旅芸い者放浪記

前沢政次 ブログ

アメとムシ(竹内吉和)

2012-07-03 23:20:18 | 読書
竹内吉和氏の『発達障害と向き合う』(幻冬舎ルネッサンス新書)を読んでいます。

自閉症群の子どもたちと向き合ってきた著者の本です。

●学習障害、注意欠陥多動性障害など自閉症群には共通の障害があり、社会性、コミュニケーション、想像力に問題がある。

●さらに4つの特性があり、感覚過敏・鈍麻、他者の気持ちを考えない、実行できない、全体知覚の困難だという。

●その基本は聞く力が弱いことで、聞いても短期記憶に問題があることで社会性の障害につながる。この問題への対応のひとつは視覚を使って補うこと。視覚支援が重要である。

●大人の発達障害では、誰でもが持っている欠点が家庭内暴力、ニート、子育てにも大きく影響する。人間教育の極意は「アメとムシ」であるという。ムシは虫でなく無視である。

ううん。なるほど。記憶が悪いと聞き取れないということ。これは認知症にも通じるところがあるかもしれません。

それを補うのは視覚に訴えること。語る声や言葉はすぐ消えてしまいますが、書いた字や言葉や絵はすぐには消えません。

ムシというのもなかなか実行が難しいですが、欠点には目をつむりできるかぎり良い点をほめることは愛情次第で可能かもしれません。


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