moimoiず だいありい

おいしいもの、ほっと和めるもの、ぶらぶら街歩き、気になってること等々の身辺雑記でしょうか・・

江戸東京たてもの園

2008年09月28日 | 今、気になってる所、ものなど
小金井公園の敷地の中にある江戸東京たてもの園、ずっと気になっていたのですがこの前やっと行くことができました。
広々とした敷地の中に古いものは江戸時代~昭和20年代頃までの貴重な建物が移築され展示されています。
屋敷の中にはあがれるところも多く、場所によっては市のボランティアの方に説明してもらえる所があったりするし、時間によっては一時間ほどのガイドツアーもあるようです。
どの建物も興味深かったのですが、そのなかでも特に印象に残ったところを・・

《高橋是清邸》
明治から昭和にかけて政界に留まり、蔵相に三度就任するなど波乱に満ちた生涯だった高橋是清氏の屋敷が、赤坂から移築されてきていました。
玄関口がとても立派なつくり・・
右の写真は2階にあった回廊、ガラス窓枠のデザインがとても凝っていて美しい・・「千と千尋の神隠し」の中でイメージ部分として使われているそうです。
二階の部屋のほうは撮りませんでしたが、実際に高橋氏が書斎、寝室として使っていたところが二間あり、昭和11年のニ・ニ六事件で高橋氏が青年将校らに暗殺された部屋があります。二部屋あったので、どちらのほうで・・と考えてしまいました。


移築されてきたとはいえ、2階ではそんな壮絶な歴史上の出来事があったのですが、1階ではのんびりとお茶を出してくれる所があったりするというのは・・京都っぽいかもしれない・・なんて思ってしまいます。
台湾風のカキ氷なども出していました!簡単なお抹茶と和菓子を頼みましたが注文の仕方がちょっと風変わりです、お店の備え付けの内線電話で注文をすると、どこからともなくお店の方が来て頼んだものが運ばれてきます、それと同時に会計を一緒に済ませる・・というやり方でした。電燈も最低限の明るさにしていてかなりほの暗い・・この建物の雰囲気を壊さない・・ということかもしれないです。


《三井八郎右衛門邸》
三井財閥の総領家とされていた家のお屋敷だそうです。
主屋や土蔵は赤坂、食堂や客間は京都から赤坂を経て移築され、他にも大磯、用賀などの屋敷から運ばれたものもあり、明治7年~昭和27年ごろに建てられたものが復元されていました。
右側の玄関ホールに下げられた照明はフランスのガラス工芸作家、ルネ・ラリックの作品とのこと、決して派手ではないけれども存在感がある照明で「ヤドリギ」の文様が施されていました。


左の客間は、古くは京都の油小路から赤坂、そしてこちらへ移築という変遷を辿ってきたもの、真ん中はその客間の天井部分で、丸いお皿のような模様が印象的で剪綵(せんさい)というもので絹の布地などで作られた工芸品とのことです、右はその前の廊下の切子ガラスの照明。


下の三枚の画像はそれぞれ玄関で見ることが出来るものです。
杉の一枚板にかかれたものは、鳥はアカゲラ、花は卯の花が描かれています。
右は着物の柄の型をそのまま持ってきてはめ込んだものだそう。
         

左は数奇屋造りの渋い作りの部屋で、一部茶室のようになっているところもありました。真ん中は画像が小さくなってしまいましたが、実際は広かったキッチン・・白で統一しています、きっとパーティーなどがあれば何十人分も料理を作ったのでしょうか・・右の豪華なシャンデリアは大磯の屋敷にあったものだそうで、2階にあった仏間の前の廊下に下がっていました。天井部分もこのシャンデリアにあうようにつくられていて和洋折衷の世界が広がっています。

どの部屋もいろいろないわれがあったり、凝った設えになっていて細かいところにも手を抜いていない贅沢な空間です。
障子や襖絵、壁や欄間などにも細かく絵や彫り物や石が埋め込まれていたりするので、細部にわたって丁寧に見ていたらかなり時間がかかりそう・・
ここの三井家には行った日は3人のガイドの方がいて説明してくれたので、いろいろ興味のあるところを質問してみるのもよさそうです。

《子宝湯》
お屋敷や洋館、りっぱな農家なども見たのですが書ききれずにちょっと飛ばしてしまいます^^;
昔の商家、銭湯、居酒屋などが並ぶ下町中通りと呼ぶ通りのその先に、りっぱな唐破風の銭湯があり、昭和4年に千住に建てられたものを移築してきているそうです。
ここの銭湯も「千と千尋の神隠し」の湯屋、油屋を描くときに一部参考にされているとのこと。(そういえばたてもの園の青虫みたいなマスコットキャラクター、えどまるは宮崎駿氏のデザインだそうです)
右の写真は番台のちょっと後ろから撮ってみたもので、脱衣所の天井は格子状の格(ごう)天井になっていて手が込んでいます。


ペンキ絵はやっぱり富士山も描かれていました。
仕切りの壁にはタイル絵もあり久谷で焼かれたタイルが貼られているとのこと・・凝ってます。


商家などが並ぶ通りの様子です。
この界隈は最近上映されている北野武監督作品の「アキレスと亀」でも少し使われているそうですが、ここならロケしやすそうですね・・


真ん中の白い建物は小間物屋で化粧品などの販売もしていたそうで、右の鍵屋と書かれた暖簾のお店は居酒屋さんです、今でもちょっとこういったお店、ありそうな気がしてしまいます・・


江戸東京たてもの園・・こういう空間が広がっているとは思いませんでした。
たとえ古い建物にそんなに興味がなくても楽しめてしまう所だと思います。
ガイドの方がいたら声をかけていろいろ伺ってみたいところです。

ゼルコバ(立川)~大多摩ハム(福生)~オーブンミトン(小金井)

2008年09月14日 | 今、気になってる所、ものなど
いろいろな方のブログで見かけてとても気になっていたパン屋さん、旧五日市街道沿いにある立川市西砂町のゼルコバ(ZELKOWA)へ行ってみました。
お店の入り口へとつながる階段には蔦が低く這っていたりして、ちょっとわくわく・・


大きな農家の敷地の入り口を入ってすぐ左側の建物に工房がありました。
その昔、お蚕部屋として使われていた建物を利用しているとの事で、そういえばほの暗いような、落ち着くような空間です。
原材料も、国産小麦、完全天日干塩、2種類の天然酵母を使い溶岩窯というのでひとつひとつ焼き上げているそうで、使われている野菜もこちらの農家で採れた自然農法のものを使う・・といったこだわりのあるパンをつくっています。
お昼ごろ伺ったせいか、元々そんなに多くの人は座れないテーブル席はちょうど一杯になっていたので、ちょっと残念でしたが少しテイクアウトしていくことにしました。


一番奥に小さいのが三つつながっているように見えるのがはちみつスコーン、その下はチーズがかかっているグリッシーニで、ふすま入りの生地にローズマリーがアクセント。
一番手前がライチョコ棒・・ライ麦がびっしりと付いていて、脇にはチョコチップが思いのほか付いています、長いのでふたつに切って撮りましたが、結構な固さがあります。
       

左は上の写真にも写っていますが、ココアとくるみのパンで有機ココアを使っていてはちみつ入り、ほどよい苦味があります。
右はじゃがいもを練りこんだチーズ入りもちもちパンです。
奥のはココナッツとくるみ ハチミチだんごのパン・・中にそれらを合わせた甘くそぼろ状にも感じる固まりが入っていました、右の画像はその切断面です。
  
どのパンもしっかり味わって食べてみたいパンです、
できたら出来立てをカフェで頂く・・というのもすごくよさそうです。

ここからそう遠くはない大多摩ハムのお店も気になっていたので、そこでお昼を食べようということに・・
最初に日本でハム製造にかかわったというドイツ人マイスター、アウグスト・ローマイヤー氏に師事していた小林榮次氏が昭和7年(1932年)に品川で工場を興し、戦火で工場を焼失してからは昭和22年に福生に移転して現在の大多摩ハムを設立・・という経緯を辿って現在は三代目が経営されているとのことです。
写真では全景がとれませんでしたが、三角屋根の店舗兼レストラン、シュトゥーベン・オータマが道路沿い、工場の脇に建てられています。
2階部分のレストランは天井が高くて開放感があります。


ランチはハムやソーセージを使ったものももちろん、パスタやハンバーグなどもありいろいろと種類がありました。
ロールキャベツのランチはデザート付きで限定5食・・というのにひかれて頼んでみたら、早めに店に来ていたので間にあって^^;コンソメスープ味、トマトスープ味を頼んでみました。
添えられたプリッツェルパンが美味しくて、もう一つ頼んでみたくなりました。
ロールキャベツも輪切りにされていて面白い・・
レストランの雰囲気はかなり落ち着いているので、お客さんの年齢層はちょっと高めかなぁ・・と思ったりもしましたが、隣りのテーブルでは若いカップルがソーセージランチを食べていました、地元の方にしっかり支持されていて週末などは予約で満席の日も結構あるようです。  
  

1階の売店でお土産にTOKYO-Xの豚肉を使ったソーセージやハムを少し買っていきました。
東京都の銘柄豚の名前ですが、数少ないですが焼肉屋さんでもメニューに取り入れているところもあるようです。
ソーセージもおいしかったですが、特に一番右の「夢天下」というロースハム・・気にいってしまいました。徹底した自然製法で直火式燻製というのでスモークしているそうで風味がとてもよくて美味でした。


この後に、京都にあった茂庵と建物や回りの雰囲気が似ているので思い出した小金井のオーブン・ミトンカフェにちょっと久しぶりでしたが行ってみることにしました。
相変わらずの人気で席が空くまで少しだけ待つことになったので、ラストオーダーまで20分・・それまでに間にあうかどうかちょっとやきもきしてしまいましたが、何組かがまとまって出てこられたのでセーフでした。
さらに閉店の時間が近づいていたのであまりゆっくりとは出来ませんでしたが、ポットサービスでの紅茶(このときはウバ)をたっぷりと頂きながらつかの間、ほっとすることが出来てよかった・・


紅茶のシフォンケーキ、右のプレートはヌガーグラッセ、チョコレートフォンダン、チーズケーキの盛り合わせもお茶のおともに一緒に頼みました・・一口目はやっぱりヌガーグラッセから・・
      
この後、お店を出てすぐくらいにポツポツとしてきたと思ったら、そのあとは急に激しい雷雨となってしまったのでした。

’08 京都(二)

2008年09月03日 | 京都
京都に来て小さな山に二つ行きました。

ひとつはウエスティン都ホテルの敷地内に設けられた探鳥路で、7階にある別館で佳水園の入り口あたりから上ることができ、標高210Mの華頂山につながっています。30分くらいで行けるということだったので、朝ご飯前に運動がてら行ってみよう!ということで早起きして6時位からのぼりはじめました。
50種類ほどの野鳥がこの森では観察されるそうですが、行った日は盛夏・・蝉の鳴き声が響き渡っていて、主役は一時交代しているようでした。
山あいが見えるところに出ると、東山連峰と呼ばれている大日山、神明山、大津・琵琶湖方面が見えるとのこと・・ちょっとわかりづらかったけど案内板で確かめてみました。ここまでくると汗ばんできて爽やか・・というのとはちょっと違ってきてしまいましたが、朝食前の散歩なんていつ行ったか忘れるくらいだったので楽しかった・・
 

散歩の後はいったん部屋に戻って朝食に行きました。
モーニングブッフェ、いくつかお店を選べましたが、普段は宴会場になっている眺めのいいところにしました。
 

散歩してちょっと動いたと思って、安心して食べ過ぎたような気がします^^;
私は洋のほうでまとめてみましたが、和食もいろいろ選べます。
玉子料理はリクエストしてその場で作ってくれます、オムレツを頼んでみました。
           

ロビーにはちょっと変わった円形にくりぬかれたオブジェが置いてありました、どんな意味があるのかな・・?右は11階の泊まった部屋の窓からの眺めですが、おそらく山側が見えているので蹴上駅、その先の南禅寺あたりでしょうか??
 


もう一つ行った山は金戒光明寺や京都大学が近くにある吉田山、この山にある茂庵と(MO-AN)というカフェに行って見たいなぁ・・と思い、ガイドに書かれていた説明にひかれてわざわざ出かけてみました。
カフェまではいろいろな道筋があったようですが、一番わかりにくそうな北参道辺りからのぼっていったので、途中迷ってしまいましたが何とか辿りつきました。
大正時代の実業家、後に茶道を嗜んだ谷川茂次郎氏が、この山に10近くの茶室も含めた建物を作ったそうですが、現在はそのうち3棟残されていて、その一つで食事棟として使われていた所を、谷川氏の名前を取って茂庵というカフェとして蘇らせたとのこと。
建物自体が山の雰囲気とも合い、古くからある別荘のようにも思えてしまいます。
 

2階がカフェスペースになっていました、太い梁が天井を渡っています。
格子の窓も趣を感じるし、椅子やテーブルもデザインがシンプルで清潔感があります。
 

一番乗りでしたので^^;好きな席に座れました、ここからは大文字山(如意ヶ岳)が見えるようです、五山送り火の時もここから眺められたんでしょう。
階段そばの明かりはもしかして当時のまま?
 

ここのお店の定番のメニュー、ピタパンサンドと月変わり?のメニューの蕎麦を頼みました。
きんぴらのピタパンと茄子とズッキーニとベーコンのピタパン、真ん中は蕎麦を頼んだら一緒についてくるオクラのスープといちじく・・お蕎麦は鶏のささ身が乗っていて目に涼しげでいかにもカフェで食べるお蕎麦という感じでお洒落です。
 

こちらのピタパンサンドは白味噌ソースのついたハンバーグとトマトとモッツァレラチーズ、
ケーキははマンゴーシフォンとのことで頼んでみました。
水が入っているグラス一つとっても、シンプルで好きな感じ。
   

店先にあった石の花器、これも昔からそこに置いてあったという感じが・・
建物の1階の板が貼られた部分はさすがに年月を感じますが、いい色になっています。
鳥居をくぐりながら来た道とは違ったルートで降りてみました、帰りのほうがカフェの案内板があったりしてずっとわかりやすかった。神楽岡を通るのが面白そうな道順のようです・・もし行けることが又あったらこちらのコースで・・と覚えておきたいです。

ここではコンサートや寄席が催されたり、別棟の2棟の和室ではお茶会が催されたりといろいろなことを発信している場所でもあるようです。
散歩がてらこの個性的な山のカフェ、お勧めしたいです。
それにしても、「も」というのが頭に付いたカフェ・・にいいところがあるような気が今のところしています(笑)

少し長くなってきたのでいったんここで・・
間に別な話を入れてしまうかもしれませんが、京都シリーズ?(三)として2年続けて行ってしまった聖護院川原町の和食のお店や寺社巡りのお話など書けたらいいなぁ・・