失なわれゆく風景

多摩地区周辺の失われた風景。定点撮影。愚問愚答。

北多摩2号水再生センター周辺

2012年04月22日 | 失われた風景

<北多摩二号水再生センター場内の水路 2012/04/08>

<北多摩二号水再生センター場内 2012/04/08>

今回は国立市にある北多摩二号水再生センター周辺の昔の写真をとりあげます。
紹介する昔の写真は4枚です。いずれも1982年4月5日に撮影したものです。
撮影地点(推定地)とだいたいの撮影方向を地図に書き入れました。

<地図1 国土地理院1:25000地形図「立川」昭和52年発行の一部を使用>
みどり色の点で囲んだところは「樹木に囲まれた居住地」として区分されているところです。
①②③④は写真の番号とします。
①②については撮影地点が正確にわからないので幅をもたせてあります(太線の矢印の範囲)。

昔の写真1枚目

<写真1 1982/04/05>
田んぼがあって、奥に樹林があって、一番奥に多摩丘陵(日野市百草周辺)が写っています。
ご覧のとおり、このあたりは田んぼあるいは休耕地で、人家はまばらでした。
昭和52年発行の地図と見比べてみると、写っている樹林は
上記の「樹木に囲まれた居住地」のものだろうと思います。
この「樹木に囲まれた居住地」の中に上之島神社がありますが、
(後の地図では鳥居の記号が書かれています)
今行ってみると敷地はあまり広くないので、
写真の樹林は社叢林というより集落各戸の屋敷林だったのでしょう。

<上之島神社 2012/04/22>

さて写真1の撮影地点についての手がかりです。
写真に写っているもので、位置情報が一番確かなのは、
多摩丘陵の百草団地の近くにある「東京都水道局三沢配水所」の塔のような建物です。

<左:写真1の部分、右:三沢配水所 2012/04/22>
この「三沢配水所」と「樹木に囲まれた居住地」の位置関係から
撮影地点の推定範囲がだいたい絞られます。
(樹木の枝葉の位置が地図の敷地境界上にあるとは限りませんが
 これでおよその見当をつけてみました)
4/24追記 もうひとつ大きな前提を書き忘れていました。
 写真だけからは断定できませんが
 写真1と2は中央自動車道南側の道路上で撮ったものと記憶しています。)


<地図2 『カシミール3D』から国土地理院1:25000地形図を使用した>

<七尾丘陵散策コースにある三沢配水所近くの展望所から北方向を望む2012/04/22>

昔と今とを並べてみますと(今のものは建物が近すぎてスケール感が同じになりませんが)
こんな感じに

<左:1982/04/05、右:2012/04/08 撮影地点は地図2の赤矢印の四角の点>

昔の写真2枚目

<写真2 1982/04/05>
写真1とだいたい同じものが写っていますが、
上記の三沢配水所が樹林の間にかくれたようなので、
撮影場所は写真1よりやや北西に移動したものと思います。

写真2には右のほうに看板が写っています。
拡大しても文字ははっきり読めないのですが
「心眼」で読みますと
「東京都流域下水道北多摩二号事業予定地」と書いてあります。
(「ホンマかいな」とここでつっこみを入れて下さい)


昔の写真3枚目(今との比較)

<写真3 左:1982/04/05、右:2012/04/08>
この場所はもちろん処理場予定地ではなくて
おそらく下水道管路工事をやっていたのでしょう。
写真の左側は今の谷保城山環境保全地区です。

昔の写真4枚目(今との比較)

<写真4 左:1982/04/05、右:2012/04/08>
写真3とだいたい同じ場所です。


以上でおしまいです。




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