monmon photo
日頃撮影した写真の記録。鉄道中心に。

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和寒で撮影後はそのままひたすら北上し、宿泊地に決めた天塩中川へ向かいます。今回は以前宿泊した町営温泉施設ではなく、昔ながらの駅前旅館に宿泊。目的は昨シーズンから長時間停車となった天塩中川バルブです。音威子府の頃よりも近所に宿泊できる施設もいくつかあり、ハードルが下がった分だけ作例も散見されるようになりましたね。
到着後は宿の隣にある中華料理店で夕食を摂りつつ、1日の疲れをねぎらうアルコールを流し込みます。このあと撮影が控えているものの、駅はの目と鼻の先にあり、車を運転しなくてもよいため、撮影前のアルコール摂取でした。食事後は宗谷バルブに出掛けがてら現場の下見を終え、午前1時半に目覚ましをセットして就寝としました。
撮影に出るまでの疲れの蓄積やアルコール摂取の影響で、目覚ましを止めた記憶はあるものの、はっと気がつくと午前2時半・・。雪371レ発車の時刻です。あわてて支度して出ていく事も億劫になりふて寝となってしまいました。結果的にはこの日は遅れで午前2時半頃の到着となったようでしたが、おそらく停車時間が切り詰められて思い通りの撮影はできなかったであろうと負け惜しみを言っておきます。

結構大きな目的を自らの不注意でパーにしてしまい、悲痛な気分で5時過ぎに宿を出発。雪372レを迎えに北上します。昨年は南稚内で給油風景から撮影しましたが、もう1回で十分と感じて今年は勇知の跨線橋でじっくり撮影する事から開始する事にしました。早目の到着で良好な足場を確保する事が目的です。6時半過ぎに到着すると先客は1名。昨年は沿線工事で制限25の臨時速度規制が敷かれており、全く雪を掻かずに通過してしまいましたが、今年はその制限標識も撤去されて通常通りの速度でやって来てくれそうです。

橋の法面は雪が豊富で昨年よりも上り下りが楽でしたが、それでも重い機材を持っての移動は時間がかかり、タイトな追いかけにはマイナス要因です。また、天気は良さそうなので、順光側にある林の影が線路まで落ちてしまうのか、線路まで日が差すのか微妙なところ。線路に日が差すのであれば定番の位置は逆光になってしまいます。
これだけ天気が良ければ、ひょっとすると利尻富士が見えているかもしれないと思い、撮影地に居合わせた方から車で5分ほどの利尻富士が絡められるポイントを教えて頂き偵察してみる事にしました。すると、山頂に少し雲が引っ掛かっているものの、これまで見た中ではかなり山が姿を現してくれている方でしたので、まだ撮ってない利尻バックで撮影する事に変更。機材を回収に戻った際にその旨を伝えると、数名で移動する事になりました。

撮影地を教えてくれた方の案内で正確な立ち位置まで誘導してもらい、各々展開します。ちょうど山の手前に小さな橋があり、そこに列車を持ってくると収まりがいいのですが、左手前にある小高い丘の影がかかってしまい列車は影になってしまいます。これは、列車の走る季節ずっと抜けないとの事。日の当たる位置にはないかしら木が生えており列車が抜ける所はありません。構図を悩んでしまいますが、急に移動したためそれほど悩む時間は残されていません。結局、陽の当たる所まで広く切り取る標準レンズと、影は承知で山だけ切り取る望遠レンズの2パターンで勝負する事にします。
カメラをセットして待っている間に利尻富士の見え具合がさらに良くなり尾根筋がくっきりしてきました。目立つ雲もかかっていません。日差しも申し分なく、最高の条件で撮影できそうです。ところが、定刻になっても近くの踏切が鳴りださず、5分、10分と時間が過ぎて行きます。雪371レは目撃情報があり、遅れていたとはいえ少なくとも天塩中川まで来ている事を把握していますが、どこかで故障か何かトラブルでもあったか、南ワッカにアマでは辿り着いたものの折り返せない状態なのか・・など再起時々起りうる突発ウヤが頭をよぎります。予定を遣り繰りして遠征に漕ぎ着けた日に、これだけの好条件が揃っているにもかかわらず、列車がやって来ないなんてと、夜中の失敗も併せて泣きそうな気分になりますが、やって来るに違いないと信じて待ちます。待っている間に左側の丘の影は少しづつ引いてきており、せっかくなら抜けきってくれないかと淡く期待しつつ待ち続けます。

予定より20分程遅れた頃に、踏切が鳴り始めた事が確認できました。この時間大きな乱れがなければ上下線とも列車は無く、遅れラッセルが期待されます。ビデオをスタートさせ待っていると、赤いラッセルが踏切に差し掛かる姿を確認する事が出来ました。これで雪晴れの利尻バックで撮影できる!今回の遠征が報われる瞬間がやって来ましたが、踏切を過ぎてフランジャーを下げたラッセルはすごい勢いで雪を巻き上げ、雪の塊となって突き進んでゆきます。


これまでに作例で見てきた姿とは違うぞ・・?遅れを取り戻すためかかなりのスピードを出している様子であり、その勢いで車体がすっぽり隠れてしまったのでしょう。何枚か撮影した中から、後部ヘッドが見えているものをピックアップ。これはこれで迫力のある排雪シーンでありですね。これだけ好条件がそろうと、手前にケーブルがある事や沿線の木々が残念に思得てきますが仕方ありません。
山メインの構図も20分遅れの恩恵にあずかり、車体に日が当たる場所がかなり橋寄りまで広がってくれました。


まずまずの結果に気を良くして列車を追いかけます。豊富手前あたりで列車と並走し追い抜いてしまったので、もう1度利尻バックの側面を狙うべく国道沿いの定番へ向かいます。すでに数名が変えている中、手持ちで間に入ってしゃがんだ途端にやって来ました。こちも先ほど同様に雪の塊と化して猛スピードで駆け抜けていきました。利尻の中腹にはうっすら雲がかかってきています。


続いて、利尻バックの本日の本命である、幌延の国道跨線橋です。こちらもタイトとなる事はわかっていましたが、空いたスペースに車を何とか押し込みカメラを掴んで隙間からレンズを構えると近づいて来るラッセルは見えていました。もちろん直前到着でベスポジは得られませんが、ようやく赤い車体がしっかり見えた利尻バックの1枚を得る事が出来ました。4灯点灯はされていますが、これだけ雪を巻き上げているものの、惜しい事にウイングは広げていません。これで開いてくれていれば完璧だったのですが。なかなか100点満点は撮らせてくれませんね。それが鉄道撮影の病み付きになるところでもあるのですが。

頑張れば、雄信内俯瞰も行けなくはなかったのですが、これだけ晴れていれば利尻狙いの方ですでにポジション確保が難しい事も予想され、利尻はもうだいぶお腹一杯になったこともあり、その先のポイント確保のため余裕のスルーを選択し南下する事にしました。

2018.02.03 勇知 - 兜沼・豊富 - 下沼・下沼 - 幌延 雪372レ
Nikon D700 ED AiAF NIKKOR ED 28-70/2.8D
Nikon D7200 AF-S NIKKOR 70-200mm ED VR II/2.8D

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