日中越境EC雑感

2008年に上海でたおばおに店を作るところから始めて、早もうすぐ10年。余りの変化に驚きの連続

中国EC仕入サイトを立ち上げました タオバオ仕入

2011-05-20 | 中国経済関連

タオバオの3年間にわたる販売を通し、タオバオにとどまらず中国のEC事情についてかなり理解が進みました。 中国ECで販売されているものは課題も多いのですが、十分に日本で使えるものも多くあります。その為、中国ECからの仕入サイトを構築しました。   600程の商品を参考に掲示し、それぞれにコメントを付けております。中国のEC事情も良く理解できると思いますので、ぜひご覧ください。



 
 「中国ECサイトの仕入代行をやろうと考えているんだ」

 と何人かにご相談した時、


 「今さらあなたのやることじゃないでしょ!」


 とか

 「もう中国から日本の時代じゃないじゃん!」


 とさんざん言われました。

 うーん、確かにタオバオの仕入代行業者の方ってたくさんいらっしゃいますし、正直面倒な割に対して儲かるとは思えないし(すいません、上手くいっている方もいらっしゃるそうですが)、ということで3年前に上海に戻った時にも、この形態は全く考えていませんでした。


 でも。。中国のEC業界ってどういうものか、タオバオってどういうものかってのがかなり見えてきて、当然ながらタオバオの大手サイト運営者ということで、嫁のあとをくっついているだけですが、タオバオ本体だけじゃなく上海の日本商品を扱うベビー用品大手サイトほぼすべてと知り合いになり、まったく業種違いのアパレルさんや、布団やサン、車の部品屋さんたちともお友達関係になってきました。あ、みんなサイトはクラウン以上の大手店舗です。まぁ日本でも楽天に出ている大手サイトは業界問わず色々お付き合いが出るでしょうが、上海だっておんなじです。同業に関しては別途リアル店舗経営者も含め、一部商品卸してチャネル化進めていますし。

 
 でまぁ、いろいろ見聞きし、実際にタオバオやらほかのB2Cサイト見て思ったんです。


 中国の人件費上昇ってすごく騒がれているじゃないですか。日系企業でもいたるところで問題起きていますし、知り合いの中国人も、日本人がうらやむ給与もらっている連中たくさんいます。でも、僕らも、僕らの仲間の大手タオバオ店も。。給与安いっす。まぁ質の高い人は少ないのは事実でしょうが、僕が過去いた大手日本企業に勤務している連中と比べても、少なくとも上海の女の子なら同等かそれ以上の能力(やる気というべきか)子が結構いる。男はいまいちのが多いんですけど。で、給与安い。

 学歴格差が日本より遥かに高いからなんですよね。だいたいサラリーマンがやる程度の仕事って、大卒も高卒も大してパフォーマンスは変わらないのが実際のところじゃないでしょか。だから、一流校出身でエンジニアなんて言うと上海は強烈に高い。加えて英語や日本語求めりゃこれも高い。でも中国語だけなら??

 特殊技能が無きゃ未だに安いでしょ。そういっても月3-7万円位の範囲ですので極端に安くはないですが。まぁ職種によるんですけど、売り子系や職人系は異常に安い(職人系は日本が異常に高いんですけど)。


 でもう一つ。。物まね世界ってこともあるんですが、とにかく競争が激しい。何か先行してもすぐまねされる。偽物出しやがる。で、すぐ値段で競争しやがる。メーカーから小売りまで、ECは最先端だけどリアルだって、すべてが薄利多売の世界。規模で利益を出す金融のような流通業界。


 じゃ誰が設けてるの?なんで金持ちそんないるの??


 て当然思うんですが、金持ちって、まずは不動産持ってたやつ。10年で不動産価格10倍近くになっているんじゃないでしょうか。どんな奴でも昔不動産持っていたやつは金持ちになっている。手持ち不動産高くなったら銀行が金出して2つめ、3つめのマンションもっているのはざら。あとは、国営企業の中で銀行とかキャリアのような独占企業形態のサラリーマンと役人。給与もそこそこの上、裏の副収入がすごい。25歳こえると同じ年齢の日本のサラリーマンより実際には高い人多いんじゃないかな?まぁ、僕だって3年前に売った家が今じゃ2.5倍の価格になっていて、この3年間四苦八苦商売なんかしないで遊んでいたらよかったって、嫁と苦笑いしていますから。。それこそVWじゃなくてBMかベンツ楽勝で買えたんですよね。


 まぁ、良かれ悪しかれこういう世界で戦っていますし、まだまだ戦い続けますが、ふっと思ったのは。


 「おー。中国年々傲慢になってうっとおしくなってきているけど、これならまだまだ利用できるジャン、しなきゃ損ジャン。何も売ることだけにこだわる必要ないじゃん」って事。


 まぁ今後何年続くかわかりませんが、高品質を求めないものなら中国製品はまだまだ安い(高品質のものは多分現状皆無)。様々な日本企業が中国で調達して日本で売ることを商品、サービスで行っていますし、プロセスは結構大変だと思うんですが、僕の周りには

・PC周りや携帯周りは、メーカーから買った価格の10倍が日本の量販店価格

・アパレル系は言わずもがな。在庫の押し付け合いで、押し付けられたOEM先がしょうがなくタオバオで売っている。(ひどい場合は社員とOEM先がつるんで流している)。

・僕の倉庫の目の前の汚い印刷屋で日本語のポップ広告を印刷している。日本の価格は知らないけど彼らのもらう金額は偉く安い。やっぱ10分の1かな。彼らへの発注者は中国企業。その中国企業へ日本企業上海法人が発注。当然エンドユーザーは日本で発注と、3段階くらい階層ができてコストアップになっている。

・同じくサービス関係。日本で最近出て流行っている、イベント関連なので単価は2万円とかとっている。でも実態は100%中国に下請けに回している。まぁサービス関連は、実は他にも大穴が沢山ありそうですね。だいたい日本でもメーカーに比べて緩い業界ですから競争が甘すぎて恩恵こうむっている気がする。

・ノベルティ関係の、100円ショップやら、大手はともかく細かいロッドになると誰かが日本と上海で二つ仲介が入っている。

・日本でアマゾンでもの買うと立派な箱なんですが、ヤフオクで買ったらただの袋とプチプチってザラ。僕らの中国での梱包の方がもっとしっかりしているぜ(まぁ、それでも鉄の缶が壊れる恐ろしい荷扱い)。梱包材量の価格は?日本なんでこんな高いの?分別ゴミあれだけ細かくやっているはずなのに。中国じゃ再生資材は昔の日本みたいに売れるんですけどね。

 でまぁ、そんな中間プロセスできるものはとっぱらったらどうかな?って思ったんです。やってみると品質管理とかにかなりコストがかかるだろうとか、手間暇は怖いんですが、そこを克服できれば面白いのではないだろうか。

 てことで、まずはECサイトの仕入代行という形で初めて、いろいろトライしてみようと思います。


 日本からの輸送費が、サイトに掲示しているのはまだ高いです。EMS料金も年間一定ではなく月ごとに割引がきまるそうで、今の表は結構高い時期のままなんですが、上海に戻ったら詰めて改定します。


 このサイトたくさん商品紹介していて、海賊版とかマジコンなんてやばいものも参考に載せちゃっています(マジコンまだ日本でもサイトには載っていますね)。でもよくよく見るとあれ、これはいけるかなってものがあると思います。ヤフオクと価格比べてプレミアムがヤフオクでついている、まずは偽物じゃないだろうというものも見つけました。まぁ、もしかしたらクレームつく可能性も高いんですけど。

 で、商売じゃないんですが上海にいることから、日本やドイツにいる知人から、これ買ってと言われて買って送ったものも結構あるのですが、これはサイトには載せていません。また、おそらくタオバオ仕入ヤフオク販売で良く使われているだろう商品に関しては意図的に外しています。まぁこの辺、コンサル業務関連で影響なしとは言えないので、外した次第です。

 でも、既にタオバオ仕入ヤフオク楽天実店舗販売している方、あと今からやろうとしている方、まぁ気軽に問い合わせてみてください。日本で小売りをやっていないので、単なる思い込みの部分もあるでしょうが、この辺はいけるんじゃないかなというものは自分でも幾つか見つけています。

 でも日本向けに関して、手数料とか安さで勝負はしません。ノウハウで勝負しようと思っていますので、どっかで今の手数料とか為替レート(珍しく1元13円にしています)もあげちゃうかも。安いだけなら中国人の運営しているサイト幾つもありますよね。個人的には日本で販売力のあるパートナーが欲しいんですね。僕らは中国向けの新事業もいくつか準備を進めていますので。


 まぁ嫁が許せば僕が日本に戻って売っちゃうかもしれませんが。。

 あ。。日本のネットや個人輸入規制関連の最近の情報に疎くなっていますので、新規炎に問題がありそうな商品があれば教えてください。確かマジコンは輸入禁止。日本の楽曲の海外版の輸入もなんか問題があったと思うのですが、そのまま載せました。だってアマゾンドットコム中国見てくださいよ。驚きますよCDやDVDの価格。偽物じゃなくて正規版のはずですから、アマゾンのは。

 キャラ物も日本と中国で版権料がかなり差があるはずで、同じものでも価格結構違います。そういう商品、代替日本市場のみとか、中国市場のみ販売して良いとか書いていますけど、並行輸入でもまずいんですかね?

 
 アリババのジャックマーさんの言葉です。
 タオバオには偽者が横行していると言うがそんなことは無い。自分が香港で買ったシガーケースは20万円だったがタオバオでは1万円で売られている。同じく10万円委譲するコインも5千円で売られていた。調べたら本物だった。

 これが中国人の考え方ですし、ブランド品とかキャラ物は実態としてそうなっているでしょう。この考え方は日本では異論ができますが、高級ブランド品をアメリカから個人輸入するのと大きな違いはないんじゃないか?そういやアメリカのアパレルなんて日本同様大半メイドインチャイナじゃん、ドイツの高級おもちゃだってメイドインチャイナで日本のお店でも中国語のラベル張ってるのあるじゃん、と思う私は中国に毒されてしまっているのでしょうね。

 まぁ、とりあえずはやってみないと、と中国人的な楽観さで始めます!

 でも、怖いのでとりあえず中国法人名で運営するところが、少し逃げが入っているんですが。。修正しながら日本法人作って移管します。

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外国人は、日本人のようには働かない  か??

2011-05-20 | 日本・日系企業
 こんな題の記事がダイヤモンドにあって、なんと人気が高い記事のようですね。
外国人は日本人の様には働かない、という題名で、外国人は日本人より働かないという意味かと思って、最初この記事は無視してみていませんでした。ダイヤモンドの今週No1の記事ということで皮肉っぽく見てみたら、結構納得です。

 海外にマネージャーで行く人というより、今後外資系に勤務する人向けかなと思います。著者の方の経歴見る限り日本の大企業サラリーマン経験はなさぞうで、日本でもそうだよってこと多いんですが。

記事よりようやく抜粋:
・ビジネスは、どこの国でも収益を上げることを目的に行っています。ところが同じ目的遂行をするにしても、 組織内での動き方や働き方は、日本と海外では大きく異なります。

 今回は、日本企業の国内の慣習に慣れた人が、海外の職場に入って戸惑う点、悩む点、驚く点などを事例を交えて紹介します。今後は国内でも外国人上司が増えることが予想されます。人の考え方や行動の違いを押さえておくことは、国内でも役に立つと思います。


・ことばによる忠誠、実力でしか評価信用されない人間関係
 日本企業では、自分の裁量で仕事をやらせてもらえますが、海外企業では経験や年齢に関係なく、仕事も目標も会社から与えられるのが当たり前。1年間という時間設定のなか、決められた数字を上げなければなりません。経営も、報告を上げた担当者、管理する上司双方に対して数字は100%達成するものと期待します。海外ではすべての数字は達成して当たり前という考えです。

 海外の職場では完全なる能力評価、経験年数ではなく、すべては実績で決まります。

・「君、誰にものを言っているんだね」
 海外では上司に絶対服従。海外の職場は、基本的に階級社会です。平等や対等という意識はなく、階級を常に意識しなくてはなりません。一部の業界だけが、専門職のプロジェクトで運用するフラット組織です。上司の能力査定で雇用も賃金報酬も決められるため、部下は完全な管理下に置かれます。上司と会わなければ部下はやめるか辞めさせられる。

⇒まぁ当たり前ですね。外資もそうですが日本も新興の企業はこうなっていません?成果主義ってことですね。

・日本人スタッフが間違えました
 上下関係の中では、責任のなすり合いが起こります。例えば、外国の上司は顧客の目の前で部下のメンツをつぶすことを平気で行います。しかし日本人の部下はほとんど反論することがないが、本来は主張すべきことはすること。

⇒これ日本企業でもよくありますね。

・ハッピーバースデー
 海外の職場では、横の関係も注意が必要です。上司が評価査定を武器に気に入らない部下を攻めてくるような場合は、同僚が上司に加担して、足を引っ張る行為に協力するかもしれません。そこで同僚が行うイベントには、必ず参加して仲間意識を高めます。どこの職場でも、外国人の同僚は上司へのごますりを欠かしません。海外で仕事をすると、生活を守るための努力や気配りが山ほどあり、日本の職場より信頼関係の維持は大変です。

⇒これも日本企業でも全く同じ。

・サーバーが落ちたわよ
 海外の職場では、想像を絶する「人が仕掛ける罠」というのがあります。上司とうまが合わないと様々な嫌がらせを受け、退職に追い込まれることもあります。

⇒これも日本企業でもあり。経験ありますもの。中国企業も同じだな。

・社長に言いつけてやる
 自分が上司になった場合は、部下からの集団の突き上げもよくあります。実際に本社に上司の悪口を送って、社内クーデターを画策する部下もいます。
 フォーチュンベスト100に出てくるようなグローバル大企業では、実績能力主義が徹底され、数千倍から数十万倍の倍率で採用が決まるため、こうした問題を見聞することはありません。他方、縁故採用や紹介制度が残っている職場では、パワーゲーム(陣取り合戦)がよく行われています。

⇒、びっくりしたんですが、僕の勤務したフォーチューンベスト100に入る企業でこういう事態起きました。事業部長やめましたよ。

 米国のある地域では、事業部まるごとボスと部下十数人がいっしょに転職するという動きがあります。ボスが新しく勤務した企業の部署では、昔からいた従業員を嫌がらせで退職させ、元の部下十数人を呼び寄せるという方法をとります。
 海外では、人の垣根によって自分を守ること、どんな卑怯な手を使っても自分が勝つという意識が強くあります。

⇒会計事務所とか金融とかスペシャリティに必要な会社は当たり前ですね。僕がいた携帯モバイルの会社でも、BCG出身の副社長が同じことしました。

 海外の仕事は、日本と同様に長期雇用を前提としているものの、収益結果に左右される雇用契約という認識が一般的です。そのため、能力評価が賃金報酬アップには欠かせない交渉条件となります。ここが、雇用安定を求める日本人の考え方と大きく異なる部分です。日本人が海外でマネジメントを始めると、現地従業員から評価査定をめぐる個人交渉で悩まされます。同時に昇進させるとすぐ辞めるという問題も起こっています。日本企業の大半では、賃金報酬と果たすべき義務の関係が明確になっていません。

⇒これは確かにそうですね。成果主義って日本でも徹底していないでしょうから。

・自分の年収分の売り上げを持ってこい
 最近の日本企業は、会議など合議の時間で消費される無駄が蔓延し、社員は疲弊しきっています。企業は営利活動を目的としているので、時間の使い方、人の集い方も考えなくてはなりません。海外ではコストパフォーマンスという言葉をよく使います。無駄な会議には平気で非難の声が上がります。

⇒営業優位の日本企業も同じでは?

・いつまでも会社員でいるよりいい
 グローバルに見ると、アジアや中国大陸では長期雇用が一般的です。違いは生涯企業の従業員として働く人がエリートでは少なく、独立事業者になる人がたくさんいることです。会社員としての勤務経験は、自分ではできない経験や場を踏むためで、戦略的にキャリアアップを狙う人や独立して経営者になる人の比率が高いところが、日本人の就業意識と大きく異なる点です。

⇒これは国と給与によって違うのでは。アメリカでも40超えると転職は急激に減る、採用差別も出てくる。中国も最近変わってきていますよ、独立したほうが容易に儲かるから独立する。でも会社勤務で地位と所得が保証されるならそっちを選ぶ人は増えていると思います。

・退職は好きな日取り、引き継ぎは1日
 日本と海外では、退職までのプロセスがかなり違います。日本企業では特定した個人への業務依存が大きいため、退職すること自体が一苦労です。海外の職場はほとんどがパーテーションで仕切られているため、横のつながりも希薄です。仮に突然退職したとしても、自分が告知しない限り、いなくなってもわかりません。大きな違いは引き継ぎです。

 引き継ぎは、上司が一日レビューをして終わりです。退職は引き継ぎ終了後、即日OKです。業務報告はすべてデータに残されているので、上司はその経緯に沿って処理を後任に渡します。日本企業の退職前1ヵ月告知&引き継ぎという慣例がうそのように、海外企業での退職はあっさりとしています。

⇒状況により引き継ぎなしもありますね、外銀みたいに。中国もそういう事態を想定しないと痛い目にあいます。退職勧告後データベース壊すとかザラにあるようですから。

http://diamond.jp/articles/-/12222?page=8

 個人的には当たり前だろうと思うのですが、確かに日本人にはあまりなじみがない世界ですよね。割り切ればやりやすい面もあると思いますけど。日本企業の家族主義は、対上司や対同僚の関係に関しては、日本企業の方が大変じゃないかと思います。

 仕事ができない人や、仕事しないけど高給もらいたい人、もらっている人には日本企業は最高です。特に大企業ですね。まぁそんな環境は続くわけがないですけど、まだまだ僕の周りにはそういうおじさん一杯いらっしゃいますね。困ったもんです。こういう方々は、単に給料泥棒名だけではなく、部下に対して悪い見本になるという大きなマイナス面は、あまりメディアには指摘されないですよね。
 
 全然こういう大企業から離れてみていますと、高度成長時代の雇用が多かったせいで、僕の時代より数は増えている気がするんですが。平均年齢40歳以上の会社は要注意ですね。

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大前研一氏 日本の戸籍制度はバカげていると指摘

2011-05-20 | 日本・日系企業

3月11日の巨大津波により、岩手県の陸前高田市と大槌町、宮城県の南三陸町と女川町で、戸籍データ3万8000件が流失した。戸籍法に基づき、法務省が 「副本」を管理しているため再製可能だが、江田五月法相は、同様の事態が再び起きないよう、戸籍の全国ネットワーク化を検討する考えを示している。しか し、「この問題をデータのリスク管理というレベルの話で終わらせてはならない」と指摘するのは、大前研一氏だ。大前氏は、長年政治課題として俎上に上がっ ている「電子政府」構築の契機とすべきであると主張する。


 


たとえば、米国籍の私の妻は、住民票には記載されていても大前家の戸籍には入っていない。日本国籍を有しないので当たり前ということもできるが、住 民票には記載され、当然納税義務を負っている。だが、私の戸籍謄本の欄外に、米国籍のジャネット何某と結婚、と書いてあるだけだ。


 戸籍上、私の子供たちには母親がいないのである。そんなバカげた話はないだろう。ここ数年の婚姻を見ると、10組に1組は国際結婚だから、この問題は決して“小さな問題”ではない。


  かたや戸籍がそれほど神聖なものかというとそうでもない。「本籍」は出生地や現住所と関係なく国内(日本が領有権を主張しているところを含む)ならどこへ 届け出てもよく、変更も自由である。このため本籍を皇居や富士山の山頂に置いている輩もいる。つまり、戸籍制度は法律的には厳格でも実態と乖離し、形骸化 しているのだ。


http://news.livedoor.com/article/detail/5565645/



戸籍なんて普段あまり考えることはなく、大前先生同様国際結婚の私も上記の変な事象にはきずいていたのですが、相続関係で事務作業をやっていると、いったいなんなんだと思わされました。

・不動産の登記を父から母に移転するに際し、横浜法務局の新百合ヶ丘で行ったのですが、事前相談に行き、その後2回書類をチェックしてもらったのですが、最後にこの書類が足りないと言われ面喰いました。法務局起債の準備書類は全部ある。書類記載のミスは全部修正した。でも、「戸籍の付表を持ってこい」との事。

 要は、父が今の家を購入した証拠として、当時の住所(不動産登記に記載されている勝った人の住所)に実際に居住していた公的書類を見たいからというのが理由です。昔のものは付表にその住所の記載がない事例もあるそうですが、掲載されていない場合は、そのことを確認してから権利書などで事務手続きの受領を行うとの事。

 かなり腹立ちましたね、これは法律で定められていることではなく、登記官の裁量との事。論理的には登記申請物件とその持ち主の特定を判断するのによいということは理解できますが、それならそれで事前準備書類に明記すべきことでしょう。

・同じく志望届などは昨年9月に市役所に提出し、岡山の戸籍は2週間程度でその旨記載された。しかし、今年の固定資産税納付手続きは父の銀行口座からの引き落としのままで、当然その口座は閉鎖されているので、支払いがないということになった。

 よくあることでしょうが、戸籍に関する事項と税務、保険、年金関係がすべてばらばらに管理されていて、それぞれ似たしいて事務手続きをしなければならない。全く連携されていない。

 
 国民総背番号制に対しては拒絶反応があったと記憶していますが、現状あまりにも非効率になっている。総背番号制が良いかどうかは別にして、なんかのデータベースを作るべき。アメリカでも中国でもそうだったし、そっちが当たり前なんじゃないかな?身分証明書が運転免許証とか健康保険証というのは不思議でしょうがない。


 思うに、国民総背番号制に対して国民が反対したというより、行政が自分たちの権限や雇用を守りたいがためにこんな非効率な仕組みになっているのではないだろうか。税務、法務、年金・保険その他行政関係について国民個人を特定して管理するようになれば、おそらく関連する職員は半分で済んでしまうのではないだろうか?

 底で余った人たちの雇用をどうにかしないといけないのだろうが、財政を考えればそれこそ絶対にやるべきことじゃないだろうか?

 まぁこんなんだから、世界50位、フィリピン以下の政府ってことになるんじゃないかな。
コメント (2)
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