今回のお題は「競技進行停止」です。
3.6 Lack of progress
3.6.1 A lack of progress occurs when:
a) the team captain declares a Lack of Progress.
b) the robot loses the black line without regaining it by the next tile in the sequence (see figures after 3.6.7).
c) a robot does not follow the indicated direction at an intersection.
d) a robot failed to navigate a hazard in the field (see 3.5.2).
3.6.2 If a Lack of Progress occurs, the robot must be positioned at the previous checkpoint facing the path towards the evacuation zone, and checked by the referee.
3.6.3 Only the team captain is allowed to restart the robot. Team members are prohibited from changing programs and modifying and/or repairing the robot during a restart.
3.6.4 There is no limit to the number of restarts within a round.
3.6.5 After the three failed attempts to reach a checkpoint, a robot is allowed to proceed to the next checkpoint.
3.6.6 The team captain may choose to make further attempts at the course to earn the additional points available for navigating obstacles, gaps in the line, dead ends, intersections and speed bumps that have not already been earned before reaching the checkpoint.
3.6.7 If a lack of progress occurs in the evacuation zone, all victims will remain in their current position. All rescued victims, non-rescued victims in the evacuation zone, and victims that escaped the evacuation zone will be left where they are. Victims that are held by the robot will be released and dropped into the evacuation zone by the referee.
3.6 競技進行停止
3.6.1 以下の場合に競技進行停止になります。
a)チームキャプテンが競技進行停止を宣言した場合
b)ロボットが黒線を見失って、次の順番のタイルまでに復帰することができない場合。(3.6.7にある図を参照)
c)ロボットは、交差点で正しい方向に進めなかった場合
d)ロボットがフィールドの障害を回避できなかった場合(3.5.2を参照)
3.6.2 競技進行停止の時には、避難区域に向けて一つ手前のチェックポイントから再スタートします。再スタート場所は審判が確認します。
3.6.3 チームキャプテンがロボットを再スタートします。その時には、プログラムの切り替えや変更、修理はできません。
3.6.4 再スタートの回数に制限はありません。
3.6.5ロボットが3回のトライでも次のチェックポイントに進めない場合には、次のチェックポイントに進むことができます。
3.6.6 チームキャプテンは、コースの障害物、黒線の切れ目、交差点、行き止まり、スピードバンプ、など、まだクリアしていないものの得点を得る為に、手前のチェックポイントから再スタートすることを選ぶこともできます。
3.6.7避難区域の中で競技進行停止が発生した場合は、被災者はそのままで動かしません。避難場所に入っている既に救助済の被災者もそのまま残します。避難区域を出てしまった被災者もそのままにして戻しません。もしロボットが被災者を抱えている場合は、被災者を取り出して審判が避難区域に投げ入れます。
こんな感じでしょうかねぇ。
競技進行停止です。
3.6.1に、こんな場合に競技進行停止だよ・・・
a)チームキャプテンが「競技進行停止」を宣言した場合
→これ、赤くなっているけど・・・変わってないですよねぇ。
b)ロボットが黒線を外れて、次のタイルでも復帰できない場合
→相変わらず、例に古い図を使ってくれてますが・・・いまとなっては恥ずかしいくらい幼稚な図です。そろそろ新しい図にしたいです。
c)交差点で正しい方向に進めなかった場合
→これには、「行き止まりで正しい方向に進めなかった場合」も含まれているのでしょう。
d)ロボットがフィールドに置かれた様々な障害(ギャップや障害物など)をうまく回避できなかった場合
→追加された項目ですが、3.5.2に書かれている障害をうまく回避できなかった場合・・・らしいのですが、そうすると交差点だけc)で独立しているのがおかしいです。なんとなく整合性が取れていません。意味は分かるのですが・・・
3.6.2は、競技進行停止後の再スタート地点の説明です。最後に出発したチェックポイントから再スタートします。(注 スタートタイルもチェックポイント)
3.6.3は、チームキャプテンが(審判の指示で)再スタートします。その際に、プログラムの修正や切り替え(別のプログラムにする等)、ロボットの修理はできません。英文のルールに Team members are prohibited ・・・と書かれていますが、メンバーはやっちゃいけない(でもキャプテンはやって良い)と勘違いされるような書き方です。メンバーもキャプテンもやってはいけません。
3.6.4は、競技進行停止は何度でも可能です・・・という、私から言わせれば最悪のルールです。実際のレスキュー現場では競技進行停止など存在しません。競技進行停止をすると、チェックポイント到達の得点は減りますが、それ以外のデメリットはありません。だから、チームは安易に競技進行停止を取ります。ジャパンオープンですら、何十回という競技進行停止が存在します。それはダメでしょう。まず、競技進行停止をしなくて良いロボットやプログラムを目指してください。それを促すように競技進行停止にはそれなりのペナルティを課して欲しいものです。
3.6.5は、どうしても先に進めない場合のお助けルールです。3回のトライでも次のチェックポイントに進めない場合にはワープすることが(も)できます。
3.6.7は、ロボットが避難区域に入っているときの競技進行停止です。被災者はそのままの場所で移動しません。ロボットが被災者を抱えている場合だけ、被災者を投げ入れて再開されます。
難しいのは・・・(全員が救出されていない状態で)ロボットが避難区域から出てしまった場合・・・競技進行停止なのか、救助終了で脱出ボーナスなのか・・・これはキャプテンの判断なのでしょうか!?
3.9章を読むと、ロボットが避難区域から出て黒線を見つけたら競技終了になります。ですので、(被災者の発見に有無に関わらず)一旦避難区域に入ったロボットが、避難区域を出て黒線を見つけたら競技終了のようです。
じゃあ、避難区域を出たロボットが黒線を見つけられない場合は、競技進行停止で・・・避難区域に向けて最後のチェックポイントから再スタート・・・という理解です。