壁際椿事の「あるくみるきく」

東京都内在住の50代男性。宜しくお願いします。

『燃ゆるとき』読後記

2013年05月27日 | よむ


『燃ゆるとき』(高杉良著)を読みました。

「赤いきつね」で有名なマルちゃんブランド、東洋水産の創業社長、森和夫氏の実名小説。

作中、カップラーメンのライバル会社、日清食品とその名物社長、安藤百福氏が悪く書かれていました(作中では日華食品、安東福一)。安藤百福氏といえば、カップヌードル開発秘話が有名で、立志伝中の人物です。

わたし自身『ロングセラーの舞台裏』という本で「カップヌードル」の項を書いたことがあります。当時、下調べでいろいろ資料を当たりましたが、礼賛するものばかりでした。

先日、『男の貌』読書中、ヤマト運輸の小倉昌夫氏を高杉氏はあまり高く評価していないことを知りました。高杉氏は『男の貌』を読むまでもなく、かなり信用できる方と思います。その方の評価ですから……。

人の評価は、特にその人物を直接知らず、マスメディア等の情報だけで下す評価は、ほんとうに危ういと思いました。




『プロ野球戦力外通告2010』の続き

2013年05月27日 | よむ

『プロ野球戦力外通告2010』(オークラ出版)の続き。

数字は、1981~1990年に在籍した選手の平均値で出しています。この時代の巨人は、優秀な投手が多かった。(以下引用)「槙原博己、斎藤雅樹、桑田真澄、木田優夫、吉田修司とドラフト1位組の多くが20年前後も長持ちしたことが大きい。(中略)大穴狙いをせず、ある程度完成された実戦向きの選手を中心に手堅くスカウトした結果といえるが、投手王国という恵まれた環境が酷使の緩和につながり、(投手の)選手寿命が延びる一因になったことも見逃せない。」

とくに巨人が、政策として、投手に優しくしていたわけではないのですね。いい投手ががっちりローテーションを守っていた、だから新人の付け入るスキがなかった、よって長年活躍できた、ひいては投手の選手寿命を延ばした、ということです。

1チームが抱えられる選手数は決まっているし、毎年、ドラフトなどで補強するわけだから、その分だけ選手は辞めざるを得ない。

実力者が正ポジションを長く務めている場合、若手は芽が出なければ、早めに辞めざるを得ない。逆に、固定レギュラーがいない場合でも、競争が激しく、実力勝負に敗れた者は早く辞める。どっちもどっちのようですが、巨人の投手の例を見ても、前者のほうが、選手に優しいといえそうです。

そのチーム所属の選手の寿命を、何が左右するのか。なかなか難しいですね。




『プロ野球戦力外通告』読後記

2013年05月27日 | よむ

『プロ野球戦力外通告』を読んだよ。2010年版。

工藤公康、今岡誠らが大きく取り上げられていました。誰にも起伏の富んだ人生があるもんだけど、プロ選手は、頂上が高いだけにドラマチック。いろいろな第二の人生があることが分かりました。

ポジション別平均在籍年数なんて巻末企画も面白かった。
もっとも選手寿命の短いのは投手で、平均8.18年とか、球団別投手の平均年数が長いのは巨人で、9.75年とか。逆に短いのは中日の6.97年。小見出しにいわく「投手王国・巨人の長さと酷使されまくりの中日」とか。一般の認識とは逆だと思うが、データはそうなんだって。

同テーマの、東山紀之がナレーションするTBSドキュメントも見ごたえがあって興味深いね。

今年は、谷茂、中村紀と2000本安打達成者がいました。またどんなドラマが見られるか、楽しみです。