先日、子ども達と一緒に稲刈り作業に参加させてもらった。
奄美の稲刈りは、この時期。めちゃくちゃ暑い中の作業である。
昔はそこかしこに田んぼがあったそうだが、今は滅多に見かけない。
それでも、最近は徐々に「田んぼを復活させよう!」ということで、少しずつ再開墾しているところも増えてきたようだ。
稲刈りは、子ども達はもちろん初めてだが、私も初めて。大きな田んぼではないので、昔ながらの鎌で刈る作業。
とはいえ、我々は刈るお手伝いはできず、刈ったものを束ねるところと運ぶところぐらい。
私と長女は稲束をくくるのに、悪戦苦闘... しかし、数をこなしていくうちに、なんとなく慣れて効率よくできるようになってくる自分が嬉しい。
次女と長男はくくられた稲束を運ぶ。
まあ、こんなふうに書くとものすごく手伝っているみたいだが、実際は私も子ども達も「猫の手」以下で、ほとんど見るばかり...。
「全然お役に立てずすみません。」と言うと、「子ども達が周りにいる、ということがすごく嬉しくて大切なことだ」と言われた。
なるほどー。確かにそうかもしれない。まずは大人がやっているところを、見せるところがスタートだ。
これだけの田んぼを、このくらいの人数が汗水たらして何時間もかかってやっと取り入れることができる、ということを子ども達は遊びながらも見ていてくれたことだろう。
そういえば、我が息子などは、干してある稲からモミをしごきおとそうとするので、「こら!!そんなことしたらお米が減っちゃうじゃない!!」と叱ると「これって、お米なの?」と言ってきた。
そうかー。「今日は稲刈りだよ!」と子ども達に言って出てきたが、末っ子などは、稲刈りが何かなどわかるはずもなかったー。
この中にお米が入っている、と教えたらかなり驚いていた。
うちではいつも、ご飯をきれいに残さず食べるよう、「1粒のお米には7人の神様が入っている」とか「農家の人が一生懸命作ったお米なのだから」など等、なんだか偉そうに伝えてきたのだが、白いご飯は、白い米粒の前はどうなっていたかなど、息子は全く想像できていなかったわけだ。
「農家の人が一生懸命...」と言われても、スーパーで米袋に入った米しか見たこともないし、考えてみたら想像できるはずもなかった。
本当は田植えのところから見せたかったのだが、少なくとも、このような植物の実がお米で、それは農家の人がこうやって取り入れている...というところまではよくわかったようだ。これで、今度から「農家の人が一生懸命...」と伝えた時に少しは実感することもあるだろう。
こういう風景があちこちで見られるようになったらいいなぁ。