里の家ファーム

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枝豆

2017年08月07日 | 健康・病気

「すべての間食を枝豆に」ダイエット 上限量なしで筋肉増え、脂肪が燃焼

           NIKKEI STYLE2017.8.2

  食事の内容を変えるダイエットをこれまで1200人以上に指導してきたという、薬剤師の坂田武士さん。基本的に食事の改善を中心に指導し、体脂肪を減らして筋肉を増やすことに成功しているという。

 坂田さんのダイエット指導で、特にお薦めしている食材が、「枝豆」だ。ダイエット中の間食をすべて枝豆に替えるように指導しているという。なぜそんなに枝豆がいいのか?

 「枝豆にすると筋肉の材料となるたんぱく質が補えるが、動物性のたんぱく源と比べて、余計な脂肪や糖質をとらなくてすむ。また、枝豆は栄養面では野菜にも近く、脂肪代謝や糖代謝に必要なビタミンなどの補酵素がとれる」(坂田さん)

 ダイエット中は間食禁止、と思いがちだが、坂田さんはたんぱく質不足を補うため、むしろ薦めるという。「三食で十分なたんぱく質をとるのは難しい。いわゆるお菓子を間食でとるとカロリーオーバーにつながるが、枝豆ならたんぱく質の不足分を補える」(坂田さん)

 実際の食事指導で、「体重・体脂肪が減少したが、筋肉は増えたというケースを複数確認している」と坂田さん。また、海外の研究では、高たんぱく質の食事を半年以上続けることで、体脂肪が減ったという報告もある。

 早速、今日から「おやつに枝豆」ダイエットに挑戦しよう!

※大豆アレルギーがある人は避けること。

■「おやつに枝豆」ダイエットのルール

1.間食をすべて枝豆に替える

 朝昼晩の食事については特に制限はないが、間食はすべて枝豆に替えよう。外出先や仕事場にも持参しよう。

2.手のひら1杯分をめどに、上限なし

 間食として食べる枝豆は、1日で手のひら山盛り1杯をクリアしよう。上限はなし。好きなだけ食べていいが、就寝前1時間は避けよう。

3.塩分は抜く

 総菜として販売される枝豆は、塩が振ってあるものがほとんど。「塩分はむくみの原因になる。ダイエット中は避けたい」(坂田さん)。 塩抜きが必須。ゆでる場合も塩は入れない。

■枝豆ダイエットのQ&A

 枝豆ダイエットで食べたい枝豆の量は、1日に手のひら山盛り1杯(約200g)。たんぱく質量は、約12gになる。「女性の1日のたんぱく質の目標量は50g。その約2割を間食で満たすことができる」(坂田さん)。初めこそ甘いおやつが恋しくなるかもしれないが、腹持ちがいいので、余分な間食が欲しくなくなる。今回枝豆ダイエットに挑戦した読者モニターは、「枝豆の甘みに気づいたら、お菓子が欲しくなくなった」という。

 枝豆ダイエットに欠かせない枝豆は、生の枝豆をゆでて作るのがベスト。ただし、枝豆をゆでる際には塩を加えないこと。ゆでる時間がないという人は冷凍や市販品などで代用してもいい。塩味で味付けされた枝豆の場合は、塩抜きをして食べよう。

 このダイエットは1週間以上続けることで、効果が実感できる。「たんぱく質不足が解消され、冷えなくなり、疲れにくくなる」(坂田さん)

 続けるうち、どうしても枝豆に飽きてしまったときは、たんぱく質が豊富な食材を組み合わせてもいい。ゆで卵やチーズ、サラダチキン、ギリシャヨーグルトなど、コンビニなどで手に入る商品が手軽でお薦めだ。

Q.夏場に持ち歩くときの注意点は?

 A.凍ったまま持ち出そう。午後に食べる分は冷蔵庫へ

 気温や湿気の高いこれからの季節は、食材の持ち歩きには十分に注意が必要。外出先に持って行く場合は、あらかじめ冷凍しておこう。会社に冷蔵庫や保存庫があれば、そこで保存するのがお薦め。

Q.真水でゆでた枝豆の保存法は?

 A.冷めたらすぐに「冷凍」しよう

 枝豆は水分含有量が多い。冷蔵庫でも1~2日なら持つが、お薦めは小分けにした後に冷凍庫で保存する方法。いざ食べるときは、今の季節なら、冷凍庫から出して5~10分放置すれば、そのまま食べられる。

Q.冷凍・冷蔵の枝豆は塩分が含まれている。塩抜きってどうすればいい?

 A.真水に漬けて10~15分置けばOK

 冷凍食品やコンビニエンスストアなどで販売している冷蔵の枝豆は、塩が振ってあるものがほとんど。枝豆ダイエットの場合、塩分はむくみの原因になるので避けたい。ザルに入れ、真水に漬けて10~15分置き、塩分を抜こう。

[塩抜きの方法] 枝豆は1.2~1.5倍量の水(100gの枝豆なら120~150ml)に漬けておくだけで塩分が自然に抜ける。水っぽくなるのを避けるために、15分以上は漬けないほうがいい。

Q.どうしても枝豆だけでは物足りないときは?

 A.スーパーやコンビニで買えるたんぱく質豊富な食材を組み合わせよう

 枝豆に飽きたという人は、枝豆同様にたんぱく質が豊富で、コンビニなどでも手に入る食材を加えてみてもいい。食べるときは単品ではなく、できるだけ枝豆と組み合わせよう。食べ過ぎの防止にもなる。

・サラダチキン(1袋) たんぱく質約20g 糖質は控えめ

 食べ応えがあり、とても食べやすい。「脂肪燃焼に必要なビタミンを含まないのが惜しいポイント。ダイエットするなら、枝豆とのコンビで食べるのがお薦めです」(坂田さん)。

・チーズ(20g) たんぱく質約5g 脂肪分は多め

 乳たんぱくを豊富に含むのがチーズ。ただし、種類によっては脂肪量が多いものも。「ゴーダやチェダーなど、硬めのチーズ一切れをめどに」(坂田さん)。ヨーグルトならギリシャヨーグルトを。

・ゆで卵(1個) たんぱく質約8g 塩分に注意

 1個でたんぱく質が約8g補え、ビタミンや鉄などのミネラルを含む“完全食品”。ただし、「脂肪も含むため、ダイエットし、筋肉を増やしたいというときには1日1個が限度」(坂田さん)。


年間稼働所得213万円 母子世帯の「絶対的貧困」

2017年08月07日 | 社会・経済

 くらし下流化ニッポンの処方箋

   毎日新聞経済プレミア 2017年7月12日
     藤田孝典 / NPO法人ほっとプラス代表理事

 (2017年07月20日 『春菊』でくらし下流化ニッポンの処方箋-「非正規率47%」どうする母子123万世帯の未来2017年07月19日を紹介しましたが、その一つ前のこの記事を載せていませんでしたので、遅ればせながら紹介いたします。)

  再び、女性の貧困(2)

 ケン・ローチ監督の映画「わたしは、ダニエル・ブレイク」(2016年イギリス)は、英政府の社会保障制度にはじかれた人たちが、苦境に置かれながらも人間の尊厳を求めて懸命に生きる姿を描いています。

  主人公ダニエル・ブレイクは、非人間的で血が通わない社会保障の運用と官僚主義に抗議し、闘いましたが、異議申し立ての直前に亡くなります。ブレイクが助けたシングルマザーのケイティは、子供の新しい靴すら買えない困窮の中で、やむを得ず風俗の仕事に就きます。

  困窮や貧しさのつらさ以上に、職を得られず、社会から疎外され、そこからいつ抜け出せるか分からない閉塞(へいそく)感の描写が、胸に強く迫りました。

社会保障の現場で横行する「選別主義」「自業自得論」

 映画が描いた英国の社会保障の現場と、日本の現状はとても似ています。二つの社会では、社会保障制度への申請の壁がとてつもなく高くなっているからです。その特徴は「申請主義」と「選別主義」です。

 まず、困窮していても、申請しないと困窮状況を認知してもらえず、支援を受けられません。そして、支援を受ける各種条件が必要以上に厳しく、条件に合致しないと支給を受けられません。

 この選別は、助ける相手、保護すべき人を行政側が選び出し、それ以外の人には就労を強く促す形で運用されています。「本当に助けるべきは誰か」という、19世紀英国以来の議論が現場に残っているのです。

 19世紀中ごろの英国で主流だったのは、広く救貧税を徴収し、困っている人たちに再分配して支援する行為は合理的ではない、という考え方でした。困っている人たちをあえて飢えさせ、労働市場に押し出すべきだという考え方が広く支持されていました。飢えれば働くのだから、社会保障を手厚くする必要はない、という論法です。現在も、同じような感覚で制度運用されている面があります。

 「自業自得論」も根強く残っています。これだけ雇用が確保された現代社会で、困窮者はなぜ貧しいのか、なぜ計画的に生きてこなかったのかと個人を責める論法です。個人的な資質、能力、道徳論にすり替えるレトリックです。

 日本では、生活保護受給者をバッシングする際によく用いられれます。貧困が個人の問題ではなく、社会が生み出す構造的問題であるという認識は、そこにはまったく見られません。

東京都の最低賃金時給932円で1カ月間働くと……

 日本のシングルマザーの貧困率は50%超。困窮に陥り、やむを得ず風俗の仕事に就く女性も少なくありません。最低賃金に近い額で働くだけでは、十分な親子の生活費をまかなえないからです。それほど母子世帯の経済は困窮しています。

 「2016年国民生活基礎調査」によると、総収入から児童手当などの社会保障給付を差し引いた母子世帯の「稼働所得」(税金を含む給与や賃金)の平均は、年間約213万円(2015年)、総所得は270万円にすぎません。全世帯の平均総所得が545万円、稼働所得が403万円ですから、およそ半分の水準です。

 仮に最低賃金レベル(東京都で時給932円)で1日8時間、月に22日間働いたとして、1日あたり収入は7456円、1カ月で16万4032円です。可能な限り残業をして、児童手当などを加えてもようやく月20万円弱ほどでしょう。そこから税金と家賃を払うと、生活はぎりぎりです。

 私たちのNPOは、倉庫に支援用の食料を保管しています。「食糧を分けてほしい」という相談が多いからです。「食べものがあと数日分しかないんです」という母子世帯からの緊急相談もあります。

 「お金がないんですか?」と尋ねると、「ないんです。取りに行く交通費も厳しいので、送ってもらえませんか」と言う人もいます。21世紀の日本に、食べるものにも困る「絶対的貧困」が残っていることに驚きます。1日数百円で暮らさざるを得ない母子世帯が、いまだに存在しているのです。

 修学旅行や制服、部活動の交通費、習い事など、子供の教育にもさまざまなお金も必要です。ぎりぎりで暮らす母親は、自分を商品化しなければ、という圧力を毎日感じているのではないでしょうか。そのほうが手っ取り早く、また一時的にでも困窮を回避できます。

シングルマザーへの貧困支援が子供の貧困も防ぐ

 それでも、生活保護基準スレスレながら何とか踏ん張り、一生懸命働くお母さんが多いのも日本の特徴です。

 安い賃金で働いてぎりぎりの暮らしを守るか、風俗で自分を商品として売るか、の選択を迫る社会が豊かな社会であるとは思えません。特にシングルマザーは、今の賃金水準で労働市場から十分な収入を得るのは困難です。

 シングルマザーが子供との暮らしをまかなえる十分な水準に賃金を引き上げるか、社会保障による生活再建支援が十分に行われることが、今こそ必要です。その結果、子供の貧困も回避できます。