ごまめ~の~いちょかみ・Ⅱ

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一之輔、高座に粗忽の釘を打つ

2012-11-24 05:36:47 | 本の少し
一之輔、高座に粗忽の釘を打つ (落語ファン倶楽部新書5)
クリエーター情報なし
白夜書房

☆☆

今年の春、真打昇進した、春風亭一之輔さんが、
真打披露興行の大初日から大千穐楽までを詳細に書きつづる。

その、五十日間での師匠一朝との、師弟愛には羨ましく思える。
三月の下席から鈴本で真打披露興行が始まって、十一の新宿、まで毎日ネタを変えたと、
凄いのは、師匠一朝も連日演目を変えて、「師弟で、五十日間、ネタを変えるんじゃないか」と
贔屓筋で噂が・・・・。一之輔は、十二日目には降りたが、師匠は、その気になっていたとか。

結局、全五十一公演で、二十四演目を、そのネタを一つ一つを丁寧に紹介。
教わった人の紹介から、その噺のキモ、自分の演出の方法、噺にどう対して生かしているのか、
クスグリも、突然アドリブで出来たりしてそれが凄い、
まさに役になりきった時に生まれるもんなんですな。

読んでいても秀逸なクスグリが満載、でも一切入れずに教えられたままの噺も。

古典でありながら、演出とスポットあて方でどのように噺が変わるのか、
聴きなれた噺でも興味津々、嵌ると病みつきになる噺家さんですな・・・。



たくさんの祝福の言葉

「この人は大丈夫だと思います。これから、地に足をつけてやっていくと思いますが、ダメでも私は責任はとりません」。

「一之輔は機を見るに敏という、良いもの、新しいものを取り込んで、古いものも大事にする」。

「私が披露の後、橘家圓蔵師匠に来て頂いて、満員の客席を見て、“ちょっと売れて、これぐらいの客を集めるのはちょっとやれば誰にでもできるんだよ。これを三十年続けてみな、できねいぞ、できるか”って言われた、私はその言葉を一之輔さんに贈りたいと思います」。

小三治師匠に、さん喬師匠、小朝師匠、さて誰がどの言葉・・・。

いずれにしても、時代を代表する江戸の期待の噺家さん登場でおますな・・・。



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コメント (1)
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