壁際椿事の「あるくみるきく」

東京都内在住の50代男性。宜しくお願いします。

『情と理 後藤田正晴回顧録』

2012年08月24日 | よむ

(終戦後の混乱時のこと)
司会者 インフレで配給だけというと(物は高いは、配給は少ないわで)なかなか大変ですね。
後藤田 だから裁判官で死んだ人(山口良忠)がおるわな。みんな闇の取り締まりをやりながら、自分は闇をやっている。これはまあ緊急避難だよな。配給制度というのは、政府が最低限のものは保障するという前提の上になり立つ。ところは遅配、欠配が日常でしょう。政府が責任を果たしておらん。そうしておいて闇をやっているやつを取り締まるんだから、これくらい矛盾した話はない。(以上引用、カッコは珍事注)

『情と理 後藤田正晴回顧録』を読んでいて、こんなフレーズに出会いました。

配給制度を年金制度に置き換えたら、どうでしょう。

年金制度というのは、政府が最低限のものは保障するという前提の上になり立つ。ところが、払い込んだ掛金が消え、給付金が減額され、給付時期が先延ばしされというのが日常でしょう。政府が責任を果たしておらん。

なんだか、デジャブというか、歴史は繰り返すというか。