ごまめ~の~いちょかみ・Ⅱ

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鶴瓶さんの私落語~島之内寄席・七月席

2008-07-12 22:16:53 | 島之内寄席
嫁さんと、島之内寄席ヘ。
お目当ては、鶴瓶さん。
でも演目は、古典ではなく、私落語。
この「回覧板」なかなかおもしろいですが・・・・。

通路に各一列30席加えての、満席御礼。
落語ブームか、はたまた鶴瓶さん人気か。


一、桂阿か枝・・・・・・・・・・・「千早ふる」

保育園の園児相手に落語・・・・・しぐさが解り易いと、
手拭いで「焼芋」のつもりで丸めて、
「皆さん、これは何ですか」
園児が「はーい」、・・・・当てると」「バナナ」、「巻きずし」
「他に見えるものは・・」と聞いても、熱いしぐさをしても
「バナナ」、「巻きずし」の園児たちの大合唱。
「バナナ」、「巻きずし」いっこうにおさまらず、
園児たちのパワーに負けましたと・・・・。

演目は「千早ふる」。
時々、鼻にかかった小文枝師匠の声に聞こえて心地良い。

前座で、話を端折っているが、噺の面白みが前面にでて、好感。
阿か枝さんの落語、ここ数回裏切られたこと無し。
ボジョレーヌーボーのワインのごとく、
さわやかで、それでいて熟していないトゲトゲしさも残っている。

この後、3年、5年と、時の経つのが楽しみな噺家さんです。



二、林家そめすけ・・・・・・・「仏師屋盗人」

まくらで、得意の噺家さんの物まね。
仁鶴師匠、巨人師匠、似てなくもなく、そっくりでもなく、
うわさほどでは無いと言うのが正直な感想でおます。

話は、職人のぶっきらぼうさが出ておらず、
暗闇での、おどおどしさが無い。
呂鶴、三喬さんの笑福亭が演じる仏師屋の職人のイメージ。
が、どうしても優先してしまう。

落語家さんの、髪型によるのか
私の噺家さんへの、のめり込み度は、髪型の影響度大。、
長髪の噺家さんへは、自然と点が辛くなっている様ですな。


三、露の吉次・・・・・・・・・・・「初天神」

季節ハズレの演目・・・。
子供が主役の噺だが、
おとん、おかん、向かいのおっさん、飴や、みたらし屋・・・、
脇役の大人がきちっと演じられて、更に楽しさが増す・・・・。

季節ハズレにあえてするのであれば、
夏真最中なのに、正月の天神さんの光景が懐かしく
・・・うかぶぐらいの完成度が欲しかったですな。

やはり、中堅としての期待が大きいだけに・・・・・。


四、笑福亭仁嬌・・・・・・・・・「天狗裁き」

ベテランさん。この話が合っていますな。
見てない夢(本当は覚えていないだけらしいが)の中身を
話せと言われ、困る主人公と仁嬌さんがダブル。

ただ、お奉行も、天狗も同じように映る。
奉行は人間だが、天狗は違う。(一度も会ったことは無いが)
怖さ、威圧感も、相当違うだろうに。

主人公が、助けられる度の、ほっとする気持ちがもっと欲しいが。

仁嬌さん、更に聴いてみたいので、時間があれば、
「こみち寄席」ヘ・・・・・・。


五、桂三歩・・・・・・・・・・・・・「松山鏡」

マクラで「めざましテレビ」のコーナーの「今日のわんこ」で、
三枝という名の、パグの4才が出てきた。
この犬が、散歩が嫌いで・・・・。
「三枝は、散歩(三歩)が大嫌いと・・・」、師匠の独演会で言おうとして、
間違って、「三歩(散歩)は、三枝が大嫌い」と・・・とほほ。

ほんまかいな・・・。パグの犬顔の真似も入れてのマクラ、ほのぼの。

話は、能の「鼻見息子」からの噺。
鏡の存在を知らぬ正直者が、ご褒美に、とっさまに会いたいと願い、
鏡を頂いた。
畑仕事に出る時、帰って来た時、その度毎に、
鏡の蓋を開けては、写っている自分の姿に、「とっさま」と挨拶。

それを見ていた、女房が不審に思い留守中にその箱を開ければ
そこには、不細工な女の姿・・・・嫉妬した女房。
帰って来た亭主と、夫婦げんかしていると、そこへ近くの尼さん
仔細を聞いて、確かめる為に、その箱を開けて・・・・。

「あぁ、心配せんでよろしい。」
「確かに、女の人はいたが、二人の話を聞いて、反省して」
「既に、髪をおろして尼さんになってはるわ・・。」
あぁ、せわしない此の世では、なんとほのぼのした噺。

地球温暖化対策の為に、先進国の首相が集まってCO2の排出量を決める。
何が、幸せなのか解らぬ世の中に成りましたが。
この、ほのぼの感は大事にしたいですなぁ・。


六、笑福亭鶴瓶・・・・・・・・・「回覧板」

トリは、鶴瓶さん。
マクラを思い出そうとしても思い出せず。
話自体が、まくらの延長みたいなもので、
笑いはあるが、印象薄し。

嫁さん曰く「今日のの鶴瓶さん、元気あらへん。」
でも、何と、何時と、比べて、言うてんのかと思いましたが、
口には出せませんでした。

でも、今日の朝刊を見ると、この会のまえに、
小つるさんの、「枝鶴」襲名の記者会見に
兄弟子としての、後見に出席。
ほんまに、いそがしいですな。

小さな小屋で、じっくり古典落語を聴く機会
(すなわち、チケットをゲットしなければ)を
早く持ちたいですな。



七月席・島之内寄席
2008年7月12日(土)午後2;00開演
ワッハホール

一、桂阿か枝・・・・・・・・・・・「千早ふる」
二、林家そめすけ・・・・・・・「仏師屋盗人」
三、露の吉次・・・・・・・・・・・「初天神」
四、笑福亭仁嬌・・・・・・・・・「天狗裁き」
仲入
五、桂三歩・・・・・・・・・・・・・「松山鏡」
六、笑福亭鶴瓶・・・・・・・・・「回覧板」



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