ごまめ~の~いちょかみ・Ⅱ

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笑福亭鶴二独演会

2017-11-05 20:27:14 | 笑福亭鶴二

笑福亭鶴二独演会


今回は、昼夜の二回公演。


鶴二さんの、昔の寄席の雰囲気が好きとかで、
ゲストさんは、色物さんも含めて多彩。



三十歳から始めた独演会、今回で二十回目。


本日は、笑福亭鶴二さんの独演会。
それも、昼夜の二公演で、ゲストも多彩なお方が出演。

一、桂治門・・・・・・・・・・・・・「初天神」

子供には定評のある治門さん、といっても「真田小僧」が好きなんですが。

この、「初天神」の寅ちゃんも、知恵も働くがかわいさのある子。
みたらし屋までだが、たっぷり客席温めた、好演でおました。


二、桂南天・・・・・・・・・・・・・「阿弥陀池」</stron>

今回の独演会の目玉、今上方で油の乗りきっている落語家さんの登場。
入門では鶴二さんが上だが、歳でいうと南天さんが上。
ライバルともいえる噺家さんを敢て、ゲストに。

心臓の“象”では、バク、に、アリクイまで登場、落語の楽しさではピカイチ。
あの、弟が死んだと聞いてからの友達の絶叫と、本人の慌てようは、南天ワールド。

でも「阿弥陀が行けと」、ようできた噺ですな。

三、笑福亭鶴二・・・・・・・・・「算段の平兵衛」

何とも、何度も何度も殺されるお庄屋さん。
演者によると、もっとドロドロしくなるのだが、そこは鶴二さん。
さらりと、次から次へと展開、でも皆困ったら、
「算段の平兵衛にでも相談せなしゃぁない」。

最後のサゲも、死因に疑問をもった役人が、平兵衛を訪れるが、
「平兵衛、良い算段はないか・・・」と、最後まで平兵衛、もてもてに。

四、内海英華・・・・・・・・・・・「女道楽」

よろいいな、英華さんの、三味線道楽。

都々逸あったり、「野崎」があったり、色っぽいですな。
お座敷芸、こじんまりとした小部屋でさしで聞いてみたいですな。


五、笑福亭鶴二・・・・・・・・・「七段目」

七段目、今回は、歌舞伎の場面をより忠実にされていたように。
踊りも習われている鶴二さん、八百屋お七の火の見櫓や、
三段目に七段目、どこも仕草が一段と綺麗に。

逆バージョンで、浄瑠璃、七段目「一力の場」観にって、
ああ、これやこれや、と一人納得したのを思い出します。

昼の部、とりあえず終わり。 でも、夜の部が引き続きございます。


笑福亭鶴二独演会・昼の部
2017年11月5日(日)午後1:00開演
朝日生命ホール

一、桂治門・・・・・・・・・・・・・「初天神」
二、桂南天・・・・・・・・・・・・・「阿弥陀池」
三、笑福亭鶴二・・・・・・・・・「算段の平兵衛」
仲入り
四、内海英華・・・・・・・・・・・「女道楽」
五、笑福亭鶴二・・・・・・・・・「七段目」
三味線・・・・入谷和女




一、笑福亭生寿・・・・・・・・・「手水廻し」

私は、生寿さんの大師匠、松喬さんの「手水廻し」が好き。
田舎の宿屋の人たちの素朴さが好き。

生寿さん、しっかりと笑福亭の手水廻しを見せてくれました。


二、林家花丸・・・・・・・・・・・「たいこ腹」

これぞ、林家の十八番。先代染丸、小染さんと脈々と受け継がれた噺。

太鼓持ちの茂八が入ってくるなり、女将、おとみさん、お梅はん、
そして最後の「ねこさん、ごきげんさん」までで、この噺の良し悪しがわかる。

さすが、林家、それも、随所に花丸さんらしさがたっぷりと。
若旦那が置いていった財布、厚いので中をみると、蒲鉾板が。
(死んだ猫の、位牌に使ったのが蒲鉾板)。

そういえば、「ふぐ鍋」でも「ちりとてちん」でも、大橋さんって出てきますな。
脈々と続く、一門の十八番、よろしおますな・・・・。


三、笑福亭鶴二・・・・・・・・・「包丁間男」

今回の、鶴二さんの四席の中では私の一押しはこの「包丁間男」。

モテない男が、お師匠さんを口説くところ、「出しましょう」と言いながら
水屋から佃煮、縁の下から胡瓜の古漬けを出し、
小唄を唄いながらちょっかいを出す。

男の間抜けな様が、最高におもしろい・・・・よろしいな。

鶴二さんの新しい、ネタおろしの演目、いつも新鮮で、
初々しく出来たての新鮮さもあり、よろしおますな・・・・。

また、聴いてみたいみたいネタ、増えましたで・・・・。


四、海原はるか・かなた・・「漫才」

当初は、くにお、とおる、さんだったんですが、ご病気のため代演で、
はるか、かなた、さんの登場。

大熱演、失礼ながら一芸を究めるとは凄いことなんですな・・・・。
鶴二さんの好きな、寄席の小屋の雰囲気、プンプンと匂ってきましたで。

あの、黄昏の、柳のような髪も目の前でたっぷり見せて頂きました。


五、笑福亭鶴二・・・・・・・・・「不動坊」

冬の噺、笑福亭の、それも私にとっては、仁鶴さんの匂いがする噺。

懐かしさも含めて、私にとっては、正統派の「不動坊」。

オチも「幽霊稼ぎ人」と解りにくいながら、昔のままのスタイルで・・・。
この様に、きっちりと残してくれる鶴二さんの落語、いたって好きですおますな。

昼夜四席、長時間に渡って、お疲れ様でございました。


笑福亭鶴二独演会・夜の部
2017年11月5日(日)午後5:00開演
朝日生命ホール

一、笑福亭生寿・・・・・・・・・「手水廻し」
二、林家花丸・・・・・・・・・・・「たいこ腹」
三、笑福亭鶴二・・・・・・・・・「包丁間男」
仲入り
四、海原はるか・かなた・・「漫才」
五、笑福亭鶴二・・・・・・・・・「不動坊」
三味線・・・・はやしや律子



笛・・・・・・・笑福亭松五
太鼓・・・・・笑福亭呂好
お茶子・・・東杏子



早くも次回・独演会、のお知らせ。

次回は、2018年5月5日(土)午後5:30より
日本橋国立文楽劇場にて、五十代という新たなステージを開催予定でおます。


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