goo blog サービス終了のお知らせ 

佐世保便り

2008年7月に佐世保に移住。
海あり山あり基地あり。そしてダム問題あり。
感動や素朴な疑問など誰かに伝えたくて…

石木ダム問題 写真展

2010-12-02 | 石木ダム

昨日、今日の二日間、「アルカスSASEBO」で写真展を開催しました。

最近のものも、ほんの少しありますが、ほとんどは28年前の写真。

1982年、石木ダム建設のために県が機動隊を導入して行った強制測量。

当時の、住民と権力側との攻防の記録です。

すでにセピア色がかった、角の破れもみえる写真が、

なぜか生々しく、迫力を持って語りかけてきます。

女たちも頑張ります。歩けないお年寄りはリヤカーに乗って、共に行動します。

子どもたちも学校を休んで抵抗しました。

子ども心に「家を壊される。田んぼもとられてしまうと思うと不安だった。家族と一緒に自分も頑張りたい」
そう思ったそうです。

抵抗する住民を、一人ひとりごぼう抜きして、排除していく機動隊。

「これはまだ紳士的に扱ってるとよ。
 カメラが回ってないところでは蹴ったり、放り投げたり、無茶苦茶しよったけん。怖かったよ」

雨の中座り込んで訴える住民。必死に手を合わせる姿に、県側の職員はどのように感じたでしょう。

当時の新聞も拡大コピーして掲示しました。

 
アルカスのロビーにはスクリーンがあるので、ビデオも2本流しました。
1本は当時の記録フィルム。
もう1本は「川原のうた」
仲間の I さんが、歌の歌詞に合わせて川原の風景写真を映し出すDVDを作ってくれました。

 
昨夜は、アルカスで、野村克也さんの講演会があり、
今日の夕方は、「日本平和大会」の国際シンポジウムがあり、
それらの前後は人の通行も多いので、ほんの少し立ち止まって見てくれる人もいましたが、
この写真展を目当てに来てくれた人の数は…正直なところ胸を張って言えるほどではありませんでした。

でも、私たち主催者それぞれの友人知人が来てくれたし、

テレビ佐世保が取材に来て、けっこうきちんと流してくれたようで、
昨日のTVを見て来ました、という人も2,3人いました。

また、地元川原の皆さんもわざわざ遠くから来て下さって、
28年前の自分たちの写真を懐かしそうに見入って…「あら~みんな若かったね~」と、
楽しそうに話して下さったので、ホッとしました。

そうそう、写真展の準備をしていた一昨日(11月30日夜)のことですが、
通りかかった男性が熱心に資料を見ていましたので、

どう思われます?と問うと、
「いやー、もうダムは要らんっちゃなか?職場でも皆そう言っとりますよ」

職場って?
「〇〇バスです。佐世保の水もそこそこ足りとるごたるし、ダムを造るっちゃ金がかかるでしょ?
 これ以上税金の無駄遣いはしてほしくなかですよ。
 漏水が多かということやけん、そっちに金ば使ってほしかですね。
 うちの営業所には川棚の人間も多かとですけど、みなダムは要らんて言うてます」


この話を聴いた瞬間、前日の県庁での疲れが吹き飛びました。

そして、今日はテーブルの上に置いた資料もけっこう少なくなって・・・
ほーちゃんの「こうばる通信5」はきれいになくなりました~ 


今回は準備期間が短くて、事前のマスコミ報道もできなかったし、PR不足は否めません。

また来年、今度はしっかり準備して取り組もうね!と仲間たちと意気投合! 

乞うご期待です。 

 

コメント (5)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 疲れました… | トップ | 2010年日本平和大会in... »
最新の画像もっと見る

5 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

コメント日が  古い順  |   新しい順
覚えています (多良見の竜神さん)
2010-12-03 09:12:31
新聞記事の「心にまで杭は打たせん」は覚えています。本当にそのとおりです。
地元の皆さんの正当な権利の行使に対して,機動隊が暴力を振るうなどと,とんでも無いことです。
県当局には未だに「悔い」が残っているようで,実力行使が出来ずにいますね。
軍隊や警察が「暴力装置」であることは,当然のことです。
国民はしっかりと認識すべきです。
返信する
非暴力主義 (cosmos)
2010-12-05 22:46:28
県当局にも未だに「悔い」が残っているのは嬉しいことです。
彼らにも良心があるのですよね。

祝島の島民の方々も頑張って抵抗を続けていらっしゃいます。
川原の皆さんも同じです。
私も、ダムが不要なことを訴え続け、川原の皆さんの上に再び権力による暴力が許されないよう、共に頑張りたいと思います。
返信する
Unknown (多良見の竜神さん)
2010-12-06 16:37:00
県当局に「悔い」が残っているのは,良心があるからではなくて,実力行使をしたことにより,政治的に失敗したということの反省からです。
返信する
悔い (cosmos)
2010-12-06 20:55:59
ああ、そういう意味での「悔い」だったんですね…
でも、そうだとしても、その作戦失敗がトラウマとなって実力行使にブレーキがかかるようになったのはいいことです。

ところで、福岡高裁の二審も開門を命じましたね。おめでとうございます。

石木ダム問題も県の主張が間違っていることがいつかきっと証明されると信じて、頑張りま~す。

返信する
有り難うございました (多良見の竜神さん)
2010-12-07 11:28:09
福岡高裁はまっとうな判決を出しましたね。当然のことなのです。

こうばるの皆様にも,大変に力強い応援をして頂きました。

法律的に上告する理由は存在しない筈です。
民主党は野党時代の原点に戻り, 直ちに排水門の開門を決定すべきです。
返信する

コメントを投稿

サービス終了に伴い、10月1日にコメント投稿機能を終了させていただく予定です。
ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

石木ダム」カテゴリの最新記事