昨日長嶺敬彦先生と25年ぶりの再会を果たしました。
山口県からはるばる倶知安まで講演に来てくれたのです。倶知安厚生病院診療部長の土田正一郎先生が呼ばれたのです。
いま彼のメインテーマは「抗精神病薬の副作用」単行本も3冊出版されたそうです。
統合失調症などかなり強力に薬を使われるので、精神機能の抑制ばかりか、さまざまな身体副作用があります。
長嶺先生は向精神薬の薬理学をほぼ独学で学ばれ、著作と講演に励んでいます。
副作用を最小限にできれば、人間らしい生活を送ることができます。
一方、土田先生は薬剤使用を最小限にして患者さんたちを元気にしてきました。多くの患者が退院できて、地域のグループホームなどで当たり前の生活ができるようになりました。
二人が山口県立山口高校の同窓生というのも縁ですね。
ぼくは二人が日本の精神医療を変えていると誇りに思っています。
長嶺先生は自治医大4期の首席卒業生でした。義務年限内に一度大学に戻ってくれたとき、同じ地域医療学教室で勉強しました。たくさん論文も書かれました。
優秀な教え子を大学教員にできなかったのは指導者として胸痛むのですが、長嶺先生は家庭を大事にされ、学会にも属さず、出世を望ます、忘我他利を実践されました。ライフワークは彼の人柄そのものであると思います。
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