moimoiず だいありい

おいしいもの、ほっと和めるもの、ぶらぶら街歩き、気になってること等々の身辺雑記でしょうか・・

THE NATIONAL ART CENTER, TOKYO

2007年02月12日 | 今、気になってる所、ものなど

六本木に出来た国立新美術館を見に行ってみました、コレクションを持たない美術館とのことで、間仕切りは全て可動式、最大30くらいの展示が出来るということで建物事体もそうですが、かなり開放的な美術館を目指しているようです。今回は展示物を見るというよりちょっと建物を見に行ってみたという感じになってしまいましたが、それでも充分に面白かったです・・

この場所は昭和3年に旧陸軍(歩兵第三聯隊や近衛歩兵第七聯隊)の兵舎があったところで、手前に見える白い建物は、当時の建物の一部分がそのまま残されていますが、今後は美術館の資料館などに使われるそうです。当時をしのばせる優美なデザイン部分が残されていました。
ここは昭和20年には在日米軍に接収され、昭和37年には東大の生産技術研究所に・・と変遷を経て平成13年には研究所が移転したのを機に解体、そして美術館のファザード部分として残されたそうです。

美術館から少し離れたところにこんもりと背の高い立派な樹木がありました、いい木陰をつくっていて、きっとずっと昔からそこにあったような感じがします、二人連れがゆっくりと座っていました。
その敷地脇にはフェンスを挟んで米軍のヘリポートがあり、そのときはヘリの姿は見えずYokosukaの文字を車体に入れたトラックが一台止まっているだけでした。
          
美術館の外観は薄いグリーンのペアガラスなどが6300枚はめ込まれているそうで、心地よい感じでカーブを描いています。
黒川紀章氏の建築で、ガラスカーテンウォールとHPで紹介されていましたが、ほんとうにカーテンが波打っているようにも見えてきました。

館内は3階部分まで吹き抜けになっていて開放感があり、ガラスから差込む自然光が最大限に生かされています。
2・3階のカフェやレストランスペースが白色のグラス(逆円錐形とのことです)の上に乗ったようになっているデザインがとても斬新です。
真中の写真の上部分が3階のレストランスペースで、ここのランチもかなり魅力的なのでトライしてみたかったのですがラストオーダーの時間が過ぎていました^^; 次回は是非行ってみたい気になってしまいます。
右の写真の上の部分が2階のカフェで、1階のフロアーにもカフェコーナーの椅子が置かれてるのが見えます。

ここの2階で黒川紀章展を見てきましたが、とても興味深かった・・無料で鑑賞できる企画展でしたが、作品が年代ごとに紹介されていてその設計の一部分を小さくしてオブジェのように置いていたりしていましたが、数十年前のものでもちっとも古さを感じさせないものばかりで黒川氏の稀有な才能が感じられます。
それに現在進行中のプロジェクトも中国でいくつか始動していて、全体の完成はかなり先になる・・というものもあり、スケールが大きくて想像しにくいものもあるほどです、今年黒川氏は73歳とのことですが、まだまだ年を感じさせない活躍にはこちらが元気付けられてしまうような気がします・・
3月3日には同じフロアのイベントスペースで黒川氏のトークショーなどもあるそうですが、きっと面白いお話をしてくれそうです。

美術館にしては珍しく地下1階から3階までカフェやレストランがあります、1階フロアも広々としていてイヴェントなども催しやすいようにつくったとのことで、とても開放的な感じがします。美術館としての枠組みを越えていろいろなものを発信していくスペースとして今後も面白いものが見られそうな期待をしてしまいます。

また長くなってしまいました、ここまで読んで頂いた方に感謝です。