モウズイカの裏庭2

秋田在・リタイア老人の花と山歩きの記録です。

初夏の笊森山と千沼ヶ原。(2018年6月16日)

2020年06月20日 | 乳頭・千沼ヶ原

(本頁は「初夏の乳頭山」の続きです。)


この日は乳頭山(1478m)だけでは少し物足りないので、隣の笊森山にも足を伸ばしてみた。

標高は1541mと笊森山の方が少し高い。 

乳頭山山頂から見た笊森山(1541m) 


今回の非合法マップ


乳頭山から笊森山に至る道はこのところ刈り払いがなされてないようで、
灌木の中を潜りながらの登山だったが、花は意外と豊富だった。

まずは灌木でひとつ発見あり。 

ウコンウツギ(受粉前)                           ウコンウツギ(受粉後) 
 

ウコンウツギは北海道には豊富だが、
東北では青森や岩手の限られた山だけ(岩手山には多い)でこの山域では初めて見た。

花の内側の模様は昆虫が訪れて受粉すると赤くなると聞く。

乳頭山同様、ここにはイワカガミやムシトリスミレが多かった。 

ムシトリスミレ。右の方に咲くのはイワカガミ。
 


ミツバオウレン                                                                                           ヒメイワカガミかな。

 


岩場にはびっしりと小型のイワカガミが生えていた。これはヒメイワカガミだろうか。

イワカガミに較べると花はより小型で白っぽく、葉には大まかな鋸歯が有ったので、既存の成書に従い、そう判断した。
なおそのすぐ隣の岩の上にはイワカガミとの中間種のようなものも生えていた。



イワウメ

 


笊森山山頂から乳頭山を望む。                                                                       変なハクサンシャクナゲ
 


こちらのハクサンシャクナゲはどうしたんだろう。

一見、蕾かと思ったが、若い葉の色が抜けたものだった。笊森山にはこの色抜け株が多く見られた。 


イソツツジとガンコウラン

 


乳頭山、笊森山ともにスミレ類は黄色のキバナノコマノツメが圧倒的に多かったが、

このスミレは何だろう。




タカネスミレだろうか。 



葉が厚く、光沢も有るので、タカネスミレかと思ったが、いかがなものか。

なお葉以外の特徴(例えば花柱の形状など)は今回、検証出来ていない。



同じ場所には高嶺の花、エーデルワイスに近縁なミヤマウスユキソウも少数ながら咲いていた
(乳頭山にはただのウスユキソウしか見られない。
ミヤマウスユキソウは秋田駒、鳥海、月山、朝日、飯豊など東北の限られた山にしか無いと聞いている。
もしかしたら笊森山のこの場所のものは新分布地かもしれない)。

ミヤマウスユキソウ(ヒナウスユキソウ)


ミヤマウスユキソウ(ヒナウスユキソウ)                                                     こちらはキバナノコマノツメだろう。
 
 

この山には黄色いスミレの種類が多い。量的にはキバナノコマノツメが多かったが、
 一部のガレ場や雪渓の下部にはオオバキスミレも見られた。

オオバキスミレ

 

ヒナザクラ

 

折角来たのだから、笊森山から千沼ヶ原に降下してみる。

 



千沼ヶ原に到着。




雲で遠くの山は見えなかったが、千の沼(池塘)はみごとだった。










ミズバショウ




千沼ヶ原からは笊森山に登り返さず、直接、乳頭山をめざす。

赤い茎はシロバナトウウチソウの芽出しのようだ。                                    シラネアオイ 
 



帰りにもう一回、乳頭山を登り返し、田代平に下りる。

田代平から孫六温泉への降り口付近では、湿原の上に田沢湖が見える。なんか湖に入水するような感覚だ。

田代平から田沢湖を望む。




以上。



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