今日は、久しぶりに田辺寄席に、一蝶さんの段、首提灯と高津の富、
タイトルどおり、じっくりたっぷり聴かせてくれるのか、期待

開口一番・・・・・・・文太・・・・・・「か」・がたろう
がたろう、かっぱ、河童のこと。
西遊記では、孫悟空は猿、猪八戒は豚(猪)で、中国も日本も共通だが、
沙悟浄は、中国では妖怪、日本では河童となる。他国文化のこなしは上手い。
河童は、沼にいて、馬などが水を飲みにくると、引きずり込み、
お尻にある、「しりこ玉」をとって溺れさすと・・・・「しりこ玉」って何。
落語では、商売根問で、動物園に無いものを捕らえて、見世物にしようと、
河童が出てくるぐらいか。
上方落語で、「がたろう」というと、我太呂さん。
今の文我さんの弟子の、まん我さんあたりが、継いでほしい名ですな。
一、露の雅・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「狸賽」
露の都さんの一番弟子。その下に「眞」と続く。
まだ、弟子入りして、ニ年目らしいが、頼りないような、しっかりしているような。
小狸が、昼間の恩返しに、何でもさせて頂きますと。
賭け事が好きなので、「馬に化けてくれ、本命外だから、一番になって、大儲け」
小狸「化ける事はできますが、一着になるように走ることができません」と・・。
あれ、こんなの初めて。次はと、博打打ちなので「サイコロ」にと、化けさす。
ああ、いつもの狸賽に戻ったと思いきや、2は両目、「1」は口、「3」は両目と口、
「4」は分身の術で両目の倍、「6」は分身の術で3の倍、「5」はそこから一つ口を閉じる。
5まで、符丁、教えてどうすんの・・。
さて、本番、「2の目」、「1の目」、「3の目」を
「たーちゃん」と呼びながらで、丸儲け。
最後は、「5」ではなく、「6の目」。
「たーちゃん、3の分身やで、3の分身やで」
開けてみると、「3のサイコロが、ふたつ」・・・。
雅さんが、考えた「狸賽」か。
へそまがり的な落語だが、雅さんの他の噺はどんな展開になるのか、
何となく、興味涌きますな。
二、桂一蝶・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「首提灯」
一蝶さん、昔このあたり住んでいた事があると、
実はそのマンションに、我が友人が今、住んでいる。
今日は、二席で、結構プレッシャーになっていると、
洒落か、本音か、わからい様子。
昭和町の商店街が「あきんど商店街」と名を替えていた。
日曜なのに、空いているので、店の人に聞くと、
「昨日と一昨日は混んでましたで」
「ああ、金土、商店街」と即興のマクラでスタート。
まずは、首提灯。
酒は、ぬるいと、少し足してから、再び燗をさせる。
今度は、熱すぎると、また、うめさせる、・・都合二回
勘定が、ほんま、ややこしなる。
酔い方も、そんなにぐでんぐでんではないので、
単に、ただの物(こぼれた豆、付き物のおから、生姜)を食べる酔っ払いに。
でも、上燗屋をからかいながら、その応対を遊んでいる、
嫌味に見えないのは、一蝶さんの人柄。
それにしても、あの気のいい酔っ払いが、仕込杖で試し切りをするとは
マサに、ジキルとハイド、二重人格ですな。
道具屋からの後半は、淡々としていて、逆に一蝶さんの世界、
雰囲気がでていて、好きでしたな。
一蝶さん、「上燗屋」では、ものたりず、
必ず「首提灯」まで聴かせてもらわなければ、あきまへんで。
三、桂文太・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「藁人形」から
これまた、筋としては、後味の悪い、噺。
願人坊主の行念を、女郎屋のお熊が、騙す。
今でも頻繁におこっている老人の詐欺と同じように、
気の弱くなっている人を騙すのは
、あまり笑いのネタとすれば、愉しくないですな。
三枚三請ではないが、色街で騙す、騙されるは当たり前ですが、
それはまた、普段から遊んでいる人なら良いですが、相手によりけりですな。
サゲは、呪うのに、藁人形を油で揚げているので、
「釘を打たんのですか」
「ああ、あいつは、米屋の娘。ぬかに釘や」
仲入り

仲入りに各テーブルに用意されているお茶と、お菓子。
ウエハースから、マシュマロ、結構懐かしいお菓子がいっぱい。

今日は、少しゆったり目の100名強のお客さん。
四、桂春雨・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「町内の若い衆」
よろしいね。・・・・・・春雨さんの噺・・・・江戸っぽくて。
笑いは少ないが、最後のサゲで決まる。
「若い衆が、よってたかってこしらえてくれた」
ほんと、この一言の為に、この落語がある。
虚弱体質が売り物の、春雨さん。
カロリー、エネルギーが体に溜まらない体質とか・・。
糖尿の気がある私には、羨ましい限りですな。
医学用語に堪能には、おそれいりましたが。
上品で、粋で、端正、粋な噺家、見つけたり・・・春雨さん。
五、桂一蝶・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「高津の富」
「金は、天下のまわりものといいますが、どこへでも行くのではなく、
その道筋、ルートが決まってます」と、枝雀師匠のマクラでスタート。
一蝶さんの良さは、主人公のキャラを無理につくり上げないことか。
田舎者でもなく、老人でもなく、詐欺師ぽっくもなく・・・・・。
どこにでもいる者が、偶然宿屋に泊まり、偶然富くじに当る。
あの、興奮さめやらずは、一般庶民であれば、ああなるんでしょうな。
今年の、年末ジャンボも、明日から発売。
枝雀師匠曰く、
「ちょっと気になることを耳にしましたが・・・聞くところによると、
あの、宝くじの当選者は、あの宝くじを買った中から選ばれると」
「当るには、まず宝くじを買わなければなりません」と、
億万長者になるには、まず、宝くじを買わねば・・・。
笑う門には、福来るで、期待して、買いまっせ。
第515回・田辺寄席・新・じっくりたっぷりの会ー桂一蝶の段
2009年11月22日(日)午後1:10開演
阿倍野青年センター
一、露の雅・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「狸賽」
二、桂一蝶・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「首提灯」
三、桂文太・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「藁人形」から
仲入り
四、桂春雨・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「町内の若い衆」
五、桂一蝶・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「高津の富」
09-76-333
タイトルどおり、じっくりたっぷり聴かせてくれるのか、期待

開口一番・・・・・・・文太・・・・・・「か」・がたろう
がたろう、かっぱ、河童のこと。
西遊記では、孫悟空は猿、猪八戒は豚(猪)で、中国も日本も共通だが、
沙悟浄は、中国では妖怪、日本では河童となる。他国文化のこなしは上手い。
河童は、沼にいて、馬などが水を飲みにくると、引きずり込み、
お尻にある、「しりこ玉」をとって溺れさすと・・・・「しりこ玉」って何。
落語では、商売根問で、動物園に無いものを捕らえて、見世物にしようと、
河童が出てくるぐらいか。
上方落語で、「がたろう」というと、我太呂さん。
今の文我さんの弟子の、まん我さんあたりが、継いでほしい名ですな。
一、露の雅・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「狸賽」
露の都さんの一番弟子。その下に「眞」と続く。
まだ、弟子入りして、ニ年目らしいが、頼りないような、しっかりしているような。
小狸が、昼間の恩返しに、何でもさせて頂きますと。
賭け事が好きなので、「馬に化けてくれ、本命外だから、一番になって、大儲け」
小狸「化ける事はできますが、一着になるように走ることができません」と・・。
あれ、こんなの初めて。次はと、博打打ちなので「サイコロ」にと、化けさす。
ああ、いつもの狸賽に戻ったと思いきや、2は両目、「1」は口、「3」は両目と口、
「4」は分身の術で両目の倍、「6」は分身の術で3の倍、「5」はそこから一つ口を閉じる。
5まで、符丁、教えてどうすんの・・。
さて、本番、「2の目」、「1の目」、「3の目」を
「たーちゃん」と呼びながらで、丸儲け。
最後は、「5」ではなく、「6の目」。
「たーちゃん、3の分身やで、3の分身やで」
開けてみると、「3のサイコロが、ふたつ」・・・。
雅さんが、考えた「狸賽」か。
へそまがり的な落語だが、雅さんの他の噺はどんな展開になるのか、
何となく、興味涌きますな。
二、桂一蝶・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「首提灯」
一蝶さん、昔このあたり住んでいた事があると、
実はそのマンションに、我が友人が今、住んでいる。
今日は、二席で、結構プレッシャーになっていると、
洒落か、本音か、わからい様子。
昭和町の商店街が「あきんど商店街」と名を替えていた。
日曜なのに、空いているので、店の人に聞くと、
「昨日と一昨日は混んでましたで」
「ああ、金土、商店街」と即興のマクラでスタート。
まずは、首提灯。
酒は、ぬるいと、少し足してから、再び燗をさせる。
今度は、熱すぎると、また、うめさせる、・・都合二回
勘定が、ほんま、ややこしなる。
酔い方も、そんなにぐでんぐでんではないので、
単に、ただの物(こぼれた豆、付き物のおから、生姜)を食べる酔っ払いに。
でも、上燗屋をからかいながら、その応対を遊んでいる、
嫌味に見えないのは、一蝶さんの人柄。
それにしても、あの気のいい酔っ払いが、仕込杖で試し切りをするとは
マサに、ジキルとハイド、二重人格ですな。
道具屋からの後半は、淡々としていて、逆に一蝶さんの世界、
雰囲気がでていて、好きでしたな。
一蝶さん、「上燗屋」では、ものたりず、
必ず「首提灯」まで聴かせてもらわなければ、あきまへんで。
三、桂文太・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「藁人形」から
これまた、筋としては、後味の悪い、噺。
願人坊主の行念を、女郎屋のお熊が、騙す。
今でも頻繁におこっている老人の詐欺と同じように、
気の弱くなっている人を騙すのは
、あまり笑いのネタとすれば、愉しくないですな。
三枚三請ではないが、色街で騙す、騙されるは当たり前ですが、
それはまた、普段から遊んでいる人なら良いですが、相手によりけりですな。
サゲは、呪うのに、藁人形を油で揚げているので、
「釘を打たんのですか」
「ああ、あいつは、米屋の娘。ぬかに釘や」
仲入り

仲入りに各テーブルに用意されているお茶と、お菓子。
ウエハースから、マシュマロ、結構懐かしいお菓子がいっぱい。

今日は、少しゆったり目の100名強のお客さん。
四、桂春雨・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「町内の若い衆」
よろしいね。・・・・・・春雨さんの噺・・・・江戸っぽくて。
笑いは少ないが、最後のサゲで決まる。
「若い衆が、よってたかってこしらえてくれた」
ほんと、この一言の為に、この落語がある。
虚弱体質が売り物の、春雨さん。
カロリー、エネルギーが体に溜まらない体質とか・・。
糖尿の気がある私には、羨ましい限りですな。
医学用語に堪能には、おそれいりましたが。
上品で、粋で、端正、粋な噺家、見つけたり・・・春雨さん。
五、桂一蝶・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「高津の富」
「金は、天下のまわりものといいますが、どこへでも行くのではなく、
その道筋、ルートが決まってます」と、枝雀師匠のマクラでスタート。
一蝶さんの良さは、主人公のキャラを無理につくり上げないことか。
田舎者でもなく、老人でもなく、詐欺師ぽっくもなく・・・・・。
どこにでもいる者が、偶然宿屋に泊まり、偶然富くじに当る。
あの、興奮さめやらずは、一般庶民であれば、ああなるんでしょうな。
今年の、年末ジャンボも、明日から発売。
枝雀師匠曰く、
「ちょっと気になることを耳にしましたが・・・聞くところによると、
あの、宝くじの当選者は、あの宝くじを買った中から選ばれると」
「当るには、まず宝くじを買わなければなりません」と、
億万長者になるには、まず、宝くじを買わねば・・・。
笑う門には、福来るで、期待して、買いまっせ。
第515回・田辺寄席・新・じっくりたっぷりの会ー桂一蝶の段
2009年11月22日(日)午後1:10開演
阿倍野青年センター
一、露の雅・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「狸賽」
二、桂一蝶・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「首提灯」
三、桂文太・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「藁人形」から
仲入り
四、桂春雨・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「町内の若い衆」
五、桂一蝶・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「高津の富」
09-76-333