(本頁は「全国山の日協議会」への投稿文「東北の山を眺める/まずは鳥海山・その3」の原本です。)
鳥海山は秋田と山形の県境付近に聳える火山(標高2236m)です。
今回は秋田県の各所から見た鳥海山について語ります。
鳥海山は秋田県では西側はにかほ平野からいきなり聳えていますが、
北側や東側は出羽丘陵の上に生えたように聳えています。
北側から望むと・・・
こちらは由利本荘市の北部(マップではA)から見たものですが、遠く秋田市から見てもほぼ同じです。
庄内地方から見た鳥海山とは反対で、左側に鳥海山本体が高く聳え、右に扇子森など西鳥海山が低く連なる構成になっています。
ここで参考マップ
由利本荘市を南東に進むと、矢島町を過ぎるあたりから
鳥海山は北東に開いた爆裂火口が隠れるので富士山に似たような姿になります。
次の鳥海山は旧鳥海町猿倉(マップではB)から眺めたものです。
秋田県南部の横手盆地から眺めた鳥海山は概ねこの形です。
由利本荘市を更に奥地に進み、百宅(ももやけ)(マップではC)まで行くと、
鳥海山の形は更に端正な富士山型となりますが、
残念なことに前山に阻まれ、裾野は見えないです。
田植え時期は巨大な赤ん坊が寝ているような雪形が現れます。
秋田では「ねんねこぼぼこ」と呼ぶ人も居ますがわかりますでしょうか。
鳥海山の北麓、谷地沢から桃野にかけての道路(グリーンライン)(マップではD)
の直線区間から見る鳥海山も人気が有ります。
この鳥海山は秋田市から見た姿とほぼ同じ形です。
次の鳥海山は更に西に進み、にかほ市上坂(マップではE)から見たものです。
ここは標高390mと高所ですが、水田になっており、シーズンには逆さ鳥海が見られます。
なお既にお気づきかもしれませんが、ここからは有名なパンダの雪形が見えます。
鳥海山の雪形については次の拙ブログもご参照ください。
⇒ 「水田鳥海とねんねこぼぼこ(2023年6月1日)」
鳥海山は山麓の平地だけでなく、山の上から眺めても美しいものです。
八塩山(713m)(マップではF)は鳥海山との距離も近く、その眺めは迫力があります。
春の残雪姿はもちろんですが、秋の紅葉時期以降、新雪姿も素晴らしいです。
横手市の保呂羽山(438m)(マップではG)は距離が少し離れていますが、
ここから眺める姿、特に春姿はとても素晴らしいものです。
秋田県民歌(作詞:倉田嗣、作曲:成田為三)の冒頭に謳われた「秀麗無比なる鳥海山」とは
この姿ではないかと私は勝手に思っています。
次の四回目は岩手の名山、岩手山を予定しております。⇒ こちら。
以上。