ごまめ~の~いちょかみ・Ⅱ

趣味(落語と本)の話と大好きなうどんを中心に、ごまめになってもいちょかみで幅広くお届け

凱風館日常~内田樹

2024-08-14 07:07:07 | 本の少し

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「日本が抱える困難について」「世界はこれからどうなるのか」「日本救国論」、これだけみると壮大な、大きすぎる課題のようにかんじるが、内田樹さんが語るのは、私たちが日々、日常に接する小さな疑問を提示してくれる。

例えば、「やせ細る日本の文化的発信力」では、現代にほんでは「旦那」も「目利き」ももはや絶滅危惧種となっていると。
「公人」とはいうのは自分の支持者の利害を代表する者ではなく、自分に投票しなかった者も含めて国民を代表するのが仕事であると。
「誰もしてないことがしたい」という心的傾向のことを「創造的」と呼ぶ。若い人たちが「創造的」であろうとすることを社会全体で阻止するような国に未来はない。
教育論は「教員の仕事をもっと減らし、教育方法を教員の自由に委ね、査定や評価をしないで好きにさせる」というものだと。
重要な問題について決断するときに、「急ぐことは熟慮することより優先する」いつの間にか自明の真理になってしまった。誰かが「待ったなし」だと言った瞬間、あれこれ意見を徹してという態度が罵倒されるようになった。

加速主義的傾向が支配する社会では「スピード感」がすべてを押し流している。「イラチ」を自覚している私としては、ぼちぼちギアダウンする歳になったのか・・少し踊り場で休憩でもしようかと・・・・。


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