モウズイカの裏庭2

秋田在・リタイア老人の花と山歩きの記録です。

真夏の焼石岳に絶景を見た。(2018年7月27日)

2021年07月29日 | 焼石岳/夏

(本記事は自ホームページの旧記事をブログ用にリメイクしてアップ。その後、内容を少し改め、再アップしたものである。)

焼石岳は東北、いや国内でも屈指の「花の名山」だ。
そのせいもあり、この山の登山記録はいつも花レポートに終始しているが、
実は山岳景観もなかなか素晴らしい。

今までに十数回、登っており、天気には割と恵まれている方だと思っていたが、
この日(2018年7月27日)ほどよく晴れて視界良好の日は今までに無かった。
よって今回は山岳展望に軸足を置いてリメイクしてみた。

この日は中沼ルートから入山した。

中沼と横岳



中沼ルートでいつも思うのは、中沼手前の森林中の上り坂。
このルートで一番、しんどいのはもしかしたらこの辺りかもしれない。

ここさえクリアーしてしまえば、冒頭のように素晴らしい湖沼風景が展開する。
そしてその先はエスカレーターに乗ったような気分で山頂まで行ける。と言ったら大げさか。

非合法マップ




中沼の次はほどなくして上沼、
その先は森林歩きで視界は効かないが、
ところどころに小湿原が開け、いつも何がしかの花が咲いている。

銀明水が近づくと・・・

横岳から獅子ヶ鼻岳への連なり 

 


道端の数多い花のうち、今回は一種類だけ。

シナノキンバイ 



銀明水上部の湿原は昨年、泥んこ道がひどかったが、今年は修復され、歩きやすくなっていた。
そのことに感謝しつつ、登る。
その後は灌木帯の中をしばらく歩く。
姥石平が近づくと、東焼石岳や焼石岳が見渡せる草地に到着。
この場所は前年7月中旬に来た時はヒオウギアヤメが群れ咲いていたが、
この日はギボウシやトウゲブキに変わっていた。




姥石平を通り過ぎ、焼石岳と横岳の鞍部まで駆け上がったら、鳥海山がくっきりと見えた。

今まで登った中では最高の見え方だった。

鳥海山をアップで。
 



もちろん他の山の眺めも素晴らしかった。

西側の眺め。右に西焼石岳。



この日、最も感動した風景(絶景)は
西側のカール底のような地形とその向こう、幾重にも重なる奥羽山脈だった。


西側の眺め。西焼石岳南側のカールのような窪地を望む。




カールのような窪地と奥羽の山並み。


西側の山岳風景はまだ続く。

月山方面をアップで。



南西方向の山座同定。



 

朝日連峰までしっかり見えるとは予想してなかった。

虎毛山。左の方は須金岳。



南側。

栗駒山と秣岳。 
 


焼石岳山頂から北側を見ると・・・。

南本内岳越しに右から岩手山、八幡平、秋田駒ヶ岳、和賀岳などが連なる。 



岩手山



山頂付近で咲く花。

ハクサンシャジン(と鳥海山) 



ウスユキソウ

 



山頂からは東成瀬ルートを下って行く。

秋田側(東成瀬ルート方面)を望む。左奥に鳥海山、右奥に三界山。



このあたりの眺めは確か田中陽希さんがグレートトラバース2で絶賛されていたように記憶している。
さらに下ると・・・。

左奥に鳥海山、中ほどに大森山、右下に名無し湿地。
 


東成瀬ルート九合目(焼石神社)の分岐点に到着。


秋田斜面のお花畑を見下ろす。 




折角来たので、東成瀬ルートを少し下ってみることにした。

ここから先、八合目・焼石沼までの区間を仮に「秋田斜面」と呼ぶこととする。
此処には焼石の他の場所ではあまり見られない花が数多く咲く。

秋田斜面のお花畑(トウゲブキやエゾニュウ、タカネナデシコ、ハクサンフウロなど)。バック右に焼石岳。 
 


ミヤマトウキだろうか。



クガイソウの小群生。バックに焼石岳。



クガイソウは南本内岳のお花畑にも群生していた。




姥石平から東焼石岳南西面にかけては、この山域で最大のお花畑が広がっている。
六月上~中旬、ハクサンイチゲが咲く頃は実にみごとだ(こちら)が、真夏にもけっこう多くの花が咲く。
ただし花の量は年によって差がある。今年はどうだろうか。

姥石平のお花畑と焼石岳。




正直を申せば、前年の8月6日(こちら)に較べると、
秋田斜面、姥石平ともに花の量は明らかに少なかった。草丈も低く感じた。

これは旱(ひでり)のせいだろうか。

東焼石岳山頂からホンの少し六沢(むざ)山の方に踏み出すと・・・

六沢(むざ)山と経塚山



六沢(むざ)山と名無しの池沼。



東焼石岳山頂を最後にこれからは下山体制に入る。

東焼石岳のお花畑小道。バックは横岳。



帰り道、横岳と焼石岳の鞍部から月山が見えた。




西焼石岳の隣には鳥海山も見えた。




下山時の中沼。




今回、花は少し物足りなかったが、山岳展望に関しては恐ろしく恵まれた一日だった。


以上。


 


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