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ぽれぽれ百綴り

犬好きおばさんのんびり雑記。

フェアウェルランチ会

2011-08-30 13:05:53 | Singapore/外出&食い意地
5月に1週間だけ通った英会話教室「シンガポールの生活入門コース」、
クラスメートのうち4人の方とは、今も連絡を取りあっています。
 
シンガポールへ来て間もない、という共通項から親近感。
私は最年長なのですが、いわば、同期のサクラ、みたいなもんですね。
勝手に友人呼ばわりしてしまいましょう。
 
その4人のうちひとりが、夫君の転勤によりタイに引越すことになりました。
シンガポールへ来てまだ間もないのに、もう転勤?
しかも、タイ。
旅では楽しかったけれど、住むとなると…。
その話を聞いたときに、別の友人が「うちは次、インドかなあ」と、どんよりつぶやきました。
 
シンガポールは治安もよく、街もきれい、インフラも整っています。
日本のものも手に入りやすく、日本人ネットワークも強固かと。
駐在員とその家族にとっては大変暮らしやすい国なので、
アジアにおいては、まずここよりも暮らしやすい国はないと思います。
駐在員夫人って、大変だなあ。(←他人事?)
 
そういうわけで、今回、フェアウェルランチ会を開くことになりました。
 
場所はオーチャードホテルのホアティンという広東料理店です。
上海のレストランで教えてもらったところによると、
中華料理では、広東料理が一番格が上らしいですよ。
オーチャードホテルが高級ホテルなら、ホアティンも一流店、
念のため、いっちょうらのワンピースを着ていきました。
 
ホアティン、スタッフもきちんとしていて、内装もなかなか豪華、
こんなところに縁のない貧乏人の私は緊張したのですが、
このカーペットで一気に力が抜けました。
     
 
唐草模様。
日本じゃドロボウの風呂敷じゃ~ん。
 
久々の顔ぶれでのランチは、
近況を報告しあったり、なんだか同窓会的な楽しさ。
 
月に一度は海外旅行に出かけるひとがいれば、
近々就職するかも、というひとも。
ビザのない私にはどちらもうらやましすぎ。
 
タイに引越す友人は、幼稚園に通うお嬢さんがおり、現地見学済、
その話題になりました
タイの日本人学校は世界一の規模、生徒数は2,000人だそうです。
ひ~、マンモス校だ!
毎日スクールバスを100台くらい出しているんですって。
ひゃくだ~い!
バスは何か所もまわるからか、彼女のお嬢さんは6時半くらいに家を出ないといけないらしい。
幼稚園児で、6時半登校って!
駐在員夫人が大変なら、その子どもも大変だなあ。
 
せっかく知り合ったのに、あとひと月で引越してしまう友人、
残された時間、シンガポールライフを存分に楽しんでください。
そして、ずっとお元気で。
 
 
 
ホアティンは高級感あふれるお店ながら、
コースやアラカルトではなく、飲茶を頼んだので、しっかり食べた割にはリーズナブルでした。
    
ひとり$20(約1,400円)ちょっと。
どれもハズレなくおいしかったですが、シュウマイや餃子などの蒸し物が特に美味でした。
断っておきますと、右端のマンゴープリンは友人のオーダーで、私は食べておりません。
さすがに私もそこまで愚かでは
ごちそうさまでした。

やっぱり食はニッポン

2011-08-17 01:03:06 | Singapore/外出&食い意地
食いしん坊自慢(グルメ自慢ではありません)として、
日本帰国時のお楽しみ、ご飯についてご紹介。
 
 今回は、というか今回も、
ほとんど実家にひきこもっていたので、日数のわりにあまり外食はしていません。
 
マンゴーアレルギー発症で帰国前からすでにテンションが低かった私。
その後、熱はひいたものの、耳たぶから黄色い液体が流れてくるという症状が。
「これってマンゴー果汁!?」
「マンゴーの呪い!?」
と、あわてたものの、呪われるならその対象はひとりで食べた相方であるべきで。
何日かすると、液体も枯渇したのか、止まりました。
液体噴出がアレルギー最後の悪あがきだったみたいで、
止まったころには、左顔面に出たハレとぶつぶつもほとんど消えておりました。
一時は、月影先生として生きていく覚悟を決めなくては、と思っていたので、ホッとしました。
 
「マヤ、恐ろしい子!」の月影先生。私が彼女の年齢を超えるまでに、紅天女は上演されるのでしょうか?→
 

そういったこともあり、ひきこもっていた実家ですが、
節電目的というより、
室外機のせいで外が暑くなるとシロさんがかわいそう、という発想で、来客時を除いて冷房禁止。
元々は30℃前半なら冷房なしでも生活できたはずなのですが、
シンガポールで冷え冷えの毎日を送っていた身にはこれがこたえて、3日もたずして夏バテに。
帰国翌日に母が「あんた、まだ食べてないやろ?」と、
“土用の丑”を用意してくれたのですが、遅かったようです。

←わが家では大変なご馳走、国産うなぎ。生協のものでした。
         うなぎはふんわりやわらかく甘かったのですが、関西人の私にはタレがしょっぱかった。
 
その後、暑いお昼と夜は、おそうめんとスイカばっかり食べていました。
おそうめんは地元の三輪そうめん、スイカは母が裏の畑で作ったもの。
地産地消のわが家です。 
 
いただきもののこのお漬物と白いご飯で朝食。おコメは自家製です。→ 
高級感あふれる京都のお漬物は、どれもこれも野菜のみずみずしさにあふれ、大変美味でした。
 
←1日だけ朝食にトースト。ジャムは庭に実ったブルーベリー。母、意外とハイカラなものも作れるんだな。
 
神戸・御影でお昼にひとりいただいた海鮮天丼、千円ナリ。天ぷらは海老天と貝柱のかき揚げがメイン→
 
↓大阪、なんばにあるフレンチレストラン“リュミエール レスプリカ”のランチコース
    
 
 
かりっふわっの鯛のポアレ、しっとりやわらかいほろほろ鳥のロースト、甘酸っぱいパイナップルのデザート、すべて美味でした。
ただひとつ、パンにトマトソースを添えるのはどうかと。他の味の邪魔をするのでつけませんでした。
友人のゴチにより価格不明。
 
              ↓東京、新丸ビルの日本料理店“恵比寿笹岡”のお弁当
            
              日本最後のご飯はやっぱり和食!
              ひとつひとつのお料理が凝っていて目にも美しい。薄味で美味な和食、バンザイです。
              特に四角い小鉢に入ったトマトのあえもののおいしさが新鮮でした。
              3千円だったと思いますが、これも友人のゴチにより不明。
結論。
やっぱり日本のご飯は和洋を問わず、おいしかった。
味付けも盛り方も繊細。
何より、おコメ!
白いご飯はつやつやと瑞々しく、もちもちと甘くて、本当においしい。
シンガポールでも食に不自由していませんが、やっぱり食は日本かな。
ごちそうさまでした。

おうちへGO!その3

2011-06-12 12:26:52 | Singapore/外出&食い意地
さきほど、シロクマ相方が嬉々としてゴルフに旅立ちました。
本日はマレーシアまで。
どんなに暑くても、ゴルフとくればへっちゃらなのです。
 
シンガポールではプレー代が高くつくので、多くのゴルフ愛好者が日帰りの気楽さでマレーシアに渡ります。
実は、三度の食事よりゴルフを愛するシロクマ相方、こちらではゴルフ仲間が見つけられず、いまだコースに出ておりませんでした。
それが、2週間ほど前、いつものように「ゴルフの練習に行ってくる」と言って車で出かけたのです。
が、いつもの国内の練習場に行かずに、そのまま思い切って国境を越えたそうです。
で、見つけたマレーシアのゴルフ場で、「ひとりなんだけど、どこかのグループに入れて欲しい」とフロントで依頼し、
無事、シンガポールからの中国系と韓国人のご一行様に入れてもらった模様。
中国系の方とは英語でのコミュニケーションがスムーズにいかなかったそうですが、韓国人の彼とは盛り上がり、意気投合。
「また次回も一緒に」と連絡先を交換し合ったのだとか。
以来、彼はまるで恋人からの電話を待つかのように、その彼からの連絡を待ちました。
そして、先週はすさまじい雷雨で中止になったものの、
念願かなって本日、マレーシアのゴルフ場を待ち合わせ場所に、みずからハンドルを切って出かけたというわけです。
 
国境を越えると、シンガポールナンバーの車は悪い人たちに狙われやすいというのがシンガポールの常識。
経済格差がすごいなかでも車を持っている人はお金持ちに属するそうだし、治安がよい国から来た人は、スキがいっぱいですからね。
だから、たいていの日本人はまずシンガポール国内でゴルフ仲間を見つけるか、
旅行会社にゴルフツアーをアレンジしてもらうなどして、ひとりでの行動は避けるらしいです。
それなのに、シロクマ相方のその向こう見ずさというか大胆不敵さ。
どこまでも個人行動。
シロクマなうえに、一匹狼。
そんなことだから、絶滅の危機にあるのでは?
まあ、機嫌よく日々を過ごしてくれれば、私としては放っておかれても満足です。
 
 
さて、大変長くなって申し訳ありませんが、前回の続きです。
本日、2回目の更新、1回目から続いております。
最初からご覧になってくださる方は、こちらからどうぞ。
 
小林氏は実に使命感の強い方でした。
曲がりかけた背筋もしゃんと伸ばして、凛々しく私を引率してくださいます。
横断歩道前では「Red!」と、私はすでに止まっているというのに手で制止し、
青になると「Follow me!」と、コブシを高く振り上げて力強く引率してくださいました。
 
その雄姿たるや、ジャンヌダルクを彷彿とさせるほど。
 
   【「Follow me!」の叫びが聞こえてきそうなジャンヌの雄姿。小林老人に重なります。】
 
後に続く自分がただひとりのフランス兵という事実がなければ
そして、オルレアンたらんとするこの地がシンガポール一のビジネス街であるという事実さえなければ
感動に胸がふるえそうです。
そして、ジャンヌよ、あなたは気にならないようですが、私は気になります…
私たち、群集の視線を集めています。
 
その後も、ヒナを連れた親鳥のように、
駅名やエスカレーター場所を教えてくださったり、ベンチに掛けるよう促してくださったり。
電車が来ると乗客が降りるまで「待て」といい、降りる乗客が途切れると「さあ、乗ろう」と合図したり。
車内ではシンガポーリアンの常識として当然のごとくご老人の小林氏に席が譲られたわけですが、
それを私にむけて「ここに座りなさい」と促したときには、
さすがに無抵抗を決めてかかっていた私も、まわりの冷たい視線に震え上がって力いっぱい拒絶しました
小林氏にとって、あくまで私は保護が必要な可哀想なひとなのです。
車内では駅につくたび、アナウンスがあるというのに駅名を復唱して教えてくれ、
小学生でも見てわかる車内の路線図の見方も教えてくださいました。
彼は最後まで決して親切という名の手綱を緩めず、
三國氏との約束どおり、「さあ、次がチャイニーズガーデンだからね」と言って、
通路を挟んで向かいの席で居眠りしていた私をゆすり起こして、電車を降りていきました。
ありがとう、小林氏。
こうして小林氏は三國氏の期待に見事に応え、責任を果たしました。
そして、私もふたりの期待に応えるため、最後までアレが不自由で可哀想なひとを演じきったのでした。
 
    【波乱万丈の末、持ち帰った美味ドリアンパフ】
←苦労の甲斐あってマクロビ相方はふたつもつまみました。21個中ふたつ!泣くな、私。
 
当然、私は無事、チャイニーズガーデンまで帰ってきたわけですが、
親切なおふたりのご好意をムダにしないよう、
アレが不自由で可哀想なひとのまま、バスではおとなしく無抵抗を貫き、
降りてからはずっとくっついてアレなわりにはお利口なひととして行動したおかげで、ぐったり疲れ果ててしまいました。
久々の底知れぬ脱力感。
三國さん、小林さん、ご親切にどうもありがとう。
あなたたちから受けた身に余るご恩はこの疲労感とともに、一生忘れません。
やはり私はひとの出会いには恵まれているようです。
うれしいな~。(棒読み)
 
  【疲れとのどの渇きで久々に体が渇望、チャイニーズガーデン駅のビーン氏。イギリスのあの方と違って素直にキュート】
             ←イギリスのあの方。一筋縄ではいかないキュートさ。
にぎやかしの私のビザなしシンガポール滞在も一筋縄ではいかず、
滞在期間切れで、明日、というか本日深夜便にて帰国します。
 
今度は、日本のおうちへGO!
シロさんに会えます!
 
というわけで、更新、しばしお休みします。
ながながとご覧いただき、ありがとうございました。

おうちへGO!その2

2011-06-12 00:40:20 | Singapore/外出&食い意地
今日のお話は昨日の続きです。
最初からご覧になる方はこちらからをどうぞ。
 
貫禄ある眼光鋭いインド系、三國氏に話しかけられ、どきどきしながら私は答えました。
「駅までです」
鼻をくんくんさせましたが、ドリアンパフは臭いってほどにはにおってないような。
でも私はドリアン好きだから、においにも寛容なのかもしれません。
 
三國氏、「駅ってどこの?」
心なしか表情がゆがんでいるようです。
私、「スイマセン。におうんでしょうか?どこの駅でもいいので、着いたらすぐ降りますから」
三國氏、「どこの駅でもいいってことはないだろう。どこまで行くんだね?」
怒っているのでしょうか。
大きな声にすくみあがります。
こんな炎天下の知らない土地で、すぐ降りろ、とかなったらどうしましょう。
それだけはやめて。
非はドリアン臭を漂わせている私にあるので、できる限り下手に答えることを心がけます。
ですが、緊張感にびびりんぼうがプラスされて、アワワワ英語にむなしく拍車がかかっただけでした。
私、「い、家の最寄はチャ、チャイニーズガーデンという駅ですが、と、と、と、とりあえず、ど、どこでもいいので駅に着けば、あとは電車で移動しますから」

老人気質のせっかちさか、私の話の後半を聞かずして、三國氏が声を大にして言いました。
 「アンタ、チャイニーズガーデンなんて、そんな駅に行かないよ、このバスは!」 

ええ、それは、わかっています。
わかっていますとも。
だから怒鳴らないで。
私の最寄駅はどちらかというとシンガポールの西の郊外で、ここらは東の郊外。
どちらも郊外だから、ふたつの駅を結ぶバスが都合よくあるわけがない。
でもとにかく、どこでもいいから駅に着けばいいの。
暑くて待ってられなかったの。
ある意味、端と端だから、間を西に走るバスは必ず家に近づくわけで。
ええい、冷静になれ、私。
さらさら英語が出てこないのがはがゆい。
まさか、こんなところで、降ろされるのか、私?
少ないとはいえ車内の乗客みんなの視線を集め、一層、緊張感が増します。
 
窮地に立たされた私が、どう言えばわかるのか、と頭を抱えている間に、三國氏が騒ぎ始めました。
この方、いちいち声が大きいと思ったら、補聴器をつけていらっしゃいました。
 
「だれか~、チャイニーズガーデンのほうに行くひとはいないか~!?」
 
え?
ここで降ろされるなら、行き先の同じ人を募ったりしないはず。
なんだか予想しない展開に。
そして、さらに注目を集める私たち。
そうすると、ご高齢の小林稔侍といった感じの中国系のご老人が答えました。
「そこまで行かないけれど、(手前の)ジュロンに行くよ」
小林氏は座席を移動して三國氏の通路を挟んで向かいに座りました。
「チャイニーズガーデンがどうしたって?」
三國氏と小林氏の会話に耳をすませます。
 
え?
ちょっと待って。
hard to go by herself
、とかそんなフレーズが聞こえたような。
問題は私も持っているドリアンパフじゃないの?
私自身なの?
 
このひと、ひとりで行くのが難しいみたいなんだ。連れてやってくれないか
  
どうもそんなふうに、三國氏が小林氏に依頼している模様。
ちょ、ちょっと、なんで勝手にそんな話に。
私、英語は弱いし、バス路線図にも弱いけれど、
ひとりで帰れないほどアレが弱いわけではないのですが?
私があたふたしながらもなすすべがないままでいると、老人ふたりの会話はどんどん進んでいきます。
「ああ、なら○○で降りるから、そこから手前の駅まで一緒に電車に乗って、次に降りるように教えてあげよう」と。
ええ~?
駅にさえ着けば、それがどこの駅でも路線図を持っているから、ひとりで大丈夫なんですけど。
注目を集めていた私たちに車内の緊張感は高まっていましたが、
小林さんが私を引き受ける展開になりそうだとわかったのか、一挙に安堵感が漂います。
車内にはもとののどかさが戻ってきました。
まわりの注目から開放されたのはうれしいけれど、保護者つきの移動ははっきり言ってありがた迷惑。
どうしよう、と困り顔の私を見て、後ろの方に座っていた大学生風の若いお嬢さんが、クスクス笑っています。
私と目が合うと、「大変ね」と言った風にニヤリと笑いました。
彼女には、私が言葉は不自由でもアレはそれほど不自由ではないとわかるみたいで、
私の意図することもわかっているみたいなんですが、
親切すぎる老人たちは、私のことを盲目的にアレが不自由な可哀想なひとと決めてかかってるみたいで。
彼らの正義感に燃えるマナコには、もう可哀想な私しかうつっていないのです。
も~、笑ってないで説明し~て~く~れ~。
 
「あの、駅に着いたら、路線図、持っているし、家はチャイニーズガーデン駅のすぐ近くなので大丈夫です」
と、私が精一杯冷静になって、一所懸命説明するも、
「うんうん。駅の名前はわかっているんだね。それはよいことだ」と、ふたりの老人は取り合ってくれず。
保護者不要をあんまり強く主張して、意気投合した彼らの親切をむげにするのも心苦しい。
結局、彼らの采配に任せて、無駄な抵抗はやめることにしました。
なんでこうなっちゃったのかな。
落ち込む私をよそに、三國氏&小林氏は、
「いいことをしたよね!」という英雄のような誇らしげな表情で、
私の話題で盛り上がり、その後は世間話に花を咲かせているようでした。
乗ることほぼ半時間、車窓には知っている風景。
いくつもの知っている駅を通り過ぎます。
それをむなしく眺める私。
小脇には私に無実の罪を着せられかけたドリアンパフ。
ああ、降りたい。
後方に座っていたお嬢さんは私の表情が見える前方に席を移動して、
おかしくてたまらないといった様子でまだ笑っています。
ち~く~しょ~。
 
ということで、私はバスを降りるまで三國氏の保護下におかれ、
小林氏が降りるというバス停にさしかかる前に「よろしく頼むぞ」というような言葉とともに、彼に引き渡されました。
私が小林氏についてバスを後にする際には、
主婦らしき方とおばあさんのあたたかくも間延びした拍手まで
や~め~て~。
降りたところは都心の知っている風景だったし、駅の案内板があったので、後はホントにひとりで行けるんだけどなあ。
とりあえず、親切心あふれる三國氏にお別れとお礼の会釈くらいはしておこう、とバスの窓を見上げると、
くだんのお嬢さんがまたニヤリ。
き~っ。
最後まで面白がりやがって!   
 
小林氏に引き渡されたアレが不自由な可哀想な私の旅は、もう少し続くのでした。
 
  【激ウマラクサのお店が入っていたフードコート】

おうちへGO!その1

2011-06-11 07:12:24 | Singapore/外出&食い意地
今日のお話は昨日の続きです。
 
さて、カトンにて無事ドリアンパフを買って、帰路に着くことにしました。
健脚には自信があったのですが、シロクマ相方でなくてもこの暑さはたまりません。
また半時間、駅まで歩くのがイヤになりました。
タクシーに乗ったりするのももったいない。
そもそも空車のタクシーがあまり走っていない。
 
幸いにも近くにバス停があったので、渡りに船でバスに乗ることにしました。
バス停にはバスの番号と行き先の停留所がすべて表示されたボードがあり、
それによるとこのバス停には6つの路線バスが止まるようでした。
6つのなかから、最寄駅までたどり着けそうな番号を探しました。
バス停の前に立ってボードを凝視すること1分、直射日光直撃でもう溶けてしまいそうです。
こんなところで長いこと待つのはイヤだなあ、そう思いながら探していると、バスがやってきました。
10番。
そのバスがどこにいくのかまだ確認できていませんでしたが、ここで待つのはイヤなので乗ることにしました。
方向はあっているから何とかなるでしょう。
 
バスも電車も、交通費が安上がりなのがシンガポールのよいところ。
時間さえあれば、目的地まで最短距離でなくって乗換することになったり、大回りになったりしても、
お財布にはさほど響かないので気軽に利用できます。
 
シンガポールのバス車内にはルートマップや停留所のアナウンスは一切ありません。
乗ったが最後、あとは自分の目だけが頼りです。
そしてたいがいのバスは、意外にルートが長い。
目的地まで1時間くらい乗ることもあります。
でもこんな小国の路線バス、必ず駅をとおるか、駅が終着点だったりするはずです。
そう考えて、駅近くになら必ずある道路上に立っている駅の案内板を探します。
それを見つけてから“降りますボタン”を押したらいいわけです。
 
治安が悪くて、夜遅かったりしたら、こういうことはしたくないですが、
治安もよいし、昼間だし、なんてことないのです。
間違えてあらぬ方向行きに乗ったからといっても、
ヨーロッパみたいに国境を越えてしまうことも、
アフリカやアラブのどこかみたいに襲撃されるということもないわけですしね。
昼下がりの車内は、老人や主婦、学生さん風と乗客もまばらで、バスはのんびりと郊外を走っています。
 
そんなのどかな光景のなか、駅の案内板を探すため、そわそわ窓の外を見やる私。
その私を長い座席に距離をおいてとなりに座っているご老人がじっと見ていました。
インドバージョン三國連太郎といった風の、三國さんをさらに濃くした顔立ちで、貫禄あるたたずまい。
そのするどい眼光が私に向けられているのです。
やばい、ドリアンパフがにおうのかな?
 
電車では持ち込み禁止のドリアン、
バスなら、そしてお菓子になったドリアンパフなら許されると思ったのですが、
念のため、箱を入れてもらったナイロン袋の口をきゅっとかたく結びました。
ご老人のはりつく視線も気になるのですが、
案内板を探さなくてはならないので、外へのきょろきょろは止められません。
 
しばらくすると、
「アンタ、どこまで行くのかね?」
ドリアン臭が我慢できなかったのでしょうか、険しい表情の三國氏に話しかけられてしまいました。
どきぃっ。
やっぱりバスも持ち込み禁止なんでしょうか。
 
ドキドキしながら、明日に続きます。
 
【手描きの華麗なプラナカンのレンゲ。ふたつで$15(約1,050円)と吝嗇家、大出費】