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ごまめ~の~いちょかみ・Ⅱ

趣味(落語と本)の話と大好きなうどんを中心に、ごまめになってもいちょかみで幅広くお届け

名人とは何か

2014-04-04 22:02:26 | 笑福亭鶴二

名人とは何か






一、林家愛染・・・・・・・・・・・「十徳」

遅まきながら、今回が初めての出会い。

さすが染丸さんの直弟子さん。
あとで、出られた阿か枝さんと同じ岡山大学で後輩とか。

噺っぷりはしっかりと、この頃の若手さんの達者なのには感心。

演目は「十徳」。

普通年季明け前の修行中の方で聴くのが多いだけに、
こんな、落ち着いて聴けた「十徳」はひさしぶり。

若手の時から、高座に上がる機会の多い今の噺家さん、
これからの伸び盛りの高座が楽しみ。

若手のごとく、名人のごとく、ごとくごとくの愛染さんの「十徳」でおました。


二、桂梅團治・・・・・・・・・・・「鉄道勇助」


鉄道ファンの梅團治さん、ならではのネタ。
「鉄砲勇助」の形を活かして、鉄道マニアが北海道や九州へと、
あちらこちらへと旅に連れってくれる。

駄ジャレの連発だが、この“せんみつ”の男のハナシは、
話している本人も、聞いている私たちも、楽しさでいっぱい。

ちょっとした緊張感の漂う「切符」よりも、ご気楽に聴ける
この「鉄道勇助」の方が、私好みでおますな・・・・。


三、桂米輔・・・・・・・・・・・・・「嬶違い」

同じ日に嫁さんを迎えた長屋のお隣どうし、入れ違って一晩過ごしてしまう。

翌朝気が付いた亭主の二人、嫁さんは家につきものと、引っ越しして
亭主だけが入れ替ろうとするが、嫁さんがついてくる・・・。

最後は「一晩寝たら、情もわくし、最初からこの人と思うて、
このままでは、どうでっしゃろ」と、・・・・・・二人相談。
そのまま、仲の良い夫婦円満の家庭を築いたという、一席。

嫁さんが入れ違うなんて、すごいことなのに、エロちっくならないのは、
最後の結末が、人間の情があってよろしいんでしょうな。

まあ、夫婦なんて元々他人、何かの縁で一緒に暮らし始めて
あれこれ言いながら、添い遂げるもの・・・。

夫婦の縁とは不思議なもの・・・。

この夫婦も最初仲人が紹介したほうが間違いで、
本来結ばれる方の処へたどりついた・・・と、
めでたし、めでたしのお噺でおました。


四、桂阿か枝・・・・・・・・・・・「親子酒」

大好きな、阿か枝さんの高座、期待いっぱいだったが
あれぇ・・・・・・の一席。

酒好きの酔っ払いの親父と息子。
阿か枝さん、一見大いに酔っているようだが、
目が素面、気持ちが素面・・・真面目さ、真剣さが、
こちらまで、微妙な緊張で、伝わってくる。

そこまでやるか、そこまで酔うか、そこまで・・・・はないやろが落語の世界。

大いに酔いつぶれて欲しいと、一升瓶を目の前にドンと置きたくなった
阿か枝さんの「親子酒」でおました。


五、桂春若・・・・・・・・・・・・・「天王寺詣り」

春若さんのマクラ、大好き。
ちょっとひねった、シュールさがよろしおま。

今回は、ネタばらしすると営業妨害になるので、
題をつけるとすれば、「始末の極意、ストーブ編」と「三人の告白」ですかな・・。

噺は「天王寺詣り」

普段から聴いていても、大爆笑するネタでもなしと思っているが、
名人、春若さんのを聴いて、再確認。

ほんま、笑いの少ないネタですな・・・でも天王寺さんのガイドブック
あちらこちらの、境内の案内を聞いていると、
一度、ゆっくりお詣りでもしようかと思ってるんですが・・

そんな気持ちだけで、JTB春若さんとすれば、大成功なんでしょうな・・・。


六、笑福亭鶴二・・・・・・・・・「紙屑屋」

良ろしいな・・・。

音曲ネタの真骨頂・・・鶴二さんの「紙屑屋」。

中腰になって踊り回るネタ、50才になってもできるのかと心配していたが。
もはや、最初の「吉兆廻し」で息切れ、次の「千本桜道行」に最後の「娘道成寺」の
中腰のまりつきで、身体が重たそう・・・。

この「紙屑屋」、鶴二さんにとっても、上方落語にとっても、大事な演目。
いつまでもできるよう、ダイエットと筋力づけ・・・・・・

噺家さんは、体力勝負、鶴二さん、50才での「紙屑屋」の高座、期待してまっせ・・。


名人とは何か
2014年4月4日(金)午後6:30開演
天満天神繁昌亭

一、林家愛染・・・・・・・・・・・「十徳」
二、桂梅團治・・・・・・・・・・・「鉄道勇助」
三、桂米輔・・・・・・・・・・・・・「嬶違い」
四、桂阿か枝・・・・・・・・・・・「親子酒」
仲入り
五、桂春若・・・・・・・・・・・・・「天王寺詣り」
六、笑福亭鶴二・・・・・・・・・「紙屑屋」





繁昌亭ライブのインタビューに鶴二さん登場。
コメント (2)
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