昨日、今日の二日間、「アルカスSASEBO」で写真展を開催しました。
最近のものも、ほんの少しありますが、ほとんどは28年前の写真。
1982年、石木ダム建設のために県が機動隊を導入して行った強制測量。
当時の、住民と権力側との攻防の記録です。
すでにセピア色がかった、角の破れもみえる写真が、
なぜか生々しく、迫力を持って語りかけてきます。
女たちも頑張ります。歩けないお年寄りはリヤカーに乗って、共に行動します。
子どもたちも学校を休んで抵抗しました。
子ども心に「家を壊される。田んぼもとられてしまうと思うと不安だった。家族と一緒に自分も頑張りたい」
そう思ったそうです。
抵抗する住民を、一人ひとりごぼう抜きして、排除していく機動隊。
「これはまだ紳士的に扱ってるとよ。
カメラが回ってないところでは蹴ったり、放り投げたり、無茶苦茶しよったけん。怖かったよ」
雨の中座り込んで訴える住民。必死に手を合わせる姿に、県側の職員はどのように感じたでしょう。
当時の新聞も拡大コピーして掲示しました。
アルカスのロビーにはスクリーンがあるので、ビデオも2本流しました。
1本は当時の記録フィルム。
もう1本は「川原のうた」
仲間の I さんが、歌の歌詞に合わせて川原の風景写真を映し出すDVDを作ってくれました。
昨夜は、アルカスで、野村克也さんの講演会があり、
今日の夕方は、「日本平和大会」の国際シンポジウムがあり、
それらの前後は人の通行も多いので、ほんの少し立ち止まって見てくれる人もいましたが、
この写真展を目当てに来てくれた人の数は…正直なところ胸を張って言えるほどではありませんでした。
でも、私たち主催者それぞれの友人知人が来てくれたし、
テレビ佐世保が取材に来て、けっこうきちんと流してくれたようで、
昨日のTVを見て来ました、という人も2,3人いました。
また、地元川原の皆さんもわざわざ遠くから来て下さって、
28年前の自分たちの写真を懐かしそうに見入って…「あら~みんな若かったね~」と、
楽しそうに話して下さったので、ホッとしました。
そうそう、写真展の準備をしていた一昨日(11月30日夜)のことですが、
通りかかった男性が熱心に資料を見ていましたので、
どう思われます?と問うと、
「いやー、もうダムは要らんっちゃなか?職場でも皆そう言っとりますよ」
職場って?
「〇〇バスです。佐世保の水もそこそこ足りとるごたるし、ダムを造るっちゃ金がかかるでしょ?
これ以上税金の無駄遣いはしてほしくなかですよ。
漏水が多かということやけん、そっちに金ば使ってほしかですね。
うちの営業所には川棚の人間も多かとですけど、みなダムは要らんて言うてます」
この話を聴いた瞬間、前日の県庁での疲れが吹き飛びました。
そして、今日はテーブルの上に置いた資料もけっこう少なくなって・・・
ほーちゃんの「こうばる通信5」はきれいになくなりました~
今回は準備期間が短くて、事前のマスコミ報道もできなかったし、PR不足は否めません。
また来年、今度はしっかり準備して取り組もうね!と仲間たちと意気投合!
乞うご期待です。