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ごまめ~の~いちょかみ・Ⅱ

趣味(落語と本)の話と大好きなうどんを中心に、ごまめになってもいちょかみで幅広くお届け

今年最初の落語会~一心寺新春落語会

2009-01-03 23:44:30 | 落語
・・・・・・・・・・・・・・・・一心寺シアター倶楽部・・・・・・・・・・・・・・・・・

今年最初の落語会。嫁さんと一緒に
一心寺へもお詣りするつもりですが、
落語のついででは、ご利益も期待薄か。



一、笑福亭呂竹・・・・・・・・・・・・・・・「煮売屋」

今年の開口一番は、呂竹さん。

近頃は、出家した橋本知事と呼ばれ、
女風呂の呂と竹輪の竹で「呂竹」と読みます。
またの名を、「出家した橋本知事」と呼ばれていますと。

今日は、正月の事初め、仕事初めなので、
師匠呂鶴に入門して初めて稽古をつけていただいた
東の旅から、「煮売屋」を。

いつもながらの、きっちりと演じる姿勢は好感であるが
笑いは少なめ。お客は、正月の特番のお笑い番組で飽食気味か。
笑いには、厳しい状態で、徐々に温まる15分。


二、桂阿か枝・・・・・・・・・・・・・・・・・「竹の水仙」

入門して、内弟子時代は普通3年ですが、
私は最後の弟子で、あとに入門が無かったので、ついに7年。

それも、稽古はして貰えず、もっぱら運転手。
「松屋町ヘ行ってくれ」、と言われても明石育ちで私が迷うと
「覚える気が無いからや、万事がそうや・・」とおこられる。
その文枝師匠の声、声色(コワイロ)がそっくり。

噺は「竹の水仙」、上品で、響きそのものが心地よい。

直接の稽古は少ないかも知れないが、文枝師匠そのものが、
日常生活から吸収、品もはんなりも継承されている。

早く、「天神山」とか、「稽古屋」とかの師匠のオハコの
大ネタを、阿か枝さんで今年は聴いてみたい。


三、桂小春団冶・・・・・・・・・・・・・・・「猿後家」

「おい、時候がええなぁ」
「そやなぁ、人がぎょうさん歩いてるな」と、天神山と思いきや
向こうへ行く女の人やがな、・・得意のパロディ版の新作かと
期待すると、「川上はんの後家さんで・・・・猿に似ていると・・」

ああ、これが「猿後家」かと・・・・。

小春團冶さんの語り口、これまた文枝師匠に重なる。
創作落語の小春團冶さんと思いきや、古典落語も良い。

はんなり感も、粋さもありーの、品もある。
いつもとは違う、芸の幅を魅せた35分熱演の一席でした。


四、桂米平・・・・・・・・・立体紙芝居「忠臣蔵」

今日は、落語では無く、立体紙芝居ですが、
落語家の余芸として、見てくださいと。
感動とかは、一切期待せず、珍しいものをみたと
今日はお帰りください。・・・謙虚。

ご自分で作ったという紙芝居、絵心もなかなかのもの。
絵のタッチ、アイデアも、大きな体に似あわず、かわいい。

昨年の干支にちなんで、忠(チュウ)臣蔵か。


五、桂春團冶・・・・・・・・・・・・・・・・・「お玉牛」

野崎の出囃子にのって、春團冶師匠の登場。
すーとした立振舞い、かっこいい。

「ようこそのお運び、厚く御礼申し上げます。」
そして、即「お玉牛」ヘ。・・・今年の干支にちなんでか。

多少声が小さいが、十分の声量。
79才とは思えない、バリバリの現役。
それも、数十年前収録のCDと寸分の違いも無い。

精密機械のようだが、中身はしなやかさ、色気、品がある。
牛のシッポで、おでこを扇子で叩く。かっこいい。
羽織を脱ぐしぐさだけで、粋さが漂う。


昨夜、談志師匠の「居残り左平次」をみたが、
人間の業を表現したくて崩し、変化し続けるとか。

逆に、今日の春團冶師匠の方が、
何十年も一寸違わぬ形で演じるのは、進歩の表れ。

日々青春であるがゆえに、日々変化しているがゆえに、
永久不変であり、逆に、舞台が新鮮にうつる。

完璧なる、舞台、高座を目指す、そしてそれを維持するには、
体力、気力は、若い時とは随分違うはず、
それを一切、客には見せない・・・・・プロ。
今日は、芸人と言うより、プロを感じる。

伊達公子とか、イチローとかが思い浮かぶ、
芸人以上に、アスリートを感じさせて頂いた
春團冶師匠である。

いつまでもお元気で、オハコ十席、制覇するぞ。

元気、やる気、も、健康から。


上方落語一心寺亭
2009年1月3日(土)午後1:00開演
一心寺シアター倶楽部

一、笑福亭呂竹・・・・・・・・・・・・・・・「煮売屋」
二、桂阿か枝・・・・・・・・・・・・・・・・・「竹の水仙」
三、桂小春団冶・・・・・・・・・・・・・・・「猿後家」
仲入り
四、桂米平・・・・・・・・・立体紙芝居「忠臣蔵」
五、桂春團冶・・・・・・・・・・・・・・・・・「お玉牛」


09-01-05
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