週明け3月25日のNY金は反発した。
米連邦準備理事会(FRB)が先週、年内に3回の利下げを実施する予想を維持したことが消化される中で、そのタイミングを測ろうと雇用やインフレに関する新たな指標に注目が集まっている。そんな中で25日は主要通貨に対しドルが売られたことを手掛かりにNY金は反発した。前日比16.40ドル高の276.40ドルで終了。
ユーロは対ドルで前週に一時約3週間ぶりの安値を付けたが、25日は3営業日ぶりに反発。欧州中央銀行(ECB)の利下げ観測を手掛かりに売られていたが、6月に着手するとの見方が織り込まれ、売り一巡という印象。
ドル指数(DXY)は、前週末に付けた5週間ぶりの高値から下落し104.224で終了。
NY金は、ファンドのポジション(持ち高)調整の売りをこなしながら、終日プラス圏で推移した。
執筆中の現在、ロンドンの午前、NYの早朝の時間に入りNY金は騰勢を強め2190ドル台に入っている。
昨日、ロシアでのテロ攻撃に触れたが、地政学リスクも浮上しているのだろう。
さて今週、ゴールドマン・サックスのアナリストグループは、レポートで欧米の中央銀行が利下げに動く中で、工業需要と消費者需要が支えられ、商品相場は今年上昇するとした。借り入れコストが低下することで製造業が回復する一方、地政学的リスクが根強く残る状況で、 24年はコモディティがプラ15%のリターンを残す可能性があるとする。
ただし、コモディティ全体に共通する見通しではなく、投資家は選別が必要だとしている。その上で銅とアルミ、ゴールド、石油製品を挙げている。
当ブログや(最近はほとんど開催されなくなったが)対面のセミナーなどでも10年以上前から、一貫して貴金属の中では「金(ゴールド)」を買うべしとして、プラチナ、シルバーよりゴールドを推してきた。今回のゴールドマンのレポートも選別を強調している。