霧島家日誌

もう何が何だかわからないよろず日誌だ。

ガンダムマイスターとは一体何だったのか

2010年12月24日 18時50分51秒 | アニメ、ゲーム、映画等
ごきげんよう諸君、ここんとこ寝込んでばっかりの霧島である。お陰で記事も全然書いておらんがいかがお過ごしかな。寝込んでるという事は体調が悪いって事なんだがそれも当たり前で、全然寝れないのだ。眠気はあるんだが寝れないという奴で、しかも寝れたとしても二時間おきに目が覚める為寝た事にならない。ちゃんと普通の時間帯に寝れたとしても朝起きた時には疲れ果てて身体がだるいという本末転倒な事態に発展しているのである。

ところで、劇場版ガンダム00だが結局予約した。amazonで。そしたら昨日発送メールが届いた。流石にクリスマス商戦に発売するものは発売日に届けるつもりの様だな。是非ともフライング配達して欲しいが、まぁ発売日に届けば儲けものである。amazonで予約した時点で発売日に届くなど半ば諦めてたんだから。


んで、昨日は私の部屋を掃除しておった。年末だというのもあるのだが、予約した00のディスク、ブルーレイなのである。私のデスクトップPCの光学ドライブはPLEXWRITER PREMIUMでな。ここにもあるとおり発売当時の最先端技術を使用したCD-RWの最終進化系ドライブである。

まぁ当然、ブルーレイなんて読めん。だからブルーレイドライブを新しく買ったのである。パイオニアのBDR-206BK/WSだ。一応ではあるがBD-Rにも書き込める。まぁともあれそんな訳で久しぶりにパソコンの中を開け、ドライブ交換がてらこの間買ったエアダスター(圧縮空気で埃を吹っ飛ばす奴)を吹きかけたら部屋の中が色々大変な事になったのである。

流石我がPC、埃だらけだ。んで掃除に踏み切ったのだな。

その掃除の間とか、先日から家の手伝いをしてる時とかにTVの00一期を見直しておった。そろそろトリニティ登場というところまで見たんだが、先日書いた電池アレルヤの記事が一部間違っていたらしい。先日の記事では三回目の出撃でアレルヤがいきなり動かなくなったと書いたが、実際には三回目の出撃の直前、新型機の試運転中のソーマと脳量子波が干渉して倒れている。

又、ソーマと戦場であいまみえるのは中盤になってからなので、序盤からいきなり使えないという事はなかった様だ。序盤は他のガンダムと同様、最新鋭量産機の六倍の出力を生かしてひたすら弱いものいじめに従事してちゃんと戦果をあげている。

しかしまぁ、その新型試運転中のソーマと干渉した時倒れたのが低軌道ステーションの街中であり、ぶった倒れたばかりか別人格ハレルヤが初登場。公衆の面前で「誰だ、俺の頭ん中勝手に入ってくる奴は!」「殺すぞ!」と叫んでいたあたり電池の片鱗はここにあったのかもしれない。

この時ソーマは錯乱して事故を起こすのだが、アレルヤは倒れただけである。なので、脳量子波干渉対策が施されたのがソーマだけなのも当たり前だ。まぁ初「頭がぁぁぁぁ」の後完全に無対策なのは一緒だがな。


しかし、特に一期00を見ていて思うのはガンダムマイスターとは一体何だったのかという事である。

ソレスタルビーイングはまぁ言ってみれば国際テロ組織だが、その目標は世界からの戦争の根絶である。まぁ正確には、人類が人類同士で戦争する様な状態で外宇宙に進出する事態を防ぎ、やがて来るであろう異星人との対話に備える事だ。つまり人類同士で「戦争」するのではなく「対話」し、やがては宇宙人とも「対話」しようという話である。「対話」にはGN粒子による人類の変革も関わってくるが、それは置いておこう。

さて、創設者イオリア・シュヘンベルクは考えた。戦争ってのは、要するに武力を行使するから起こるのであって、戦争を根絶するなら武力を行使する者を片っ端から叩けばいい。という事は実際に戦争してる軍隊を叩くのは勿論、テロ組織をも攻撃する必要しなければならない。つまり、世界中のあらゆる戦争、紛争問題に武力介入する必要があるのである。

となると、米国をはじめとする世界中の国家に喧嘩を売って勝たねばならん。その為のガンダムなのだが、イオリアが生きていた時代(イオリアはソレスタルビーイングの創設者だが、実際に武力介入が始まったのは二百年以上後の話)にはそういう兵器はなかった。彼は2090年代に壮年を迎えた人間であり、当時は戦車とか飛行機が軍隊の主力であった。

テロリストが、多数の正規軍に勝つには主導権の確保と迅速な機動力が必要である。少数の精鋭機動部隊で奇襲気味に敵陣へと攻め入り、敵陣を引っ掻き回すだけ引っ掻き回して敵が態勢を立て直す前に戦線を離脱する…これが基本戦術だ。軍隊と違って地域を制圧する事でなくあくまで破壊活動が目的なので、敵部隊を破壊したら逃げればいいのだ。

しかし、さもありなん。

戦車では逃げられない。

我が自衛隊有する九〇式戦車は快速戦車として知られるが、それでも最高時速70kmが限界だ。2090年段階での戦車も100kmを越えないだろう。そもそも将来の戦車はいかに軽くするかが課題といわれてるぐらいだしな。レオパルドで60トンある。

又、戦車でソレスタルビーイングが武力介入を行う場合どうやって戦場へ運ぶかが問題である。以前も言ったと思うが、戦車が長距離を自力移動するとキャタピラがブチブチ切れる上足回りに負担がかかる為専用の輸送車両が必要となる。更に海を超える場合は輸送用の船舶が必要だ。

更に戦車には随伴歩兵が不可欠であり、少数の戦車では威力を発揮できないのである程度の数を揃える必要がある。結果、武力介入の為の実働部隊が大型化する。しかも、意外と知られていないが、実働部隊と比べて兵站部隊というのは非常に大規模な組織である。兵站ってのはつまり、実戦部隊連中に食事を提供し、兵器を配備し、その兵器を整備し、弾薬を補充し…といった事柄なのだが、こういう連中は実戦部隊の二倍も三倍も必要である。そして実戦部隊の規模が大きくなればなるほどそれを養う兵站部隊も肥大化する。準備段階でバレる事必至である。

部隊の肥大化による弊害は他にもある。交換用の機材、砲弾などの製造に用いる資材が大量に必要になるのだ。その入手ルートでも簡単にソレスタルビーイングの情報がバレてしまう。

一方飛行機は、確かに空を飛んでいる間は強い。速度も出るから戦場への突入及び離脱も迅速に行える。しかし弾数が極端に少ない。諸君はエースコンバットなどで50発ぐらいミサイル積んだ戦闘機に慣れているかもしれんが、例えば米軍の最新鋭機F-22の一般的なミサイル搭載量はである。一応増やせば6、ステルス性を捨てれば10にはなるがステルス性を捨てた時点で性能の半分を捨てたと同じだ。

故に、飛行機もやっぱり数が必要になる。ミサイルの数が4とか6では話にならない。その上飛行機は着陸しないといけないから飛行場が必要であり飛行場所在地でバレる可能性がある。MSはどこにでも隠れられるが、飛行場は一定以上平面が続いてないといけないからな。強化アスファルトで地面を覆っておかないと離陸で地面が溶けるし。

斯様に、既存の兵器での武力介入はほぼ不可能である。そこでイオリアが考え出したのがGNドライブとMSであり、機動兵器ガンダムであった。イオリアは太陽光発電システムと軌道エレベーターの基礎理論を確立した人間として作中語られているが、よーく見るとプロフィールの端っこにのちのモビルスーツとなる人型作業機械を開発とも書いてあるのだ。


MSの最大の特徴は陸も空も海も宇宙もコレ一本という点にある。戦車なら地上のみ、飛行機なら空中のみというのが従来兵器の発想なのだが、モビルスーツは全領域で使う事ができる万能兵器である。この技術が成熟すれば、ソレスタルビーイングは実働部隊をMSのみで構成すればいいという事になり組織の大幅なスリム化が可能となる。

更にガンダムの中核となるドライブことGNドライブは既存の動力機関とは比べ物にならないパワーを発揮する事が可能である。実際、イオリアがGNドライブの基本をデザインしたのは2090年代と思われるにも関わらず、ガンダムエクシアは2312年時点の最新鋭量産機フラッグの六倍のパワーを発揮した。

故に、このGNドライブによって構成されたMSを投入する事で超少数精鋭部隊による武力介入が可能となるのである。普通に新型兵器を開発しても十年二十年と経てば確実に追いつかれてしまうが、GNドライブは作るのに80年かかる為追いつかれる恐れはない。まぁ実際には擬似GNドライブって技術ができてしまったんだが、これとて実際にGNドライブを作ったり調べたりしてみないとわからん技術だからな。

さて、このGNドライブ、特筆すべきは永久機関だという事である。まぁ実際には半永久機関といったところで永遠に動き続ける訳ではないのだが、百年ほっといても普通に動くレベルであり、兵器としては永久機関と言っていい。この永久機関を動力にする事によりガンダムの航続距離は無限となる。

既存の兵器、例えばF-22は航続距離が2700km。勿論これは一番燃費のいい時の話で、戦闘中は物凄い勢いでガソリンを食べる。故に、ガソリンをギリギリまで使っても、まぁ東京から上海へ行って帰ってくるぐらいが限界である。しかしGNドライブを使えば東京を出発して上海を攻撃し引き返してハワイへ離脱という芸当ができるのだ。

更にこのGNドライブが放出するGN粒子は、圧縮する事でビームライフルの弾にできる。勿論ビームサーベルの刃にもなる。この為実弾兵器の搭載はほぼ不要となり砲弾用資材購入が不要となり、更なる組織のスリム化、情報の隠蔽が可能となる。装甲材もGN粒子を染み込ませた特殊装甲板なので、電装品以外は単純な鋼材を買えばガンダムの補修もできるのである。


斯様に、イオリア・シュヘンベルクが戦争根絶の為の武力介入用私設武装組織を構想した際、実働部隊の中核にガンダムを据えた組織というデザインに行き着いたのは当然の事であった。実戦部隊の数を削る事さえできれば兵站部隊の数も減り、結果、組織自体を小さくできるのだ。

逆に言えば、実戦部隊は数を削られる以上強くなければならない。結局ソレスタルビーイングの実働部隊はガンダム四機と戦闘輸送艦一隻となったが、四機で世界中の勢力を相手にせねばならないのである。そしてガンダムの性能はそれに足るものであった。先程言ったとおり最新鋭量産機の六倍のパワーを持ち、航続距離は無限で限界戦闘時間もほぼ無限、単独での大気圏突入も可能だ。

しかし。

しかしだ。

色々と芳しくない。


確かに弱いものいじめシーンは多いのだが、苦戦するシーンも目に付く。その理由は間違いなく一つで中の人がとても弱いからである。つまりガンダムは強くてもガンダムマイスターが弱いのだ。

アレルヤは色々と言うに及ばずだが、他も酷い。特に酷いのが主人公の刹那・F・セイエイで、二期はともかく一期は非常に弱い。三話で早速グラハムのフラッグに抱きしめられ取り付かれたのを皮切りにアリー=アル・サーシェスの駆るイナクトに叩き落され(地面に叩きつけた後「勿体ねぇからその機体寄越せよ」と言ってコクピットを無理矢理開こうとしてるので、この時のサーシェスの行動によってはこの時点でガンダム一機脱落)ている。

ちなみに、グラハムのフラッグと言えばカスタムフラッグだが、初戦はただの量産フラッグである。無差別報復テロ戦では旧式MAに苦戦しているし、と言うか、一期では移動目標に全く射撃が当たらないというヘタレぶりである。

又、ヴァーチェを駆るティエリアも荒熊によるガンダム捕獲作戦で失態を演じている。元々、重装甲砲撃機で後方支援型なのにやたらと撃たれまくってるところからして機体特性を無視して前に出ている事は確定的に明らかなのだが、この戦闘ではヴァーチェとキュリオス(電池)が孤立。電池が初「頭がああああ」した為脱落し、単独で10~20程度の量産機を相手にする事になった。

で、どうなったかと言うと、GNバズーカでまとめて吹っ飛ばそうとしたら「発射までのタイムラグは承知している!」とか言われてかわされ捕獲ロープで普通に捕まった。

しかも四肢を縛り上げられたら「それでも!」とか言って力任せに無理矢理動いて窮地を脱そうとするという君はガンダムマイスターにふさわしくないと言わざるを得ない行動に出るのである。

どういう事なの。

どうしてこうなった。

まぁアレルヤは脳量子波が使える超兵のリスク、刹那は身内採用(刹那がガンダムマイスターになれたのはリボンズが推薦したから。推薦理由は0ガンダムを神の様に見詰めていたから)だから仕方ないとしても、ティエリアはマイスタータイプのイノベイドである。つまり戦闘用試験管ベイビーだ。勿論戦闘能力は普通の人間より格段に高い筈だ。

しかしながら、現実はあっさりロープで捕まるという失態。

しかも、本来計画には存在しない実働部隊トリニティもかなり酷い。彼らは擬似GNドライブを搭載した三機のガンダムを所有する実戦部隊であり、三人のガンダムマイスターは全員戦闘用試験管ベイビーである。しかし、長兄ヨハンの駆るスローネアインはグラハムのカスタムフラッグに腕を斬られて逃げ帰るという醜態を晒す。

ちなみに、ヨハンの最期は初めて乗って一分も経ってないサーシェスのスローネツヴァイに完敗であった。トリニティの末妹ネーナもこの時スローネドライを駆って戦っているが何事もなかったかの様に敗北している。



敢えて言おう。



ガンダムマイスターとは一体何だったのか。

2 コメント

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Unknown (バロスの中身)
2010-12-24 22:03:19
とりあえず補足みたいなもの
F-22の燃料
ガソリン×
ジェット燃料○

簡単に言えば灯油の水分をほぼ0%まで抜いた奴
細かく言えばもっと色々弄ってるけどこんな感じです

よく運んでますから・・・w
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Unknown (霧島)
2010-12-25 08:36:55
そういえばジェット機は専用燃料でしたね。レシプロ機はガソリンだからってんで素で忘れてました。
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