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ごまめ~の~いちょかみ・Ⅱ

趣味(落語と本)の話と大好きなうどんを中心に、ごまめになってもいちょかみで幅広くお届け

第574回・田辺寄席~新・じっくりたっぷり・桂文鹿の段

2011-07-16 23:03:15 | 田辺寄席

今日は、文鹿さんの段・久しぶりに田辺寄席へ・・・。


開演前、早かったので、二席目の文鹿さんの名札がない。


この時期になれば、裏の桃ヶ池は、一面の蓮池に。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

開口一番・・・・・・・・「ぬ」・「ぬる燗」・・・・桂文太
熱燗なら50℃、上燗で45℃、ぬる燗で40℃、
それよりもぬるい(日向燗)、人肌燗もある。

今や、焼酎のソーダ割りだけではなく、お酒ハイボールまで
多彩にアルコール類は増えましたな。

一、桂ちきん・・・・・・・・・・・「十徳」

初めて見るちきんさん。もうすぐ3年の年季明けか。
「十徳」のような、前座ネタでも、たっぷり笑いのとれる日が待ち遠しいですな。

二、桂文鹿・・・・・・・・・・・・・「8時ちょうどの「くろしお1号」」

特急「くろしお」の車掌が、酔った客や、大阪のおばちゃんの四人組につかまって
困り果てる。三十石や住吉駕籠の酔っ払いを彷彿させるシュチュエーションで
大阪のおばちゃんの厚かましさと悪乗りで、笑い満載の楽しい噺に。
さすが、文鹿さんの代表創作落語でおます。

三、桂枝光・・・・・・・・・・・・・「船弁慶」

あの、小つぶちゃんが、今や50過ぎ。
元気いっぱいの舞台で、途中から、衿元に汗しみが、左脇にも大きなしみ、
舞台を下りる際には背中がグッショリ大きな汗しみ。
それと同じように、お松さんの登場辺りから、息切れ気味、暑さ負けか・・・・
落語って、ほんま体力勝負ですな。

仲入り

・・・桂文福・・・・・・・・・・・・・「飛入り」

飛入りの、スペッシャルゲスト。
たまたま、チラシを持って来たら、愛弟子、文鹿の、じっくりたっぷりの段。
これは、出て応援しなければと・・・、文太さんとは入門は一年違いですが、
学年同じのほぼ同期とか・・。舞台を下りても、袖で当り鉦を打つ文福さん、
ほんま、シャイで、人間味のあるお師匠っさんですな。

得意の、相撲甚句の数え唄を・・・。
ものの初めを、一という。
車に積むのを、荷という。
女の大役、産という。
子供の小便、シーという。
白黒競うを、碁という。
昔の侍、禄という。
ものの出し入れ、質という。
泣きっ面には、蜂という。
貧乏したこと、苦という。
さんまを焼いたら、ジューという。
ドスコイ、ドスコイ。


四、桂文太・・・・・・・・・・・・・「孝行糖」

この噺、孝行糖の売り声が愉しい。

「孝行糖、孝行糖、テン、スケテン、スケテンテン。」
「孝行糖の本来は、昔々、その昔、二十四考のそのなかで、老らいしという人が
親を長生きさせよとて、こしらえはじめた孝行糖。食べてみな、美味しいで、
また売れた、嬉しいな、テンテレツク、スッテンテンテン・・・」

それにも増して、愉しいオチ。
「どこを、叩かれた」・・・・「ここと(孝行糖)、ここと(孝行糖)」
このばからしさが、嫌味なく聴こえる文太さんの「孝行糖」、よろしおますな。

五、桂文鹿・・・・・・・・・・・・・「お文さん」

これも、文鹿さんの、十八番。
どっしりとした中に、お店(タナ)の人間模様が演じられる、聴き応えのある一席。
武骨でありながら、人間味が滲みでる、文鹿さんらしい噺でおます。

喜六のでる滑稽噺ではなく、どっしり構えたお店や相撲の、
猿後家、ざこ八、花筏なんぞ、聴きたいもんですな。

久しぶりの田辺寄席・(文月席)、文福師匠も入っての二時間半、たっぷり愉しめましたで。


第574回・田辺寄席~新・じっくりたっぷり・桂文鹿の段
2011年7月16日(土)午後1:30開演
桃ヶ池公園市民活動センター

一、桂ちきん・・・・・・・・・・・「十徳」
二、桂文鹿・・・・・・・・・・・・・「8時ちょうどの「くろしお1号」」
三、桂枝光・・・・・・・・・・・・・「船弁慶」
仲入り
・・・桂文福・・・・・・・・・・・・・「飛入り」
四、桂文太・・・・・・・・・・・・・「孝行糖」
五、桂文鹿・・・・・・・・・・・・・「お文さん」

11-19-85

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第560回・田辺寄席~桂こごろうの段

2011-02-22 23:43:23 | 田辺寄席

夜席はこごろうさん、「くやみ」と「高津の富」、どちらも初でおます。
楽しみですな。

開口〇番・・・「ゲ」現代落語論・・・・・・・文太

談志師匠が30代に書いた本ですが、何度も文太さん、読み返しているが
笑いの本質をついていると。

古典落語を究めていたが、林家三平さんの芸も認めていた。
正蔵の息子でありながら、落語が下手であったが、ある時化けるというか、
芸としての、変化がおとずれた・・・
究極の笑いとして、例をあげながら、笑いの本質を述べる。

プロとして、文太さんが認める談志師匠って、私たちの想像を超えて凄いんでしょうな。


一、桂佐ん吉・・・・・・・・・・・・・・・「始末の極意」

佐ん吉さん、紙を三回使う方法、10年扇子がもつ使い方、梅干しの食べ方から
「始末の極意」へ、本来もっとあれこれあったように思うが・・・
でも、見るたびに成長、語り口もしっかりで、頼もしおます。

最後に聞く「究極の始末の極意」とは、木にぶら下がって、どんどん指を外してゆき、
残った親指と人差し指でつくる輪っか・・すなわちお金を決して離すなと。

青菜でも、指で輪っかをつくり、お猪口で・・いや銭のあるだけと・・・
昔は、親指が親父、おやっさんで、小指が彼女、人差し指と中指を揃えて出せば煙草とか、
手で、言葉替りに使ったりしたもんですが、この頃はいたってみかけませんな。


二、桂こごろう・・・・・・・・・・・・・「くやみ」

こごろうさんのマクラ、いつもながら、おもしろおます。
王将で隣の客に餃子を盗られた話とか、新快速でのシートの倒しあいとか、
実話の様な、創った様な、ほん身近な出来事だけに、皆があるある大事典状態で
ひとつひとつが、小話の作品として完成しているのが素晴らしい。

噺は「くやみ」、「なんと申しあげてよいものか」と、葬式でのお悔やみのサンプルから
はじまり、炭団屋のおっさんの店の宣伝から、しっかりしたお女中のくやみ、
そして、嫁さんとの馴れ初めから日頃の仲の良いとこをとくとくと述べる男
でも途中で、ハタと葬式の場であるということを気づく。
こんな、ちょっとした表情に、こごろうさんの真価が見える。

熱中すると、周りが見えないということは、普段からよくあることですな。


三、桂文太・・・・・・・・・・・・・・・・・「運廻し」

蓮根、人参、大根。
天丼、かつ丼、他人丼。
本町、心斎橋、難波、新今宮、天下茶屋、・・・・・・・・林間田園都市。
プラス・・・通勤圏・・どうでおます。

「黒田節」まで、登場する文太さんの、運廻し。

農林水産大臣、自分自身で、参議院議員、不信任案。


四、桂九雀・・・・・・・・・・・・・・・・・「神隠し」

古古典と300年前の噺を、文献から落語作家の先生と掘り起した、「神隠し」。

お決まりの出来の悪い若旦那が、軟禁されている蔵から脱出。
ここらあたり「釜猫」とダブル。

一カ月ほど、家に帰って来ないが、稲荷さんのお札を替りに置いて、神隠しにあったと。
最後には、土佐の稲荷さん、宇賀御魂大新神、ご本人が登場・・・・・さて最後のサゲは。

実は、一週間の疲れもあったのか、・・・・思いだせず。頭の中が、神隠し状態でおます。あはは。


五、桂こごろう・・・・・・・・・・・・・「高津の富」

こんな楽しい、高津の富は初めて。

最初の、宿屋の主人に話す、賊に千両箱を83個渡したとか、漬物の重しかわりに使うとかの部分は
いたって正統派、米朝一門の匂いさえしたが、翌日の高津さんの、富くじの情景から一転。
戎っさんのお告げで、二等が当たる男の妄想部分は、大師匠の枝雀師匠を彷彿させる。

でも、随所に入るお客様目線の言葉に、こごろうさんの色がでる。

例えば、富くじを買わされて、虎の子の一分を取られてつぶやく、
「あまり主人が感心ばかりするので、調子に乗って言うてたら、虎の子の一分取られて
しもうた、それにしても因州鳥取の在の者と言いながら、大阪弁まる出し・・・
、気づいてくれてもええのに」とか、

親父が、貼りだしてある富くじの番号の端に書いてある落書きに気づく・・・
・・・・・「えべっさんのアホ」・・・・・
あの妄想男の余韻が、境内に漂う・・・うまいな。

当たっても、当たらなくても、富くじに夢を託す庶民の楽しさが、いっぱい詰まった
こごろうさんの、「高津の富」でおました。


第560回・田辺寄席~桂こごろうの段
2011年2月19日(土)午後6:10開演
桃ヶ池公園市民活動センター

開口〇番・・・「ゲ」現代落語論・・・・・・・文太
一、桂佐ん吉・・・・・・・・・・・・・・・「始末の極意」
二、桂こごろう・・・・・・・・・・・・・「くやみ」
三、桂文太・・・・・・・・・・・・・・・・・「運廻し」
仲入り
四、桂九雀・・・・・・・・・・・・・・・・・「神隠し」
五、桂こごろう・・・・・・・・・・・・・「高津の富」

11-07-28



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第559回・田辺寄席~笑福亭遊喬の段

2011-02-19 23:30:50 | 田辺寄席



今年最初の田辺寄席・・遊喬さんの段なれば、出かけなければ。


開口0番・・「ク」熊野詣・・・・・・・・・・文太

「熊野詣り」という噺は、熊野の観光アピールの為にと依頼があり、
師匠文枝が創られたた唯一の落語。
亡くなられる最後の演目もこの「熊野詣」

大阪の八軒家から、熊野まで長い道中なので、どうするかと、文太さんも一緒に考え
ヤタガラスに乗って一足飛びににとアイデアをだすと、熊野市から
実際に見てくださいと、師匠はヘリコプターに乗って上空から見られたと・・・。
(注、ヤタガラスは熊野で神武天皇の道案内をしたとか、
今ではサッカーの日本代表のシンボルだが)

今や、演じる人もいないので、一門で選ばれて、文太さんが継いで、
このまえ、新宮と田辺とかで公演し、好評であったとか・・・。

丁度、今日、落語仲間のT氏から頂いたのが、天満橋の永田屋昆布本店が発刊している
「八軒家の今昔」に、熊野参詣道として、九十九王子と熊野への道が紹介されている。

今や世界遺産、熊野詣でとか、行ってみる価値はありますな。


一、笑福亭喬介・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「狸賽」

狸と狐は、仲が悪いと覚えておいてください・・・と短いマクラで即「狸賽」へ。
でも、今日の喬介さん、なぜかかみかみ。老舗、田辺寄席のプレッシャーか。

終盤の、あたり続ける主人公に周りの者が、サイコロの目を言うなで
「ターチャン、両目やで」というところで、「2やでー」・・・あれぇ
「あぁ・・聞かなかったことにしてや・・・」と、こんな喬介さん、とってもかわいい。

言い間違いなんて、ささいなこと、おもしろければ、全て良しでおます。
落語は、生きもの、ライブ感で、違った楽しみがありますな。


二、笑福亭遊喬・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「二人癖」

マクラで、奥さんのこと、娘さんのこと、仲の良さが子供が挟んで
遊喬家の、ほのぼの感が伝わってくる。

「たまらん」、「一杯のめる」が口癖の二人が、癖を直そうと賭けをする。
その1000円を取る為に、あの手この手で仕掛ける。

私の、口癖は何なのか・・・。
結構、このブログでも、語り口、くせありますな。


三、桂文太・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「崇徳院」

「瀬をはやみ、岩にせかるる滝川の、われても末にあわんとぞおもう」
百人一首の、崇徳院さんの句。崇徳天皇も、一度、熊野参詣されている。

恋煩い、携帯電話があり、いつでも会えて、ひっつくのも早いが別れるのも早い
今の若い男女には、まったく死語なのか。


四、笑福亭鶴志・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「千早ふる」

最高。・・・・・落語のおもしろさ。生の愉しさ。
あそこで聴いた、あの噺と、一期一会が印象に残る。

鶴志さんの「千早ふる」、相撲の八百長事件はでてくる。
落語協会の分裂騒動とか。落語の修行の苦しさとか。

どんどん、膨らみ、30分強の長講。

最後の、「とは」の部分だけでも、
「とは」、トーナツのト・・とドレミの歌が。
隣の家の家政婦が見たで、人の口には、「戸は」立てられないと。
竜田川が助けてあげて、「永久(トワ)」の愛を誓うと。

最後の、千早の本名やったの「とは」まででも、5分は楽しませてくれる。

こんな、落語を聴くと、演出も含めての、落語のもつ、自由な幅の広さ、
おもしろさに、はまりますな。


五、笑福亭遊喬・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「尻餅」

普通は、「尻餅」、見台なしで演るのですが、今日は、見台をつけて初めて演ります。
松之助師匠は、演られていますが・・・春団冶師匠は、すべて見台なし。
「田辺寄席なので、あえて、気ぃ、つこうてますねんで・・・」と。

女房のお尻を出しているのが、見台に隠れて見えない分、
お色気が薄れて、良いのか悪いのか、シャイな遊喬さんらしい、選択と理解したが。

まあ、艶笑噺にならぬ様、「田辺寄席なので、あえて、気ぃ、つこうてますねんで・・・」と、
最初のマクラの言葉に戻る・・・単に、深読みしすぎか。

松喬師匠、直伝の一席でおました。


第559回・田辺寄席~笑福亭遊喬の段
2011年2月19日(土)午後1:40開演

開口0番・・「ク」熊野詣・・・・・・・・・・・・文太
一、笑福亭喬介・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「狸賽」
二、笑福亭遊喬・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「二人癖」
三、桂文太・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「崇徳院」
仲入り
四、笑福亭鶴志・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「千早ふる」
五、笑福亭遊喬・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「尻餅」

11-06-23


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第551回・田辺寄席~桂文華の段

2010-11-21 23:57:15 | 田辺寄席


文華さんの段、前座はまめださん、このGAP楽しみですな。






開口〇番・・「質問アレコレ」・・・桂文太

よくある質問に、この田辺寄席の舞台どうしておられるのですか。
この会場、普段は、卓球とか合気道に使っていて、土曜日の朝に設営し、
日曜の終演後には、ほぼ1時間で解体、ほんまお世話の方、ご苦労様です。

田辺寄席の後ろの額は、橘右佐喜さんの寄席文字、めくりも毎回書いていただいて
噺家さんも、持って帰って、大事に使われているとか。
繁昌亭の額は、言わずと知れた、米朝師匠の「楽」という字。
本人曰く、書というより、落書きと・・・。

見台と膝隠しは、三枝兄はんがくれたもので、材質(ケアキ)が良いので、
しっかりしているけど、結構重い。

座布団も、もし贔屓の噺家さんに寄贈されるなら、中の綿は適当に。
あまり多くて、フアフアは、やり難いし、逆に足が痺れやすいと・・・。

田辺寄席は、鳴物も生でと、一番太鼓もできるだけ多くの方に聞いてほしいので
あえて、時間を遅らせて、いつも叩いています。

まあ、これからも、気になることがあれば、受付にメモでもいれてもらえば
次の機会に、お答えすることにします・・・と。


一、桂まめだ・・・・・・・・・・・・・・「みかん屋」

朝から仕事があったとか、若草色の着物のまま会場入り。
訥々と喋り初め、お客様に大丈夫かと、不安がらせながら、ご自分のペースへ。

田辺寄席とかけて・・・・・とお決まりのなぞかけで、場が和む。
師匠の文福さん、そのままで、語り口まで似てきている。

噺は「みかん屋」、私の噺を聴く為の三つの約束事。
①おもしろかったら、大いに笑う。
②おもしろいとこを探して、笑う。
③おもしろくなくても、笑う。

落語仲間に聞くと、この前の、まめださんの独演会。
「長短」の、長の方がニンにおうてと、「一文笛」も良かったと

でも、今日は、三つの約束事の、②と③の繰り返し。
上を見んと、女房、子供が養えません。
これから文福一門の吉本復帰で、どう変わるのか、まあ
まめださんは、このままのキャラで突っ走るんでしょうな。


二、桂文華・・・・・・・・・・・・・・・・「短命」

一年程前に、引っ越しされた、家が、北田辺で、今日は自転車で、3分半で着けましたと。

でもこの田辺寄席、今日で、551回目、月三回で12カ月、一回が5演目とすると、年間180の噺が聴ける。
上方落語の数は、400とも600とも云われていますが、200あれば、ほぼ網羅しまので、
それを、一年間でやってしまうとすれば、文太師匠、(演者、演目)決めるだけで大変ですな・・と。

いつも、2~3、演目を出すのですが、今回2席なので、6~8演目だすと、
やはり、あまり出ないようなのと意識してだした、「短命」と「猿後家」で決まり。

久し振りなので、昨日、きっちり、繰ってきましたと・・・。

でも私が、会場に早く着いたら、庭で文華さん携帯で話しておられると思いきや、
「猿後家」の奈良案内のくだりをおさらい中・・
文華さんの、常に完成度の高い芸を届けようとする姿勢には、頭が下がりますな。

噺は、「出養生、毒も一緒に、連れて行き」で「短命」。
勢いがあり、噺のおもしろさが直球で伝わる。

文華さん、言葉使いは悪いが、いっこうに柄の悪さにならないのは、
生粋の大阪人の強みか。

喋りだけで、(鳴物なしの噺でも)、上方落語の世界を充分、堪能させてくれる
最高の噺家さんですな。



三、桂文太・・・・・・・・・・・・・・・・「味噌蔵」

ケチの旦那が留守の間に、お店の者が、どんちゃん騒ぎ。

「始末の極意」につながる普段のケチ振りがおもしろいが、
食べたいものを注文しようと、番頭が、何が食べたいと聞くと、
マグロの刺身、鯛の塩焼き、レンコンの天ぷらタコの酢の物、
そしてでたのが、「るーちゃん餃子」この言葉、
私が中学の時、初めて落語に出会った時の知ったフレーズ。
確か、仁鶴さんであったようで、懐かしい。

でも、この噺、発生は、江戸それとも上方・・・・。


仲入り


四、桂三若・・・・・・・・・・・・・・・・「堪忍袋」

ざこばが、義理の父であるというのをネタに・・・・。

声の大きいのは良いが、限度がありますな。
特に、ネタに入ってからは、過ぎたるは及ばざるがごとしのように、
大き過ぎて、逆に中味がないようで逆に損をしている。

「堪忍袋」、やはり、夫と妻の、心の機微でおまっしゃろ。
喧嘩するほど、仲が良い。
「家、うまいこと、いってますか、うち、ボロボロですわ」は、義父のざこばさんのマクラ
この、芸風、三若さんも、継承するんでしょうか・・・。

五、桂文華・・・・・・・・・・・・・・・・「猿後家」

すべての登場人物が、活き活き。
特に、べんちゃらを言う太兵衛と、べんちゃら言われて、満更でもないお家はんが、最高。
文華さん・・・凄い、そして、何より、おもしろい。

文華さんの落語を聴いてると、上方落語というより、なぜか
大阪落語(こんな言葉があるのかどうか知りませんが)やなぁ・・・と思う
今日、この頃でおます。
(CDで聴いて楽しいのは、枝雀さんと、文華さんですな。)



最後の、いつもの抽選会、次回の通し券、ペア券、昭和町寺西長屋のお食事券に加えて、
今回の551にちなんで、「551の蓬莱の豚饅」が景品に・・・。

大阪らしい、しゃれでおますな・・・次回12月師走寄席は、「昭和46年入門組」として、
文太、仁智、春駒、雀三郎、の面々が、「がっぷり四つの会」を18日(土)、19日(日)で開催。
結構、濃いおますな・・・。


第551回・田辺寄席~桂文華
2010年11月21日(日)午後1:00開演
桃ヶ池公園市民活動センター

一、桂まめだ・・・・・・・・・・・・・・「みかん屋」
二、桂文華・・・・・・・・・・・・・・・・「短命」
三、桂文太・・・・・・・・・・・・・・・・「味噌蔵」
仲入り
四、桂三若・・・・・・・・・・・・・・・・「堪忍袋」
五、桂文華・・・・・・・・・・・・・・・・「猿後家」


10-57-247


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第549回・田辺寄席~桂宗助の段

2010-11-20 23:06:19 | 田辺寄席

今や、上方の中堅で、一番の実力派、宗助さん、銀瓶さん、文華さん、の登場。
落語ファン、楽しみの二日間ですな。


今日は、思ったより少なめの120名の入り・・・・・落語ファン必聴なのに、もったいない。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
開口〇番・・・「崇徳院」・・・・・・・・・・・・・桂文太

崇徳院といえば、恋わずらいの若き二人、若旦那とお嬢さんのお噺ですが、
実際の崇徳天皇は、怨霊伝説があったそうで、その辺りをNHK的に解説。

第75代天皇だが、父鳥羽天皇の実子ではなく、祖父の白河法皇の子であったとか。
それ故に、5才で皇位についたが、24才で異母弟である近衛に譲位し、上皇するが、
その後、武士と手を組み、天皇方を倒すという、今でいうクーデターをしかけるが失敗。
流罪となる。

その後、哀れなる死を遂げた崇徳天皇の怨霊伝説があったとか、・・・・・
そのとき、歴史は動いたと、崇徳院伝説を、史実に基づき解説。

「瀬をはやみ岩にせかるる滝川の、われても末にあはんとど思う」
あのロマンチックな歌とは違った、崇徳院の一面を知る。


一、桂二乗・・・・・・・・・・・・・・「強情灸」

「京都の二条の四畳半に住んでる二乗が、田辺寄席に参上」といつものフレーズではじまる。
髪の毛も長くなり、羽織も着ての登場、堂々の貫禄。

噺は「強情灸」。本来はもっと、お灸が熱くて悶えてもらわなければ、
そこは、現代青年の二乗さん、いたって、スマート。
でも、最後の方は、ほんのり額に汗がにじんできまってましたな。


二、桂宗助・・・・・・・・・・・・・・「釜猫」

聴いたことがあるようで、誰で聴いたのか思いだせず、米朝さんの珍品集のCDで
生で聴いた気になっていたのか・・・まあ、珍品なる噺でよくいわれる、
皆が語ろうとしない理由は一つ、しんどい割りに、ウケない。笑いが少ない噺だと。

そして、この様な、米朝さんが残した噺を隅々まで伝承しようとする、噺家さん、
お弟子さんが居られるのは、頼もしいですな。

でも、宗助さんの、声量と声の良さには、惚れ惚れしますな。
(目をつぶって聴くと、心地良いこと限りなし・・でも寝てまへんで)


三、桂文太・・・・・・・・・・・・・・「夢の革財布」

東京では、「芝浜」、あるとき、「粉浜」として演じると、大先輩からお叱り、
それからは「夢の革財布」として、演じている。

前半の河岸へ仕入れに行き、早すぎて浜で、煙草を吸いながら、
朝明けを迎える、三木助さんの紫のシーンは、わざとらしくて嫌なのか、なし。

財布を懐にいれて、慌てて帰ってくるところから、はじまる。

最後に、50両を内緒にしていた女房が打ちあけるところが、山だが、
ここも、文太さん、案外あっさり。怒りもせず、おかみさんに「ありがとう」。
夫婦の心の乱れ、もつれもなく、淡々とした運び・・・・・・・
「芝浜」を「粉浜」とよんだ時から、人情噺とはオサラバしていたのか。

ウェットのようで、シャイな、文太さんの「夢の革財布」でおました。



中入りの際に、お庭ででるお茶とお菓子。お庭は、お世話の方が整備され気持ち良い。

四、桂しん吉・・・・・・・・・・・・・・「ふぐ鍋」

初めて聴く、しん吉さん。・・・・媚びを売って笑いを取りにいくタイプではなく、
師匠吉朝さんの高座は、こんなんだったのではないかと、聴く。

吉弥、よね吉、吉坊、そしてあさ吉に一人加わる、吉朝の弟子たち。
落語に正面から対しながら、それぞれの個性が出て、頼もしい。

来年も、吉朝一門への足は多くなりそうですな。


五、桂宗助・・・・・・・・・・・・・・「風の神送り」

昔は、「風の神送り」とは、今の、インフルエンザのこと。

医術、薬より、まず、神、仏の力をかりて、それでもダメなら、
風邪の神にお引き取り願おうと・・・・手軽な発想。

「弱身につけこむ風邪の神」という、慣用句があったそうで、
それが、そのまま、「それで、夜網(弱身)につけこんだか」の、サゲになっている。

町の若い者がこころざしを集めて回る、先でのおもしろさ。
送り出す時の、鳴物も入っての「風の神送ろう」は賑やかで、
この二、三日、風邪気味の私の風の神も一緒に飛んでいってくれたようでおます。


夕方、用事で家に帰るが、明日は、文華さん・・・この中堅どころのたっぷりじっくりは
来年も続きそう、しばらく、目が離せませんな。


549回・田辺寄席~桂宗助の段
2010年11月20日(土)午後1:30開演
桃ヶ池公園市民活動センター

一、桂二乗・・・・・・・・・・・・・・「強情灸」
二、桂宗助・・・・・・・・・・・・・・「釜猫」
三、桂文太・・・・・・・・・・・・・・「夢の革財布」
仲入り
四、桂しん吉・・・・・・・・・・・・・・「ふぐ鍋」
五、桂宗助・・・・・・・・・・・・・・「風の神送り」

10-56-242


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第540回・田辺寄席~笑福亭鶴二の段

2010-08-21 23:22:47 | 田辺寄席

一番前のかぶりつきで見た田辺寄席。





田辺寄席のじっくりたっぷりの会に鶴二さん登場。



鶴二さん、「七段目」と「替り目」の二席、楽しみですな。


一、笑福亭笑助・・・・・・・・・・・・・・・・・「道具屋」

笑助さん、あの笑瓶さんの一番弟子。あとがいないので、一人弟子とか。
本拠地は東京であるが、大阪での出番も多く、落語の勉強もしっかりとしてますと。
師匠は、年に一二度しか落語されないので、弟子入りして、13年になるが
今年初めて、師匠の落語に出会えたと。・・おもしろかったと、感激。

噺っぷりは、東京の噺家さんっぽく。かっこいい。
道具屋も頼りないだけではなく、今風のキレテいる若者風でオモシロイ。
ヘンな規制がなく、形にはまらない「道具屋」・・
笑助さんの落語ワールドができている。

今後の、出会いが楽しみですな。


二、笑福亭鶴二・・・・・・・・・・・・・・・・・「七段目」


舞台になった、祇園、一力の茶屋・・・夕方の京で見つけましたで・・・。

鶴二さんの「七段目」、これまった、すっきり、粋で、おもしろい。

この七段目、歌舞伎の七段目を観たことがないので、
何度聴いても、なぜ、兄の平右衛門が、妹のお軽を殺めようとするのかと、
疑問に思っていたが、今日お友達の方に聞いて納得。

大星由良之助の密書を知ったお軽が、由良之助に殺されようとしているのを知った
兄の平右衛門、どうせ殺されるなら、この兄が、そして手柄をたてて忠義をと、

「兄さんの、頼みとは」・・「兄の頼みとは、なぁ」
この台詞、鶴二さんの「七段目」でもきまりますで。


三、桂文太・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「五両残し」

東京でいう、「星野屋」、騙すのは、男か女か、したたかなのはどちらか。
この前の、木津川先生ではないが、女性のアホが落語には登場しないのは、
現実の世界で、女性の方がしっかりしているからだと・・・。

この噺でも、一番したたかなのは、女性、それも年とった女性、お婆んですな。
この旦那さん、30両戻ったところで、単に取り返しただけ、
「五両残し」の、この五両の差が、男と女の差か、でも、いつの世も
人の心を試すというのは、する方も、される方も、後味に悪いもんですな。


四、笑福亭仁昇・・・・・・・・・・・・・・・・・「勘定板」

田舎の漁師町の便所のことを、「閑所」という処があったと。
そこの、親子連れが、大阪へ出てきての、言葉の違いでの失敗。

地方の言葉の思い違いは、今でもある。
嫁さんの島根では、「痛い」が「ハシル」と、結婚したて
「足がハシル」、「ええ、どこえ、なんで、走るんや」と大笑いした事がありました。

この「勘定板」、落語の中では、もっとも汚い噺ですが。
それほど、臭わないのは、旅館の部屋の広さに救われているのか・・・。
はたまた、仁昇さんの、清らかさからか・・・。

まあ、他にたくさん噺もあるのに、こんな噺を選ぶ心境は如何なものか、
聞いてみたいですな・・・・。前に聴いたのは、勢朝さんでおました。


五、笑福亭鶴二・・・・・・・・・・・・・・・・・「替り目」

近頃、途中で終わる人が多い中、題目になっているサゲの「替り目」まで
鶴二さん、たっぷりと。

なにより嬉しいのは、酒のアテが無いと嘆く亭主に、
「角のおでんやヘ・・・・・・」と言われる前に、「何か、角のおでんやでもろうてくるは」と
言ってくれる、この気持が嬉しい。うどん屋に燗をさせただけと聞いて、
走って呼びにいく、いつも周りの人への気遣いを怠らない女房。

一方、亭主の方は、酒を呑みだしてからの、ウダウダ感、鶴二さん、最高。
うどん屋相手に、喋っているのだが、一人芝居、まさに「一人酒盛り」状態である。
そして、いつも心の中で、「ごめんなさい、ありがとうございます」と、
手を合せていると。

この酒のみと、ようできた女房。
夫婦のあり方、お互いへの思いやり、夫婦愛が「替り目」の真髄でおますな。



第540回・田辺寄席~笑福亭鶴二の段
2010年8月21日(土)午後1:10開演
桃ヶ池公園市民活動センター

一、笑福亭笑助・・・・・・・・・・・・・・・・・「道具屋」
二、笑福亭鶴二・・・・・・・・・・・・・・・・・「七段目」
三、桂文太・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「五両残し」
仲入り
四、笑福亭仁昇・・・・・・・・・・・・・・・・・「勘定板」
五、笑福亭鶴二・・・・・・・・・・・・・・・・・「替り目」

10-38-166


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第539回・田辺寄席文月席~笑福亭三喬の段

2010-07-18 23:31:56 | 田辺寄席
田辺寄席に、久しぶりに伺う・・・。


桃ヶ池公園市民活動センターと名称が変ってから、初めて・・・
もう、四、五ヶ月、来てないの、丸わかりですな。


三喬さん、じっくりたっぷりの会

開口〇番・・・「き」・・・「キリマンジャロ」

珈琲の話しかと思いきや、中高年に登山が流行っていて、
日本人の場合、どうしてもエベレストやキリマンジャロの高い山を目指す。

ヨーロッパ人のように、五合目あたりで、ゆったりとするなんぞは一切無く、
遊びひとつ、とっても、余裕がないのが日本人と、やわらかく、批判。


一、森乃石松・・・・・・・・・・・・・・・「播州巡り」

得意の「播州巡り」、」稽古をつけて頂いたのが、松之助師匠とか、
のっそり、ぼっそり、そして、つっけんどんな語り口が、瓜二つ似。

松之助ファンには、どんなフレーズも、嬉しく。楽しく、感じられる。
石松さん、「堀川」とか、「淀川」、「桜ノ宮」などを、味のある松之助師匠に
稽古をつけてもらえる時がくれば、良いですな。


二、笑福亭三喬・・・・・・・・・・・・・「家見舞い」

珍品に入るのか、確か吉坊で聴いた「祝いの壷」とほぼ同じ。
祝いの壷は、お茶屋の開店祝いで、家見舞は、兄貴の引越し祝いに水壷をもって行く。

喜六と清八が、豆腐、青菜、漬け物にごはんと、確か出てくる料理にも違いがあるが、
今回は、喜六方がしっかりしているのだが、二人の戸惑う様は、絶妙にしておもしろい。

本題にはいる前の、三喬さんのマクラは、いつものごとくおもしろく、
右喬さんの、パンダの夢の話は、最高でしたな。


三、桂文太・・・・・・・・・・・・・・・・・・「船弁慶」

丁度、朝のなみはや亭で、師匠の小文枝時代の「船弁慶」を放送していて、
私も聴いていましたが、声が若かったですが、33才の時の録音とか、
でも、落語は、円熟の極みでしたな。

文太さん、氷屋は出てくるし、鯛の頭を持って帰って焼豆腐と炊くとか、
「もっつあん」も出てきて、師匠そのままの形で、継承・・・。

あとで、天国から、師匠も今日の出来、誉めてくらはるやろか・・・と。
文太さん、思いいれの入った「船弁慶」、本日の、秀逸、秀逸。


四、笑福亭風喬・・・・・・・・・・・・・「首の仕替え」

最初の部分は、「色事根問い」と同じ導入だが、一見栄で「天才バカボン」が登場し、
三金は、スットとばすあたりから離れていく、四芸が終わった時点で
顔のすげ替え、首のすげ替えに、赤壁周庵先生ヘ。

付け替える首は、色々とあり、上段の男前の歌舞伎役者には、
海老蔵、玉三郎、師童が並び、1000万。
次は、スターで、SMAP、Ⅴ6、嵐、などこれも高い。
御三家、シリーズが続き、サッカーでは、本田、遠藤・・・岡田がある。

持ち銭が少ないの、捨てかけの、落語家の箱から探し出すと、
なんと勿体無い、人間国宝の米朝師匠、そしてエラの張った仁鶴さん、
ヤクザもどきのざこばさん、ロマンスグレイの文太さん・・・
・・最後に、男前でこれが気に入ったと・・・風喬さんで決まり。

この話し、地獄八景のごとく、時事ネタ、演者の興味あるもの、
なんぼでも掘り込めますし・・・・オチと同じ様に
お代も、責任も、さっきの首がでと、好きなこと言えますな。


五、笑福亭三喬・・・・・・・・・・・・・「三十石」

新幹線のマクラから、三十石ヘ。

間の乗船者の名前を言うところで、香典返しの人の羅列で、
竹内日出男、中川清、河合一、長谷川多持、前田達とか落語家にはじまり
菅直人、オバマ、キムジョンイルまで登場。・あれっと思っていると
「エライ国際的ですな」と、船場の者に言わす、こういう、お客様、目線がにくい
三喬落語の真髄ですな。

まあ、途中、下座からの、多少自信なさそうな、船頭の掛けあいに、
客席から拍手が沸くと、三喬さん「ええ、客じゃー・・拍手する様なもんじゃない・・
わしゃ、船が沈むかと思うたわい・・・。」と・戒めながら、笑いをとる。

全員参加で、つくりあげる、上方落語の大ネタ。
ゆうくりと、三十石は、夢の中でおましたな・・・。



裏の桃ヶ池は、蓮がいっぱい、暑い日差しと共に、夏らしい光景ですな。


第539回・田辺寄席・・・新じっくりたっぷりの会・・笑福亭三喬の段
2010年7月18日(日)午後1:10開演
桃ヶ池公園市民活動センター

一、森乃石松・・・・・・・・・・・・・・・「播州巡り」
二、笑福亭三喬・・・・・・・・・・・・・「家見舞い」
三、桂文太・・・・・・・・・・・・・・・・・・「船弁慶」
仲入り
四、笑福亭風喬・・・・・・・・・・・・・「首の仕替え」
五、笑福亭三喬・・・・・・・・・・・・・「三十石」

10-35-140




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当り矢の通し券~田辺寄席

2010-03-21 18:14:11 | 田辺寄席



・・・・田辺寄席・弥生席の通し券・・・・・
前月の寄合酒くいずの全問正解の御褒美でおます・・・

残念ながら、家の用事が忙しくて、日曜の席も参加できず、残念でおます。
当たり矢の、この券、絵柄が素適なので、記念に大事にとっときますわ。

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第522回・田辺寄席~桂千朝の段

2010-02-20 22:56:23 | 田辺寄席

田辺寄席の提灯・・・ノボリもあって、初めての人にも遠くから見える。





田辺寄席に、にぎやか都んぼさんと、しっとり千朝師匠の登場。
前座が二乗さんで、中トリが文太師匠となれば、
じっくりたっぷりの落語会になるのは間違いなしですな。



上方芸能の最新号が地域寄席特集で、新たなお客様が増えたのか、
それとも、千朝師匠の本格的落語に期待の方なのか、200人強の大入満員。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

開口〇番・・・・・・・・「な」・・ナショナル・キッド

昔の、初期のテレビの話。
七色仮面、少年ジェット、海底人・ハヤブサ、怪傑ハリマオ、月光仮面
鉄腕アトム、などすべての作品が、今から思えば子供騙しですが、
結構大人も、そんなもんだと、楽しんでいたんですな。

ごまめからの追加ですが、海外のドラマも、沢山ありましたな、
ベンケーシー、サンセット77、ルート66、サーフサイド6、
ララミー牧場、コンバット、アンタッチャブル、ドクターキルデア、
そしてローハイド・・・すべて、テーマ音楽と共にかっこ良かったですな。

一、桂二乗・・・・・・・・・・・・・「ふぐ鍋」

ふぐ料理屋で、アルバイトの経験がある二乗さん、
その時、毎日来る上顧客であったヤーさんとの話をマクラに。

「ふぐ鍋」は、米二さんの弟子らしくきっちりと、
お互い、牽制しながら食べるところも
漫画チックに、誇張することもなく素直に演じる。

前座の位置で、この様な噺が聴けると、落語会全体がの質が上がりますな。
「阿弥陀池」、「道具屋」、「牛ほめ」、「七度狐」に続いての「ふぐ鍋」
どのネタも、基本に忠実で、噺自体の面白味が伝わる。

私は、この様な、噺家さんが、好きですな・・・。


二、桂千朝・・・・・・・・・・・・・「稲荷俥」

高津神社裏の、高倉稲荷さんから、産湯稲荷まで、人力車に客が乗る。
狐自身は登場しないが、最後まで狐に騙されているようで、
どんでん返しが有る様な、無い様な、暗闇と長屋の明かりが対照的な
ファンタジーな噺ですな。

昔は、「狐が憑いた」とか、お天気さんの雨を、「狐の嫁入り」とかの言葉があるように。
狐、狸は、日常生活の、ほん近くにあったんですな。

客はいたって紳士で、ほんイタズラ心で狐の使いと、車夫を騙したが、
千朝さんの演じる「稲荷俥」、あくまで、善人どうしがおこした、この日の出来事
このお二人の出逢いこそが狐のご利益みたいな、ええ噺に聴こえましたで。

サゲの、「穴があったら入りたい、・・・めっそうな」
「お社をつくって、おまつりいたしますがな」

まあ、このあとすぐに、この長屋に、
お稲荷さんの小さなお社が出来た様な気がしますな。


三、桂文太・・・・・・・・・・・・・「猫の災難」

文太さんの噺、あまり酒飲みのイメージはないが、実に上手い。

どんどん呑んでいき、「酒は飲め、飲め、飲むならば・・・・」と、黒田節が何度も現れる。
途中、近所の女子をからかうのも、これまたおもしろい。

芸人さん、呑ませて、遠慮なしに好きなこと言わせたら、
さぞかし、おもしろいでしゃろな。

文太さんのレパートリーに「一人酒盛」、はあるんでしょうか。
あるのであれば、田辺寄席に通えば、いつか出会えましゃろ。

5月2日の高津の富亭は、「親子酒」でおます。
文太師匠の、酔いっぷりを見に行かなければ・・・ですな。


四、桂都んぼ・・・・・・・・・・・「おごろもち盗人」

今年の、八月に、四代目米紫を襲名する、都んぼさん。
最近出た、上方落語家名鑑の第二版に載っていたが、
「そろそろ、自然体の芸にしていきたいと、
米紫襲名が良きタイミングになるような・・・」

そういえば、去年の5月に聴いた時より、
得意のソロバンでも、笑いは少なく、
(若い女の子が多い客席では、大いにうけていたが)
今日の、盗人は、ちょっとアクがとれたような、
主人と嫁さんの掛け合いも上品で、
かつての、都んぼさんのパワフル感は薄かったように、感じた。

都んぼさんが目指す、自然体の落語とはいかなるものか、興味ありますな。


五、桂千朝・・・・・・・・・・・・・「蔵丁稚」

よろしいなぁ。

千朝さんの定吉、それほど、丁稚、丁稚していないが、
蔵の中であれほど、「忠臣蔵の四段目」を語るなら、しっかりしていなければ。
主人の誘導尋問に子供だから引っかかったのではなく、
主の芝居への無知さに、思わず喋ってしまったので、本来は頭の良い丁稚さんですな。

品があり、語り口といい、この「蔵丁稚」、今までは、宗助さんと吉坊さんが双璧でしたが、
ここに、千朝さんが加わり、三人、甲乙つけがたくなりましたな。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

吉報でおます。

田辺寄席の現会場での継続が、決まったそうです。

大阪市の経費節減の取組とかで、東淀川との統合案があり、
現、阿倍野青年センターでの開催が危ぶられていましたが、
代表の大久保さんを筆頭に、世話人役の皆さんのご努力により、
会館の名称は替えながらも、四月以降も
現会場で伝等ある「田辺寄席」の継続が決まりました。

心から喜ばしい事です。

地域寄席の老舗、「田辺寄席」、更に、50年、1000回と
一ファンとしても、見届けんとあきまへんな・・・・・・・。



第522回・田辺寄席
2010年2月20日(土)午後13;30開演
大阪市立阿倍野青年センター

一、桂二乗・・・・・・・・・・・・・「ふぐ鍋」
二、桂千朝・・・・・・・・・・・・・「稲荷俥」
三、桂文太・・・・・・・・・・・・・「猫の災難」
仲入り
四、桂都んぼ・・・・・・・・・・・「おごろもち盗人」
五、桂千朝・・・・・・・・・・・・・「蔵丁稚」

10-10-42

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梅團治さん聴きたさに金沢から~田辺寄席

2010-01-17 23:55:02 | 田辺寄席

梅團治さん二席、文太さん、呂鶴さんと凄いメンバーですな。


一番前に坐ったので、そこからパチリ。
サイドからのスポットが新調され、更に舞台が明るく。


一、桂治門・・・・・・・・・・・・・・・・・「子ほめ」

小春團治さんのお弟子さん。
そういえば、RAKUGO BANK でお茶子さんされてましたな。

声は大きく、ハキハキしているが、なかなか笑いがとれない。
笑って、応援しようと思うが、聞きながらなぜ笑えないかと考えてしまう。

台詞が一本調子というか、感情のない言葉というか、
笑う間も無く、次々へと先へ進む。

笑われるのは簡単ですが、笑わすのは、難しいものですな。
でも、老舗の田辺寄席の舞台、無事に務められたのは立派。
これからも、多くの舞台を踏んで、
笑いをばら撒く、噺家さんに成ってほしいものですな。


二、桂梅団治・・・・・・・・・・・・・・・「黄金の大黒」

先週の8日に捻挫されて、脚が伸びなくて高座を降りる事が出来ず、
昨日のTENGEKIは、椅子に坐って落語を演りましたと。

同期の竹林さんが、歯が悪くなって先月、お休みだったし、
まあ、そこそこの年令になったら、あちこちガタがきますな。
今日は、久しぶりの坐っての落語、うまくいけるか、緊張してますと。

噺は「黄金の大黒」、梅團治さん、最初の家主の呼出しで、
思い当る事はと、今までの悪事を暴露するところが最高。
「ネコ」「いぬ」「カナリア」、皆イテモウタと家主とこもえらい災難。

紙屑屋が、捨てていった羽織を皆で、回して次々挨拶に行くが、
長屋の連中の愉しそうなこと、こんな楽しい宴会に参加してみたいもんですな。

このわたが、鼻から出たところで、終わり。
後少しで、大黒さんの登場で終わりなのに、最後まで聴きたかったですな。
まあ、前半の盛り上がりだけでも、充分楽しまさせてもろうた
梅團治さんの「黄金の大黒」でおました。


三、笑福亭呂鶴・・・・・・・・・・・・・「植木屋娘」

呂鶴さん、上戸綾が、大好きで、テレビは録画などせず、生で見ている。
美人ではないが、愛らしく、出てくると年齢差はあるが、ドキドキしますと。

植木屋の幸右衛門さんも、呂鶴さん、素で演じてるよう。

寺の居候の伝吉さんを養子に貰いたいという処では、
村の若い奴の、慰めものになってたまるかと憤っていたのに
娘のお光の妊娠を知っても、相手が解らぬのに、
「ぼてれんじゃ、ぼてれんじゃ」の大喜び。・・・ノー天気ですな。おやっさん。

でも、その相手は、お目当ての、伝吉さん。
サゲは、「植木屋だけに、根はこしらえものかと」
解ったような、解らぬ、オチ。

最終的には、二人は、結婚できたのか、でも伝吉さんは、あまり乗り気ではない様子
二人の、行く末が気になるとこですな。


四、桂文太・・・・・・・・・・・・・・・・・「そばのご隠居」

江戸落語の「そば清」、上方落語の「蛇含草」・・・・。

この頃、減りましたが、ギャル曽根とかいうタレントの大食いの番組を日頃から見せられると、
50枚のお蕎麦を食べるというのも、感動が薄くなりますな。

隣の部屋で待っている若者たち、音が聞えなくなり心配して開けると、
そばが、羽織を着て、坐っていたが、オチですが、
私はビジュアル的にも、お蕎麦よりも、お鏡のように重なっている、
お餅の方が好き好きですが、

まあ、理屈抜きに漫画チックな世界に連れていってくれる、
これも落語の楽しさですな。

終演後、一緒に帰ったI氏が、歩きながら思わず
、「お蕎麦、食べたいですなぁ」と・・。


五、桂梅団治・・・・・・・・・・・・・・・「佐々木裁き」

梅團治さんの「佐々木裁き」、四郎吉は、生意気盛りであるが、
世間ずれしていなくて、こわいもの知らず、憎めない、かわいさがある。

佐々木信濃守は、頓知遊びをしようとしたのでは無く、
役人の賄賂の腐敗した体質を正したく、このお調べをひらいたのでは。

このお調べ、案外信濃守の思いどおりの流れであったりして、
でも、四郎吉の答えが、予想以上なのは、信濃守の動揺からも解りますな。

サゲは、「後に、天満与力となり、水も漏らさぬ捜査をしたとか」
「それも、そのはず、もともと桶屋の息子ですから・・。」

梅團治さん、呂鶴さん、文太さん、やはり田辺寄席ならではの、充実でおましたで。





仲入りの際の庭で、搗き立ての餅入りのぜんざいの振舞いあり、
いつもながらお世話の方のもてなし、嬉しい限りでおますな。
でも、焦点定まらない流れた写真、
ブログ用に、画質を落すとシャッター速度が長すぎてて流れたみたいですが。
写真家としては、あきまへんな。


第520回・田辺寄席
2010年1月16日(土)午後6:10開演
阿倍野青年センター

一、桂治門・・・・・・・・・・・・・・・・・「子ほめ」
二、桂梅団治・・・・・・・・・・・・・・・「黄金の大黒」
三、笑福亭呂鶴・・・・・・・・・・・・・「植木屋娘」
仲入り
四、桂文太・・・・・・・・・・・・・・・・・「そばのご隠居」
五、桂梅団治・・・・・・・・・・・・・・・「佐々木裁き」

10-05-24

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おまけ


昼間、行っていた、北陸、前日までの積雪で、白い世界。
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久しぶりの田辺寄席~第515回・桂一蝶の会

2009-11-22 13:42:42 | 田辺寄席
今日は、久しぶりに田辺寄席に、一蝶さんの段、首提灯と高津の富、
タイトルどおり、じっくりたっぷり聴かせてくれるのか、期待


開口一番・・・・・・・文太・・・・・・「か」・がたろう

がたろう、かっぱ、河童のこと。
西遊記では、孫悟空は猿、猪八戒は豚(猪)で、中国も日本も共通だが、
沙悟浄は、中国では妖怪、日本では河童となる。他国文化のこなしは上手い。

河童は、沼にいて、馬などが水を飲みにくると、引きずり込み、
お尻にある、「しりこ玉」をとって溺れさすと・・・・「しりこ玉」って何。

落語では、商売根問で、動物園に無いものを捕らえて、見世物にしようと、
河童が出てくるぐらいか。

上方落語で、「がたろう」というと、我太呂さん。
今の文我さんの弟子の、まん我さんあたりが、継いでほしい名ですな。


一、露の雅・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「狸賽」

露の都さんの一番弟子。その下に「眞」と続く。
まだ、弟子入りして、ニ年目らしいが、頼りないような、しっかりしているような。

小狸が、昼間の恩返しに、何でもさせて頂きますと。
賭け事が好きなので、「馬に化けてくれ、本命外だから、一番になって、大儲け」
小狸「化ける事はできますが、一着になるように走ることができません」と・・。

あれ、こんなの初めて。次はと、博打打ちなので「サイコロ」にと、化けさす。
ああ、いつもの狸賽に戻ったと思いきや、2は両目、「1」は口、「3」は両目と口、
「4」は分身の術で両目の倍、「6」は分身の術で3の倍、「5」はそこから一つ口を閉じる。
5まで、符丁、教えてどうすんの・・。

さて、本番、「2の目」、「1の目」、「3の目」を
「たーちゃん」と呼びながらで、丸儲け。

最後は、「5」ではなく、「6の目」。
「たーちゃん、3の分身やで、3の分身やで」
開けてみると、「3のサイコロが、ふたつ」・・・。

雅さんが、考えた「狸賽」か。
へそまがり的な落語だが、雅さんの他の噺はどんな展開になるのか、
何となく、興味涌きますな。


二、桂一蝶・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「首提灯」

一蝶さん、昔このあたり住んでいた事があると、
実はそのマンションに、我が友人が今、住んでいる。

今日は、二席で、結構プレッシャーになっていると、
洒落か、本音か、わからい様子。

昭和町の商店街が「あきんど商店街」と名を替えていた。
日曜なのに、空いているので、店の人に聞くと、
「昨日と一昨日は混んでましたで」
「ああ、金土、商店街」と即興のマクラでスタート。

まずは、首提灯。
酒は、ぬるいと、少し足してから、再び燗をさせる。
今度は、熱すぎると、また、うめさせる、・・都合二回
勘定が、ほんま、ややこしなる。

酔い方も、そんなにぐでんぐでんではないので、
単に、ただの物(こぼれた豆、付き物のおから、生姜)を食べる酔っ払いに。

でも、上燗屋をからかいながら、その応対を遊んでいる、
嫌味に見えないのは、一蝶さんの人柄。

それにしても、あの気のいい酔っ払いが、仕込杖で試し切りをするとは
マサに、ジキルとハイド、二重人格ですな。

道具屋からの後半は、淡々としていて、逆に一蝶さんの世界、
雰囲気がでていて、好きでしたな。

一蝶さん、「上燗屋」では、ものたりず、
必ず「首提灯」まで聴かせてもらわなければ、あきまへんで。


三、桂文太・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「藁人形」から

これまた、筋としては、後味の悪い、噺。
願人坊主の行念を、女郎屋のお熊が、騙す。

今でも頻繁におこっている老人の詐欺と同じように、
気の弱くなっている人を騙すのは
、あまり笑いのネタとすれば、愉しくないですな。

三枚三請ではないが、色街で騙す、騙されるは当たり前ですが、
それはまた、普段から遊んでいる人なら良いですが、相手によりけりですな。

サゲは、呪うのに、藁人形を油で揚げているので、
「釘を打たんのですか」
「ああ、あいつは、米屋の娘。ぬかに釘や」

仲入り


仲入りに各テーブルに用意されているお茶と、お菓子。
ウエハースから、マシュマロ、結構懐かしいお菓子がいっぱい。


今日は、少しゆったり目の100名強のお客さん。


四、桂春雨・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「町内の若い衆」

よろしいね。・・・・・・春雨さんの噺・・・・江戸っぽくて。
笑いは少ないが、最後のサゲで決まる。

「若い衆が、よってたかってこしらえてくれた」
ほんと、この一言の為に、この落語がある。

虚弱体質が売り物の、春雨さん。
カロリー、エネルギーが体に溜まらない体質とか・・。
糖尿の気がある私には、羨ましい限りですな。
医学用語に堪能には、おそれいりましたが。

上品で、粋で、端正、粋な噺家、見つけたり・・・春雨さん。


五、桂一蝶・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「高津の富」

「金は、天下のまわりものといいますが、どこへでも行くのではなく、
その道筋、ルートが決まってます」と、枝雀師匠のマクラでスタート。

一蝶さんの良さは、主人公のキャラを無理につくり上げないことか。
田舎者でもなく、老人でもなく、詐欺師ぽっくもなく・・・・・。
どこにでもいる者が、偶然宿屋に泊まり、偶然富くじに当る。
あの、興奮さめやらずは、一般庶民であれば、ああなるんでしょうな。

今年の、年末ジャンボも、明日から発売。

枝雀師匠曰く、
「ちょっと気になることを耳にしましたが・・・聞くところによると、
あの、宝くじの当選者は、あの宝くじを買った中から選ばれると」

「当るには、まず宝くじを買わなければなりません」と、
億万長者になるには、まず、宝くじを買わねば・・・。

笑う門には、福来るで、期待して、買いまっせ。


第515回・田辺寄席・新・じっくりたっぷりの会ー桂一蝶の段
2009年11月22日(日)午後1:10開演
阿倍野青年センター

一、露の雅・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「狸賽」
二、桂一蝶・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「首提灯」
三、桂文太・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「藁人形」から
仲入り
四、桂春雨・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「町内の若い衆」
五、桂一蝶・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「高津の富」

09-76-333
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居残り佐平冶・聴きたさに~文太の会(虎武士亭)

2009-11-08 23:15:09 | 田辺寄席
ようやくのお休み。・・・・、「居残り佐平冶」と「桑名船」を聴きたくて、文太さんの会ヘ。

「居残り佐平冶」は、昭和43年9月の、うめだ花月東西精選落語会で、談志師匠で聴いているんですよ。
佐平冶のかっこ良さだけは、印象に残っているが、大昔のことで、噺の詳細は霞の中である。

初体験の「桑名船」と合わせて、楽しみですな。


前回に続き、会場の寺西家


お庭にある、不思議なオブジェ・・・・古い鬼瓦か何かで作成か。


開口〇番・・・文太師匠登場。今朝の朝日放送のなみはや落語は、丁度文太師匠で
「百人坊主」、ノーカットの30分放送で、最後にこの会の事も宣伝され、何と
そのあと、大久保さん宛てに5人もの電話があったとか。

でも、いつもの虎武士亭の60名からは、本日は半分にも満たない入り。
飲み会主体の・・・・2500円で、料理と飲み放題というのが、魅力だったのか。

まあ、暫くは、原点に戻って、文太師匠の二席を楽しみに
、じっくりと聴いて頂くファンづくりからですかな。


一、桂枝三郎・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「天狗裁き」

本来は、そうばさんが、トップの出番だが、枝三郎さん次の仕事があるので、最初に高座に上がる。
マクラは、インフルエンザに、結婚詐欺事件など、今の、旬のネタがおもしろい。

噺は、先週の鶴二さんの完璧なる「天狗裁き」を聴いた後だけに、
日なたに置いたビールのごとく、気の向けた、緊張感のない話に聴こえる。

天狗の声の時は、空手で喉を叩いて、子供の時宇宙人ごっこした時の声を出す。
重みも、恐ろしさも、威厳も、深々とした鞍馬の風景もない。

本物の味を知ってしまった後には、何を食べても、もみなく感じてしまうのか。・・・残念。


二、桂そうば・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「ろくろっ首」

今年で5年目、今だ独身。27才で入門、それまでは薬の営業をしており、
九州の実家からは、年に2、3回のお見合いの話があったが、噺家になってからは、皆無。
三男坊で、次男の兄貴の見合いの際、釣書の私の欄は大学卒業後空欄のまま。
オカン曰く、後はなまじ書かん方が良いと
結果、実家では、この仕事、今だ認めてないのでは・・・。

男女の、縁から「ろくろっ首」ヘ。
前にも、増して九州訛りが、増幅しているが、
ざこば師匠の勢い出てくるとこでは特に目立つ。

・・居直っていうるのか、・どんな落語を目指しているのか・・・。

ご大家の若旦那が出てくる、七段目、親子茶屋、立ち切れ線香など、
大阪らしい船場言葉でないと、匂いがでないと思うのだが。・・・残念でおます。


三、桂文太・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「桑名船煙管遺取」

「兵庫船」、「小倉船」、「矢橋船」での、なぞかけとか、色問答とは、違い
五七五の俳句で遊ぶ。

最初に、侍が船の船べりからキセルの雁首を飛ばし、海の中へ、チャッポン。
そのあと、問答があり、・・・・侍が、海の中へ。

サゲは、「船底でも、穴をあけようとしたんでは」
「いや、キセルの雁首を探しに」・・・・・と。

問答も、「兵庫船」、「矢橋船」なんぞの粋さも無く、
やはり演じられる機会の無さは、ウケ無いからなんでしょうな。

東京での、桑名船は、兵庫船と瓜二つらしいが・・・。


四、桂文太・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「居残り佐平冶」

ちょいと遊びに行こうと、四人の仲間を誘って、福原ヘ、
新町でも、飛田でも、松島でもない、すぐに帰れぬよう遠い色町に設定か。

居残りをする為に、常連客に女ののろけを伝え、良い気持にさせる。
このあたりから、「ヨイショ、ズドーン」と佐平冶の真骨頂。

人間、どんな状況でも、生きるバイタリティがあるのは、いいね。

遊び人だけに、立場替われば、客が何を欲しているのか、一番わかる。・・・憎いね。
贔屓から、あいつよ呼べと、「いーさん、は」と、ご指名が頻繁にかかる。

若い衆が、仕事がとられと、店主に訴え、ついに店を追い出される事に。
佐平冶、店主に、最後には、遊びの代金は要らぬと言わせたうえ、
そのうえ、30円の金と、新調の着物まで、セビリ、貰う。

一般のルールを無視した時点から、立場が逆転、強み、凄みが出てくる。

サゲは、表から堂々と出て行く佐平冶に、文句を言う若い衆の
「裏から出せばいいのに」
店主「また、裏を返されたら、大変や」・・・。

まあ、「居残り佐平冶」というより、「居直り佐平冶」だったんですな。
うん十年前を、思いだしながら、
懐かしく聴いた文太師匠の「居残り佐平冶」でおました。



文太の会(虎武士亭)
2009年11月8日(日)午後2;00開演
昭和町・寺西家

一、桂枝三郎・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「天狗裁き」
二、桂そうば・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「ろくろっ首」
三、桂文太・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「桑名船煙管遺取」
四、桂文太・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「居残り佐平冶」

09-73-318
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第509回・田辺寄席~桂雀々の段

2009-09-20 23:26:27 | 田辺寄席
今回、大学時代の友達に声をかけると、ご両親と奥さんの四名で参加。
実家が、昭和町なので、これからも落語ファン、
田辺寄席ファンになって貰えれば。

・・・・・・・・・・・・・・・雀々さん二席の表看板・・・・・・・・・・・・


・・・・・・・・・・雀々人気・大入り満員の会場・・・・・・・・・・


開口一番・・・・・・・「チ」・・・・・・中の舞

出囃子紹介・・・染左さん締め太鼓持って舞台へ。

「本調子、中の舞」の後、
「二上がり中の舞」を、
これ東京では、小三冶師匠、大阪では枝三郎さんが使用とか。
出囃子で、誰の出囃子か、イントロドン、難しいですな。
曲名までと言われると、いくら答えられるか・・・。

一、林家染左・・・・・・・・・・・・・・・「花色木綿」

染左さん、上品でどこか知的な泥棒。
長屋で何にも無い部屋と言われながら、引越し前の
新しく無いが畳もすっきり見えてしまうのは私だけか。
染左さんの育ちの良さが災いしている、どろぼうネタ。

何事も、芸の肥しと、経験がものをいうというても、
まさか、泥棒する訳にはいかず、
ネタ選びで上品路線を選ぶ方が、早いようで・・・。

二、桂雀々・・・・・・・・・・・・・・・・・「天王寺詣り」

敬老の日で、先日行った敬老会での話し、おもしろい。
本ネタが、霞むのでは無いかと危惧するぐらい、
マクラから、たっぷり、じっくり、雀々ワールドに引き込む。

主人公は、雀々さんが乗り移った様な、
物知らずというより、おちょこちょいのキャラ。

縁日で、寿司を握る達者な手さばきみていると
ほんまに握れるかと思うぐらいお見事。

お彼岸に相応しいお噺、一緒にお詣りさせてもらいました。

三、桂文太・・・・・・・・・・・・・・・・・「茶目八」

太鼓持ちの語源は、芸子さんの太鼓を持ってあちらこちらへと。
太鼓は常に、当り撥のそば、金持ちのそばにおるから、とか。
幇間の、幇の字は、幇助とかの助けるとかの意味。
場を盛り上げ、助けるとか、いずれにしても、別名、男芸者。
旦那の機嫌を覗う、大変な仕事ですな。

これは、太鼓持ちのネタ、それとも泥棒ネタ。
それしても、靴は盗む、時計は盗む、又知らぬ顔で、これを売りつける
これだけの事をされても、茶目八を可愛がる旦那。
・・・・・遊んでるお人は、懐の大きさが違いますな。

サゲの「頭から火がでますわ」の後、
茶目八の騙されぶりを肴に、二人で一献したためたんでしょうな。

こんな、酒、呑みたいですな。

四、フロッグ西嶋・・・・・・・・・・・「ステージ漫画」

木川かえる師匠の弟子、といいながらそこそこの高齢。
今日はマイク無しで、肉声でこの大きな会場の皆さんに
聞こえるように声張り上げて・・なぜか入れ歯の調子が心配に。

フロッグといえば、昔「コルゲンコーワ」のかえるの人形。
小さい時、指にはまるあの小さな人形、欲しかったですな。

味のあるステージ。音楽は60年代ポップスをラジカセで流しながら
ボソリボソリの語り。絵が似ているとかではなく、色物、息抜きですな。

特に、雀々さん二席では、このような舞台、癒しの芸、貴重ですな。


五、桂雀々・・・・・・・・・・・・・・・・・「遺言」

落語作家、小佐田定雄さんの作。
雀々さん以外でかける人が居られるのか。
他の人では、想像がつかないぐらい、雀々さんの噺。

玉造のおばはんから、川口のおっさん、そして住吉のおっさんとこへ
地下鉄も車も乗らず、只ひたすら大阪中を駈けずり回る。

演じる雀々さん,いつも汗ビッショリの体力勝負ですが、
この噺,聴いてる方も最後にはぐったり。

この落語のサゲではないですが、
世の中、子供に残したい言葉なんぞ、こんなものかもしれまへんな。

「遺言」・・この噺、筋立てというより、演者の技量で聴かす噺。
坊枝さん、文華さん、あたりで、是非聴きたいですな。

嫁さんもご満悦の、雀々さん、たっぷり二席でおました。


第509回・田辺寄席~新じっくりたっぷりの会
~桂雀々の段

一、林家染左・・・・・・・・・・・・・・・「花色木綿」
二、桂雀々・・・・・・・・・・・・・・・・・「天王寺詣り」
三、桂文太・・・・・・・・・・・・・・・・・「茶目八」
仲入り
四、フロッグ西嶋・・・・・・・・・・・「ステージ漫画」
五、桂雀々・・・・・・・・・・・・・・・・・「遺言」

09-64-290
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久しぶりの落語会・「コソクスン」~虎武士亭

2009-09-13 23:54:25 | 田辺寄席

虎武士亭が急遽、閉じられ会場が、寺西家に変更。
ねたのたねにて、発見・・・・明日は直行で昭和町ヘ。
落語会の名称はどうなるのか、古武士亭か、小の月の会か。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
田辺寄席とおなじように開口0番、文太さんの登場。
虎武士さんが、突然の廃業でビックリ
急遽この寺西家のご好意で、本日開催できました。

しかし、お客様の入りは七分程度で、35名ぐらいか、
あの食べ放題、飲み放題のお値打ちの打上がなければ不入りか。
いや、私の言葉ではなく、文太師匠の言葉でっせ。

師匠、笛を持ってこられたので、出囃子、小さん師匠の「序の舞」を。
本調子、二あがり半、三さがり半と、弾き比べ、聴き比べ、
西洋音楽でいう、長調と短調か、同じ曲でもまるで雰囲気が違う。
でも、文太師匠の笛、いい音色ですな。

ちなみに、文太さんの「さわぎ」は、東京では小朝さん、
東西の名人が使用とか。

一、桂三四郎・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「道具屋」

三四郎さん、この噺、いたって苦手とか。
なぜかと言えば、きっちり覚えていないからか。
でも、おもしろい。

道具を並べてから、その上にござをひいたり、
指が抜けなくなっている客に、「鋸で切りまひょか。」
「笛かいな」「いや、指を」など、若さがあってよろしいな。

最初はどうだったのか、
三四郎さんの道具屋、五段活用が知りたいですな。


二、桂文太・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「茶目八」

太鼓持ちの噺、初めて聴くが、最初の旦那の意見に合せては
じゅんさいぶりを発揮する処、文太師匠特にのっけからよろしいな。

中身は、どろぼう紛いで、あまり感心しませんが、
サゲは、「まるで、火事に焼き出されたみたいやでぇ」
「どおりで、頭から火がでましたわ」

三、旭堂南海・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「直江兼続」

おもしろいな、南海さんの講談。地語りの落語みたい。
丁度。今NHKの大河ドラマ「天地人」がやっているので
登場人物に、妻夫木聡、小栗旬、常盤貴子、松方弘樹の名をいれて
くれるので、人物のイメージが湧き、いたって解り易い。
それが、証拠に、前の小学生の女の子二人も笑っていた。

上手い演出。・・・よく浜村淳さんが映画の話をしていますが、
高倉健が演じる主人公が・・・・・、よう考えると、ズルイですな。
半分は、視聴者の知っている共通認識の舞台で喋っているなんて。

石田三成と直江兼続が出会いで、意気投合。
誕生日は魚座、血液、AB型、小学校は阿倍野小学校、同じや。

ほんと、講釈師、みて来たような、嘘を言い・・・ですな。


四、桂文太・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「軒付け」

軒付け、はじまる時に、富田先生が会場の外に出られる。
一瞬、私も、ついて出ようかと、迷う。
実は、昼過ぎからお腹の調子が悪くああ、落着かない。
でも、あと一席、辛抱、辛抱・・・ではじまるが。

文太師匠の軒付け、三味線の屑やのテンさんが最高。
弾こうとして「コソクスン」、支えてもらって「コソクスン」
この「コソクスン」、響きも、語感もよろしいな。

でも、腹から笑うというの、ほんまですな。
お腹に力がはいらない状態で笑うのは、辛いでっせ。
椅子に坐っていたのが、多少なりとも救いでしたが、
正直、下半身は「コソクスン」状態でおました。

後片付けもそこそこに、打上げにも出ず、
急いで、「コソクスン」と会場をあとにさして頂きました。

まあ、何事も、健康第一でおますな。


虎武士亭・文太の会
2009年9月13日(日)午後2:00開演
昭和町・寺西家

一、桂三四郎・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「道具屋」
二、桂文太・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「茶目八」
三、旭堂南海・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「直江兼続」
四、桂文太・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「軒付け」

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九雀の「青菜」・最高~第502回田辺寄席

2009-07-19 00:57:09 | 田辺寄席
502回目の新・じっくりたっぷりの会・・・・九雀の段・・・・




開口0番・・・・・・・・・・・・「ろ」・・「六代目松鶴」

文太さん、入門した昭和46年は、四天王全盛の時代。
各師匠、それぞれの個性があった。

着物では・・・・・
松鶴は、黒紋付。米朝は、大島や結城などの紬。
春団治は色紋付。小文枝は縞や小紋。

ネタでは・・・・・
松鶴は、「らくだ」、「一人酒盛り」。米朝は、「地獄八景」。
春団治は「高尾」に「皿屋敷」。小文枝は「子ほめ」、「「つる」に「十徳」
(まあこれは、洒落で、やはり「悋気の独楽」「稽古屋」、「天神山」)

六代目、亡くなられてもう23年か。
一番芸人さんらしい、噺家で、酒は弱かったらしいが
酒にまつわる、エピソードは豊富。

「松鶴だぁ」という声で、ミナミノ街を歩かれる姿、
見ておきたかったですな。


一、桂さん都・・・・・・・・・・・・・・・・「ろくろっ首」

師匠都丸が、塩鯛を襲名。それに伴い一門の弟子も襲名します。

私は鯛蔵。この人東京ヘ行き、最後は祈祷師なったとか。
兄弟子の都んぼは、米紫で、これは塩鯛の前の名なので、
後は塩鯛襲名。私は、祈祷師、えらい違いでっせ。

ちなみに、弟弟子のとま都は、小鯛、かわいいですな。

噺は、都丸一門、ざこば一門得意の「ろくろっ首」
楽しくて、勢いあって、前半は延陽伯みたいで、
前座には、都合の良いネタですな。

最初の晩、夏だけに首が伸びる怖ろしさでの涼しさ
もうちょい欲しかったですけど。、

来年の襲名をひかえ、一層の精進を期待ですな。


二、桂九雀・・・・・・・・・・・・・・・・・・「あくびの稽古」

九雀さん自身も、多くの習いごとを・・・。
クラリネットは、腱鞘炎になって残念。
ペン習字は、それなりに上手になりかけたら、パソコンの時代に。
英会話は、師匠の枝雀がはまり、一緒に習う。
我が国で最初に英語落語をしたのは、枝雀と言われていますが
最初の会で前座に上ったのは、実は私。
私の方が、15分早く、英語落語を最初に公演致しました。
これも、師匠が亡くなられて自然消滅・・・。

あくびの稽古、これも従来のあくびの稽古ではなく。
九雀版あくびの稽古・

落語を聴きに行っておもしろくなく、でるあくび。
寺を習いに行って、飽きてでるあくび。など色々。

現代版、あくび・・・麻生総理のコメントにはツッコミにも飽き
この頃は・・・ああーと・・あくびがでますな。


三、桂文太・・・・・・・・・・・・・・・・・・「祝いのし」

春団治師匠とは違って、文太師匠の「祝いのし」お見事。
やはり、上手い。

でも、途中で暑くなったとかで、汗だくだく。
思わず扇子で扇いでしまったが、
頭がぼーっとして、多少入れ替ったりして、えらいすいませんと。

オチは「よう、覚えてきたな、5円やろうか。」に
「甲斐がおましたわ」


四、旭堂南青・・・・・・・・・・・・・・・・「雷電の初相撲」

若い講談師・・まだ30前か。
まず、肩をはらずに聞いてください。
講談も、あくまで大衆芸能のひとつ、難しいこと一切ありません。

噺は、雷電の入門からはじまる。
最後の初相撲の一番はやはり力が入る。
内容もわかり易く、若々しいて好感。

まあ、講談、笑いの少ない落語か、
太閤記とかの戦記物のイメージがあるので難しく思ってしまうが
内容もわかり易く、田辺寄席でも、出番を増やし。
講談の楽しさ、紹介してもらいたい。

岸和田でも、かじやま亭と毎月20日に旭堂一門会がある様なので
休み日にあえば、一度覗きたくなりましたな。


五、桂九雀・・・・・・・・・・・・・・・・・・「青菜」

最高の「青菜」でおました。

新じっくり、たっぷりの二席のトリに、季節柄と言えども
「青菜」思いの外、軽いなと・・でも今日の噺を聞いて納得の一席。

おもしろい、そして品があり、九雀さんの人柄の良さが
、主人公の植木屋と旦那に現れている。
ドタバタ劇でありながら、長屋に多少の涼風が吹く。

全編クスグリがいっぱい、科白もすべて変わっているが、
なんら、抵抗、違和感はない。

九雀さんの「青菜」として、完成度、完熟度100%。
この夏、早めに御賞味あれですな。






第502回・田辺寄席
新・じっくりたっぷりの会・・・・九雀の段・・・・
2009年7月18日(土)午後18;00開演
大阪市立阿倍野青年センター

一、桂さん都・・・・・・・・・・・・・・・・「ろくろっ首」
二、桂九雀・・・・・・・・・・・・・・・・・・「あくびの稽古」
三、桂文太・・・・・・・・・・・・・・・・・・「祝いのし」
仲入り
四、旭堂南青・・・・・・・・・・・・・・・・「雷電の初相撲」
五、桂九雀・・・・・・・・・・・・・・・・・・「青菜」
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