さて、先日お姉チャンバラを買った。
何を血迷ったかとか言われそうなのだが、先日、いわゆるネットサーフィンをしておったところ、お姉チャンバラシリーズは実は面白いという情報を入手したのである。
考えてみれば、THE SIMPLEシリーズは『下手な鉄砲数撃っても当たらない』シリーズな訳だが、稀有な名作もまた存在する。例えば地球防衛軍である。
この地球防衛軍はシリーズ化されており、2、更にXBox360では3(内容は1のリメイクだが)も発売されておる。内容は、なんかよくわからんが変な生物が地球を占領しにきたから後はよろしく、主人公という3Dアクションゲームである。3だと味方もいるのだがな。
基本的に熱血系の硬派アクションで、色々銃を替えてみたり、HALOとかみたいに戦車とかを乗り回してみたりしながら巨大な虫とかUFOとかを殺戮していくゲームだ。私はやった事はないのだが、相当練りこまれたアクションであるらしい。
2までは味方など一人とておらず、自分ひとりで必死に敵を殺して回らなければならなかったのだが3では味方も登場する様子である。今までEDF(Earth Defence Force=地球防衛軍)という名前だけはいくらでも出てくるのに一向に味方が出てこなった訳だが、見たところ、熱血の極みであり暑苦しい事この上ない。普通のステージですら
味方:
「目をつぶってても当たるぜ!」
味方:
「弾丸の味はどうだ!」
味方隊長:
「死ぬまで戦え!」
味方隊員:
「「「「イエッサー!!」」」」
という具合であり、下手をすると「E・D・F!E・D・F!」と連呼し始める。世界各地のEDFが壊滅し、残った戦力で最後の攻勢をかける事になる最終ステージでは
本部の中の人:
「EDFは敵に背を見せない!総員、戦闘開始せよ!」
味方:
「どうせもう帰る場所は無いんだ!この命くれてやる!」
味方:
「この戦争、楽に勝てると思うな!」
味方:
「お前らのせいでみんな死んだんだ!畜生がっ!」
という具合である。最早インデペンデンス・デイ状態であり、まぁそういうのが好きな人はゲイツ箱の購入を検討しても良かろうと思う。ラストステージの熱さが尋常ではない為、一応リンクを貼っておく。
それはさておき、お姉チャンバラである。私が買ったのは初代な訳で、勿論作りこみの甘い部分はいくらでもある。例えば、マップ移動に使用する扉に触れると自動で移動してしまう為、扉方向に吹き飛んだ敵に追撃を入れようとしたらNow Loadingになってしまう事があるし、カッコつけてジャンプで扉に飛び込むと結構高い確率でバグる。あと、病院ではベッドにハマってしまったりする事もあるらしいな。後者二つはまだであった事のない現象なんだが。
しかし、私の中での評価は
三国無双2≧デビルメイクライ3>(越えられない壁)>お姉チャンバラ>(越えられない壁)>三国無双4
である。ちなみに無双3は遥か彼方に飛んでいったクソゲーであるからこの式の中には出てこない。また、デビルメイクライ(初代な)はやった事はあるもののまったくもってやりこんでおらんから判らん。
で、無双2、デビル3、姉チャン、無双4という四つのゲームを例に等号で評価してみた訳だが、姉チャンが無双とデビルを足して2で割ったようなゲームだからこんな風になっておる。
さて。何故無双2とデビル3及びお姉チャンバラと無双4の間には超えられない壁があるのだろうか。これは簡単に言ってしまえば、「やりこみ要素」である。ここで勘違いしてはならないのは、「やりこみ要素」というのは「やりこませ要素」ではないという事である。
例えば、無双4はやりこませる要素はいくらでもある。キャラが増えておるからそいつらを全員極限まで鍛えるとなると無双2より大変だ。だから、「やりこみ要素」が多いように見える。しかし、残念ながらこれは「やりこませ要素」に過ぎないのである。
「やりこみ要素」というのは、プレイヤーが自発的にやりたくなる要素の事である。登場キャラ全員をMAX強化など、その作品に余程の愛着が無い限り面倒の極みだ。我々はそんなつまらない事の為にゲームをしておるのではない。楽しみたいからゲームをしておるのだ。
例えば、デビル3には「挑発」というものがある。セレクトボタンで出るのだが、押すとその名の通り敵を挑発してくれる。驚くほど無駄である。あのゲームは悪魔どもを斬ったり殴ったり撃ったりして蹂躙していくゲームであるから、そもそも挑発など必要ない筈だ。
だが、楽しい。無駄であるからこそ楽しい。敵をまとめて吹き飛ばし、「huh...what's wrong?」とか言ってみたり、ビビリモーション(短時間に大量の敵を殺すと悪魔どもが主人公を怖がって後退さる)してる敵に「You scared?」とか「Come on here me!」とか言ってみたり、出てきたばかりのボスに走り寄って「YOU SHALL DIE」とスタイリッシュデビルハンターっぷりを見せ付けてみたりと、楽しいのである。
一応、挑発するとDTゲージというものが溜まるから不要な技ではないのだが、本来なら流れる様なコンボを連発して悪魔どもを鏖殺していくゲームなのだから、そのコンボを止めてしまう挑発は不要な要素である様に見える。しかし、不要なものこそゲームに一番必要なものなのだ。不要であるから楽しいのである。
無双2では、いらないキャラ筆頭はビーム軍師諸葛亮先生である。彼はただでさえ三国志という歴史ものなのに何の脈絡もなくビームを撃つばかりか、そのビームが泣けてくるぐらいに弱く、しかも、それでもビームを撃たないと生きていけないというナイスガイである。
だが、これでいいのだ。そもそも諸葛亮は軍師であり、一騎当千の武将として戦場を駆け巡るキャラではない。だが三国志である以上出さない訳にはいかない。だから弱いキャラとして設計されて当然であり、ただ弱いだけではつまらないからよし、ビームだと考えたオメガフォースの中の人の慧眼には感心せざるを得ない。
何故なら、無双はゲームシステムの関係上射撃ほど弱いものはないのであり(敵の弓は怖いんだけどな)、ついでにビームならネタキャラとして笑える。これが無双3以降みたいにビームが超絶強化されてビームで敵軍を薙ぎ払う諸葛亮先生になってしまうと、途端につまらなくなるのである。
やりこみ要素は不要なものにこそ宿る。不要であるからこそ、敵が目の前にいるのに挑発したくなる。不要であるからこそ、諸葛亮ビームでクリアを目指したくなる。無論、前提としてそのゲームが面白いというのは必要だが、不要なものを上手く織り交ぜているかどうかでやりこみ要素というのは大きく変わる。
これが無双4になると、鬼難易度だった難易度最強がぬるぬる難易度になり、その上どの武将も均等な性能になるように調整された結果どいつもこいつも強くなってしまっている。これでやりこめというのは、開発者がプレイヤーにお使いをさせているに過ぎないのである。
士気MAXの味方が士気0の敵に敗走させられたりするしな。4。
こういう事を考えるにつけ、カプコンは神会社だと思う訳である。私は別に信者ではないが、デビルメイクライとかに限らず、あの会社のゲームはほぼ必ずと言っていいほどやりこみ要素がある。「やりこませ要素」ではなく「やりこみ要素」があるのだ。元がストリートファイターの会社であるから、歴史ゲーばっか出してたKOEIとは雲泥の差がある訳だ。
んで、お姉チャンバラだが、やりこみ要素はどうかと言われると、ある。開発期間の短さかそれとも予算によるものか、デビル3や無双2などには及ばないものの、無双4など遥か彼方に置き去ってしまうぐらいにある。ただ、何せ多量のバグや不案内なマップ、適当の極みにあるボス戦など、どうしても荒削りな部分が多いから、その分無双2やデビル3との間にはやっぱり越えられない壁ができてしまうのだ。
そんな訳で、今はやりこみ要素が素敵なお姉チャンバラを楽しんでおる次第。しかし、シンプルシリーズなのに無双4より爽快感があるってのはどうなんだ。KOEI。
5がクソゲーでない事を願うばかりだが、多分クソゲーなんだろうな。
何を血迷ったかとか言われそうなのだが、先日、いわゆるネットサーフィンをしておったところ、お姉チャンバラシリーズは実は面白いという情報を入手したのである。
考えてみれば、THE SIMPLEシリーズは『下手な鉄砲数撃っても当たらない』シリーズな訳だが、稀有な名作もまた存在する。例えば地球防衛軍である。
この地球防衛軍はシリーズ化されており、2、更にXBox360では3(内容は1のリメイクだが)も発売されておる。内容は、なんかよくわからんが変な生物が地球を占領しにきたから後はよろしく、主人公という3Dアクションゲームである。3だと味方もいるのだがな。
基本的に熱血系の硬派アクションで、色々銃を替えてみたり、HALOとかみたいに戦車とかを乗り回してみたりしながら巨大な虫とかUFOとかを殺戮していくゲームだ。私はやった事はないのだが、相当練りこまれたアクションであるらしい。
2までは味方など一人とておらず、自分ひとりで必死に敵を殺して回らなければならなかったのだが3では味方も登場する様子である。今までEDF(Earth Defence Force=地球防衛軍)という名前だけはいくらでも出てくるのに一向に味方が出てこなった訳だが、見たところ、熱血の極みであり暑苦しい事この上ない。普通のステージですら
味方:
「目をつぶってても当たるぜ!」
味方:
「弾丸の味はどうだ!」
味方隊長:
「死ぬまで戦え!」
味方隊員:
「「「「イエッサー!!」」」」
という具合であり、下手をすると「E・D・F!E・D・F!」と連呼し始める。世界各地のEDFが壊滅し、残った戦力で最後の攻勢をかける事になる最終ステージでは
本部の中の人:
「EDFは敵に背を見せない!総員、戦闘開始せよ!」
味方:
「どうせもう帰る場所は無いんだ!この命くれてやる!」
味方:
「この戦争、楽に勝てると思うな!」
味方:
「お前らのせいでみんな死んだんだ!畜生がっ!」
という具合である。最早インデペンデンス・デイ状態であり、まぁそういうのが好きな人はゲイツ箱の購入を検討しても良かろうと思う。ラストステージの熱さが尋常ではない為、一応リンクを貼っておく。
それはさておき、お姉チャンバラである。私が買ったのは初代な訳で、勿論作りこみの甘い部分はいくらでもある。例えば、マップ移動に使用する扉に触れると自動で移動してしまう為、扉方向に吹き飛んだ敵に追撃を入れようとしたらNow Loadingになってしまう事があるし、カッコつけてジャンプで扉に飛び込むと結構高い確率でバグる。あと、病院ではベッドにハマってしまったりする事もあるらしいな。後者二つはまだであった事のない現象なんだが。
しかし、私の中での評価は
三国無双2≧デビルメイクライ3>(越えられない壁)>お姉チャンバラ>(越えられない壁)>三国無双4
である。ちなみに無双3は遥か彼方に飛んでいったクソゲーであるからこの式の中には出てこない。また、デビルメイクライ(初代な)はやった事はあるもののまったくもってやりこんでおらんから判らん。
で、無双2、デビル3、姉チャン、無双4という四つのゲームを例に等号で評価してみた訳だが、姉チャンが無双とデビルを足して2で割ったようなゲームだからこんな風になっておる。
さて。何故無双2とデビル3及びお姉チャンバラと無双4の間には超えられない壁があるのだろうか。これは簡単に言ってしまえば、「やりこみ要素」である。ここで勘違いしてはならないのは、「やりこみ要素」というのは「やりこませ要素」ではないという事である。
例えば、無双4はやりこませる要素はいくらでもある。キャラが増えておるからそいつらを全員極限まで鍛えるとなると無双2より大変だ。だから、「やりこみ要素」が多いように見える。しかし、残念ながらこれは「やりこませ要素」に過ぎないのである。
「やりこみ要素」というのは、プレイヤーが自発的にやりたくなる要素の事である。登場キャラ全員をMAX強化など、その作品に余程の愛着が無い限り面倒の極みだ。我々はそんなつまらない事の為にゲームをしておるのではない。楽しみたいからゲームをしておるのだ。
例えば、デビル3には「挑発」というものがある。セレクトボタンで出るのだが、押すとその名の通り敵を挑発してくれる。驚くほど無駄である。あのゲームは悪魔どもを斬ったり殴ったり撃ったりして蹂躙していくゲームであるから、そもそも挑発など必要ない筈だ。
だが、楽しい。無駄であるからこそ楽しい。敵をまとめて吹き飛ばし、「huh...what's wrong?」とか言ってみたり、ビビリモーション(短時間に大量の敵を殺すと悪魔どもが主人公を怖がって後退さる)してる敵に「You scared?」とか「Come on here me!」とか言ってみたり、出てきたばかりのボスに走り寄って「YOU SHALL DIE」とスタイリッシュデビルハンターっぷりを見せ付けてみたりと、楽しいのである。
一応、挑発するとDTゲージというものが溜まるから不要な技ではないのだが、本来なら流れる様なコンボを連発して悪魔どもを鏖殺していくゲームなのだから、そのコンボを止めてしまう挑発は不要な要素である様に見える。しかし、不要なものこそゲームに一番必要なものなのだ。不要であるから楽しいのである。
無双2では、いらないキャラ筆頭はビーム軍師諸葛亮先生である。彼はただでさえ三国志という歴史ものなのに何の脈絡もなくビームを撃つばかりか、そのビームが泣けてくるぐらいに弱く、しかも、それでもビームを撃たないと生きていけないというナイスガイである。
だが、これでいいのだ。そもそも諸葛亮は軍師であり、一騎当千の武将として戦場を駆け巡るキャラではない。だが三国志である以上出さない訳にはいかない。だから弱いキャラとして設計されて当然であり、ただ弱いだけではつまらないからよし、ビームだと考えたオメガフォースの中の人の慧眼には感心せざるを得ない。
何故なら、無双はゲームシステムの関係上射撃ほど弱いものはないのであり(敵の弓は怖いんだけどな)、ついでにビームならネタキャラとして笑える。これが無双3以降みたいにビームが超絶強化されてビームで敵軍を薙ぎ払う諸葛亮先生になってしまうと、途端につまらなくなるのである。
やりこみ要素は不要なものにこそ宿る。不要であるからこそ、敵が目の前にいるのに挑発したくなる。不要であるからこそ、諸葛亮ビームでクリアを目指したくなる。無論、前提としてそのゲームが面白いというのは必要だが、不要なものを上手く織り交ぜているかどうかでやりこみ要素というのは大きく変わる。
これが無双4になると、鬼難易度だった難易度最強がぬるぬる難易度になり、その上どの武将も均等な性能になるように調整された結果どいつもこいつも強くなってしまっている。これでやりこめというのは、開発者がプレイヤーにお使いをさせているに過ぎないのである。
士気MAXの味方が士気0の敵に敗走させられたりするしな。4。
こういう事を考えるにつけ、カプコンは神会社だと思う訳である。私は別に信者ではないが、デビルメイクライとかに限らず、あの会社のゲームはほぼ必ずと言っていいほどやりこみ要素がある。「やりこませ要素」ではなく「やりこみ要素」があるのだ。元がストリートファイターの会社であるから、歴史ゲーばっか出してたKOEIとは雲泥の差がある訳だ。
んで、お姉チャンバラだが、やりこみ要素はどうかと言われると、ある。開発期間の短さかそれとも予算によるものか、デビル3や無双2などには及ばないものの、無双4など遥か彼方に置き去ってしまうぐらいにある。ただ、何せ多量のバグや不案内なマップ、適当の極みにあるボス戦など、どうしても荒削りな部分が多いから、その分無双2やデビル3との間にはやっぱり越えられない壁ができてしまうのだ。
そんな訳で、今はやりこみ要素が素敵なお姉チャンバラを楽しんでおる次第。しかし、シンプルシリーズなのに無双4より爽快感があるってのはどうなんだ。KOEI。
5がクソゲーでない事を願うばかりだが、多分クソゲーなんだろうな。