昨朝6:56発の電車に乗って向かった先は…ここ。
諫早湾潮受け堤防北部排水門前。
この日、福岡・佐賀・熊本・長崎4県の漁業者が早期開門を求めて海上デモをしました。
この情報を教えて下さったのは、「干潟の海の詩」の合唱指揮者のN先生。
10月15日の「日本のうたごえ祭典」でこの歌を歌う前に是非現地を訪ねたいと思っていた私は、
即座に「行きます!」と返事していました。
排水門のかなり手前で車を降り、歩いて現場に向かいながら、
「あれが多良のお山、あっちが雲仙の普賢岳」などと説明して下さったので、
歌詞のイメージが私の中で少し修正されて焼き付きました。
諫早の海の ふところ深く
多良のお山と雲仙の
山の裾野に抱かれた
母なる干潟
ああ 諫早の海
現場にはいろんな支援団体が集まっていて、スピーチが行われていました。
私たち「うたごえ」は、「干潟の海の詩」のCDを大きなスピーカーで海に向かって流したり、
また和太鼓を叩いたりして応援しました。
豆粒ほどに見えていた船団が、どんどん近付いてきました。
珍しそうに何枚も写真を撮っていたからでしょうか…
一人の年配の男性が双眼鏡を貸してくれました。
そして、いろんなことを話してくれました。
「今年のノリはひどかった…」
?
「黄色になってしもうてね」
えー!全滅ですか?
「いや、場所によって違うから。大丈夫なところもある」
そうですか。ノリがだめになったのはやはりこの門のせいですか?
「そう。 だけど、いま開門したらもっとダメになる」
え?! 皆さん、さっきから即時開門せよ!と訴えておられますよね。お仲間じゃないんですか?
「ああ。わしたちは佐賀の漁民やけん、いますぐ開門してほしかけど、この近くのノリ漁のこと考えたら…」
時期があるってことですか?いつならいいんですか?
「そう、4月か5月だな」
そうなんですか。待てますか?
「苦しいけどな。ま、待てんで止めていく者もおるやろな。ノリ漁は金がかかるから厳しいしなぁ」
お金がかかる?
「ああ、乾燥機なんか2000万円くらいするやろう、船もうちのは2500ぐらいやったしな」
知らないことばかりだった。
もっと聴きたかったけど、仲間と思しき人が呼びに来て、そのおじいさんは去って行った。
こちらは、佐賀県内の漁協の婦人部の人たちです。
皆さん大きな声を振り絞って、何度も何度もシュプレヒコールを続けます。
宝の海を返せー! 返せー!
開門調査を先送りするなー! するなー!
我々はもう待てないぞー! 待てないぞー!
そのうち、近づいてきた船団のシュプレヒコールとのコラボレーションが始まりました。
「開門調査を実施せよー!」と漁船からの声。それを受けて「実施せよー!」と女たちが叫ぶ。
「政治判断を果たせー!」とお父ちゃんたちが叫ぶ。それを受けて「果たせー!」とお母ちゃんたち。
空には何機もヘリコプターが旋回していました。
抗議行動を終えて、船団が帰り始めました。
そのとき、さっきとは別のオジサンが、また「沖の方を見てごらん」と、双眼鏡を渡してくれました。
漁船たちは、右へ左へハイスピードでジグザグ行進をしています。
白い波頭がいっぱい立っていました。
この行動の意味はどういうことなのでしょう?
お聞きするのを忘れていました。。
しばらくして小長井漁協のMさんの船が近づいてきて、
「応援ありがとう~」と手を振りながら去って行きました。
応援行動も終わり陸のほうも解散。
昼食後、「日うた祭典」での「干潟の海の詩」のステージに関する漁民の方との打ち合わせを
Mさんのお宅で行いました。
「細かいことは俺よりお母ちゃんに言っといて。その方が確実だから」
と言われて、私たちはMさんの奥さんと電話番号を交換。
私は「石木川まもり隊」と印刷された連絡先を渡したら、
「あ~こうばるの方ですか~今年のほたる祭り行きましたよ!」とおっしゃってびっくり!
「また来年も来て下さいねー」と、主催者でもないのにかってに呼びかけていました。
そして、すべてが終わって帰る前に、疑問を率直にぶつけてみました。
今日佐賀の漁民の方から聞いたこと。
「開門は今ではなくて来年の4月か5月がいい。今やると却って被害がおきる」とおっしゃったこと。
松永さんはきっぱり言われました。
「俺たちは一日も早くと思っている。被害はおきない。
被害がおきると言ってる人たちは開門の意味を勘違いしている。
いっぺんに水門を全開すると思っている。そうではない。
少しずつ徐々に開けて開門調査をしようと言っているんだ。その方法でやれば被害は起きない」
なるほどと納得しました。
でも、同じ漁民で、同じ開門運動をやっている人たちで情報が共有されてないのは、
ちょっとまずいんじゃないかなぁ…と少し余計な心配をしてしまいました。
とにもかくにも初めての景色、光景に出会い、いろんなことをいっぱい教えて頂いた一日でした。
昨日の光景はこちらのユーチューブで見れますよ。ぜひ覗いてみて下さい。
転送、拡散、大歓迎だそうです。
http://www.youtube.com/watch?v=1zzkYl8reBQ
諫早湾潮受け堤防北部排水門前。
この日、福岡・佐賀・熊本・長崎4県の漁業者が早期開門を求めて海上デモをしました。
この情報を教えて下さったのは、「干潟の海の詩」の合唱指揮者のN先生。
10月15日の「日本のうたごえ祭典」でこの歌を歌う前に是非現地を訪ねたいと思っていた私は、
即座に「行きます!」と返事していました。
排水門のかなり手前で車を降り、歩いて現場に向かいながら、
「あれが多良のお山、あっちが雲仙の普賢岳」などと説明して下さったので、
歌詞のイメージが私の中で少し修正されて焼き付きました。
諫早の海の ふところ深く
多良のお山と雲仙の
山の裾野に抱かれた
母なる干潟
ああ 諫早の海
現場にはいろんな支援団体が集まっていて、スピーチが行われていました。
私たち「うたごえ」は、「干潟の海の詩」のCDを大きなスピーカーで海に向かって流したり、
また和太鼓を叩いたりして応援しました。
豆粒ほどに見えていた船団が、どんどん近付いてきました。
珍しそうに何枚も写真を撮っていたからでしょうか…
一人の年配の男性が双眼鏡を貸してくれました。
そして、いろんなことを話してくれました。
「今年のノリはひどかった…」
?
「黄色になってしもうてね」
えー!全滅ですか?
「いや、場所によって違うから。大丈夫なところもある」
そうですか。ノリがだめになったのはやはりこの門のせいですか?
「そう。 だけど、いま開門したらもっとダメになる」
え?! 皆さん、さっきから即時開門せよ!と訴えておられますよね。お仲間じゃないんですか?
「ああ。わしたちは佐賀の漁民やけん、いますぐ開門してほしかけど、この近くのノリ漁のこと考えたら…」
時期があるってことですか?いつならいいんですか?
「そう、4月か5月だな」
そうなんですか。待てますか?
「苦しいけどな。ま、待てんで止めていく者もおるやろな。ノリ漁は金がかかるから厳しいしなぁ」
お金がかかる?
「ああ、乾燥機なんか2000万円くらいするやろう、船もうちのは2500ぐらいやったしな」
知らないことばかりだった。
もっと聴きたかったけど、仲間と思しき人が呼びに来て、そのおじいさんは去って行った。
こちらは、佐賀県内の漁協の婦人部の人たちです。
皆さん大きな声を振り絞って、何度も何度もシュプレヒコールを続けます。
宝の海を返せー! 返せー!
開門調査を先送りするなー! するなー!
我々はもう待てないぞー! 待てないぞー!
そのうち、近づいてきた船団のシュプレヒコールとのコラボレーションが始まりました。
「開門調査を実施せよー!」と漁船からの声。それを受けて「実施せよー!」と女たちが叫ぶ。
「政治判断を果たせー!」とお父ちゃんたちが叫ぶ。それを受けて「果たせー!」とお母ちゃんたち。
空には何機もヘリコプターが旋回していました。
抗議行動を終えて、船団が帰り始めました。
そのとき、さっきとは別のオジサンが、また「沖の方を見てごらん」と、双眼鏡を渡してくれました。
漁船たちは、右へ左へハイスピードでジグザグ行進をしています。
白い波頭がいっぱい立っていました。
この行動の意味はどういうことなのでしょう?
お聞きするのを忘れていました。。
しばらくして小長井漁協のMさんの船が近づいてきて、
「応援ありがとう~」と手を振りながら去って行きました。
応援行動も終わり陸のほうも解散。
昼食後、「日うた祭典」での「干潟の海の詩」のステージに関する漁民の方との打ち合わせを
Mさんのお宅で行いました。
「細かいことは俺よりお母ちゃんに言っといて。その方が確実だから」
と言われて、私たちはMさんの奥さんと電話番号を交換。
私は「石木川まもり隊」と印刷された連絡先を渡したら、
「あ~こうばるの方ですか~今年のほたる祭り行きましたよ!」とおっしゃってびっくり!
「また来年も来て下さいねー」と、主催者でもないのにかってに呼びかけていました。
そして、すべてが終わって帰る前に、疑問を率直にぶつけてみました。
今日佐賀の漁民の方から聞いたこと。
「開門は今ではなくて来年の4月か5月がいい。今やると却って被害がおきる」とおっしゃったこと。
松永さんはきっぱり言われました。
「俺たちは一日も早くと思っている。被害はおきない。
被害がおきると言ってる人たちは開門の意味を勘違いしている。
いっぺんに水門を全開すると思っている。そうではない。
少しずつ徐々に開けて開門調査をしようと言っているんだ。その方法でやれば被害は起きない」
なるほどと納得しました。
でも、同じ漁民で、同じ開門運動をやっている人たちで情報が共有されてないのは、
ちょっとまずいんじゃないかなぁ…と少し余計な心配をしてしまいました。
とにもかくにも初めての景色、光景に出会い、いろんなことをいっぱい教えて頂いた一日でした。
昨日の光景はこちらのユーチューブで見れますよ。ぜひ覗いてみて下さい。
転送、拡散、大歓迎だそうです。
http://www.youtube.com/watch?v=1zzkYl8reBQ