goo blog サービス終了のお知らせ 

about him

俳優・勝地涼くんのこと。

『未来講師めぐる』(2)-18(注・ネタバレしてますが、何か?)

2009-08-11 00:39:45 | 未来講師めぐる
・若い頃はどんな感じだったのかと尋ねるめぐるに氷高は「今より太っていました」「相撲部でした」「ハンプティ・ダンプティと呼ばれていました」。
「京王稲田堤のリバー・フェニックス」とはえらい違いだな。

・再び『相棒』のテーマ曲?に乗って紹介される相棒。しかも前回と別の人。相棒変わりすぎです氷高さん。

・愛子の居場所はわかってると言われてめぐるばかりかおじいちゃんまで驚いている。
第6回で愛子を家に呼んだのはおじいちゃんぽかったので、てっきり居場所わかってるのかと思ったんですが、連絡先(電話)がわかってただけだったんですかね。少なくとも「誰と住んでるか」までは知らなかったでしょうね。

・愛子の部屋を訪ねためぐるは、中に父はまるがいるのを見て驚愕。(なぜか鍋から直接)ラーメンを食べていたはまるも驚きのあまりラーメンを噴き出し膝をやけどする騒ぎに。
慌てて愛子が閉めたドアには「はまる・愛子」連名のハート型ネームプレートが。ネームプレートまである(借金取りに追われてるとか言ってたわりに堂々と住んでるな気がしますが、愛子の稼ぎですでに返済済みなんですかね)以上、はまるはたまたま訪ねてきたわけではなく一緒に住んでるのに間違いないわけで――視聴者もめぐると一緒に叫び出したくなるような驚天動地の事実。
ついでにラーメンを噴き出したり膝にぶちまけたりの船越さんの体当たり熱演に感服。

・実はとっくの昔に一緒に暮らしていたはまると愛子に怒り心頭のめぐる。
彼女が怒るのは全く無理もないんですが、「何これイエスノー枕じゃん!」には笑った。「基本的にはノーの方向で」というはまるの余計なコメントにも。
子供の頃から名前だけは知っていたイエスノー枕の具体的な使用法を、まさかこんなところで知ることになるとは思いもかけませんでした。

・一緒に暮らしてる理由として、めぐるが大人になるまでは夫婦としての世間体を保ったほうがいいと思ったと語る愛子。
しかしめぐるもおそらくはおじいちゃんも、当人たち以外誰も二人がまだ離婚せず夫婦のままだなんて知らないんだから世間体もへったくれもないような。笑顔で「12年前(から一緒に暮らしてた)」というに及んではもう。

・ショックのあまり飛び出すめぐるを追おうとする愛子がこけたはまるを思い切り踏みつけに。ほんと愛があるんだかないんだかわからない夫婦です。

・母を拒絶して泣きながら走るめぐるは待ち受け写真のユーキ43を見つめながら「ユーキくんユーキくん」とくりかえし呼ぶ。にもかかわらず現実のユーキ23に会いに行こうとはせず一人グレグレモードに入ってしまう。
近くにいるユーキではなく、未来を見る力をなくし、「見えないものは信じない」以上幻の存在になってしまったユーキ43にすがろうとするめぐるが哀しいです。

・「この日を境にめぐるの生活は荒れました」とのモノローグにはじまり、第4回のユーキを彷彿とさせる転落っぷりを示すめぐる。
パチスロのマシン前でくだを巻き(思い切り時事ネタですね。のちのちDVDで見た視聴者には元ネタわかるまい)、塾の講師室でバナナシェイク(「スーパーL」というのがまた食いしん坊のめぐるらしいチョイス)を飲みながらだらけまくり、コーヒーショップ?で並んでる列に思い切り横入り。
「飲む打つ並ぶの悪行三昧」とはいうものの、並ぶならぬ横入り以外はそれ自体悪いことしてるわけじゃないんですよね。結局食ってばっかだし。
ところでここで特筆すべきはめぐるの衣装!モーモーつなぎ?やらショッキングピンクのスウェットの上下?(アライグマっぽい尻尾つき)やら、どこから調達したんだ!?という感じのコスプレ三昧。ほんと深田さんファンにとってはとんでもない萌えドラマですねこりゃ。
しかしめぐるグレグレの間、未来知りたさに詰め掛けてたお母さんたちやおじいちゃん追いまわしてたマスコミなんかはどうしてたんだろ。

・クラブで男性ダンサーをバックにはべらし?「信じなーい」と歌い踊るめぐる。そしてそのすぐそばで女の子数人と遊んでる?ユーキ。なんでお互い気づいてないんだ?(脚本の段階では少なくともめぐるの方は気づいてる描写がある)
しかしユーキの会話の内容たるや確定申告だの還付金だの・・・あのネタまだ引きずってたのか。「バカおまえら」とか一連の台詞のナメた口調がまたなんともいえない。
彼らの近くのテーブルの上にはさりげなくかぼちゃが。還付金→パンプキン。なんたるベタな(笑)。
ところでなぜユーキは道を踏み外してるときは髪がストレートになるんだろ。

・めぐるの浮気を疑ったままのユーキの携帯は待ち受けのめぐるの写真にイタズラ書きがされている。第4回でアキラの写真にイタズラ書きしてたのを思い出します。やること結構みみっちいよなユーキ。
しかしイタズラ書きはしても待ち受けを変えようとしないところに、彼の愛情を感じます。きっとこのときも指輪はめたままなんじゃないかなあ。

・すっかり筋トレ三昧のユーキ。蛍光色(しかも黄緑色)のトレーニングウェアがまぶしいというか目の毒というか(勝地くんも「パねログ」で「恥ずかしい格好」って書いてました)。
めぐるのモノローグによれば「自分の未来を否定しようと思ったのでしょうか」とのことですが、なぜこのタイミングで?20年後太るというのは前々からわかってることなんだし、待ち受けのユーキ43の写真が20年後の自分とは気づいてないはずなのに。
そもそも氷高に「おまえなんかにめぐるは渡さない」って宣言したくせに、めぐるに会おうともせず一人道を踏み外してるってどうよ?むしろめぐるを強引にさらいに行きたまえよ。

・ジムのテーブルの上には筋肉増強剤らしきものがたくさん。その中の瓶には「そうさ100%筋肉!」 
女の子に腹筋触らせて「割れてんべ?」。めぐるのナレーション「飲むジム割れるの筋肉三昧」。もはや一つも悪行ではないし。つーか当時の勝地くん本人の生活とあまり変わらないような気も(こちら参照)。
しかし前回グレた時とちがってやたらに女の影があるのが若干気になります。今回は浮気疑惑が原因だからかな。

・悪行三昧のめぐると筋肉三昧のユーキ(しかしすごい顔してるな・・・。でも野太い声が素敵です)とを交互に映し、「とにかく私たちは二人とも正気を失っていたのです」。
失いすぎです二人とも。テレビの前で笑いすぎて悶え苦しみました。とことん極端に走るあたりまでよく似てるこの二人、やっぱりお似合い、なんでしょうね。

・氷高の新たな相棒はフランス人。手にはフランスパン。なんというベタな自己主張。もうダメだ、この回面白すぎる。
「これはこれは失礼。君はフランス人でしたね」という氷高の棒読み口調がまた味わい深い。

・いきなりダメモトで氷高をカラオケボックスに呼びつけるめぐる。歌は再び「学園天国」。部屋にはみちる以外の塾の皆さま。いつのまにやら更正したようですめぐる。

・カラオケは苦手で歌える曲は一曲だけと言いつつ、「季節の中で」(by松山千春)を歌う氷高。サビの「め~ぐるめぐる~」の部分を実に思い入れたっぷりに歌う姿に男性陣ドン引き。
なのにめぐるは涙を流して感激している。「めぐるめぐる」の部分がえんえんとリフレイン。バックの歌詞とあってないじゃんよ!

・「ダイアナ」にユーキを訪ねてきたおじいちゃんたち。ユーキの方もいつのまにやら職場復帰。
立ち直るタイミングまで一致しているあたり、やっぱりめぐるとはベストカップルですねえ。二人して極端に走るため止める人間がいないのが難点ですが。

・もはや講師陣の消えたカラオケボックスの中で、歌い続ける氷高と感涙にむせびながら立ち上がり氷高を至近距離で見つめるめぐる。めぐるの涙が蝋細工みたいなんですが。つーか蝋細工だな(笑)。

・めぐるの待ち受けの中年男が20年後の自分と知ったユーキが驚きのあまりトレーを放り投げる→「じゃ自分、自分で自分にジェラシー燃やしてたってこと?」の流れでの手や表情の動きが実に秀逸。
コミカルかつオーバーなんですが、ユーキのキャラクターにはぴったりとあっている。もはや勝地くんとユーキという役柄が完全に一体になっているのが感じ取れます。
ちなみにこの台詞からすると、ユーキの驚きはもっぱら「めぐるの浮気疑惑は自分の誤解だった」ことに向けられていて、「20年後の自分の外見がアレ」なことは全く頭にないらしい。ある意味ベストな形で未来の自分の姿を受け入れられたのかも。

・おじいちゃんから「今だよ今!今すぐ会いに行け!」と言われたユーキは、左手薬指の指輪をしばし見つめてからめぐるの元へと滑り出す。
第4回ではすぐにめぐるに会いに行く勇気が出せずに20年後の自分に任せっぱなしのような形になったユーキが、現在の23歳のユーキとしてめぐるを取り戻しに向かう。
めぐるの浮気は誤解とわかったものの、待ち受け画面の男=20年後の自分が恋敵なのはある意味事実。だからこそここは現在のユーキ自身がめぐるに向き合うべき場面なのですよね。そしてやっぱり指輪をはめたままだったことに安堵しました。

・めぐるの名を呼びながら道を走るユーキとカラオケで「めぐるめぐる~」と熱唱する氷高+めぐるの姿が交互に映し出される。
あっちとこっちでめぐるめぐる聞かされて頭が惑乱してきます。本当もう面白すぎる。よくこんな展開を思いつきます宮藤さん。

・ユーキとちょうど入れ違いに「ダイアナ」へやってきためぐると氷高。氷高の「すみません、私が何度も千春を入れたばっかりに」という謝り方が笑えます。
ところで後ろに立ってる相棒がまた別の人なんですが。

・おじいちゃんたちが入ったレストランで料理を持ってきた店員がなんと「ジュージューパラダイス」の店長藪中。
「リアルなこと言っていいですか。あの店潰れました」「焼肉戦争に完敗しまして」。そりゃ店長があれだけ奇行繰り返してる店じゃつぶれもするわな。不思議とめぐる&ユーキのようなリピーターも多そうでしたが。
DVD特典のコメンタリーによると、「ジュージューパラダイス」のシーンで撮影に使ってた焼肉店がドラマ放映中に本当に潰れたんだとか。「リアルなこと言っていいですか」は掛け値なしのリアルだったわけだ。

・真悟が落として割ったグラスを片付ける藪中は「気をつけろこの子供」。その前の「熱いぞバカヤロ」と言い、あいかわらず口のきき方を知らない人です。いやむしろ店長当時より悪化してるような。
脚本(宮藤官九郎『未来講師めぐる』(角川書店、2008年刊行)と比較すると、藪中さんの乱暴な台詞はほとんど現場のオリジナルなのがわかります。ほぼ佐藤さんが作りあげたキャラと言っていいですね。

・かけつけてきたユーキを前に、氷高は「目に見えたらたとえ未来でも現実だ。でも見えない未来には希望がある。その希望の象徴が20年後のユーキくんであり、私なんですよ」「未来のユーキくんに会う楽しみは未来に取っておくべきじゃないかな。それが「生きる」ってことだと思いますよ。」とめぐるを諭す。
めぐるが決して二枚目ではない20年後のユーキを恋しくてならないのは、ユーキ43の存在がユーキが20年後も元気で生きていて同じように自分を好きでいてくれることの証明だから。つまりは今のユーキを好きだからこそ未来も彼といられる保証としてのユーキ43に惹かれるのだ、というのが氷高理論ですね。
実際にはめぐるの知るユーキ43は外見は43歳でも中身は23歳のユーキのままなわけで、本当の未来のユーキがどんな人間になっているのかは一度きり20年後からもらったメールの範囲でしかわかってはいない。めぐるがユーキ43を受け入れられるようになったのは未来からのメールをもらって彼が20年後も自分を想ってくれていると知ってから。
第4回でユーキに自分の外面と内面どっちに比重を置いて付き合ってるのかと問われて「内面内面内面!」と答えたように、今と変わらないユーキ43の内面こそをめぐるは好きになった。だから氷高の言う通り「似ている人じゃ、ダメ」なんですよね。
「見えないものは信じない!」と叫んだめぐるの考えに対する反論ともなっています。

・氷高がいい話をしている間、画面の後ろの方で車のそばを相棒がうろうろ歩いている。退屈なんだ(笑)。

・自分の誤解に関して何重にも「すみませんっす!」と謝るユーキに、「悪いのは私なんだから。すみませんっす。」と詫びるめぐる。
ユーキの喋り方をまねした「すみませんっす」が何とも可愛らしい。ユーキが思わず抱きしめるはずです。

・めぐるにキスをするユーキ。次回予告でそれらしい場面を見て「途中で邪魔が入るんだろうか?それとも完遂?」と気になってたシーンですが、ちゃんとキスしてましたね。
二人がすんごく微笑ましくも美しい場面――だったのが唇が離れたとたん外見がユーキ43に変化。なぜいきなり能力が戻ったのか?とくに説明はありませんが、「王子様のキスでお姫様は眠り(=超能力が使えない状態)から覚めたのです」と言いたくなります。ロマンティックな名シーンです。

・自分がユーキ43になってる(見えてる)と気づかず「あんなデブのこと忘れさせてやるっす」と笑うユーキ43。田口さんこの台詞いいながら胸が痛まなかっただろうか。
このあとの「20年後のおれー!!」とあさっての方向に向かって叫ぶシーンも叫んでる本人が20年後のおれの外見だけになんともシュールな感じがします。

・驚きの表情で固まっているめぐるに「フライングキッスッすっす」とあわてて謝るユーキ。
この回のタイトルは「最初で最後のキス!?」ですが、「最後」の方はともかく「最初」って何さ。ユーキ43とはって意味だと思うんですが、ユーキの慌て方やここまでの二人の密着度が意外に低い(手をつなぐくらい)だったことを思うと、ひょっとしてこれが二人の初キスだったりするんでしょうか?
中学生カップルの赤坂くんと千鶴に「ペッティングどころかキスもまだすかー?」なんて言ってたくせに。何やってんだよユーキー!!

・「ユーキくん、指輪は!?」と聞かれたユーキは「してるっす!」と自分の左手小指を見せる。
上でも書いたようにユーキ43はあくまでも中身はユーキ23のままなので、本当の20年後のユーキがめぐるをどう思ってるかは第4回でよこしたメールでしかわからず、その未来さえも真悟の言うようにめぐるに見えるのは未来の一つの可能性でしかないので、みちるや高尾山のようにユーキの未来がメールの時点とは変わってしまってる可能性だってある。
それがここで指輪というユーキ43の肉体に付随したものが示されることで、彼の心が20年後も変わってないことが目に見える形で証明された。そんな感動的な場面を、太ったぶん指輪が薬指から小指に移動してるという笑いどころを差し挟むことでなおほのぼのと演出しています。
しかしユーキ自身には未来の自分の姿が見えてはないのに、「してるっす!」と断言して小指を見せていたのが不思議ではある。

(つづく)

 


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする