亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

物価はまだ安定

2007年06月18日 15時31分48秒 | 金市場
先週末の米5月の消費者物価はガソリン価格の上昇もあり前月比+0.7%と高めの数字がでたものの、コア指数(食品とエネルギー価格を除いた数値)が0.1%と落ち着いていたことから、一連の金利急騰騒ぎも鎮静化に向かっている。NYダウ中心に株価も上昇、金価格も静かに反騰。先週はベージュブック(地区連銀経済報告)で物価の安定が示されてから債券市場も落ち着いた。落ち着くと全体に引っ張られる形で金価格も上昇という他力本願的な動き。原油が日柄調整を終えて上昇しているのも、ここからは材料になりそう。それにしても金利は落ち着いたとはいえ、先週は米30年固定の住宅ローン金利が6.74%と約1年ぶりの水準まで上昇している。今週は19日に住宅着工の件数が発表になるが、データ関係では目ぼしい注目材料は他にはない。円建て金価格が円安もあり、予想以上に戻りが早くなっている。週末のCFTCデータでは、ショートの増加でネット約7万6千枚(重量換算236トン)と買い越し残は急減。それ以降もショートが積み増しされていると面白い展開に。

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3 コメント

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6月14日の「ノリック」さん ()
2007-06-18 15:57:26
金利上昇は利息を生まない金にとっては一般的には悪材料です。50億円分の金地金を保有しているのと、5.25%で回る債券では、金の保有は5.25%のコストが掛っているという考え方ができます。5.25%の利息を放棄して金を持つ意味があるのか、ということです。ただし金を考える場合、こうした名目金利ではなく、そのときのインフレ率を加味した実質金利が問題となります。足もとのインフレ率は米国の場合2.1%。これを5.25から引くと3.15%が実質金利ということになります。3%台の実質金利では金価格妨げにはならないというのが、経験則となります。もちろんイレギュラーは市場の常です。
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ご回答ありがとうございました (ノリック)
2007-06-18 21:59:51
インフレ率を加味した実質金利で見る見方が必要なんですね。ありがとうございました。



それにしても、ワシントン協定の枠内とは言え、ヨーロッパ各国の公的売却は続きますね。



インフレが高まっている今は、中央銀行が金を売却してしまうのは通貨の番人としてどうなのか?考えてしまいます。



スペインは売った代金で国債を買うようですが、どこの国債を買うのでしょうか?利息狙いの運用でしょうけど、中央銀行としての姿勢に何か疑問を受けます。





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う~む・・・ (いつも拝見しております)
2007-06-20 08:06:26
お疲れさまです。

ニッケル・アルミ・銅がさえません。シカゴコーンもえ~っ!2番天井なの?と思わせる激下げで、チャート的にも似たような形状が増えてます。原油はどうなる?銀もねぇ・・・プラチナ高値抜いてますが・・・高値抜いてるCRBが後ろ髪引いて、もうちょっと上があるかもしれないけど、とりあえずキャッシュポジション増やしてみます。
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