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岸田政権発足1年 「信頼と共感」強調しても広がる「不信と反感」 国葬、旧統一教会問題も具体策語らず

2022年10月04日 | 生活

「東京新聞」2022年10月4日 

 

 岸田政権は4日、発足から1年を迎え、岸田文雄首相は3日の所信表明演説で就任時に掲げた「信頼と共感」を再び強調した。だが、世論の反対を振り切って安倍晋三元首相の国葬を実施し、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の問題でも閣僚を含む自民党議員の関係調査はずさんで、自ら「不信と反感」を広げる言動が続く。国民の信頼低下は内閣支持率の下落からも明らかで、野党との論戦が待ち構える今国会は首相にとって正念場になる。(山口哲人、坂田奈央)

◆国民の声「受け止める」と繰り返す

 「さまざまな意見を重く受け止め、今後に生かす」「説明責任を果たしながら取り組みを進める」。首相は演説で、安倍氏の国葬と旧統一教会の問題に言及したが、抽象的に国民の声を「受け止める」と繰り返しただけで、国葬のあり方や旧統一教会と政治家の関係見直しなどの具体論は語らなかった。

 国葬と旧統一教会問題は、内閣支持率低下の要因となっている。国民が首相の説明と対応に納得できていないためだ。国会の関与を経ずに閣議決定した国葬を正当化し続け、教会側と自民党議員の関係調査も当初は否定。批判が拡大した後に「自主点検」を始めたが、結果の公表後に山際大志郎経済再生担当相らの新たなつながりが相次いで判明。教会側と関係が深いとされる安倍氏は点検の対象外で、幕引きには程遠い。

◆格差是正のための「分配」はどこへ

 演説からは、政治姿勢の変化も読み取れる。首相は就任後初の所信表明演説では「分配」を12回繰り返した。成長重視で格差や貧困の拡大を引き起こしたと指摘される安倍政権の経済政策「アベノミクス」と一線を画し、子育て世代の教育費支援など4本柱の分配戦略を打ち出した。わずか1年前のことだ。

 だが、今回は「分配」の文字が消え「成長と分配の好循環」が「賃上げの好循環」にすり替わった。首相は「賃上げが高いスキルの人材を引きつけ、企業の生産性を向上させ、さらなる賃上げを生む好循環」と力説。分配に比べると、民間主導を促すような内容で、具体策の策定時期も「来年6月まで」で即効性は見えない。

◆じわりと濃くなる安倍カラー

 経済重視への傾斜など、安倍氏の路線と重なる部分も目立った。

 急激な円安などで進む物価高への対応では、電気料金の国民負担の緩和策を打ち出したが、詳細を語らず内容は分からずじまい。むしろ「円安のメリットを最大限生かす」と、外国人観光客の誘客や輸出企業への効果を強調し、円安を容認しているとも受け取れた。1年前は触れなかった再稼働、新型炉開発など原発推進の姿勢も鮮明にした。

 改憲でも、国会の演説では初めて「発議」に触れ「国会でこれまで以上に積極的な議論が行われることを期待する」と踏み込んだ。自民党が「反撃能力」と言い換えた敵基地攻撃能力の保有に関しては「検討を加速する」と明言した。

 首相は政策面でも自らのカラーを薄め、安倍氏を支持する党内保守派への配慮を重視したのか。演説に対する各党代表質問は5〜7日、衆参両院で行われる。

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消費税使い2800病床削減

コロナ禍でも「医療費抑制ありき」

「しんぶん赤旗」2022年10月4日

2021年度分 厚生労働省報告

 消費税を財源とする国の給付金を使って、新型コロナウイルス感染症対応の中心となる急性期病床などが、2021年度分で2770床の削減となったことが分かりました。厚生労働省が9月30日に開いた有識者会議で報告しました。コロナ禍のもとでも「医療費抑制ありき」の自公政権の姿勢が鮮明です。

 この給付金は、病床削減を進める「地域医療構想」の実現を狙った「病床機能再編支援」です。20年度に新設(当時は病床ダウンサイジング支援)され、コロナ禍の中でも21年度に予算を195億円に倍増。全額に国費で消費税財源を充てる仕組みとして改悪法に位置付けました。減床数に応じて1床あたり114万~228万円を支給し、医療機関を統廃合や病床削減へ誘導しています。

 厚労省が報告したのは21年度分の実績(計画分含む)です。急性期病床や長期入院向けの慢性期病床の計2770床の削減に対し、29都道府県120医療機関に57億9千万円を交付しました。

 20年度分の計2846床減・56億7千万円の交付と同程度ですが、物価高でも消費税減税を拒み、「消費税増税は社会保障のため」という説明とかけ離れた病床削減に突き進む政府の姿勢が、いっそう厳しく問われます。

 有識者会議で厚労省は22年度分の交付予定額も報告。計40億8千万円の予定額のうち大阪府が最も多い7億9千万円で、兵庫県の6億円、山口県の3億5千万円と続きます。全体の交付額はさらに増える見込みで、経団連の委員は「取り組みが非常に少ない」と述べ、統廃合の促進などを求めました。


 今「旅行支援」など必要なのか?緊急にお金を回さねばならないところがあるのでは!

未明から降り始めた雨、今もまだ降り続いている。
 プリンターのインクを買いに行った。すごい値上がりだった。もちろん消費税も割増だ。
これから北国ではストーブを点けるが灯油の値段がちょい前のガソリン価格だ。
寒い冬、凍える冬になりそうだ。