亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

ダウは新高値、ドルは戻し・・・アレレ?NY金も戻り高値?

2007年10月02日 16時49分05秒 | 金市場
原油から穀物まで幅広く売られた昨夜の海外商品市場のなかで、貴金属とりわけNY金市場は元気がよかった。ただし、それはもっぱらテクニカル主導のファンドが積極的に動いただけ。新たな四半期の始まりということで、多少のハシャギもあったかも。ドル安は止り、シティの決算発表を前にしたウォーニング(内容が前期に比べ悪くなるとの事前予告)がむしろ金融機関の財務に対する不信を払うものと取られ、ダウは(なんと)過去最高値で引け、サブプライム問題による信用危機は峠を越したというグリーンスパン発言も伝えられていた。いずれも、ここまで駆け上がった金価格には、調整局面入りの引き金を引いてもよさそうな材料ばかり。それらを無視して、NYコメックス(中心限月12月もの)は戻り高値を更新して引けた。チャートはピッカピカだ。モメンタム相場とはよくいったもので、悪材料を振り払い勢いだけでここまで駆け上がる。

しかし、その後を付いてくる者は、この値位置では今のところなし。皆引いている。早い話が600トン以上買い越した、この上を誰が買うということ。上げる過程でストップロスがあれば、下げ過程でもストップロスの“置きもの”あり。一方通行的な値動きが、逆バージョンでどこで折り合うか。これからの見もの。中東への窓口、トルコの金輸入量が9月は48.9%減少というニュースを目にしたが、700ドル以上では、さもありなん。ここは7月に輸入量が急増し、ファンドを勇気づけた地域でもある。


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8 コメント

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Unknown (ささやか)
2007-10-03 14:07:37
金は調整局面にはいったのか、ある人はこんな風に言われてます。
「お蔵に埃被っていた純金製分福茶釜でもあれば、鑑定団の番組に出すか、貴金属店で売却するのも良いだろう。」
日本経済を信じられるならばこそ言える言葉だなあ、と思いました。
ご先祖様が残して下さった純金製分福茶釜があれば、
私ならこんな場面では売らないわ。
自分や家族が飢え死にしそうな時でなければ
私は決して売らないと思う。

明治維新・戦後の混乱で私の実家のお宝はみんな無くなってしまいました。
お宝ってそんな大変革に耐えるために貯め込んで置くモノなんだと思うのだけど…
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ひょっとしたらに一票 (いつも拝見しております)
2007-10-04 09:57:11
ささやか様

基本的には先生の立場なんですが、ユーロドルが崩れてるのに「金」が崩れません。ひょっとすると「金」の浅い押し目に一票かな?ビックリ仰天サプライズはECB単独でもユーロ売りドル買い介入なんてどうでしょう。日銀にならんでドル神宗派入りということで、信者ユーロのローカル貨幣入りとなります。流動性も供給されてバブル懸念が本格化するかもしれません。多分ないと思います、というよりECBに孤高のプライドを保って欲しいと願ってます。輸出企業は死屍累々かもしれませんが・・・
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あ~あ、行っちゃった (いつも拝見しております)
2007-10-04 23:54:41
お疲れさまです。

もう1日あるかと期待していたのですが、欲深いとこんなものですね。結局ユーロに連れ高です。アメリカを市場として見た場合、日本や韓国、中国のように貿易黒字を返金してまで失いたくない大きな市場です。しかも世界最強の消費国だけあって質量共に揃っています。イギリス植民地時代のインドは世界最強の輸出国だったそうですが、利益はすべてポンド建国債に替えられてインドに入らなかったそうです。アングロサクソンだけにアメリカは世界を往時のインドにしようと企んでいる訳ではなく、結果的に往時のインドになってしまう貿易黒字国のジレンマがあります。ジレンマと書きましたが、ジレンマを感じているのは恐らくユーロだけでしょう。韓国など、今日もせっせと介入してました。ユーロの高楊枝がどこまで通じるかまさに見物です。1.5過ぎればさすがに介入かな?介入すればバブルというよりインフレ期待しちゃいます。
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金曜もまた (ささやか)
2007-10-05 12:26:06
いつも様

金曜もまた東京金市場午前はあげたようです。
あと一息の大欲、成功ですね。
ゴールドの大航海も700ドルの海域にたどりついた。
私は円ドルのレートが気がかりで、かなり弱気でした。
ただ、歴史的に財政赤字の国の通貨が強くなるかしら?と考えると…
国際為替市場では円ドル二人負けの状態がしばらく続く、当面そう考えていこうと心決めました。
政策当局が介入するほどその国の通貨は強い!と考えるのもありかも…
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たまたまです・・・ (いつも拝見しております)
2007-10-05 17:46:24
ささやか様

レスどうもです。内部要因見れば当然売りですが、全体を見てると何かおかしいと感じただけです。前回のFOMCで利下げされましたが、ドル円はなぜか上がってきました。ユーロは日本の2000年不況時と同じ状況でレパトリだけじゃなくポストドルを狙った買いに苦しんでいます。その後どうなるかはわかりませんが、例えば、今夜米雇用統計の発表が悪かったりしたらユーロがさらに買われるかもしれません。よければドルが買われるかもしれませんが、そんなことより現状を一番よく表していることは、ダウを見ればわかります。要は何があっても上昇なんだということです。これが今のトレンドで下がる気配は今のところありません。上海市場も香港市場もすごいことになっていて、すでに財政赤字とかマクロ指標とかのレベルではなくひょっとしてバブルに突入しているのではという疑問があった次第です。現状、日本市場が堅調です。それはファンダメンタルというよりも、短期市場の際だった安定によるものとの指摘があります。今後日本の証券市場は見直しの買いが入ると思いますが、それ以上にBRIC’sの急騰が期待されています。何が起こるかわかりませんが、何か途方もないことが起こる前触れを経済ニュースなどを見て感じる次第です。もちろん話半分以上下げて読んで下さい。週明け「金」や「日経」が急落することも十分あり得る話です。
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乱文ですみません (いつも拝見しております)
2007-10-05 23:20:57
ささやか様

何が言いたいのかよくわからないと思います。ただ、何となく上にも下にも途方もないことが起こるような予感がするのでこんな書き方になってしまったことをお許し下さい。書き始めたらちょっと後悔しました。時間がなかったので変な書き方になってしまったのでごめんなさい。
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バブルって何? (ささやか)
2007-10-07 12:30:20
いつも様

レス有難うございました。
いつもコメント拝見してますので、お書きになっている事は私なりに理解したつもりです。
中国市場はバブルというより、個人投資家を巻き込んで過熱状態。大相場ですね。日本でいえば「銀行よさようなら」と個人投資家が証券会社に押し寄せた時代かな?と感じています。
戦後の日本の歩みを振り返ると円はドルに対して3倍になっているので、元がいつかドルの3倍になってもおかしくない、と思ってます。
「国富ファンド」なんだか良いスタートみたいですし、
そのうち中国国民が「外債投資」や「キャリートレード」に励む日も来るかもしれませんね。
アメリカはそうして次第に超大国からふつうの大国になって行くのかも知れないと感じています。
世界平和が保たれれば、の話ですが。
 
「金」価格がバブルと言う人もいますが、むしろ中長期の上げを確信しています。
毎年100ドル下値を切り上げ、来年は下値700ドルきらない状況になるのでは?と予想しています。
オイルも毎年10ドル高値更新してますもの。

いつまで続くグローバル経済の拡大、とりあえずは今回の0,5%の利下げを受けてNYダウが高値更新した。
「相場の事は相場に聞け」ってところでしょうか?

21世紀はどんな時代になるのでしょう?
日本の国にとって暗い時代にならなければいいのですが…

「ブンブク茶釜」も売れ、なんて書いてる文を読んで
私は貸金庫に現物しまい込んでしまいました。お蔵入り!
去年生まれた赤ちゃんが賢い子に育って、
将来オックスフォードとかハーバードに留学したいなんて言い出したら…お小遣い持たせてやりたい老婆心。
世の中、ありえないような事が時々起こりますからね。 
http://www.rui.jp/new/chumoku/pdf/kabuka_graph.pdf
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恐れ入ります・・・ (いつも拝見しております)
2007-10-09 23:41:40
ささやか様

さすがですね。恐れ入ります。中国株などはすでにバブル入りとの話で、中国金融当局は恐らく制御できないだろうと見ているようです。発火点が決まればインドやブラジル、ロシアなどで誘爆する可能性もあります。アメリカも上昇するかもしれませんが、サブプライムの影響がどう出るかに依ると思います。一部では燃料費高騰によるミャンマーの暴動は中国当局を震え上がらせたとのことですが、恐らく先月の物価もそれなりに上昇していると思われます。自分の国の国富ファンドも商品投資などで関わっているだろうから当局も火消しが難しいだろうと思います。いずれにせよ。現物なら値段を見ないで買ってよしで先物なら押し目買いと思われますが内部要因があるのでわかりません。
日本は多分厳しいことになると思います。先進諸国は新興国の猛烈な需要によるインフレと安い人件費に苦しめられると思われます。結果的にスタグフレーションとなりキャピタルフライトまがいの資本投資が起こりうる可能性も指摘されています。
これからは新興国の時代なのかもしれません。
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