新たなる聖典として祭り上げられており、とてもではないがそんな扱いではない。むしろこういうガンダムこそが本来のガンダムみたいな扱いを受けておる。


そんな風潮の中でなのだ、00の劇場版が出たのは。これには大変大きな歴史的な意義がある。何故なら、SF風戦争ものと戦争映画はどこかしら似ているところはあるが、戦争映画にゃ異星人なんて絶対出てこないのであり、これは明らかに「SF」であると言わざるを得ないのである。

しかもそれが未知との遭遇系SFでありながら、SF風戦争ものとしてのTV版と無理なく繋がっている。元々初代ガンダム自体、ニュータイプっていう名のエスパーが出てくるアニメである。正直言って異星人が出てきてもあんまり驚かない。と言うか、ジオンの首都ズム・シティとかなんかガミラスっぽいし。舞台装置とかは、正直00の方が余程異星人とか出てこなさそうな感じである。

結局初代はZ以降歴史が続いてるし、OVAとかMSVで周辺をガチガチに固められてるから異星人とか出てこなさそうなだけで、初代の次のアニメになんか出てきても私はそこまで驚かないと思う。要は、異星人が出てきても「頑張れガンダム! 地球を守れ!」とかならなきゃいいのである。その点を00はきちんと抑えていた。

主役機00クアンタも殆ど戦闘しなかったが、あれでいいのである。だってアレは、「最強の戦闘力を備えた和平と対話を求める機体」なんだから。TVでソレスタルビーイングがやってた「平和の為に武力を振るう」為の機体である「ガンダム」、あれと本質は変わらん。

ともあれ、00はガンダム本来の原点であるSFに回帰し、その一つの可能性である「未知と遭遇するガンダム」を見事にやってみせた。私はそこを大きく評価したい。勿論、(確実にそんなことにはならないが)これを起点に未知と遭遇するガンダムが大流行したらそれはそれで嫌である。あくまでガンダムが持つ無限の可能性の一つとして未知との遭遇をやって見せた、私はこの劇場版のそこを評価しているのである。



長々と話したが、まぁ難しい事を考えんでもちゃんと面白い映画である。テレビを見た人ならオススメできる。