もるるんのよくばりポケット

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ハイバイ「ヒッキー・ソトニデテミターノ」見てきました

2018-03-02 01:22:53 | お芝居
ハイバイ「ヒッキー・ソトニデテミターノ」東京芸術劇場シアターイースト 2018.02.15 19:00~

前からハイバイは気になっていて、一度見に行きたいと思ってました。
「戯伝写楽」を見に行ったときに、ポスターを見つけ、すぐにポチッとチケット購入してしまいました。

行ってよかった。すごく心にくる芝居でした。
見終わった直後より、そのあとにジワジワ来る感じもあります。

内容としては、
「 「ひきこもり」だった過去を持つ森田登美男(とみお)(岩井秀人)は、現在、外に出るきっかけを作った黒木香織(チャン・リーメイ)の「出張お姉さん※」のアシスタントをしている。その現場で登美男は、自分とは異なるタイプの二人の「ひきこもり」に出会う。日常的に家族を殴り、暴れているが登美男達の前では極めて細やかな社会性を見せる二十歳の太郎(田村健太郎)。四十歳になるが未だに「他人に道を尋ねられたらどう答えれば良いのか分からないのに、外に出て他者と関わることはできない」と家から出ないでいる和夫(古舘寛治)。黒木と登美男は二人を「一時預かり」として、「ひきこもり」たちの寝泊まりする寮に入れる。。。」

このおはなしは、ハイバイの岩井さんの自伝的なものであるということで、
岩井さんはひきこもり経験があるとか・・・
だからこその説得力があるというか、お芝居よりも現実に近い感じがして見てました。

太郎はよくテレビドラマとかで描かれる引きこもり。自宅の自分の部屋から10年も出ていない。
親には凶暴となり、外には出ない。両親はできるだけ子供を刺激しない様に生きている。
とうとう、親は限界を超え、引きこもりの人々が集まって暮らしている寮に入れようと考える。
この寮の相談員の黒木と、自身も引きこもりだった経験を持つ、アシスタントの森田が太郎を訪ねるも
埒があかず、「兵糧攻め」によって、太郎を外に出そうと画策する。

太郎とは別の引きこもりの斉藤和夫は、28年引きこもっている。父と二人暮らし。
道を聞かれたらどこまで正確に答えなくてはいけないかとか、
変な名前のメニューの料理があるレストランでその変な名前のメニューの注文の仕方とか
そういった、細かいことまで考えてしまい、外に出ることができなくなっている。

結局、太郎も和夫もこの寮に入ることとなる。
そこには引きこもりたちが大勢生活している。
太郎は得意のコンピュータ関係を活かし、就職が決まり、寮を出ていくことになる。
また、和夫も近くのお弁当屋で働き始めることになる。
太郎が寮を出る前の晩、太郎と和夫の家族も来て、二人の壮行会が行われる。

そして翌朝、寮を出て会社に行く太郎と、お弁当屋に行く和夫。
しかし、和夫はそのまま電車に飛び込んで死んでしまう・・・

和夫のお葬式に参列する黒木と森田。和夫の父親と話したところで、幕・・・



二人とも社会に出れてよかったな~って思っていたら、
和夫の自殺には衝撃を受けてしまった。。
え?という感じである。理由もわからない・・・きっと本人しか、いや本人にもわからないんだろうな。

私は、引きこもりになったことがないし、どちらかと言えば、外に出ていろいろと
発散するタイプなので、中にこもってしまう感覚がわからないんだけど。

森田の立場がすごく重い感じがした。
森田は元ヒッキーなわけで、寮で生活する人の気持ちがよくわかっている。
だからこそ、彼の語る言葉のひとつひとつが、突き刺さる・・・考えながら、途中止まりながら
ゆっくり話す言葉に、彼自身の経験も重ね合わせて・・・

なぜ森田は外に出れたんだろう?何がきっかけで今の立場になれたんだろう・・・
「家にいても、外に出ても不幸になる可能性はあるが、外に出た方が幸せになれる可能性が高くなる・・・」という
言葉があった。確かにそうだけど、そう森田が思ったきっかけは何だろう??
などと、考えさせられた。

舞台は四角い囲いみたいので囲っただけのセット。その中にテーブルとか椅子とかが置かれていて、「場」によって
役者がそれらを配置換えしていく。それだけで、家とか外とか寮とか場面転換している感じ。
舞台上にはいるけそ、出番がない役者は気配を消しているので、今はどの場面かというのが
わかりやすかった・・・なかなか面白いです。

ハイバイの芝居を初めて見たけど、
けっこうヒリヒリする感じで、見終わってぐたっとした。
でも、面白かったので、他のも見てみたいなと思いました!

主演の森田を演じていた岩井さん。
自身を描いている芝居で自身を演じるのは、ある意味、心が強いんだなと思う。
でも、だからこそか、森田の葛藤が伝わってきた。

あとは、最近私が行く芝居によく出ている田村健太郎さん・・・
器用な役者さんだなと思う。人を「イラっと」させる若者だった。ホントに。
見てる私もイラッとしたもの。

ヨーロッパ企画でよく客演してる藤谷理子さん。
思ったより出番がなかったけど(メインのね)
でも、相変わらずかわいかった。

和夫役の古舘寛治さんもよかったな。すべてにおいて完璧でないといけないと
思い込んで、なかなか殻を破れない。
道を聞かれた時の練習とか、ちょっと怖いものがあった



ところで~
芝居自体は面白かったし、すごくよかったんだけど。
1つ気になったこと。
席がお隣の女性が、ものすごく体調悪そうで、始まる前からダルそうな顔だったんですよ。
上演中も咳はするわ、くしゃみはするわ、鼻はすするは・・・
おりしもインフルエンザが大流行のこの時期ですからねえ・・・
めっちゃ気になって、芝居に集中できなかったです。

せっかくとったチケットだからという気持ちはわかりますが。
やっぱり体調悪いときは、回りの席の人への迷惑もあるので、
そこは自重してほしかったです。

とりあえず、そのあと私は元気なのでよかったですが。
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