ごまめ~の~いちょかみ・Ⅱ

趣味(落語と本)の話と大好きなうどんを中心に、ごまめになってもいちょかみで幅広くお届け

あいのうた短歌集~俵万智・田中章義・選

2024-02-10 10:10:10 | 本の少し
☆☆☆

愛の相手は、幼児、子ども、子から親へ、祖父母と孫、恋心、大切な誰か。
いろんな人に、いろんな愛が人と人との間に生まれ、心が揺らぐ。

揺らいだ歌は・・・。
・父よりも遠く見つめろ肩車 水平線の好きな子になれ(渡会克男)
・笑い声 キャッキャと響く 高らかに 小さな石さえ 素敵なおもちゃ(住田泉)
・焼きたてのクロワッサンも形して5歳の夏の午後のお昼寝(宮本明子)
・「ママどうぞ」小さな砂のおだんごは創業二年のやさしいお味(長尾郁子)
・雨の日は言葉の散歩にでかけよう傘、さくらんぼ、帽子、新幹線(水野真由美)
・散歩道狭き歩幅の子を追いて知りたる小さな世界の広さ(坂田由樹)
・散歩道アリの行列落ち葉拾い 我が子と味わう時速10メートル(田中務)
・木の実採るダンゴムシ獲るカニを捕る君は小さな狩猟民族(山口秀夫)
・「ふつう」とか「へいきん」だけでは見えて来ぬあなたの良さをわたしは知ってる(後藤友紀)
・スマートフォン君だけ違う着信音あなたを知らせるその音が好き(後藤麻希)
・平安の時代に君と生きたなら私は何首贈っただろう(水谷孝美)
・真ん中の小さな両手でつないでる私の右手あなたの左手(宮本明子)
・「母さんを頼むぞ」と言ふ父のいて「パパをお願ひ」と言ふ母がいる(小田虎賢)
・咲いた花美しいなら土もまた美しいはず人も同じだ(中田亮太)
・手料理に喜ぶ父に言えないな彼氏に作る練習なんて(野井さくら)
・買いたてのルンバを夫が褒めている私も掃除してたんだけど(川口千滉)
・愛犬の歯形ののこる鉛筆が三十年間引き出しにある(北条暦)
・おいなりさん大輪の菊かりんとう俺の親父が好きだったもの(市川晴雪)


 

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