奈良の若草山を下りて上高畑の志賀直哉旧居に寄ってみました。
自宅に帰って、志賀直哉の作品をいくつか読み返してみました。
志賀直哉と言えば国語の授業で「小説の神様」などと教えられて、
中学、高校の頃はなんとなく仰ぎ見るような人でありました。
今読み返してみると、描写の美しさを感じる部分は多々ありますが、
作者の姿勢になんとなし傲慢な感じを受け、さほど共感を覚えませんでした。
「文士」といっても、それだけで尊敬される時代でもなくなったからかもしれませんし、
あるいは、自分もそこそこ年をとって、作者が作品を書いた時の年齢も越えるようになり、
多少なりとも世の中を見てきたからかもしれません。
しかし、この家はいい。
文人の美意識、あなどり難し。
(こんなことを書くと「そういうおまえは何様だ」などと言われちゃいそうですが。
まあ、「俺様」くらいでしょうか)
2017/3/27 写真を差し替えました。