ソプラノ歌手 中川美和のブログ

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断ることとか。

2011-10-29 00:09:26 | 歌のこと
NHKテレビの番組「ラスト・ニンジャ」観ながら書いてます。
元々歴史好きですが。忍者好きだー。面白い~。
あぁ、伊賀に行きたいわ。特に荒木又右衛門好き!長谷川伸の『荒木又右衛門』は、マイベスト伊賀越仇討小説

…なんかソプラノ歌手のブログじゃないですね。

伊賀より、ドイツの話した方がいいでしょうね。えっと、「いつドイツに帰るの?」と質問される事が多いのですが。
しばらくレッスンやらオーディションやらほかにも色々と日本での用事が続くので、今回は少し長めに日本に滞在しております。
もうちょっとしたら、ドイツと日本、行ったり来たりになるかな。

そんな中、来年のオペラ出演依頼のお話を頂きました。
でも残念ながら、今回はお断りさせて頂くことに…

前回の日記で、ちょっと仕事の事で悩んでる、と書きましたが。歌い手という仕事をしていると、いただいたお仕事をお断りするのが本当に怖い。
定期的な演奏の場がなかなか持てない私のような駆け出しのソプラノにとっては、これをお断りしてしまったらもう二度と次が来ないんじゃないか。
だったら何としても、無理にでも引き受けるべきじゃないか…と思ってしまうんです。

今回は特に、オペラなので本当に悲しい…。だって、オーディションなしで役を頂けるなんてありがたい話は、泣きたいくらいうれしい。やりたい。本当にやりたいんですよ。しかもヒロインです。やりたくない訳、ないでしょう?(← ヤケ気味…

でも、現実問題として稽古日程とか、そのほかにも色んな問題が出てくるんですよね。

まずメインキャストである以上、やはり三ヶ月は稽古のためにスケジュールを空けておきたい。
(※オペラは大体、三ヶ月くらいで音楽稽古→ 動きの確認→ 動きも入れた稽古…と進むのが一般的でして。まあ、出演者たちが慣れてる演目だとその限りではないですが。)

さらに今回の役柄は、私にとっては少し声が重いヴェルディのオペラのヒロイン。
同じヴェルディでも、今まで少しは勉強していた「リゴレット」のジルダや「仮面舞踏会」のオスカルでもないので、本当に一から勉強しなくてはいけないし。
ドイツと日本を行ったり来たり、思うようにお稽古にも出席できない中で、私にとっては初役のヴェルデイの主役を、音楽的にも精神的にも集中して取り組むことってできるだろうか。

さんざん迷い悩んだあげく、日本の師匠やドイツの先生にも相談に乗っていただき、貴重なアドバイスを頂いて今回はお断りすることにしました…

はぁ。
こうして、書きながら心を落ち着かせている感じです。

愚痴みたいになっちゃってごめんなさい。

でも本当にお仕事を頂ける喜びは知っています。特にソプラノはその人数の多さから、激戦区と言われています。
ええ、それはさながら池袋のラーメン屋のごとく…
だからこそ、本当に、自慢でも何でもなく。本当に辛い。ぶっちゃけ今回は泣きました…
頂いた仕事をお断りすることの悲しさ、辛さはハンパないんです…ましてオペラの主役なんて、滅多にいただけないもん…(号泣)

でもプロだったら、稽古にきちんと参加する責任だってあるし、自分の声質が役柄に合っているかどうかだって、考えなくてはいけないし。それがその公演の成功につながるのだから。
それに歌い手である以上、自分の声に合わないものを歌う事で喉を壊さないよう、気をつけなきゃいけない。だって私、できるだけ長い間歌い続けたいもん…

とても辛いけど、断るとそう決めた以上は、後ろは振り返らない事にします。そして、お断りした仕事の分だけ、引き受けたお仕事はその分も入れて、全力で。
とにかくやりぬかなくては。
ほんと、目の前の事は全力でやりたいです。

あーなんか、二回続けてちょっとマジな日記になっちゃってごめんなさいね…重いわ~




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2 コメント

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Unknown (Kaoru)
2011-10-29 02:30:29
本当にソプラノは掃いて捨てるほどいるとか、石を投げればソプラノに当たるとか言いますもんね。(私もソプラノ。)
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Unknown (みわきち)
2011-10-30 00:52:57
>kaoruさん
そうそう(笑)石を投げれば~は言いますね。 まあその分、男性に比べて気楽な部分もあるのですけれども。
返信する

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