日中越境EC雑感

2008年に上海でたおばおに店を作るところから始めて、早もうすぐ10年。余りの変化に驚きの連続

楽天の海外展開はきついんじゃないかな?

2013-01-05 | 中国EC事情・淘宝
週刊 ダイヤモンド 2012年 12/15号 [雑誌]
クリエーター情報なし
ダイヤモンド社

 昨日成田から上海に戻る飛行機の中で読みました。

 日本のEC事情はすっかり疎くなっているのですが、アマゾンがこんなに大きくなっているんですね。それぞれに強みと性格があり、どちらが有望かという事なのですが、まぁそれはなんともいえません。思ったのは。。

 楽天の強みは、ポイント制度、様々な複合サービスとの連携とポイント活用などが挙げられていました。モールとしては4万店舗(だったかな)のお店のプロモーション、イベントに専念しているとの事でしたが、気になったのは、各店舗のメルマガが煩わしいという声あり、店舗毎の商品宣伝が結構多く、時間のある主婦層に受けているという点。

 アマゾンは、一方簡素な商品紹介と価格勝負である事。

 上海で日本人向けにネットスーパーを展開している企業4社を知っているのですが、やはりうまくいっているところはメルマガとかに力を入れています。実店舗ではNo1の会社がネットではそれほどふるっていないので、日本人にはメルマガマーケティングが有料苦難だろうなと思います。

 一方、アジア各国で日本のように専業主婦の比率が高い国が他にあるだろうか?結構疑問です。それぞれの国でECをどういう風に使っているかはことあると思います。

 中国の場合は、①国が大きく、ロジスティックも悪く、商品が全国各都市にわたっていないのでECで買うしかない。②とにかく安い。実店舗と比べて安い、③並行輸入品など中国の市場で見れない商品。このあたりがECでの購入動機になっているように思います。商品の配送先も勤務先が多い、発注自体も勤務時間中が多いという事実もあります。となると、忙しい中商品を選んでいますので、ごちゃごちゃ長いサイトやメルマガなどはあまり受け入れないように思います。また、ごちゃごちゃした説明で新商品を販売しようと思っても、偽物天国、詐欺師王国のこの国ではネットでのブランディングは容易ではないという事は認知されてきたと思います。

 そのせいかどうか色々疑義はありますが、楽天中国では全く振るわないうちにサッサと消えました。

 で、他の国でも展開しているのですが、楽天の日本での強みが果たして有効か?モールだけでトラベルなどが無ければ差別化は難しい。ポイントを求めるのか、そのままディスカウントを求めるのか?日本的な愛戸づくりが有効なのか?

 この記事だけ見た限り、かなりネガティブに思ってしまいました。

 一方アマゾンは物流とITテクノロジーに強みがあるので、違う文化でも一定の許容度がどこにいってもあるように思います。

 この記事見て思ったのは日本のEC業界上位10社、ほぼすべて中国に進出し、アマゾンチャイナ以外は全滅ですね。日本で受けるのはやはり低価格路線の通販企業(zozo除き)のようですが、この低価格路線企業は中国あたりにアジア市場を食われてしまうリスクが結構大きいのじゃないかな。

 
 個人的にはECで商品買うとき、僕は価格優先です。だから楽天で買う事はあまりないんですね。

 一つ大きな示唆になったのは、家電業界でアマゾン価格がリアルにも影響してきたという事。今のところ中国ではリアルとECは切り離されているように思います。一方、蘇寧や国美とかの家電大手がECで大手になってきており、こういう時代が早く来るかもしれません。そうしたらECの粗利益率が異常に低く、一方実店舗のコストが高すぎる上海では、店舗展開はもっと厳しくなってしまう。。

 頭に入れておかなければ。
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