ごまめ~の~いちょかみ・Ⅱ

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ホリエでアルテ~松喬一門会

2012-02-04 23:00:03 | 笑福亭松喬一門

大阪市内、西大橋駅徒歩30秒のところで、
松喬一門会が第一回「ホリエでアルテ」の落語会が開催。


ほぼ100人弱のお客様・・・・・・・・仕事の大先輩、K氏もお知り合いとご一緒に。



松喬さんのご挨拶。

二番太鼓がなる。開演5分前なのに思いきや・・・・・・、続いての出囃子は「高砂丹前」。
え―、松喬さんや、すると普段着姿で登場。

ご存知の通り、病気療養中なので、今回ご挨拶だけ・・。
この会は、この中井神社の会が終わりましたので、その替りの勉強会と、
年三回のペースでの開催を予定しております。
松喬、三喬さんが中トリ、遊喬から喬若までが毎回、トリを・・・。

そして、病気の状況と経過を細かく説明、思いのほか重い病気で頭の中が真っ白になったのですが、
この頃は必ず病気に勝つと・・・医者から言われているのは、早く普段の生活(落語をする)に戻るように・・と。
そして(良玉が悪玉細胞を食べるような)、自ら、免疫力をつける事。
明日から二回目の放射線治療に入りますが、四月の三人会を目途に復帰したい、と・・・25分も、力強く語られた。

お元気な松喬さんの高座も、もうすぐです・・・まずは、お大事に。


一、笑福亭喬介・・・・・・・・・・・・・・・・「みかん屋」

長い時間話されましたので、「では、落語はじめます」と、得意のフレーズでスタートしましたが、
今日の、喬介さん珍しく、ボロボロ。久し振りの大師匠との落語会で緊張しているのか、
かみかみで、言い間違いも随所に、愛嬌で笑いに変えて進めてはいるが、それさえも空回り気味。
「上を見んと、女房、子供が、養えません」・・・次の、落語会では、立ち直っているのか興味津々ですな。


二、笑福亭風喬・・・・・・・・・・・・・・・・「金明竹」

まあ、落語やってますと、よう言い間違いがあります。
風喬さんも、「池田の猪買い」と「道具屋」の入りが、よう似ているので、途中で入りまじって焦ったり、
米朝一門の若手が、滑舌もよく完璧に進んできて最後の最後、「わあわあ言うてます、八橋船でございます」を
「わあわあ言うてます、初天神でございます」と、魔が差すというかそういう一瞬があるんです、と。

噺は、金明竹。・・・・風喬さん、さすがに噛むことはないが、勢いがなくていつもと、ちと違う感じ。
道具七品の立て弁のところもおとなしく、盛り上がらない。

師匠の病気に、演者も客も気を使っているのか、おとなの笑いが響く。


三、笑福亭遊喬・・・・・・・・・・・・・・・・「鬼の面」

松喬師匠の代演。
でてくるなり、「怒らんといてや」とチャ―ミングな台詞、遊喬さんのこんなとこ好きですな。
「鬼の面」、さすがに遊喬さん、いつものペース、雰囲気が漂う。
この噺、池田の親御と娘の素朴さ、お店の旦那さんを筆頭に登場人物の純朴さが、遊喬さんの人柄と相まって、
いつ聴いても、ほのぼの感のある、良い噺に。

安定感とともにどっしりとした、遊喬さんの味が染み出た、一席でおました。


四、笑福亭生喬・・・・・・・・・・・・・・・・「辻占茶屋」

今日楽しみにしていた演目が、この「辻占茶屋」。辻占とは、偶然に出会った事物によって将来の吉凶を判断することとか。

生喬さん曰く、この地元、四ツ橋にちなんで選んだ噺で、ちなみに四ツ橋とは長堀川と西横堀川が交差するところで
井桁のように実際、四つの橋がかかっていたとか。(碑も現在あります)

この「辻占茶屋」、朝ドラの「ちりとてちん」の中で、確か中央公会堂のシーンで、でてきたのを覚えているが、
生で聴くのは初めて、でも話しだては、文太さんで聴いた「松島心中」は同じ様。

でも、上がった神崎屋の隣から聴こえる三味線で辻占徳占をするが、その唄が・・・・下座から聴こえる。

「可愛い男に逢坂の、関より辛い世のならい」(由縁(ゆかり)の月)

「待たしゃんせッ」「源太さん、お前といたい、こぉなったは並大抵のことかいな」(箙(えびら)源太)

「世話焼きゃしゃんすな、お前さんらのお世話になりゃしょまい」(世話焼かしゃんすな)

「カラッケツの空財布、財布はカンカン、いか上(のぼ)り」(からっけつの)

「こちゃかまやせぬ、こちゃいとやせぬ」(こちゃかまやせぬ)

ええ声で、やはりこの噺のヤマ場は、次々聴こえるこれらの唄。
そういう意味で、今日の主役は生喬さんではなく、三味線のはやしや香穂さんでおましたな。


五、笑福亭三喬・・・・・・・・・・・・・・・・「抜け雀」

芸術についてのマクラから、「抜け雀」に・・・ああ、その前に三喬さんブランドのコーヒー豆の宣伝もありました。
この噺、舞台は東海道の小田原の宿ですが、最初にできたのはこちら、正真正銘上方落語の噺。
随所に、三喬さんらしい説明、いや解説を入れながも、実に楽しい「抜け雀」。

初めてなのに、三喬さんで何度も聴いたと勘違いするのは、あれほどたくさんギャグを挟みながら、
違和感もなく、本寸法で伝えながら、三喬さんらしさを堪能させるとは・・・凄い。

ほんと、スパイスと隠し味の微妙な、さじ加減が上手いんでしょうな。
三喬さんの「抜け雀」・・・・、はまりますな。


これからの松喬さん、一席、一席、精魂込めた落語になりそうですな。
一門の結束を改めて感じた落語会でおました。


松喬一門会が第一回・ホリエでアルテ
2012年2月4日(土)午後6:30開演
堀江アルテ

松喬さんのご挨拶。
一、笑福亭喬介・・・・・・・・・・・・・・・・「みかん屋」
二、笑福亭風喬・・・・・・・・・・・・・・・・「金明竹」
三、笑福亭遊喬・・・・・・・・・・・・・・・・「鬼の面」
仲入り
四、笑福亭生喬・・・・・・・・・・・・・・・・「辻占茶屋」
五、笑福亭三喬・・・・・・・・・・・・・・・・「抜け雀」
三味線・・・・・はやしや香穂

12-07-32


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