亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

景気後退を意識し始めた商品市場

2008年07月17日 17時29分54秒 | 金市場
インフレ抑止か景気重視か、はたまた金融危機か。難しい選択をバーナンキFRBは突き付けられ、議会証言や講演などで表明される方針や分析の解釈をめぐって市場も混乱気味・・・というか困惑気味というのが足もとの株式から債券(金利)、為替から商品市場までに見られる現象といえる。ドルを買い持ち(ドル・ロング)している人は、インフレ抑制に力点を置くだろう(利上げもアリ)と受け止め、ドルを売り持ち(ドル・ショート)している人は景気後退防止に重点を置かざるを得ない、あるいは金融不安の鎮静化がまず第一(したがって利上げはナシ)というふうに自らの方針に沿った受け止め方をしがちだし、またできる表現をバーナンキ議長は使っている。

2日にわたりバーナンキFRB議長の議会証言が行われたが、市場の反応、とりわけコモディティ市場の反応をみていると、さすがに景気後退を気にし始めたということか。原油がこの2日間で最大振幅15ドルの記録的な下げに見舞われたのは、景気後退による需要の減少を読んでのもの。米国では先行してガソリンの需要が落ちていたが、原油の在庫も目立って増えていた。振れが大きいので決めつけは危険だが、やっと本体の原油に波及したということか。金価格が上昇する中でプラチナが下げて来たのも産業用メタルゆえのことだが、代表的な商品指数であるロイター・ジェフリーズCRB指数のここ2~3日の下げも目立ってきた。昨夜のNYで16ドルほど売られた金だが、さすがに高値から8.6%も下げた原油を見て金市場でも利益確定の売りが出たという解説は、そのとおりだろう。たしかに全体の地合いはよろしくない。しかし、昨夜の急落の背景に、“いつもの”換金売りを指摘する声もあるので、打たれ強さを発揮しているといえるのではないか

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3 コメント

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打たれ強い (ささやか)
2008-07-17 19:56:04
確かに打たれ強いと思いますけど、肝試しの3連休になりそうで暑いのにヒヤヒヤしてます。
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阪神戦 (fairlane)
2008-07-17 21:41:15
久保田 悪夢の9回表
 1 福地→2-3からフォアボール
 2 宮本→送りバント
 3 責木→0-3からフォアボール
 4 畠山→ダブルスチール後、0-3からフォアボール→代走武内
 5 田中→三塁福地本盗、一塁武内・二塁青木進塁、2-0からピッチャー返し。久保田の送球がバックネットへすっ飛んでいく
 6 飯原→ライトフライ
 7 ウィルソン→左ゴ安
 8 福川→一塁ウィルソン盗塁後三振。チェンジ

久保田
 1安打 3四球 1三振 失点3

1イニング6盗塁はセリーグ新記録だそうです。

首位チームの大盤振る舞いありがとうございました。
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買い戻し (コシヒカリ)
2008-07-18 08:09:55
アメリカ ヨーロッパ共に相当な買い戻しですね。一方コモディティは原油はじめ穀物急落。しばしの間は株高 金高 コモディティ安でしょうか。どこも資本不足で、売れるものはとりあえず売っておこうという動き。金はこつこつ拾って行く方針は変わらずですね。
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