昨日夕方、買い物の途中、知人からの電話で大地震があったと聞いた。
帰宅してテレビを見て驚いた。
仙台空港に押し寄せる波。
波に浚われて車や重機も押し寄せて、滑走路はみるみるうちに濁流の海となる。
まるで映画のワンシーンだ。
津波警報や注意報は、ほぼ日本全土に及んでいた。
東北だけでなく関東の震度もかなり強い。
心配しながら出かける準備をする。
「石木ダム検証に関する関係住民の意見を聴く会」の会場に向かいながら、
何人かの親戚友人に電話するが、誰も繋がらない。
東京、埼玉、栃木・・たぶん問い合わせの電話が殺到してのことだろう・・
メールを入れておく。
会議終了後、宇都宮に住む姉から電話。
水道・電気・ガスすべて不通。
暗闇の中、懐中電灯とカンテラの中でラジオを聴きながら過ごしているという。
おばあちゃん(母)にはまだ連絡とれないけど、被害のニュースはやってないから安心して。
フローラ(ケアハウス)の建物はしっかりしてるから大丈夫よ、とのこと。
帰宅して、埼玉にいる娘や息子と電話で話すことができた。
電車が不通になっているので、娘は夫に迎えに来てもらってやっと10時過ぎに帰宅できたらしい。
11時過ぎても息子は会社にいるらしく、会社からの電話だった。
大丈夫、異常無し、ただ、あと6人の社員がまだ戻っていないので…と。
無線も携帯も繋がらず一時は混乱したが、幸いどの車にも事故はなかったと聞いてホッとした。
首都圏の道路の大渋滞で、最後の社員の帰社は明け方になるだろうとのこと。
無事が確認できているのなら、もう帰ったら?明日もあるのだからと私は言ったが…。
電話を切ってテレビをつけると、気仙沼市が炎上していた。
民家だろうか?工場だろうか?とても広い範囲で燃えている。
この地域に親類縁者がいる人々は、どんな思いでこの炎を見ているだろう…
今朝、一夜が開けた東北地方の太平洋沿岸地帯は、どこも悲惨な姿を見せていた。
中でも、陸前高田市は町中ががれきと泥に埋まっていた。
2000~3000世帯があったという。
住民の皆さんは避難できたのだろうか?
宮古ではたくさんの車が津波の渦の中で漂い揉まれぶつかりあっていた。
多分昨日の映像だろう。
どこの町だかわからないが、大きな船が堤防を越え民家に乗り上げていた。
コンビナートの大きなタンクも横倒しになっていた。
あちこちで、今も火の手があがっている。
津波の恐ろしさをまざまざと見せつけられている。
一番怖いのはやはり原発だ。
福島第一原子力発電所と第二発電所の冷却装置が故障し、政府は原子力緊急事態を宣言した。
第一原発1号機の中央制御室では、通常の1000倍の放射線量が計測された。
東京電力は、健康上のリスクはないと発表している。
しかし、双葉町では、放射能漏れの危険を避けるため全町民約6800人が、
福島第二原発がある楢葉町では、町民7800人が避難を始めた。
同じく福島第二原発がある富岡町も、全町民約1万6千人が町外へ退避することになった。
一方で、福島第二原発では協力会社の作業員54歳が死亡し、
第一原発では社員2人が行方不明になっている。
テレビではそのニュースを私は聞いていない…
あらためて思う。
こんな地震列島に原発を造り続ける愚行を!
それを奨励する政財界の罪深さを!
それを止められない私たち市民の無力を…