日中越境EC雑感

2008年に上海でたおばおに店を作るところから始めて、早もうすぐ10年。余りの変化に驚きの連続

返品制を用いて小売業者から 積極的な注文を引き出す法

2010-09-24 | 日本・日系企業
ダイヤモンドに返品性に関して肯定的な記事がありました。

 我が国では、駅売りの新聞、雑誌・書籍、さらにはアパレルなど、さまざまな商品分野で返品制が採用されている。この制度のもとでは、欠陥商品のみならず、売れ残った商品は小売業者から生産者へと返品される。この返品制の理由として、

 新聞や週刊誌は、商品(記事の内容)の陳腐化が早いため、(販売開始後)需要の状態が明らかになってから、追加的に印刷しても間に合わない。また、ファッション性の高いアパレルなどの商品は、冬に水着(夏物)のファッションショー、夏に毛皮(冬物)のファッションショーが開催されることからも分かるように、生産のリードタイムが長い。これらの理由から、この種の財については、(販売前の)需要が不確実な時点で生産量を決める必要があるとされています。

 「買い取り制」のもとでは、需要が不確実な時点で、小売業者が出した注文量を所与として、実現した需要の状態に応じて需給均衡価格が決まる。この場合には、需要の状態が悪ければ売れ残りが生じるし、それを避けようとすれば、仕入価格を下回る小売価格で売らざるを得ない。このような販売リスクに直面する小売業者は、注文量を少なめに設定しようとするだろう。一方、返品制のもとでは、返品価格(=生産者の買い戻し価格)以下で消費者に販売するよりも、売り残して生産者に返品した方が小売業者にとって有利である。したがって、売れ残った商品を抱え込んだり、低価格で販売する必要はなく、小売業者は積極的に注文を出すようになる。

 書籍の場合は、店頭に展示される事がアマゾンの購入理由にもなっており、返品制を採用する事で顧客の認知度を高めると言う効用をもたらしている。

 買い取り制だと、生産者は小売の購買意欲を高めるための嘘の情報を流す可能性もある。

 返品制とは、小売業者の販売リスクを軽減することで、彼らからの積極的な注文を引き出す方策である。小売業者からの注文がなければ小売店の棚に並ばないから、この機能は、販売促進上、店頭での展示が必要な商品にとっては重要である。

 また、返品制のもとでは、生産者が持つ需要情報が「正しく」小売業者に伝達されるから、チャネルの効率的な運営が可能となる。この機能は、小売業者が需要情報を持たない新製品の販売に際しては、特に重要である。

 返品制のもとでは販売リスクは生産者によって負担され、買い取り制のもとでは小売業者によって負担される。したがって、小売業者がリスク回避的であれば彼らの注文量は少なくなるから、返品制の(注文促進)効果は大きくなる。

 逆に、返品価格をゼロにすれば買い取り制と一致し、小売業者がすべてのリスクを負担することになる。生産者は、返品価格を適切に設定することによって、販売リスクの分担と小売業者に対する誘因をコントロールすることができるのである。

http://diamond.jp/articles/-/9442?page=4

 別に返品製を推奨するわけじゃないんです。返品制の制で日本の小売のマーチャンダイジング能力を著しく乏しくしているのではないかとも思っています。

 一方でひたすらうらやましい。。

 アパレルと書籍以外に医薬品関係もそのようでドラックストア業界も返品制をとっていますね。

 デモ僕らは日本からの仕入れも中国からの仕入れも、全て100%在庫リスクをしょっています。そして中国で販売したい会社さんも、色々いらっしゃるのですが当然買取を求めてきます。最近はそれでも小ロッドの取引でもOKといってくれるところが増えてきましたけど。

 デモね、在庫リスク抱えてだとやはり慎重になります。大体中国の小売に関しては在庫リスクどころか最初の納品は全てサンプル扱いでお金払ってくれないとか、売れたらお金払う条件で商品納品したけど、売れても尾かな払ってくれないってのを日常茶飯事で見ており、それみると何で僕らがこんな不利な条件で商売しなきゃいけないのだ。と思わされます。

 まぁ、力なんですけどね。

 在庫リスク無いなら色々試せるのですけど。。まぁそれでも、頭っから売れない商品は不要ですが。。
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