橘玲の中国私論---世界投資見聞録 | |
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橘さんという方は、確か海外投資関係のブログだか出お名前は聞いたことがありましたが、過去著書を読んだ事もありませんでした。たまたま今回の中国出張の前に本屋でこの本を見かけて読んだんですけど。。。
すごい。。。
最初のほうは鬼城、中国の不動産バブルの結果生まれたゴーストタウンの紹介なんですが、それはまぁたしかにこんな感じよとしかいいようが無いです。
感心させられたのは、ご本人が中国専門家ではないと言いながらその後に展開される中国社会の分析。実に的を得ていると思うんです。経歴は存じ上げないのですが、多分旅行はされてもお隅になった事は無いようなんですけど。
人が多すぎるから人権意識が発達しなかった。人権思想が発達したのは欧州でペスト流行により人口が激減したから。プラス産業革命で人で不足になったから人権という概念が起きてきた。一方アジアではそういうものは出てこなかった。
関係がベースになっている=やくざ的な社会。その社会で好まれるには。実は共産党はほとんどヤクザと一緒。
官製不動産バブルとそれによる経済成長のからくり、そしてその限界
何で腐敗?
日中関係と日本側のすべき事。
こういったことを書かれているのですが、新しく学ぶものもあり、その通りと思うことも多い。
やはり中国専門家って木を見て森を見ずになっているのかな?このレベルで中国の実態を把握している人って中国屋っていわれる人でも非常に少ないんです。客観的に中国社会を理解するにはかなり勉強になります。
人口のところで、東アジア・東南アジアの人口として中国を省別にして各国の人口を上位から並べたチャートがあります。インドネシアが1位、2位が日本。3位広東省、4位フィリピン、5位山東省、6位河南省、7位ベトナム、8位四川省、9位江蘇省、10位河北省。11位タイ。。。
これ、GDPとか一人当たりGDPも踏まえてみないといけないんですけど、ネシアはジャカルタだけ。フィリピンベトナムは山東や河南レベルになっているかな?
相応の所得が期待できる国、韓国48M,台湾が23M,マレーシア28M.
さて僕らのターゲット、上海だけで19M。華東省合計1.5億人+6千万人の安徽省の一部。。。
中国には確かに他の国に無いリスクが日本にはある。だけど、製造拠点として出なく、市場としてみるとちょっと中国捨てるのはかなりもったいないのも事実ですね。