日中越境EC雑感

2008年に上海でたおばおに店を作るところから始めて、早もうすぐ10年。余りの変化に驚きの連続

シャボン玉中国事業の今後

2009-11-08 | 中国経済関連
シャボン玉石けん自体は、今後も中国での販売を希望しているようですが、日本企業の失敗例の1つとすてとりあげています。

 あ、実はA社に関しては、取引を開始してから当社に営業と打ち合わせに来ていた中国人の社員から今まで述べた事をヒアリングしており、10月中旬には中国人スタッフが全員いなくなったことを知っていたので、撤退は近い事は知っていました。

 日本人は面子の問題か自分の苦境は明かしませんが、実は中国人たちは非常に冷めて自社の状況とかを話してくれます。次の仕事探しもかねているのかな?経営が困っている現地法人(当地で独立している会社も含め)も、その状況は既に社外に漏れていることは覚悟したほうが良いです。

 また、淘宝で販売する仕方についても、日本人の場合は自社製品に拘る傾向がみられます。私のしっている2社でも、先方中国人スタッフは比較的販売の楽な商品の供給を我々に求めてきましたが、日本人が乗り気ではないようです。同じ中国で働いていても、私に対する対抗心があるせいもあるのかもしれません。

 さて、A社の撤退の連絡を受け、その後S社に連絡したところ、日本国籍をとった中国人を代理店にした。今後の商品供給に付いては、大連から行えますので代理店から連絡するという回答を得ました。しかし、来たのは以下の内容でした。

 小売は始めてやるのでなんともいえませんが、既に既存の顧客を持っている店舗に対し、今日連絡が来て、明日からこの商品は俺らしか販売できないから、売るな。という対応ですね。

 さて、僕らがこの会社の製品を今後扱うかというと基本ネガティブです。まぁ、必要な投資もせず、馬鹿みたいな価格設定をし、結局のところ日本人経営A社を切って、大連人に乗り換えたという事のようですが(色々恨み言も聞きました。以下のメ-ルのサイトもA社が自分で投資したサイトを無料で渡したとの事=何らかの対価はあったかもしれませんが)。新代理店のサイト見ても特に何の商品も無く、実績も聴いたことが無く、まぁ、良いところには相手に去れず会社の担当者が接待にあって決めたのでしょうね。

 それにしても、価格は同じようですので、上海より遥かに市場が小さく、皆様ご存知のようにオフショアITアウトソ-ス企業の9割が撤退すると(上海では)言われる中、わざわざ大連でやるかな?新代理店自体も、まともな中国人であればこの価格帯と広告無しで販売できるとは考えていないのが本音でしょう。日本から中国向けの輸出、通販を行おうとしていますのでその商材にして、他の日本企業向けの信用の獲得が目的だろうと考えます。

 処で、先方の希望する淘宝の商品撤去できるか?日本で買って中国で販売、つまり購買代行というのが淘宝の大半の外国製品のサイトの概念であり、工商局もその辺は黙認しています。代理店が何を騒ごうが知っちゃ事じゃないですし、誰も取り締まりはしません。告訴してもまぁ無駄でしょう。

以下受信メ-ル

 初めまして、S中国総代理店―J社の○と申します。
弊社は、S株式会社様と9月から中国マーケットの販売代理店契約を結んでおり、又、11月1日より、上海A社のS商品の全ての販売業務を引き受けることになりましたので、今後、S製品中国マーケットでの販売についてのご質問は、弊社私までご連絡いただけるようお願いたします。

① 弊社のS㈱様との代理店契約は、基本的に直接小売(通販、店販)をしなければなりませんので、卸販売はできません。

②現在、弊社がSの中国マーケットの唯一合法的な販売代理店であり、弊社の許可無しでの一切のSの販売行為は違法となりますので、宜しくご確認お願いたします。

③御社のS在庫に関しては、A社が御社への卸価格のまま、弊社が全額でお買取いたしますので、宜しく在庫リストをいただけるようお願いたします。
④弊社も既に淘宝で出店(http://shop35909674.taobao.com/)しており、SのHPジ(www.paopaoyu.com)も立ち上げておりますので、御社の店舗から早急にシャボン玉石けん全商品を外していただけるようお願いたします。

前代理店の問題とは言え、シャボン玉石けんのことでご迷惑をおかけいたしまして、誠に申し訳ございません。どうかご理解いただけるようお願いたします。
私は現在東京の本社におり、メールでのご返事お待ちしております。
まずは、取り急ぎご連絡まで。
T H F 株式会社  代表取締役  
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2 コメント

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シャボン玉石鹸 (アトピー)
2009-11-10 11:16:28
当方は10年ほど前からアトピー関連の商品の通販をやっていましたのでシャボン玉石鹸のことはよく知っていました。

合成海面活性剤の有害性がネットでよく話題になり、石鹸を使用する保守的ユーザーを対象にして売上げが伸びたようですね。

それと私の海外貿易の経験から言わせていただきますと、代理店の入れ替え、販売ルート見直しは日常茶飯事です。

今回の事件はメーカー側というよりも販売をうまく伸ばせなかった前代理店に責任があるような気がします(中国市場開拓に必要な投資をメーカー側に説得できなかったという意味も含めて)。

新しい代理店の自分勝手なやり方はムカつきますが、日本での無添加商品の市場の裾野は大きいので、S社だけにこだわらないほうが面白い商売ができるのではないでしょうか。
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はい (うし)
2009-11-10 11:49:08
 仰るとおりですね。我々にとってS社の製品からの売上は、1%もありませんので、商売に影響は無いですし、今後の固定のお客さんのニーズへの対応も問題は無いです。

 代理店の入替えに関しては別な企業も進めていますし、良くある話なんでしょうが、共に時間軸が1年。入替えた相手先等を見ると、どこまで本気で中国に取り組んでいるのか疑問で、こういうやり方だから多くの日本企業が失敗している事例としてあげてみました。 
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