聴くネタバレ映画・ドラマと英語日記

~元MC苅田三貴が見た映画やドラマを私情バンバンはさんでご紹介♪

ジェイソン・ライトマン(JASON REITMAN)

2010-02-14 18:42:13 | 監督・脚本家
活躍を期待していると言ったら
今年度第82回アカデミー賞監督賞、作品賞に
マイレージ、マイライフ(09)でノミネート

まだ日本では公開されていませんが3月20日から公開予定
今から楽しみですね~



さて、こんなに活躍している彼は
1977年10月19日カナダモントリオール生まれ。

お父さんはゴースト・バスターズシリーズを監督、製作した
有名なアイヴァン・ライトマン

さらにお母さんは70年代に活躍した女優、
お姉さんはテレビを中心に活躍する女優という芸能一家に育ちます。



監督してのスタートは15歳の時
同級生で作った作品がテレビで初放映。

19歳では初の短編OPERATIONを皮切りに次々と作品を発表し
この頃から各地の映画祭で話題になります。

ハイネケン、ホンダ、アディダス、BMWなどのCMを手掛け
カンヌのコマーシャルアワードでアディ賞、ワン・ショー賞を受賞


長編デビュー作のサンキュースモーキング(05)では
ナショナル・ボード・オブ・レビューと
全米コメディアーツから最優秀新人監督に選出


さらにJUNO(07)では2作目にして
アカデミー賞監督賞にノミネート
つまり今回は2度目のノミネートです。


彼は監督としてだけでなく、
人生の先輩としてもお父さんを大尊敬している事も影響し
以前の2作品には、家族や親子の絆が温かく描かれています。

また作品を作る上で大切な事に
「予算に責任をもつ」というのも語っています。
これって映画だけでなくすべての仕事に当てはまると思う。
大ヒット作品を作りたいのではなく
良いと思うものを映像にしたら
結果として制作費以上を稼ぐ事が出来た。
その姿勢にすごく共感がもてます。


ちなみに彼の笑いとして大切にしているのは
「真実味が感じられる事」だそうです。

あくまでこの考えは2作品を作った時に後に語っているので
最新作マイレージ、マイライフではこの考えが反映されているのか

そんな部分に注目しならが映画を見るのも楽しいですよ



主な作品
サンキュースモーキング(05)
JUNO(07)
マイレージ、マイライフ(09)

ラブストーリー不朽の名作

2010-02-14 18:12:37 | 洋画ラブストーリー、ラブコメ
アカデミー賞の授賞式が近づいてくると
過去の関連作品を見たくなります。

もちろん、WOWOWをはじめ、地上波、BSなど
色々なテレビ局でも特集しますしね

こちらは53年のウィリアム・ワイラー監督作品。
当時無名だったオードリー・ヘプバーン
監督に見出され、
第26回アカデミー賞最優秀主演女優賞を受賞した


ローマの休日 


原題の"ROMAN HOLIDAY"には
"面白いスキャンダル"という意味もあり
2重の意味(=ダブル・ミーニング)になっているとも言われていますよ。



ヨーロッパ最古の王室の王位継承者である
アン王女(オードリー・ヘプバーン)は
親睦を深める為各地を周っています。

けれど、分刻みのスケジュール、
堅苦しい行事に嫌気がさし、逃げ出してしまうのです。


こっそり逃げ出したはいいけれど
その前にヒステリーを起こした事もあって
鎮静剤を打っていたので
眠気が襲い、道端で眠りこけてしまう彼女


そこを通りかかったのがジョー・ブラドリー(グレゴリー・ペック)。

本来なら酔っ払って(本当は違うけど)
その辺で寝ちゃうような女には係りたくない。
でもほっとく訳にもいかず
結局家に連れて帰る事に

アメリカの新聞記者であるジョーは
翌朝出社すると
自分が泊めた女性が王女で
しかも対外的には急病になっていると知り
プロ根性がむくむくと湧いてきます。

「アン王女のプライベートをすっぱ抜こう」と。

そこでカメラマンのアービング・ラドビッチ(エディ・アルバート)と協力して
タバコを吸ったり
男性とダンスしたりと
いかにも大衆が喜びそうな写真も手に入れ
記事にする準備は整ったのですが…

アンとジョーは恋に落ちてしまったのです


50年以上経った今でも
"素晴らしいラブストーリー"として語り継がれる作品です





この映画は白黒です。
言うまでもなく、オードリーは非常に美しくチャーミング
で、白黒です。

何が言いたいか

だってね、今の美しい人達って皆バッチリお化粧しているでしょ?
ノーズシャドウもチークも
ファンデーションだって1種類じゃない。
それであの美しさ。

でもオードリーは当然そこまでの化粧はしていない。
なのにこの可愛らしさは何なのでしょう
きっと女優になるべくして、生まれてきたんでしょうね~

かの有名なローマの名所真実の口のシーンも
とってもチャーミング

「嘘をついたり、心にやましい事がある人は
 手が抜けなくなる」というジンクスがある彫刻ですが
この物語の中では
ジョーが抜けなくなった演技をするんです。

それにアン王女はとってもびっくりするんだけど
実は本当にびっくりしたんです

オードリーの自然な演技を引き出すために
監督とグレゴリーは秘密にしていたのだそう。
自然すぎるほどのリアクションは
天然だったんですね



ところでこのラブストーリーが人気なのは
やはりはっきりしない結末だからでしょうか


アンとジョーは結ばれた訳じゃないから
決してハッピーエンドではない。

でも結ばれなかったからと言って
アンハッピーな訳でもない。

"きっと2人にとってこれが良かったんだろうなぁ"という
微妙な感じが好まれているのではないかな

特に男と女はね
黒白付けられるものではないものですもんね。


もちろん、恋愛だけでなく
人の成長も描いています。


最初、アンはこんな生活はもう嫌だと
自分の立場を忘れて逃げ出します。

私達庶民には当たり前の生活、
例えばアイスクリームを食べたり
髪を切りに行ったり…
その1つ1つに新鮮な喜びを感じつつも
彼女は戻るのです。
王女という立場に。

つまりは現実を受け入れたという事ですよね。
彼女は最初より戻った時の方が
少し凛々しく感じました。


いつの時代も
人は理想を抱く。
でもどこかで現実と向き合い
折り合いをつけるしかないのです。

それを受け入れられた時、
人はまた一回り大きくなるのかもしれませんね

ラブストーリーとして取り上げられる名作ですが
こんな奥深さも
多くの人に愛される理由かもしれません。

さあ3月8日のアカデミー賞の前に
あなたもご覧になってみてはいかがですかっ