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ぽれぽれ百綴り

犬好きおばさんのんびり雑記。

早池峰登山-中編-

2018-08-08 13:00:44 | ラン&クライム
午前3時起床。
いよいよ今日は早池峰山に登ります。

インスタントラーメンの朝食を済ませ、
手前の駐車場まで車で乗りつけるとおっしゃるおじさま方をお見送り。

4時半ごろ、
ほとんどの荷物は山荘に置いて、
空身に近い軽装備で出発しました。

坂道をひたすら歩いて標高1,250mの登山口に着いたのは6時前。


(いちばんメジャーな小田越の登山口)

登山口ですでに歩き疲れましたよ。

ここまで個人が車で乗り入れすることはできません。
路線バスの終着地点あたりから、
途中何か所か停車する登山者用シャトルバスが出ています。

なのに、
シロクマ相方はそういうのを利用するのを潔しとしないのです。
(と、前日に続き2回も書くあたり、私の嘆きの深さがあらわれております)

とほほ。

準備を整えて…

トイレにも行きました!
携帯用トイレもちゃんと買いました!

そう、早池峰山にはトイレがありません。
囲いだけのトイレブースは設けてあり、
登山者は持参した携帯用トイレを使い、
使用後は持ち帰ることになっています。
携帯用トイレは登山口でもふもとの宿でも販売しています。

携帯用トイレ…使ったことがありません。
できれば使いたくないなあ。

さあ、出発です。

花の山として名を馳せるだけあって、
特にこの季節は様々な花が競うように咲いていました。
ほんの一部をご紹介します。
名前を全部調べる気力がなくてごめんなさい。


(シャクナゲは登山口にも中腹にも)


(オダマキの仲間ですね)


(ミヤマアズマギク。高山植物っぽくない佇まい)


(たぶんハクサンフウロ。群生で咲いていました)



森林限界を過ぎるとガスが。
早池峰は雲に包まれて全容が見えないことが多い、
奥ゆかしい山なのです。


(ミヤマウスユキソウ。エーデルワイスの仲間です)


(ハヤチネウスユキソウは早池峰山の固有種。
日本でいちばんエーデルワイスに近い種らしいです)

ふたつのウスユキソウの違いが私にはよくわからない。
ハヤチネ〜の方が標高の高いところに自生し、丈が大きめで花がシャープな印象。

花々が咲く登山道を過ぎるとごつごつした岩場の登場です。
ところどころ鎖が張ってあります。


(ガスのせいで迫力倍増。左端のひとがかすんでます)

私の苦手なはしごも出てきましたよ。


(2本あるのは上り専用と下り専用)


(はしごの足元にナンブトラノオ。これも早池峰山固有種)


(見おろすとシロクマ相方が目に入りました)

あと半時間ほどで山頂です。


(ガスで前方の相方の姿を見失いそう)


(もうすぐですよ。ここから平地に)

ガスがほんの少しずつ晴れてきたような。


(目の前に広がるお花畑)

天空のお花畑の中を進みます。
なんだか別世界です。


(手前の赤紫の花はシオガマの一種。この花は変種が多い)


(コバイケイソウの群生。背の高い花なので見応えがあります)



(ミヤマシオガマ。このひと株は特にきれいでした)



(両側の花を眺めながら前進)


(最後の傾斜、左上に頂上の避難小屋の屋根が見えます)

9時53分、頂上に到着しました。

コースタイム2時間半なのに4時間かかっている私たち。
途中道を間違えて20分ほどロスしたとはいえ、
あちこちに咲く花があまりにきれいだからって、足を止めすぎ、写真撮りすぎ。


(頂上のお社。剣は祈りのシンボルだそう)

すっかり晴れていると太平洋が望めるらしいのですが、そこまでは。
そんな日はなかなかないそうです。

なお、私、避難小屋のトイレブースにて、
携帯トイレデビューしました。



(下山時はさらに晴れ間が)


(青い空、白い雲、緑とコバイケイソウの白)

この後、またガスの中へ。

下山する頃にはひとが増えてきました。


(上りよりも下りがこわいハシゴ)

下から続々とひとが上ってきます。
うわあ、私、早い時間でよかったですよ。
この間隔でこのテンポは、私には無理。


(ガスの向こうに早池峰と向かい合う薬師岳が見えます)

12時43分下山。


(雲の下に降りてきました)

携帯トイレゴミは所定のボックスへ。
持ち帰り推奨のようですが、
私たちのような遠方からの登山者が捨てられるのはありがたいです。

お天気はいいですのに、
見上げると早池峰山は途中からすっぽり雲の中でした。
頂上付近で青空が見えた私たちはラッキーだったのかな。

また山荘まで歩いて戻って(バスがあるのにですよ!)
遅い昼食です。

到着すると、お子さんふたりを含む4人家族がお泊り準備をなさってました。


(ドイツパンのサンドイッチ)

ブロートバール セセシオン』というお店のパン。
得意のドイツパンはスライスしてはかり売りしてくださいます。

ドイツパンってパウンドケーキほどの大きさで、
生地が詰まって固く、ずっしり重い。
薄くスライスしてもらっても十分な食べごたえ。
ライ麦ベースで栄養価が高く、風味も落ちにくい。
その上、形が崩れないから持ち運びしやすい。
なんて効率の良い食べもの。
登山食にもってこいだとわかりました。


(シロクマ相方はお昼間からビールにワイン)

お昼寝して、その辺を散策したり。
晩ごはんは外で調理していただきました。


(これが食材。真ん中の白いのはタマネギ)

コンビーフとブロッコリー、タマネギ入りミートソースパスタ。
サンドイッチで残ったチーズも投入しました。


(鍋ひとつで作ったパスタ)

美味しそうに見えませんが、美味しいのです。
雲に包まれているとはいえ、
登ってきた山を見上げながら食べられますしね。

午後7時過ぎ、雲が割れて早池峰の山頂が見えました。


(写真だとわかりにくいけれど、矢印が山頂の位置です)

明日は下界へ降りて、温泉に向かいます。

ご覧いただきありがとうございました。

早池峰登山-前編-

2018-08-07 23:23:22 | ラン&クライム
長いことサボっていたら、
8月に入ってしまいました。

毎日焦げそうに暑いですね。


7月13日から16日まで、
早池峰登山を主目的に岩手県に行ってきました。

早池峰山(はやちねさん)は標高1,917m、岩手県北上山地の最高峰。
日本のエーデルワイスが咲く山として知られる花の名山です。


(深い緑の中を進む路線バス。
乗客はほかに手押し車を持ったおばあさん。
ふもとの集落で下車されました)

終着地点でバスを降りた私たち。
そこから重いザックを担いで1時間半、
無人の山小屋まで歩き、そこで前泊と登山当日と2泊する予定です。


(ふつうは車かバスで通過する国定公園入口)


(沿道にはたくさんのヤマアジサイが咲いていました)


(キイチゴも摘んでみたりして)

実はこの行程、登山者用シャトルバスが走っているのですよ。
なのに、歩いていけるところなら歩けばいいと、
古式ゆかしい登山スタイルをこよなく愛するシロクマ相方。
私はラクして登れるならそれに越したことありませんのに。


(午後4時過ぎに目的の山荘着。もちろん電気ガス水道ナシ)

貸切かと思った山荘には先客がいらっしゃいました。
おじさま3人組。
車でお越しでたくさんの荷物をお持込み。
盛大な宴が催されていました。


(荷物を解いて、マットと寝袋を敷きます)


これでくつろげます。
あかりがない室内は日中も薄暗いです。

晩ごはんの支度に、
川に水を汲みに行きます。


(川の水の、汚れてなさそうな場所を探して給水)


(焼肉とモツ焼き…シロクマ相方のお酒のアテ)

おじさま方におすそ分けし、
お返しにブルーベリーをたくさんいただきました。
フルーツ大好き、うれしいです。


(わが家の定番、とり鍋)

山で食べるお鍋は格別の味。
鶏肉や肉だんごは凍らせたスポーツドリンクを保冷剤にして、
保冷バッグに入れて運びました。

シメは高野豆腐です。
軽くて持ち運びがラク。
たくさんカラダを動かした日は、
タンパク質を積極的に摂りたいですしね。


午後7時には就寝しました。
明日は早い。

ご覧いただきありがとうございました。

氷ノ山登山 '17晩秋-後編-

2017-12-15 09:33:15 | ラン&クライム
氷ノ山で迎える朝です。

こんな低山の避難小屋で宿泊する登山者は他にいないので、
私たちで独占です。

朝ごはんは前日のお鍋のスープにお水を足して、
野菜と練製品も加えて具沢山なラーメンを作りました。

吐く息が白く、手がかじかむほどの寒さのなか、
温かいものは何よりのご馳走です。

お天気が少しでも回復するのを待ってゆったり過ごしました。

そろそろ支度を始めますかね。
小屋の中をきれいに片付けましょう。

外は小雨とガスで真っ白です。
午前9時、
しっかりレインウェアに身を包んで出発です。

クマザザの道を過ぎると、
立派な杉の大木が林立するエリアに。
大樹に囲まれると妙に落ちつきますね。

最初のうちは雨だったこともあり、写真ナシ。
そのうち雨も上がりました。
標高が下がるから気温は上昇します。

下山ルートには神戸大の山小屋があります。
山頂避難小屋より何倍も立派。
軒先で休憩させていただき、
レインウェアの中に着込んだフリースを脱いだりしました。

落葉樹のエリアまで下りてきましたよ。


(軒先から。どんより重そうな雲、秋は終わった感じですね)


(落葉が敷き詰められた登山道)

さらに下りると、まだ葉っぱの残った木々のエリアに。


(昨日はモミジが多かったけど、こちら側は黄色く色づく木々が多い印象)

何組もの登山者とすれ違います。
団体さんもいらっしゃいました。

毎回思うのだけど、
みなさん雨でも登って来られるんですね。
私なら初日が雨なら気分が萎えてしまう。

さらに進んで、
元の秋の風景に戻ってきました。

登山は山を登るのとともに季節を早送りして見られて、
下山で元に巻き戻される感じが面白いです。


(11:25、東尾根登山口到着)

無事下山しました。

駐車スペースには私たちだけでした。
レインウェアを脱いで、
下に着ていたウエアも新しいものに着替えました。

下山後のお楽しみの温泉へ。

行きに目星をつけておいた『まんどの湯』に向かいます。

体調により私はお風呂は遠慮して、
施設内のレストランでお先にごはんを。


(地元食材がふんだんに使われた健康的な定食)

うす味で美味。

働き手は地元のおばちゃんたちみたい。
忙しくはなさそうで、
受付嬢(といってもおばちゃん)が知らん間にいなくなったりします。

入り口近くのテーブルについた私が、
「お客さんですよー」と奥に呼びに行く係になってしまいました。

いいなあ、こういうゆるい職場。

私が食べ終わった頃、
湯上りのシロクマ相方が現れ、同じものをお願いしました。

私は農産物・特産品直売コーナーでとち餅を買ってきました。



(美味しそうな手作りのとちもち)

おばちゃんたちにオッケーをもらって、
レストランで熱いお茶とともにぱくり。

だって、
シロクマ相方の登山後のビールのように、
私は食後に甘いものが食べたくなるのですよ。
レストランにはなかったのですよ。

ゆるい職場でよかった。

施設を出て、車を走らせると大きな虹が。


(シロさん、虹やで!←もちろん今回もシロさん首輪は連れてきてました)

どこまでも車についてくる虹は、
どこまでも一緒に走ったシロさんを思い出させて、
なんだかとても幸せな気持ちになりました。

神戸に戻って、
私のリクエストで最後に弓削牧場(ゆげぼくじょう)に立ち寄りました。

クルマがないと行けませんからね。

ここのチーズは神戸市内の高級レストランでも提供されているとか。
小さいのにそのお値段を知ってびっくり。
お高すぎてとても自宅用は無理です。
お土産用にふたつだけ買いました。

牛舎がすぐ近くなので、
牛さんたちのモーモー鳴く声が聞こえてきます。

「子牛がいるよ」

私がチーズを買っている間、
牧場内を散策していたシロクマ相方が教えてくれました。


(10月13日生まれの女の子、ランチやん)

かわいーい!

白いとこが真っ白やーん!

大人のホルスタインさんたちと比べると、
白は純白で地肌もピンク色。
真っ黒な大きな瞳が愛らしい。

人間の赤ちゃんと一緒で、
生まれたては美しいですね。(←汚れた大人の発言?)

女の子だとお肉にはならないですよね。
この牧場だったらのびのび大切に育ててもらえるはず。

ランちゃん、元気に大きくなってください。


レンタカーを返して、今回の登山は終了。
今年はこれが最後かな。

いつか冬山にも登りたいけれど、
いまの私ではなかなか。

でもいつか。

ご覧いただきありがとうございました。

氷ノ山登山 '17晩秋-前編-

2017-12-14 15:15:11 | ラン&クライム
11月3日、4日と氷ノ山(ひょうのせん)に登りました。

氷ノ山は標高1,510m、兵庫県の最高峰で鳥取県との境にあります。
大きな個性的な木がたくさんあり、
クマやイヌワシも生息するほど自然が豊か。
登山のための手入れも行き届いたいい山です。

登山口の標高が600mだから、
標高931mの六甲山を登るのと同じくらいの標高差。
ゆったりした氷ノ山はコースタイムは六甲山より少し長め。
それでも私の足で3時間くらい。
充分日帰りできるんだけど、
シロクマ相方がお泊り好きなんですよ。

準備や後片付けはツマの仕事だから、
私としては日帰りを強く希望したのですがね。

私たちが氷ノ山に登るのは2回め。
前回、アクセスが悪くて難儀したので、
今回はレンタカーを借りて現地へ向かいました。

いちばんメジャーな福定親水公園登山口は登山客でにぎわっており、
すでに多くの車がとまってました。
駐車場所がありません。

仕方ないので作戦変更。

3キロほど先の下山予定地、東尾根登山口に車を置き、
ヒッチハイクで戻ってくる方法をとりました。



(11:30、福定親水公園登山口に到着)


(下の方は色づいた木々に囲まれた登山道)

このあたりの紅葉は見納めですかね。

例年にも増して鮮やかに色づいたものの、
10月下旬の台風で葉っぱをたくさん飛ばされて、
その後も雨天続きで、
今年の紅葉はシーズンが短かった。
私たちを乗せてくれた男性が話してくれました。

おそらくこの週末が紅葉を楽しめる最後の機会でしょう。


(「連樹 七樹木が一樹として支えあっている」とあります)


(このグラデーションの美しいこと!)


(12:30、昼食はおにぎり。落ち葉が深く積もってます)

ささっと食べ終わったら登山再開。


(木漏れ日も紅葉をとおしてだとこの鮮やかさ)


(途中の水場「弘法の水」で給水。今晩と明朝の飲食用です)

あ、木々の間に山頂避難小屋が見えてきましたよ!


(13:40、目を凝らすと見える小さなぽっちり)

…まだまだ先は長い。


(拡大するとこんな感じ)

『大草原の小さな家』みたい。(←世代のわかる発言)

ひいひい。

最近さっぱり運動をしてないから、
ゆるやかな山だというのにけっこうキツイ。


(木の根が見事な階段状になった登り道)


(木々もほとんどなくなり、避難小屋がくっきり)

ふうふう。

鈍ったカラダにムチ打って一歩一歩進みます。


(木々が途切れると両側にクマザザ)

後もうちょっと!

ふーっ。


(15:08、山頂到着)

今宵はここで1泊です。


(避難小屋内部。無人、電気ガス水道ナシ…あたりまえですが)


(半時間も経たずして、すっかりガスに包まれました)

予報どおり、お天気が崩れてきました。
その前にたどり着けてよかったです。

明日は雨かあ。
雨の中の下山って気が抜けないから疲れるんですよね。

イヤなことは忘れて、ごはんだ、ごはん!


(16:15、晩ごはんの支度に取りかかりました)

メニューは私たちの山ごはんの定番、とり鍋です。

ビールやお酒をたんまり持ってきていたシロクマ相方。
山で飲むお酒は最高に美味しいらしいです。

そのための1泊なわけね。


明日、雨がひどくならないといいんだけどなあ。

夜になると凍てつくような寒さです。
この数日後に初冠雪が観測されたらしいのでそれも当然か。

氷ノ山はとても風の強い山です。

ごーっ!ごーっ!

びょーっ!びょーっ!


吹きつける風の轟音で夜中に何度も目を覚ましました。

完全防風の避難小屋で過ごせることのありがたさが身にしみ

ちょっと離れたところにあるトイレに行く辛さが堪えた一夜でした。

戻ってきてホカホカの羽毛シュラフに包まれるとそれはそれは幸せで、
私の場合、
晩ごはんとともにそこに1泊の価値を感じます。

翌日に続きます。


ご覧いただきありがとうございました。

白馬岳登山-4-

2017-09-19 11:55:24 | ラン&クライム
白馬岳登山4日め、最終日です。

行程は、

白馬大池山荘→乗鞍岳山頂→栂池山荘
→自然園駅→ロープウェイで栂池高原まで一気に下山、
というもの。

激しい雨がテントに打ちつける音がうるさくて、
眠りは浅かったです。
アタマを洗いたい衝動もありましたしね。

4:30起床、さすがにこれだけみっちみちにテントが張られてると、
隣近所の朝の支度の物音で目がさめるってもんです。

お天気はこの日がいちばん悪かった。

濡れて重くなったテントを片付けて、レインウェアを着て、

6:15、出発です。

とにかく早くお風呂に入りたい!


(どよよーん)

池をぐるりと回って向こう側から下山します。

大きな岩ばかりの道。
雨のしずくとガスで視界が悪く、足元も滑りやすい。
私は子どもの頃、平均台にも登れなかったほどバランス感覚が悪いのですよ。


(踏み外すと池へドボン!なので慎重に)

対岸に来るのに半時間もかかってしまいました。


(山荘とテント場があんなに小さく)


7:10、乗鞍岳頂上到着。

(2,436m。相変わらずガスガス)

8:15、乗鞍の雪田に到着。

アイゼン装着ナシで行けるって話だったけど…
シロクマ相方はすたすた雪田を渡っていきます。


(いちばん幅の狭いところで100mちょい)

何度も言いますが、
私は子どもの頃、

平均台にも登れなかったほどバランス感覚が悪い
のです。

へっぴり腰で恐る恐る踏み入りました。

すべるーっ!

アイゼンを装着している登山者もいました。
私も付けたい!

けど、シロクマ相方はもう渡りきって、歩みを止めず。
ぼやぼやアイゼンを付けたりしてたら、おいていかれそう。

待ってー!
ストックのキャップを外して尖った先端を力一杯かたい雪に突き刺して、
その安定感を頼りに必死に渡りました。

雪田を渡ったら巨大な岩ばかりの道。

(テトラポット大。スキマに落ちたらはい上がるのが大変そう)

間隔が大きいところもあり、ぴょんぴょん跳びながら進みます。

これがねー、濡れて滑りそうでとっても怖い。

カミナリも鳴ってるから早く森林限界よりもっと下までおりたいのに。

うう、怖いよう。


これより先は写真がありません


もう、雨だわ、カミナリだわ、
滑りやすい岩場だわ。

ようやく木々の生い茂るエリアに到達したら、
雨が激しくなり、
川と一体化した登山道は足元が最悪な状態で。

休憩して小降りになるのを待ってみたけれど、
その気配もナシ。

雨に打たれ、
神経をすり減らしながら、
川と化した登山道の、岩から岩へ跳びうつりながら下山する試練。

両手にはストックを握りしめているし、
ヘトヘトであいほんを取りだす余裕が一切なく。

レインウェアを着ているカラダは濡れてずっしりと重く、
内側はむしむしと不快だし、
髪や手袋をはめた手もぐっしょり濡れて冷たいし。

ちっとも楽しくないない!
早くお風呂に入りたいよう!

今回でいちばん辛い行程となりました。


それでも登ってゆく多くの登山者とすれ違うのですよ。

明るく挨拶してくださいます。

いまこの地点で雨ってことは、
彼らは出発地点から雨だったんじゃない?
天気予報では今日からずっと雨なのに、それでも決行するなんて、
まったく気が知れない。

私ならお家でのんびりしてるけどね。
お家を出た後で予報を知ったなら、温泉宿にでも向かいますよ。

「はじめの頃はそんなもんだよ。
雨なら雨でレインウェアやテントの性能を試してみたいもんなんだ。
とにかく登りたくて仕方ないんだよ」

日本の登山ブームはまだまだ続きそうです。


ところで私はトイレに行きたい!


雨に濡れて冷えましたからね。

こんな悪天候だから、
コースタイムよりずっと時間がかかっていますしね。


もうアタマの中には、

トイレとお風呂、

このふたつしかありません。


トイレー!



お風呂ー!



途中、天狗原という植物いっぱいの大湿原があったのですが、
雨で視界はイマイチだし、トイレに行きたいし、

スタコラサッサです。



9:52、栂池ビジターセンターが見えてきました。

(トイレに行けるヨロコビ)


トイレだ!

トイレ!!

ひゃっほー、トイレ!!

愛してるよー、トイレ!!


「この登山もこれで終わりっていうのに、風情のないことだね」

淋しくシロクマ相方がつぶやきました。

風情よりトイレ!
生理現象に勝るものはないのです。

10時過ぎ、
1,860mの栂池ビジターセンターに到着しました。

雨が止んでました。


念願のトイレに行って、レインウェアを脱いで、
気分爽快でロープウェイの自然公園駅へ。

ロープウェイとゴンドラで一気に下界へ。


(雲を抜けておりていくゴンドラ)

ゴンドラを降りたら、
夢にまでみたお風呂に向かいます。

(念願のお風呂!丹精こめてアタマを洗いました)

大きなお風呂が貸切りでした。
露天風呂もあって、幸せをかみしめて入りました。

さっぱりしたら、お昼ごはんです。
近くのお蕎麦屋さんが美味しいと、
温泉受付のおばさまに教えてもらいました。

最初に美味しいそば茶を出してくれるお蕎麦屋さん。

ここは間違いないでしょう。


(お店の方イチオシのとろろそば)

とろろそば、絶品でした。
美味しすぎてシロクマ相方は間髪入れず再オーダー。

店内あちこちで食べられていたジンギスカンもオーダー。

(このボリュームで千円ちょっとだったような)

臭みなく、オリジナルのタレも美味しかったです。

ごちそうさまでした。


あいにくのお天気だった白馬岳登山ですが、
終わってみるととても楽しかったです。
白馬岳が魅力ある山だからなんでしょうね。

ご覧いただきありがとうございました。